【時事問題】「万引き家族」騒動

6月18日朝日新聞の記事『「万引き家族」の是枝監督、発言機に議論 「助成」「公権力と距離」、矛盾するのか』より

 「万引き家族」でカンヌ国際映画祭の最高賞(パルムドール)を受賞した是枝裕和監督が「公権力とは距離を保つ」と発言したことに対して、「助成金をもらっているのに矛盾している」と批判があり、賛否の議論がわき起こっている。文化助成とは芸術家の思想や表現を縛るものなのか。
 発端は、林芳正文部科学相が7日、対面して祝意を伝えたい意向を示したことだった。是枝監督は同日、映画がかつて「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いたとして「公権力とは潔く距離を保つ」と辞退する考えを自身のサイトで示した。そのうえで「万引き家族」が文化庁の助成を受けていることに謝意を示して、映画文化振興のための予算拡充を訴えた。
 是枝監督の姿勢に、「補助金をもらっていながらあきれた発言だ」などとツイッター上で批判がわき、それに対して反論する意見も相次いでいる。
(略) 
  日本でも08年、公費助成を国会議員が問題視したことなどをきっかけに、一部の劇場がドキュメンタリー映画「靖国」の上映を取りやめたことがある。「日本は、お上から助成を受ける以上、反政府的なものをつくるべきではないと自主規制をする傾向はないとは言い切れない」と話すのは、深田晃司監督(38)だ。
 自身も公開中の「海を駆ける」で1千万円の助成を受けたが、日本の映画に対する支援は「量的にも質的にも十分ではない」と言う。助成金が振り込まれるのが完成後のため、製作期間を乗り切る見通しが立たない団体が事実上申請できない制度になっている。「結果的に資本力がある大企業などの後ろ盾がなければ立ちゆかなくなっている。本来、文化庁の助成金は映画の多様性のためにあるべきなのに」と話す。
 助成金を巡る今回の議論について、是枝監督は「国からの“施し”ではなく、文化発展のための税金再配分なんだということが結果的に広まり、そこに意味があったと思う。国の助成とは本来どうあるべきかという議論に届けば、と願っています」と話している。



記事では、この件の発端は文科大臣が祝意を伝えたいと言ったことになっていますが、本当はその前段があります。仏のマスコミが、カンヌ国でパルムドールを取ったのに日本の政治家の反応がない、と報じたことです。

要するに、フランスで賞を取ったら外国の政治家は大喜びすべきだ、ということでしょう。「中華思想」というのは中国に向けた言葉なのでフランスには使えませんが、フランス版中華思想です。

ぴったりの言葉はないのでしょうか?


外国で日本人が活躍したのは別に映画だけではありません。バレエでも、カーレースでも、飛行機競争でも、ホットドックの早食い競争でも活躍しています。

その度に政府が祝意を出しているようには思えません(←知らないだけかもしれませんが)。

カンヌのパルムドールは素晴らしいとは思いますが、日本政府が特にほめたたえなければならないとも思えません。


映画関係者から、助成金をもっと出せ、という声があるようです。

こういう意見には違和感があります。本来的には採算の取れないような創作物は世の中に必要とされていない、と判断されるべきです。国の伝統芸能のように、廃れてしまうと惜しいものは、税金で(みんなのお金で)保護するというのはあります。しかし、創作物すべてに当てはまるわけではありません。

映画関係者が、俺の作品には客が入らないので赤字になるから税金をよこせ、と言わんばかりなのは首を傾げます。


助成金をもらっている是枝監督が文科相の祝意を断ったというのは、私としては批判はありません。助成金の条件に政治家に挨拶することというのがあったわけではない以上、監督の自由です。
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【時事問題】ワンピース単行本は配慮を欠いていたか?

6月16日朝日新聞の記事『ワンピース単行本「配慮欠いた」 横井庄一さん念頭表現「作者共々反省」』より

 週刊少年ジャンプ編集部は14日、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」で配慮を欠いた表現があったとして、公式サイトで「作者共々反省しております」とのコメントを発表した。
 集英社広報部によると、問題の表現は4日発売の89巻にあった。作者の尾田栄一郎さんが表紙カバー裏のコメント欄で、「最後に一つ大皿にぽつんと残ってるからあげとかあるよね。あいつに名前をつける事にしました。横井軍曹と」などと書いた。太平洋戦争の終戦を知らずにグアム島の密林で28年間生き延びた元陸軍軍曹の故横井庄一さんのことを念頭に書いたという。これに対し、ネット上で「故人に失礼」などの批判が起きた。編集部は「より一層表現に留意して参ります」としている。


ネット上の批判というのがさっぱり理解できません。

横井庄一氏がグアムに残留した日本兵の最後の一人だったというのは事実です。大皿に残ったからあげと最後に残ったという共通点は確かにあります。

事実であっても失礼なもの言いというのはあり得ます。しかし尾田氏のコメントに、横井庄一氏が最後に残ったことを揶揄する様子はありません。尾田氏に限らず、日本人一般に残留日本兵が恥ずかしい存在という意識はないと思います。

どこにも失礼な要素はありません。

ネットで批判している人たちは、横井庄一の親族でもなんでもないのでしょう。無関係な人たちが「失礼だ」といって編集部に文句をいうのは、そちらの方が不謹慎だと思います。

【時事問題】米朝首脳会談

6月12日、シンガポールにてはじめての米朝首脳会談が開かれました。

本当に開催できるのかとも思っていましたが、つつがなく終了したようです。しかしこれまで何度も協定を破っている北朝鮮だけに、この融和ムードがいつまで続くのかという気もします。本当の評価は最低でも数カ月経ってからでないとできないでしょう。

ポイントとなるのは、北朝鮮としては核開発を放棄したことの損失と見返りでプラスマイナスゼロ以上になるかというところでしょう。マイナスになるならわざわざ核開発をした意味はありません。しかし国際社会からすれば、悪いこと(こっそり核開発)をしてそれを放棄したから得をする(プラスになる)というのは許しがたいことです。

戦争にならなかったことは良かったのですが、難しい状態はこれからも続くのではないでしょうか。

【時事問題】作者の差別投稿でラノベ出荷停止

6月7日朝日新聞の記事「原作者が差別投稿、アニメ化中止 ライトノベル18巻、出荷停止に」より引用します。

 アニメ化が決まっていたライトノベル「二度目の人生を異世界で」の原作者が、中国や韓国に対する差別的な発言をしたとして、出版元のホビージャパンは6日、これまでに刊行された計18巻を出荷停止にすることを決めた。アニメの公式サイトも放送及び制作の中止を発表した。
 5月下旬のアニメ化発表後、過去に原作者の「まいん」氏がツイッターに、「中国人が道徳心って言葉を知ってたなんて」「日本の最大の不幸は、隣に姦国という世界最悪の動物が住んでいること」などと投稿したとネット上で指摘された。ホビージャパンはこれらが事実と認め「作品の内容とは切り分けるべき事項ではありますが、不適切な内容だった」とのコメントを6日に発表した。投稿はすでに削除されている。まいん氏は5日、ツイッターに「行きすぎた内容であったことを深く反省しており、心より謝罪させて頂きたい」などと投稿した。ホビージャパンの担当者は朝日新聞の取材に「差別を助長する意図はなかったが、表現的に無視ができない内容だった」と述べた。
(略)


私はアニメにはそこそこ通じているのですが、ライトノベルには疎いです。アニメ化されたものを観て、気に入ったら後から原作を追いかけることはあります。そこで、気に入った作者の次はシリーズはアニメ化する前から読むこともあります。しかし、アニメ化したことのない作者の作品には手を出しません。したがって、この作者のことも、作品のこともまったく知りませんでした。

作者の投稿のうち「日本の最大の不幸は、隣に姦国という世界最悪の動物が住んでいること」は、表現も内容も擁護できるものではありません。しかし、「中国人が道徳心って言葉を知ってたなんて」というのは投稿の前後を見ないと非難しきれないと思います。文面を正確に読む限り、”かつては中国人は道徳心という言葉を知らないと思っていた(=道徳心はないと思っていた)が、実際には知っている(=持っている)ことに気づきました”と言っています。

ただ、こうも騒ぎが大きくなってしまうと、ビジネスという側面もあるのでアニメ化中止は仕方ないかもしれません。しかし、既存の本の出荷停止や続刊の打ち切り示唆は問題です。こんなことをしていては、気に入らない作者の発言を発掘して出版停止や映像化中止に追い込むことができるようになってしまいます。ホビー・ジャパンは出版社としては骨がありません。

【時事問題】米朝首脳会談中止

米国と北朝鮮の首脳会談の予定が、米トランプ大統領により中止となりました。

朝日新聞の記事より引用します。

(略)
史上初となるはずだった米朝首脳会談が、開催の決断から80日足らずで頓挫した。トランプ米大統領は、北朝鮮の最近の相次ぐ攻撃的な声明に怒りを隠さず、北朝鮮が豊渓里の核実験場を爆破したその日に「中止」を通告した。北朝鮮が対抗措置をとることも考えられ、朝鮮半島をめぐる情勢が危機的な状況に後戻りする可能性がある。
(略)


 
この中止決定は北朝鮮には予想外のことでしょう。北朝鮮は外交の場で”かけ金”を吊り上げるのが常套手段でした。これまではまわりが折れていきましたが、今回のトランプ政権は学習したのか安倍総理の入れ知恵なのか北朝鮮のお株を奪うちゃぶ台ひっくり返し外交を見せてました。

常に米国との二国間対話を要求していた北朝鮮としては今後打つ手はないでしょう。また仲介役を任じていた韓国も北朝鮮と米国の間で苦境に立たされることになるかもしれません。

日本としては米朝会談があろうとなかろうと、それだけで何かが変わるわけではありませんので特に悲観する必要はありません。むしろ、北朝鮮の古い手にトランプ政権が引っかからなかったことを喜ぶのみです。
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えいび

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日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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