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【本】居眠り磐音 決定版06 雨降ノ山

シリーズ第六弾です。

主人公(磐音)の江戸くらしが続きます。やはり、長編と短編の組み合わせという構造です。

長編部分で、主人公が世話になっている両替商の奥様の大山寺詣でに用心棒としてついていきます。大山寺詣での蘊蓄があって、江戸時代ファンは喜ぶのでしょう。

短編部分は、相変わらずで、悪い奴が無辜の人を傷つけ、それを主人公がさっそうと解決するという話の連続です。

ここまで来ると、どんな剣豪が現れても主人公が負けそうという感じがしてきません。あっさり勝つんだろう、と思って読んでいくと、予想どおりにあっさり勝ちます。

一般的な物語の「文法」からするとこのシリーズは異端です。ストーリーはいつも同じで、キャラクターは平板(善い人と悪い人、強い人と弱い人という図式化がされています)、主人公が危機に陥るわけでもなく、人生観を揺さぶられる論題が提出されることもありません。江戸のうんちくと人情話の連続です。

よくは知らないのですが、時代劇小説というのはだいたいこのようなものなのかもしれません。そうであるなら、時代劇というのはかなり変わった小説ジャンルだと思います。

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【本】居眠り磐音 決定版05 龍天ノ門

シリーズ第五弾です。

主人公(磐音)は江戸に戻ってきました。第二巻であった構造(長編と短編の組み合わせ)に戻ります。

長編の部分では、もといた藩の財政の立て直しです。短編部分では、用心棒稼業、奉行所からの頼まれ仕事、道場破りの撃退などを人柄と腕っぷしと頭の回転で解決していきます。藩の財政立て直しはしばらくかかりそうなので、当面この構造が続くのではないかと想像します。

新たに江戸家老が派遣されてきましたが、これがどうにもダメな男で、磐音に懲らしめられます。藩主は磐音に手間を取らせたことを詫びます。

つまり、トップ(この場合は藩主)は善人で、その下の家老や頭の固い重臣に問題があるという、時代劇にはよくあるパターンを踏襲しています。

蔦屋重三郎が、絵師・北尾重政に、花魁となった磐音の元許嫁(奈緒)の浮世絵を書かせて江戸で評判になるというエピソードがありました。

知ってる名前が出てきて、なぜかうれしくなりました。

【本】荒木飛呂彦の漫画術

著:荒木飛呂彦

「ジョジョの奇妙な冒険」で有名な漫画家・荒木飛呂彦氏が漫画を描くためのノウハウを公開した本です。

漫画家として大成するためにどういう点に気を使っているかを丁寧に解説しています。

なるほどと思ったのは、主人公は常にプラス(成功して成長する)方向にしなければならない、というところです。週刊で連載する場合に、主人公が挫折や失敗を何週間も続けていると読者は読んでくれなくなるので、つねに成功するようにするのがコツだそうです。

想像ですが、「モンテクリスト伯」みたいなもの(平和で穏やかに暮らしていた主人公が無実の罪をきせられ投獄。脱獄して復讐をなしとげるというストーリーです)を週刊で連載していったら途中で打ち切りなるでしょう。

天才肌の漫画家だとばかり思っていましたが、実はかなり綿密に計算・努力をしているというのが分かりました。

【本】居眠り磐音 決定版04 雪華の里

シリーズ第四弾です。

前回、藩の悪人を退けることに成功した主人公(磐音)は、身売りした許嫁を追って日本中を旅してまわります。その間に人助けをしたり、助けられたり、切り合いに巻き込まれたりと大忙しですが、結局許嫁を探し当てることはできませんでした。最後は、江戸の吉原に買われていったらしいことが判明しましたが、転売されている間に価格が高騰し、見受けするのもままならない額になってしまいました。千両を超えていますので、現在価値に換算すると1億円くらいでしょうか。とても浪人暮らしになんとかなる金ではありません。

映画「居眠り磐音」では、吉原の花魁となった許嫁を、胸かきむしられる思いで見つめる磐音の姿が描かれていました。となると、許嫁をかっさらって逃げる、という展開にはならないのかもしれません。

旧主は、磐音が帰参することを望んでいるみたいですが、磐音にその気はないようです。なにやら、藩の財政をなんとかするために外から尽力する心持ちのようです。

次巻以降のテーマは藩の財政立て直しになるのでしょうか?

【本】うつ病九段

著:先崎学

プロの将棋指しで、軽妙なエッセイでも有名な先崎学九段のうつ病体験記です。

私はうつ病の経験はありませんが、連夜の徹夜のためか自律神経失調症を患ったことがあり、その時医者から「うつ病の一歩手前」と言われたことがあり、うつ病というものには無関心ではありません。

先崎氏のお兄様が精神科医ということもありますし、将棋指しという特殊な脳の使い方をする著者でもあるせいか、うつ病体験記なのにきちんとまとまって書かれています。病状の悪化と回復の経緯が詳述されているので、うつ病の人や家族が読むと参考になるのではないかと思います。

もちろん患者の事情は人それぞれなのでしょうが、この本を書くことをすすめたのが精神科医のお兄様なので、先崎氏の事例は決して特殊なものではないと推測されます。

うつ病とは関係ないことですが、先崎氏が二三か月将棋界と縁を断っていたら、将棋の戦術が大きく変化していたとのことです。

私の本職はシステムエンジニアで、うつろいが早いと言われていますが、それでも二三か月で大きく変わるということはありません。将棋界というのは恐ろしいところなのだと思いました。
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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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