【映画】暗黒女子

主演:清水富美加、飯豊まりえ
脚本:岡田磨里
原作:秋吉理香子

原作は未読です。

アニメ界では有名な岡田磨里さんの脚本です。

「毒入りチョコレート事件」のように、一つの事件を複数の探偵役が推理(小説という形式で朗読)していく形式です。違うのは、互いの中に犯がいると告発するところです。全員が探偵であり容疑者というわけです。

小説という形の推理のため、朗読の中身が必ずしも真実とは限らない(ように受け取れる)ので難点です。これだと最後のしめの「真相」が本当に正しいのかどうか断言できません。

推理ものなのでネタバレが出来ず、詳述できませんが、「真相」に不自然な点があり釈然としません。原作できちんと説明できているなら、これは映画脚本の責任となってしまいますが、どうなのでしょうか?

岡田磨里さんが脚本だから言うわけでもありませんが、こういうのは実写よりもアニメの方がよかったかもしれません。“学園の女王様”という設定と女優の雰囲気が合っていません。演技者として悪いといことではありませんが、役に合っていません。人が良さそうに見えてしまいます。絵だったら(アニメだったら)説得力のある造形にできたはずです。

推理ものとしては穴がありますが、気楽に観るならお薦めできます。ただし、家族で観るには不向きです。
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【映画】パッセンジャー

主演:クリス・ブラッド & ジェニファー・ローレンス

20XX年―――新たなる居留地を目指し、5000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が地球を後にした。
目的地の惑星到着までの120年間、冬眠装置で眠る乗客の中で、なぜか2人の男女だけが目覚めてしまった。90年も早く―――。
エンジニアのジムと作家のオーロラは、絶望的状況の中でお互いを求め合い、愛し合い、なんとか生きる術を見つけようとするが、予期せぬ出来事が2人の運命を狂わせていく―――。


主人公ジムに突きつけられた二者択一の選択は、SFでなければあり得ない状況設定で惹き付けられました。宇宙船の内部も外部も凝った映像で圧倒されます。原作は小説なのかとも思いましたが、特に説明もないので、オリジナルらしいです。

しかし素晴らしいのは前半までです。後半はグダグダ。いかにもアメリカ映画的な展開で、後半の筋はすべて予測の範囲内でした。

はじめに出されたアイデアは素晴らしいのですが、複数ライターが集まる会議でありきたりの展開だけが採用されてしまったように見えます。

前半と後半の落差に唖然です。

【映画】キセキ あの日のソビト

映画で、登場人物の言動に統一したものがなく不自然な脚本だなあ、と感じたとき、往々にしてそれは“実話”だったりします。どんなにおかしな行動でも“実話”だったら納得するしかありません。

この映画も“実話”です。キャラクターの不自然さが際立つところが、まさしく“実話”でした。

自分の音楽性を守るために(本当は世間的に未熟だから)音楽会社と衝突したお兄さんが、弟のデビューには一転して、音楽会社の人と同じようなことを言い出します。それについての説明はありません。

変だけど、“実話”だから仕方ありません。

実際のところは、お兄さんはあんな偏屈で一方的な人でなかったのかもしれません。“実話”映画にする際のアレンジだと思います。しかし確かめるすべはありません。“実話”だといっている以上、それを受け入れるしかありません。

それゆえに“実話”映画の評価は難しいです。

難しさを承知で、一点だけ。

お兄さんは、当初弟とその仲間に業界の先輩面で接していました。前半のストーリーお兄さんを追っていましたので、観客はその時のお兄さんの心情を思い涙します。しかし、時が経てば、弟たちにもお兄さんの業界での地位がどうなっているのか気がつくはずですし、そこが見せ場になったはずです。しかし、そういうシーンはまったくありませんでした。

期待したシーンがなかったので欲求不満になりました。

文句を書き並べましたが、そんなに悪い映画ではありません。老若男女を問わず観られる映画だと思います。

【映画】キングコング:髑髏島の巨神

「キングコング」のリメイクです。

特撮技術は進化しているので、今回の「キングコング」の映像は過去最高です。

冒頭、太平洋戦争で日米の兵士が髑髏島に降り立ち一対一の戦争(決闘?)に乱入するキングコング。そして本編は、米ソ冷戦(ベトナム戦争終結直前)という時代背景をもってくることで、人間同士のいさかいが底流にあります。

最近のアメリカ映画にしては珍しく黒人が悪人です。また、最近のアメリカ映画らしく中国人が善人(少なくとも悪人ではない)で出てきます。それにしてもこの中国人の設定はが分かりません。軍もからむ機密作戦に外人を参加させるとは思えません。中国系アメリカ人ということかもしれません。無理に中国人を出すから、変な感じになってしまっています。

もっともメインヒロインの白人女性よりも、この中国人(中国系?)の女性の方が格段に麗しかったです。

キングコングをはじめとして怪獣のシーンは洋物の怪獣映画には珍しく、陽光の中です。夜間ではありません。はっきり見せます。この映画で一番良かったところです。

キングコングを善玉っぽく描こうとしているのは気に障りました。続編が作られるそうですが、怪獣映画の悪しきパターンにはまってしまう予感がします。

エンドロールの後におまけ映像があるので席を立たないで最後までご覧ください。

【映画】クリミナル

出演:ケヴィン・コスナー、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ

出演陣の豪華さに目がくらみます。

表面的にはスパイアクションですが、死んだ人間の記憶を別の人間に植え付ける新技術の被検体にされた囚人(ケヴィン・コスナー)の物語です。部分的に記憶が再生され、ついには人格までも変わっていきます。

実験を強行したのがCIAロンドン市局長(ゲイリー・オールドマン)で、新技術を開発したのが脳外科医(トミー・リー・ジョーンズ)です。

ケヴィン・コスナーが演じる囚人は当初は人格が破綻していて、観客が感情移入することは無理です。平気で暴力をふるい、人を殺すことにためらいをみせません。よくこんな役を引き受けたなと思いますが、違和感がありません。役に溶け込んでいます。徐々に人格が侵食されていく(真人間に近づいていく)のを見事に演じています。

スパイアクションの方がおまけっぽい感じがしました。人格侵食のアイデアだけでは弱いと見て企画段階でてこ入れされたのかもしれません。

お薦めです。
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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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