【朝日新聞】不起立教師と生徒にズレ
入学式・卒業式での君が代斉唱時に不起立をする教師が生徒から冷たく見られている現実を取材しています。
君が代条例が成立する直前、大阪府内の複数の公立高校近くで、下校途中の生徒に「条例化についてどう思うか」を尋ねた。多くが「賛成」だった。
「普通の会社なら社長や会社が嫌いだったら出て行くわけやから、先生だって君が代が嫌なら私立の学校に行けばいい」。こう話すのは2年女子。中学を卒業する間際、理科の教師が「君が代に反対」と授業で話すのを聞いたが、なぜ反対なのか納得できる説明はなかったという。「最後の授業だから『俺はやるぜ』みたいな感じ?聞き流した」という。
(中略)
不起立を続ける教師たちは、生徒との「温度差」をどう感じているのだろう。
府立高校の数学教師(62)は、人権教育や在日問題に携わるうちに、君が代に疑問を持つようになった。だが生徒には「強制に反対」としか伝えていない。「自分とは違う意見も尊重しなければならないと思う」からだ。
国語や社会なら、教材とからめて国旗・国歌の歴史を説明することもできるが、数学や理科の教師は「取ってつけたようになるからやりにくい」。ホームルームも自習や進路指導に使われ、社会問題を語り合う余裕もないと話す。
(後略)
数学教師は、数学を教えるプロですが、それ以外は素人にすぎません。おのれのつたない歴史観を人様の子供に披露すべきではありません。学校の教師という立場を利用すれば思想の押し付けです。当人たちは”正しい思想”だから問題ない、と考えているからもしれませんが、とんでもないことです。
これは教師が自分の信じている宗教を授業中に生徒に宣伝しているのと構造は同じです。教師は自分の思想を生徒に話す必要もないし、話すべきでもないと思います。
学校は生徒が勉強をするためにあります、教師の自己実現の場ではありません。
教師が君が代斉唱で起立しないことより、こうした見えないところで行われる「思想教育」の方が深刻な問題だと思います。私自身もこうした教師の「思想教育」を体験してきました。この記事を読んで、あの迷惑で無駄な時間を思い出しました。