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【朝日新聞】宗教家の死刑廃止論

11月20日朝日新聞朝刊オピニオン欄。ローマ法王来日に関連して、上智大学で教授をしている神父ハビエル・ガラルダ氏のインタビューです。日本の死刑制度に関する部分を引用します。

(略)
-被害感情を考えると、死刑制度は必要との声もあります。
「それでは『復讐』と同じではないでしょうか。復讐していったんは気持ちが落ち着くかもしれませんが、深いところでは自分は落ち着かないと思います。死刑制度は人の命を奪うのだから、彼らと同じところに落ちてしまいます。本当は人を憎みたいのではなく、愛したいはずです。死刑では心の深い部分は癒されず、被害者の気持ちを癒す薬にはなりません。むしろ『ゆるす』ことで、心は落ち着くのではないでしょうか」
-最愛の我が子を殺されても、相手をゆるせるでしょうか。
「ゆるすということは、とても難しいことです。でも感情では許せないけれども、復讐しない、相手の不幸や失敗を望まないということは、できるはずです。重要なのは、復讐しないこと。その人が、自分の知らないどこか遠くで幸せになれればいいと祈ること。負の連鎖を、自分で断ち切らなくてはなりません」
(略)


私自身は、終身刑を導入する条件で死刑制度の廃止に賛成です。理由は冤罪の可能性を100%排除できないからです。

しかし、ガラルダ氏の死刑廃止論は、そういうレベルをはるかに超えているようです。

死刑どころか刑罰自体をかすこと自体をやめてしまえと言っているように読めます。死刑に相当する罪を犯しでも、「どこか遠くで幸せに」暮らしてもらおうとのことです。

死刑(あるいは刑罰)で深いところでは落ち着かないとか、本当は愛したいはずとか、勝手な推測を並べていますが、私に言わせれば死刑に相当する罪を犯したものが、どこか遠くで幸せになってたら、そっちの方が落ち着きません。

正直に言って、まともに取り合うような意見だとは思えません。

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【朝日新聞】ラテンアメリカの白人

11月16日朝日新聞朝刊の国際欄。ラテンアメリカと米国の関係について、二人の識者の意見を載せています。その中から、元チリ大統領の親族の作家イサベル・アジェンテ氏の「国を壊した米へ 豊かさ求め移民」の一部を引用します。

(略)
 ――ラテンアメリカと米国の違いとは。
 「ラテンアメリカには階級社会が残っています。上流階級の多くは欧州移民の子孫で、自分たちを白人と考えます。でも、そんな金髪で白い肌の人も米国では『ヒスパニック』です。米国は人種主義なのです」
(略)


アジェンテ氏は、米国などの「反移民」のメッセージが人種差別をあおっていると警告しています。

それはともかく、引用した部分が非常に気になりました。

米国では金髪で白い肌でもラテンアメリカ出身なら「ヒスパニック」だと、(不満を?)言っています。

白人扱いされないのが気に入らない(らしい)のが、日本人の私にはピンときませんでした。

【朝日新聞】大嘗祭反対署名が10分の1に

11月15日朝日新聞朝刊。大嘗祭に関する記事のうち『論争おきない「祝賀ムード」』を引用します。

平成の大嘗祭をめぐっては、政教分離との兼ね合いから論争が巻き起こり、反対運動も起きた。およそ30年が経過した今、そうした動きはあまりみられない。
(略)
キリスト教団体は平静の時と同様、大嘗祭や即位に関連する儀式に公費を支出することは政教分離違反だと訴える署名運動を展開した。だが、集まった署名は、平成の時の10分の1に当たる約6千筆余り。運動を取りまとめた牧師の星出卓也さん(53)は「平成の時は多数派だった訴えが、今や少数派だと意識せざるを得ない」と話す。
皇室の歴史に詳しい小田部雄次・静岡福祉大名誉教授は「昭和天皇の逝去の影響が残っていた平成と違い、祝賀ムードが強く、「伝統」という言葉に惑わされ、政教分離問題を議論するような雰囲気になっていない」と見る。


大嘗祭反対の署名が10分の1に減ったことを報じています。

小田部名誉教授の説明は、”平成の時は昭和天皇の逝去の影響があった。しかし今回は祝賀ムードが強いから”というのは説明になっていないように思います。

むしろ前回は考える時間が十分あったわけでもなく、天皇が逝去したのに反対運動は好ましくないという雰囲気もあったように思います。今回の方が十分に議論する素地はあったはずです。

可能性としては、この星出氏の団体の問題では、と思います。

今回10分の1になって6千筆ということは前回は6万筆です。これが多数派だったということは星出氏の団体の母数は当時せいぜい12万にもいっていません。

日本のキリスト教人口は約200万ですので、星出氏が日本のキリスト教を代表する人物だとは思えません。

大嘗祭への公費支出が政教分離原則に反するのか否かは大きな問題だとは思いますが、それをマイナーっぽい団体の動向と関連づけると議論が拡散してしまうと思います。

【朝日新聞】外国人への日本語教育

11月14日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「耕論」のコーナーは「にほんごをまなぶ」で、外国人の日本語学習に関する三人の識者のコメントです。その中から、ARC東京日本語学校校長・遠藤由美子氏の「教えるには覚悟がいる」を引用します。

 国内外で日本語学校など日本語を教える場所が急増しています。政府の留学生や労働者の受け入れ拡大方針もあって、日本語教師を目指す日本人も増えています。
 外国で助けてもらったので恩返しをしたい、定年後の第二の人生で社会貢献がしたい……志望動機は、十人十色です。なかには、「日本語だから誰でも簡単に教えられる」と思っている志望者もいますが、これは誤解です。
 私は30年以上にわたって、日本人の日本語教師を育てたり、外国人留学生に日本語を教えたりしています。多くの日本語学習の問題集も著しましたが、いつも日本語教育の難しさを感じています。
 「私は日本人です」と「私が日本人です」の違いや、「鍋は食べられない」のに、なぜ「鍋を食べる」と言ってしまうのか、説明できるでしょうか?
 日本人が自然にできる助詞や表現の使い分けを外国人に理解してもらい、使いこなせるように教えるのは並大抵ではないのです。
 多国籍化が進む学び手の母語の理解も必要です。例えば、ドイツ人は「若い(WAKAI)」を「ばかい」と発音しがちです。ドイツ語では、Wをヴと発音する、という知識があれば間違いの理由が分かります。
 日本語の語彙の多さも、難しい要因の一つです。英語の「I(アイ)」は、日本語だと「俺」「僕」「あたい」「わが輩」などいろいろです。英語の日常会話で使われる語彙は1万語なのに対し、日本語は3万~5万語ともいわれます。
 日本語学校に求められるのは日本語指導はもちろん、外国人が日本という異文化の中で生活する大変さを理解し、支援することです。
 私たちの学校では留学生を2年間みっちり指導し、日本の大学や大学院、企業に合格できる日本語能力を身につけさせています。入学前にはスタッフが現地の保護者と面談し、授業料の支払いや仕送りの意向も確認します。バイトをせずに授業に集中できる環境を確保するためです。
 来日後は、もしバイトをするなら週28時間を超えたら違法だと教え、バイト先についての細かい聞き取りもします。体調が悪くなったのが学外だったとしても病院に連れて行くなど、生活全体を支援しています。私たちは留学生の人生に責任を負っていると考えるからです。
 留学生が学校にきちんと籍を置いているのか、私たち学校の「管理」が問われています。さらに学校は法律を守るのはもちろん、留学生の人権や自主性を尊重しなくてはなりません。そして、留学生が、この日本社会で自己実現ができるよう導かなくてはなりません。私は業界全体でその責を負いたいと思います。



『ドイツ人は「若い(WAKAI)」を「ばかい」と発音しがち』というのに驚きました。ドイツ人の発音の癖に驚いたのではありません。日本語を学ぶのにアルファベットを使っていることに驚いたのです。

我々が英語を学んだ際に最初に覚えたのがアルファベットです。英語の教科書はアルファベットでつづられていました。決して「ディス イズ ア ペン」とは書いていません。

当然、外国人が日本語を習得する際には、まずひらがなを教えて、それから日本語で書かれた文章を勉強するものだと思っていました。仮にヒアリングの方が大事なので文字習得はしないという方針であっても、日本語をアルファベットで表記して学習しているとは夢にも思いませんでした。

本当にそんな学習方法で大丈夫なのでしょうか?


学外にいても体調が悪ければ病院に連れていくなど、遠藤氏の善意は疑いようもありません。その反面、日本語学校はそこまでしなければいけないのかと疑問に思います。

遠藤氏の論は、日本語教育というのは技術的にもむずかしく、しかも単に日本語を教えるだけではなく、日本社会の世話役まで引き受けるべきものだ、というものです。

そんなことを強調しすぎたら、気軽な国際貢献のような気持ちで、ボランティア感覚で参加する人はいなくなります。それは外国人の日本語教育にとって本当にいいことなのでしょうか?

【朝日新聞】日本の英語力

11月12日朝日新聞朝刊の記事「日本の英語力、非英語圏で53位 韓国、中国などより下」より

 スイスに本部のある国際語学教育機関が今月、英語を母語としない100カ国・地域で、日本の英語力は53位だったと発表した。昨年より四つ順位を下げ、4年連続で5段階のうち下から2番目の「低い」と認定された。アジアの25カ国・地域で比べても、韓国(37位)、中国(40位)などに次ぐ11番目だった。
 世界各地で語学を教える「EFエデュケーション・ファースト」がオンライン上で実施した無料テストの結果を「英語能力指数」としてまとめた。2011年から公表しており、今回は昨年より77%多い世界230万人のデータを分析。日本からは数万人が参加したという。
 EFによると、指数は上位からオランダ、スウェーデン、ノルウェーと続く。日本の順位は11年には44カ国・地域で14位だったが、参加国が増えるにつれて年々下落している。同社広報担当の遠藤玲奈さんは「経済成長している国では英語を話せることが収入源につながるため、学ぶ動機になる。日本は経済の停滞にともない、ここ10年は英語力も伸びていない」と話した。(宋光祐)


こういうランキングに何の意味があるのかさっぱりわかりません。

多分、平均得点を比べて高いの低いのと言っているのでしょうが、そもそも受験者がランダムに選ばれているわけでもなさそうです。また、世界の英語学習者なら必ず受けたくなるようなテストとも思えません。たまたまネットで見つけた人が無料だからとやってみている程度のテストです。新聞で宣伝してもらったEFは喜んでいるでしょうが、このテストで国際比較ができるとは思えません。

広報担当の遠藤氏の説明もおかしなものです。英語が話せれば職業選択の幅が広がるので収入増になるという理屈はわかります。しかし、それは経済成長している国も停滞している国も同じはずです。

また世界にもアジアにも多数の国があるのに、ことさら中国と韓国の比較をしたがるのも腑に落ちません。勝手にライバル扱いされても迷惑です。
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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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