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【言葉】トイレ紙

朝日新聞の記事より引用します。

トイレ紙の山積み映像は「逆効果」 買えないと意味ない

 新型コロナウイルスの流行で買いだめが起き、品切れが続くトイレットペーパー。しかし、関谷直也・東京大准教授(災害社会学)らの調査では、多めに買っている人はごく一部であることがわかりました。なぜ購入に駆り立てられるのでしょうか。報道の影響や、山積みのトイレットペーパーの映像を見るとかえって不安になる心理について、関谷さんに聞きました。
(略)


最近、新聞に出てくる「トイレ紙」という言葉が気になります。テレビでは聞かないので、読み方が「といれかみ」か「といれし」かは判然としません。

普通は「トイレットペーパー」といってますし、朝日新聞の記事も「トイレ紙」は見出しだけで、本文は「トイレットペーパー」です。

外来語と漢語をまぜた「トイレ紙」はいかにもすわりの悪い言葉だと思いますが、ネットで調べたら朝日新聞だけでなく、毎日、読売、東京、時事通信、産経のすべてが「トイレ紙」という言葉を使っていました。

「トイレ紙」が正式な製品名で、「トイレットペーパー」が俗語なのでしょうか?

ところで新型コロナの影響で、東京ではいまだに「トイレ紙」が店に並んでいません。誰かが買いだめをしているのでしょうが、あんなかさばるものを買いだめても邪魔なだけだと思うのですが・・・
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【言葉】考えられます

1月12日朝日新聞朝刊オピニオン欄。フォーラム『皇族の「人権」』より上智大学名誉教授(憲法学)高見勝利氏の一文を引用します。

すべての国民は憲法で、「幸福を追求する権利」や「結婚の自由」「職業を選ぶ自由」「表現の自由」、性別や出自で差別されない、などの基本的人権が保障されています。18歳以上の成人になれば、参政権も持ちます。
 では皇室の人たちに、こうした「人権」はあるのでしょうか。この問いを考えるには、彼らがそもそも「国民」なのかがカギになります。
 まず、日本に定住する国家構成員という広いくくりの「日本国民」(憲法10条)には、天皇も皇族も、私たちと同じように含まれていると考えられます。そのため憲法が保障する基本的人権は有しているというのが前提です。
(略)


気になったのは「天皇も皇族も、私たちと同じように含まれていると考えられます」です。

この「考えられます」というのがくせ者で、誰がそう考えているのかはっきりしません。高見氏一人(もしくは賛同する数人)の主張する説なのか、憲法学会全体の通説なのか分かりません。この違いは重大です。

仮に「天皇も皇族も、私たちと同じように含まれていると考えます」とあれば、いちいち「私が」といれなくても、高見氏がそう考えているのだな、と理解できます。

「天皇も皇族も、私たちと同じように含まれているとするのが学会の多数意見です」というのも明確に伝わります。

なんの気なしに書いたのかもしれませんが、読んでいてもやもやしました。

【言葉】南米

本日の朝日新聞の記事より引用します。

南米チリの首都サンティアゴで予定されていた、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と、12月の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)の開催が見送られることになった。
(略)


最近この「南米」という言葉が気になって仕方ありません。新聞等で南米の国を呼称する場合ほとんど「南米チリ」だの「南米ブラジル」だのと言います。では南米以外ではどうかというと、「欧州フランス」とか「アフリカリビア」という呼び方はしません。ただ「フランス」とか「リビア」だけです。そもそもチリやブラジルが南米にあることぐらい誰だって知っていますからあえて「南米」とつける意味があるとは思えません。

こういうのは「南米」だけかと思っていたのですが、「北欧」でも時たまそういう呼称があります。「北欧フィンランド」とか「北欧デンマーク」などです。裸で「フィンランド」や「デンマーク」と表記することも少なからずあるので、ほぼ確実につく「南米」ほどではありませんが・・・

なぜ南米国家を呼称する際に頭に「南米」をつけるのか、もっともらしい仮説を提唱できればいいのですが、私にはさっぱり思いつきません。

【言葉】Nagasaki

朝日新聞の記事『「Nagasaki」意味は「壊す」 米ドラマのセリフ』より引用します。

 全米でヒットし、日本でも放送されている連続ドラマ「THIS IS US(ディス・イズ・アス)」の作中で、「Nagasaki」という単語が「人生を壊す」といった意味で使われている。9日に被爆74年を迎える長崎では憤りや疑問の声があがった。
 「ディス・イズ・アス」は、三つ子として育った36歳の男女3人を主人公にした現代群像劇。制作は米NBCで2016年に始まり、シーズン3まで放映された。
 「Nagasaki」というセリフが出るのはシーズン1の第2話で、俳優をしている主人公が番組の降板をテレビ局幹部に申し出る場面。立ち去る主人公を引き留め、幹部が言う。「If you do, I’ll be forced to Nagasaki your life and career」
 DVDの日本語字幕では「仮に去るなら君のキャリアを破壊する」と表示される。「I Nagasaki’d him」というセリフもあり、「私が潰した」と訳されている。
 日本では17年からNHKで放映、現在BSでシーズン2を放映中。日本語吹き替えだが、副音声では元の英語が流れる。
 8歳の時に被爆した長崎市の計屋(はかりや)道夫さん(82)は「言語道断の表現だ」と憤った。米国の高校で講演するなど世界で核兵器廃絶を訴えてきた。「Nagasakiは、核兵器の廃絶と平和をめざすという意味。無知と無関心が誤った表現につながったのでは」と憂えた。


長崎の被爆者が聞くとやるせない思いになるのかもしれませんが、やや過敏すぎるのかとも思います。

例えば「関ヶ原」とか「天王山」とか実際の古戦場の地名を、そこから派生した意味で使うのはよくあります。実際にその戦場で命を落とした人の気持ちになって、そんな言葉は使うな、と言われても難しいように思います。

長崎の場合、まだ被害者が生存しているという違いはありますので、日本人になら「Nagasaki」をちゃかした文脈で使うなとは説教できるかもしれません。しかし米国人相手に言うのは無理でしょう。

マスコミに訊かれたから被爆者としての思いを語ったというのなら分かりますが、それを超えて抗議めいたことをすると、被爆者というものが面倒な存在として社会から敬遠されないかと心配になります。

【言葉】しこう

各方面から批判の放火をあびた新潮45 10月号の『そんなにおかしいか「杉田水脈」論文』ですが、その批判の一つとして幾人かの論者が「性的嗜好」という言葉を使っていたことが理由になっていました。同性愛や両性愛を表現するのは「性的指向」というのが正しいのに「性的嗜好」という言葉を使ったというものです。

「しこう」と読む漢字はいくつかありますが、紛らわしいものが「嗜好」「指向」「志向」です。辞書(広辞苑)で確認してみました。

嗜好:
たしなみこのむこと。このみ。

指向:
1)めざして向かうこと
2)さしむけること
3)⇒しこう(志向2)

志向:
1)心の向かう方。意向。志趣。
2)「哲」(intendierenドイツ)意識は常に具体的な何ものかについての意識であり、意識がその何ものかに向かっていることを志向という。ブレンターノ・フィッセルはこれを心的作用の特性とした。指向。
3)(intention)動機としての目的の観念に対し、それを実現するに必要な手段及び予想される結果の観念をいう語


つまり「性的嗜好」(英語ではsexual preference)と表現すると同性愛や両性愛を自分で選択したもの、後天的なものという印象になります。

「性的指向」(英語ではsexual orientation)と表現することで、生まれつき、要するに先天的なものであるとう意思表示を兼ねています。

新潮45は論者が勝手に書いて発表するネットような媒体ではないので校閲があるはずです。校閲の指摘を受けても、あえて「嗜好」を使ったのだと思います。

公平に考えて、同性愛や両性愛がすべて生まれつきだと断言する根拠は乏しいように思います。同時にすべての同性愛者や両性愛者が自分の意思とは無関係だとは断言できません。

現に、日本では衆道は武家のたしなみ(要するに「嗜好」)とされていた歴史があります。「性的嗜好」という表現をしただけで怒られるというのはやや納得しがたいものがあります。

なお、同じ音で「志向」という言葉があります。ある特定の国々との外交関係で”これからは未来志向の関係で・・・”というのをよく聞きます。両国の心を未来に向けていこうという意味なのでしょう。しかし、その国々は舌の根も乾かぬうちに”歴史が~、過去が~”と言い始めます。

これは”我が国の「志向」は未来だけど「嗜好」(=趣味)は過去ですヨ”という意味なのでしょうか?
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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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