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【テレビ】日曜美術館「浮世絵で見る忠臣蔵」

12月8日(日)にNHKで放送された「日曜美術館」。この日のテーマは「浮世絵で見る忠臣蔵」です。12月だから忠臣蔵特集のようです。

主に、国芳、広重、歌麿の作品を取り上げます。江戸時代のことなので史実の忠臣蔵ではなく、歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」に想を得ています。

国芳のは「誠忠義士伝」という役者絵風に赤穂浪士を一人一枚描いたシリーズです。国芳得意の武者絵を忠臣蔵に取り入れたものです。これは空前の大ヒットを記録しました。

広重の忠臣蔵の連作は、遠近の奥行のある場面の中で起きる忠臣蔵の出来事をつづっています。舞台を絵したものではなく、広重得意の風景画で忠臣蔵を描いたものです。

歌麿のシリーズは、女性の日常生活を描きながら、忠臣蔵の場面に見立てているという複雑な構成です。たとえば、着物の前をはだけたなまめかしい女性の図は切腹する浪士の姿に呼応する、という具合です。絵解きを楽しむものでもあります。

それぞれ画家の作風がにじみ出ていて面白かったです。

番組では触れていませんでしたが、吉良家用人の小林平八郎の曾孫が葛飾北斎という伝説だか史実だかがあります。この説の真偽はどうなのでしょうか?
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【テレビ】大草原の小さな家 シーズン1 #24 父さんの友情

たまに感想を書いている「大草原の小さな家」です。

24話「父さんの友情」は、町の創立記念日の話です。縄跳び競争とか、綱引きとか、パイのコンテストとか、要するに町中の人が参加する運動会みたいなものです。

インガルス一家はそれぞれいろいろな競技に出て勝ったり負けたりしますが、ハイライトは、チャールズの丸太割り競争です。チャールズは製材所の同僚で、もともと腕のいいきこりでしたが、年にはかなわない様子です。それでもチャールズを木のことがわからない農民と見くびって舐めた態度に出ます。チャールズもそれにいい感情はもちませんでしたが、もと木こりの妻から”うちの人はもう年だけど、この競技で勝てたら自信を取り戻せるかも”みたいに口説かれます。それを聞いたチャールズはわざと切れ味の悪い斧で参加して元きこりに敗れます。切れ味の悪い斧を使ったことに気づいたローラにチャールズは”年寄りにハンデをあげたんだ”と説明します。

現代日本人の感覚だと、全力を出さずに戦って勝ちを譲るというのは称賛されにくい行為です。それに元きこりはここで勝っても、年々老いていくわけですから、いつか若者に負ける日はきます。

いい話なのかなんなのかよくわからないシナリオでした。

今回でシーズン1は終了です。続けてシーズン2の放送かと期待したのですが、この枠の後番組は韓国ドラマだそうです。

【テレビ】大草原の小さな家 22話 吹雪の中

たまに感想を書く「大草原の小さな家」です。今回は、インディアンが登場していて考えさせられることが多いエピソードです。おそらく原作には存在せず、テレビ用に用意されたエピソードだと思われます。というのも、今回のエピソードはインガルス一家は終始インディアンに好意的ですが、小説「大草原の小さな家」は後年インディアン蔑視の描写が問題視されているからです。

このエピソードの16年前の1862年にミネソタ州で起きたスー族の暴動(ダコタ戦争)が背景にあります。

あらすじ:
インガルスの一家は旅の途中に吹雪に遭遇し空き家に避難します。家族を残して狩りに出たチャールズは吹雪にまかれ瀕死のところをインディアンに助けられます。一方の家族のいる空き家にはインディアンを追う保安官が避難していました。保安官はインディアンを縛り上げますが、夜中にインディアンは自力で脱出します。その後、食料が乏しくなったチャールズはやむを得ず馬を殺して食べようとしますが、そこにインディアンが仕留めた鹿をもって戻ってきます。チャールズは感謝しますが、保安官は反射的にインディアンを撃ちました。保安官は自分の間違いに気づき、傷の癒えたインディアンを追うことをやめます。


劇中、保安官は、ダコタ戦争でスー族に生き残りがいたのはリンカーン大統領が解放したからだ、と言っています。しかし史実では、リンカーンは黒人奴隷に対するのとは違い、インディアンに苛烈だったことで知られています。ドラマなんだから史実と合わなくてもいいのですが、ドラマ制作者にリンカーンを善人、ということにしたい強い思いがあるのがわかります。


現実のチャールズ・インガルスとその家族がインディアンに対して好意的であったとは思えません。当時のたいていの白人がそうだったはずです。しかしテレビドラマがつくられた時代になると、インディアンを迫害するものは悪、という図式になっていたみたいです。


違和感があったのはインディアンの描写です。吹雪にまかれたチャールズを助けたのは、善良な性格なのだとしても、いったん逃げ出した小屋に鹿を担いで戻ってくるのはリアリティがありません。これではどういう人間なのか理解できません。インガルス一家や保安官は芝居として成り立っていますが、インディアンはただ彫像のようにそこにいるだけです。

インディアンが実は善人なのだ、ということを強調の上にも強調しないと視聴者には説得力を持たなかったのかもしれません。インディアンを好意的に描こうとしているのはわかりますが、インディアンを人間として描くことには失敗しています。

【テレビ】令和元年版 怪談牡丹燈籠

BSプレミアムにて放送

牡丹燈籠の話は、小泉八雲でなじんでいましたし、これは長編の一部だということも承知していました。しかし、具体的にどういうものかは「牡丹燈籠」の部分しか知りませんでした。BSプレミアムで初代三遊亭圓朝の怪談牡丹燈籠を令和元年版としてテレビドラマ化しました。

元を知らないので、原作とどういう相違があるのかはわかりませんが、分かった範囲で言うと、小泉八雲版では幽霊に取り付かれた萩原新三郎はひたすらおびえて立て篭もっていましたが、このドラマでは自分でもお札をはがして招き入れていました(恋愛至上主義か!)。また萩原新三郎の友人の医師は、小泉版では小心な男でしたが、このドラマでは癖のある悪党でした。

全体を通してみると、お露の怪談と悪女お国の話がばらばらに並立しているように思います。お国はお露が化けて出たことを最後まで知りませんし、お露もお国の破滅に直接貢献しているわけではありません。原作がどうなっているのか気になるところです。

昨今の時代劇というのは現代人の手によるものですが、これは江戸・明治期に生きた落語家の手によるものなのでおそらく現実の江戸時代の社会に近いのだと思います。そのひとつのあらわれとして、現在の時代劇にある、善良な庶民とか、本当に偉い人は正義を重んじている、といったお約束とは無縁でした。

なかなかの秀作だと思います。

【テレビ】フランケンシュタインの誘惑E+  第二十話「クローン人間の恐怖」

Eテレにて放送。

これが最終回とのことです。

今回の主人公は、ドイツ人の発生生物学者カール・イルメンゼー。クローン研究を切りひらきながら、疑惑の実験によってクローン研究を遅らせたという二面を持つ男です。

1951年:カエルのクローンが誕生。脊椎動物では世界初。
1981年:イルメンゼーがマウスを使い世界で初の哺乳類クローンができたと発表。カエルの卵は1.5ミリに対して、マウスの卵は0.1ミリと小さいので操作が困難だった。他の科学者の追試はすべて成功しなかった。
1981年:イルメンゼー、ハツカネズミのクローンを発表。
1983年1月:ジュネーブ大学で講義中に弟子がイルメンゼーの実験に捏造の疑いがあると告発。
同年6月:調査委員会が立ち上がる。
1984年1月:不正の証拠は見つからないが、実験には大量の訂正・誤り・矛盾がある。科学的にあ価値がない、と結論がでる
1984年5月:核移植による哺乳類のクローンは生物学的に不可能である、という論文まで発表される。
同年6月:イルメンゼー、大学を辞職。
これにより、発生生物学者の誰もがクローンに関心を持たなくなった。
1997年2月:スコットランドの無名の学者イアン・ウィルムット(農業機関の研究所の学者)が、ヒツジの体細胞クローン(名前はドリー)の誕生を発表。実は、農業機関ではクローンの研究を続けていた。しかも、優秀な個体のコピーを作るために、胚細胞クローンではなく体細胞クローン(すでに生育した動物の細胞の核をもとにクローンをつくる)を目指していた。発生生物学界にとっては寝耳に水だった。
同月:米クリントン大統領は人間のクローンに反対すると声明を出す。
同年3月:ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が人間のクローンは「人間の尊厳の冒涜につながる」と声明を出す。
1998年:ホノルル大学が、マウスの体細胞クローンに成功
同年:牛のクローン成功
1999年:ブタのクローンに成功
2002年:ネコのクローンに成功
2005年:イヌのクローンに成功
2008年:アメリカの食品医薬局はクローン肉を食品として承認。クローンであることの表示義務はないので、消費者には見分けがつかない
2013年:ヒトクローンES細胞のクローンに成功。細胞レベルであるが人間のクローンに成功
2018年:中国の研究所がサルのクローンに成功。

■感想
クローンというアイデアはイルメンゼーのものではありませんし、イルメンゼー自身はクローン研究を遅らせていますので、人間のクローン研究を立役者(フランケンシュタイン的学者)ということにはならないはずです。むしろ、ヒツジのドリーを作った農業機関の科学者の方がフランケンシュタイン的です。

それにしても、この分野の研究ではしょっちゅう不正が横行しています。個体差のある生物を使った実験なので再現が難しいというのもありますが、個人の技術によるところが大きいため、その気になれば論文に何でも書けちゃうというのが理由なのでしょうか。
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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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