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【言葉】手がかり・足がかり

7月7日の朝日新聞で、衆議院議員・無所属の中村喜四郎議員が、「投票率10%UP」を目指す署名活動を推進しているとの記事を載せています。投票率UPと言っていますが、実のところ野党の後援者集めのようです。

(略)
当面の目標は、自民党の党員数に並ぶ109万人に設定。1カ月ごとに中間集計を行い、各議員が競い合う形をつくる。 運動の事務総長を務める中村氏は当選14回。自民党を離れて無所属となっても小選挙区で勝ち続けている。野党議員には地道な地元活動が不足しているとみており、「この運動が新たな後援会組織をつくるための大きな手がかりになる」と訴える。 枝野代表も今月1日の記者会見で、「野党の連携を強め、さらには特に若い議員らの選挙の足腰を強くし、国民に呼びかける大変有意義な活動」と語った


気になったのは「手がかり」という言葉です。私の感覚では「足がかり」と方がしっくりきます。辞書をひいてみました。

てがかり:
(1)体をささえるため、手をかけるところ。転じて、物事を始める、または解決するいとぐち。「---も足がかりもない岩場」「犯人の---をつかむ」
(2)手近な所。また、弓・鉄砲の射程内のあること

あしがかり:
(1)高い所へ昇るとき、足をかける所。足場。「---がない」
(2)事を着手するいとぐち。拠点。「出世の---を作る」

(広辞苑)

このように「手がかり」には「物事を始める、または解決するいとぐち」という意味があるので中村氏が間違っているというわけではないようです。しかし、これだと、今まで野党議員が後援会組織づくりをまったくやっていなかった(=ゼロからのスタート)、といった感じになっています。

その点、「足がかり」なら、より高いところに昇るための足場、という意味なので、今までも後援会づくりはしていたけど、この運動でさらにたくさんの人を集めるんだよ、という雰囲気が出ます。

誤用とは言えませんが、「足がかり」の方が適切だと感じました。

ところで、投票率UP、といった目標は結構だと思って署名しちゃうと、後から電話だのがあって後援会に誘われちゃうのでしょうか? それってめんどくさいですね。

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【言葉】前広

朝日新聞の記事を引用します。

 安倍晋三首相は29日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた学校の「9月始業」について「社会全体に大きな影響を及ぼすので慎重に、という意見もあることは十分承知しているが、これくらい大きな変化がある中においては、前広に様々な選択肢を検討していきたい」と述べた。
(略)


「前広」ってなんだ、と思っちゃいました。ネットで調べてみたら安倍首相のこの発言がほとんどを占めていました。一般人が普通に使う言葉ではないみたいです。私もおそらく初めて聞きました。

広辞苑をひいてみると

前広:以前、まえかた。
前広に:あらかじめ、前以て


ということでした。

ただ、それだと安倍首相の使い方には疑問を感じます。どんなものでも「検討」するのは「前以て」です。その時になって検討したって仕方ありません。

となるとここでの「前広」はどういう意味なのでしょう。「前向きに検討します」(=やりません)の言い換えなのかもしれませんね。

【言葉】トイレ紙

朝日新聞の記事より引用します。

トイレ紙の山積み映像は「逆効果」 買えないと意味ない

 新型コロナウイルスの流行で買いだめが起き、品切れが続くトイレットペーパー。しかし、関谷直也・東京大准教授(災害社会学)らの調査では、多めに買っている人はごく一部であることがわかりました。なぜ購入に駆り立てられるのでしょうか。報道の影響や、山積みのトイレットペーパーの映像を見るとかえって不安になる心理について、関谷さんに聞きました。
(略)


最近、新聞に出てくる「トイレ紙」という言葉が気になります。テレビでは聞かないので、読み方が「といれかみ」か「といれし」かは判然としません。

普通は「トイレットペーパー」といってますし、朝日新聞の記事も「トイレ紙」は見出しだけで、本文は「トイレットペーパー」です。

外来語と漢語をまぜた「トイレ紙」はいかにもすわりの悪い言葉だと思いますが、ネットで調べたら朝日新聞だけでなく、毎日、読売、東京、時事通信、産経のすべてが「トイレ紙」という言葉を使っていました。

「トイレ紙」が正式な製品名で、「トイレットペーパー」が俗語なのでしょうか?

ところで新型コロナの影響で、東京ではいまだに「トイレ紙」が店に並んでいません。誰かが買いだめをしているのでしょうが、あんなかさばるものを買いだめても邪魔なだけだと思うのですが・・・

【言葉】考えられます

1月12日朝日新聞朝刊オピニオン欄。フォーラム『皇族の「人権」』より上智大学名誉教授(憲法学)高見勝利氏の一文を引用します。

すべての国民は憲法で、「幸福を追求する権利」や「結婚の自由」「職業を選ぶ自由」「表現の自由」、性別や出自で差別されない、などの基本的人権が保障されています。18歳以上の成人になれば、参政権も持ちます。
 では皇室の人たちに、こうした「人権」はあるのでしょうか。この問いを考えるには、彼らがそもそも「国民」なのかがカギになります。
 まず、日本に定住する国家構成員という広いくくりの「日本国民」(憲法10条)には、天皇も皇族も、私たちと同じように含まれていると考えられます。そのため憲法が保障する基本的人権は有しているというのが前提です。
(略)


気になったのは「天皇も皇族も、私たちと同じように含まれていると考えられます」です。

この「考えられます」というのがくせ者で、誰がそう考えているのかはっきりしません。高見氏一人(もしくは賛同する数人)の主張する説なのか、憲法学会全体の通説なのか分かりません。この違いは重大です。

仮に「天皇も皇族も、私たちと同じように含まれていると考えます」とあれば、いちいち「私が」といれなくても、高見氏がそう考えているのだな、と理解できます。

「天皇も皇族も、私たちと同じように含まれているとするのが学会の多数意見です」というのも明確に伝わります。

なんの気なしに書いたのかもしれませんが、読んでいてもやもやしました。

【言葉】南米

本日の朝日新聞の記事より引用します。

南米チリの首都サンティアゴで予定されていた、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と、12月の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)の開催が見送られることになった。
(略)


最近この「南米」という言葉が気になって仕方ありません。新聞等で南米の国を呼称する場合ほとんど「南米チリ」だの「南米ブラジル」だのと言います。では南米以外ではどうかというと、「欧州フランス」とか「アフリカリビア」という呼び方はしません。ただ「フランス」とか「リビア」だけです。そもそもチリやブラジルが南米にあることぐらい誰だって知っていますからあえて「南米」とつける意味があるとは思えません。

こういうのは「南米」だけかと思っていたのですが、「北欧」でも時たまそういう呼称があります。「北欧フィンランド」とか「北欧デンマーク」などです。裸で「フィンランド」や「デンマーク」と表記することも少なからずあるので、ほぼ確実につく「南米」ほどではありませんが・・・

なぜ南米国家を呼称する際に頭に「南米」をつけるのか、もっともらしい仮説を提唱できればいいのですが、私にはさっぱり思いつきません。
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えいび

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日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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