【朝日新聞】不起立教師と生徒にズレ

6月29日 朝日新聞朝刊 教育欄より。

入学式・卒業式での君が代斉唱時に不起立をする教師が生徒から冷たく見られている現実を取材しています。

君が代条例が成立する直前、大阪府内の複数の公立高校近くで、下校途中の生徒に「条例化についてどう思うか」を尋ねた。多くが「賛成」だった。
「普通の会社なら社長や会社が嫌いだったら出て行くわけやから、先生だって君が代が嫌なら私立の学校に行けばいい」。こう話すのは2年女子。中学を卒業する間際、理科の教師が「君が代に反対」と授業で話すのを聞いたが、なぜ反対なのか納得できる説明はなかったという。「最後の授業だから『俺はやるぜ』みたいな感じ?聞き流した」という。
(中略)
不起立を続ける教師たちは、生徒との「温度差」をどう感じているのだろう。
府立高校の数学教師(62)は、人権教育や在日問題に携わるうちに、君が代に疑問を持つようになった。だが生徒には「強制に反対」としか伝えていない。「自分とは違う意見も尊重しなければならないと思う」からだ。
国語や社会なら、教材とからめて国旗・国歌の歴史を説明することもできるが、数学や理科の教師は「取ってつけたようになるからやりにくい」。ホームルームも自習や進路指導に使われ、社会問題を語り合う余裕もないと話す。
(後略)


数学教師は、数学を教えるプロですが、それ以外は素人にすぎません。おのれのつたない歴史観を人様の子供に披露すべきではありません。学校の教師という立場を利用すれば思想の押し付けです。当人たちは”正しい思想”だから問題ない、と考えているからもしれませんが、とんでもないことです。

これは教師が自分の信じている宗教を授業中に生徒に宣伝しているのと構造は同じです。教師は自分の思想を生徒に話す必要もないし、話すべきでもないと思います。

学校は生徒が勉強をするためにあります、教師の自己実現の場ではありません。

教師が君が代斉唱で起立しないことより、こうした見えないところで行われる「思想教育」の方が深刻な問題だと思います。私自身もこうした教師の「思想教育」を体験してきました。この記事を読んで、あの迷惑で無駄な時間を思い出しました。

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【朝日新聞】君が代起立条例

6月28日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄より
元官房長官 野中広務さん のインタビュー記事です。

「起立せなんだら処罰する」なんてやり方は権力者のおごり。教職員を処分してまで従わせようというのは、国旗・国家法の制定に尽力した者として残念です。
(中略)
暗い時代を知っているからこそ、私は物事を一色に染め上げるような動きに対して生理的に反発するようになりました。でも日本人は一色に染まりやすい。小泉改革のときも、民主党が政権をとったときも、国中が熱病に侵されたようになってしまいました。わかりやすい敵を作り、徹底的にたたいて支持を広げるポピュリズム政治がはびこる土壌があります。
橋下さんが支持されているのも同じ構図じゃないでしょうか。ポピュリズムはナショナリズムと結びつきやすい。小泉さんの時代もナショナリズムが盛り上がりました。我々はバランス感覚を持って物事をみないといけません。
(中略)
君が代条例も、決してささいなことだとは思いません。誰が立たなかったかチェックするなんてそんな社会は嫌だねえ。
(後略)


野中氏の言うことも分からないではありません。命令に従わない者に厳罰を課したり、行動をいちいちチェックしたりする社会は居心地のいいものではありません。例えば、北朝鮮の社会をみて好感を持つ日本人は少ないと思います。日本に敵対しているからではなく、ああいった隅々まで統制された社会は気持ちの悪いものを感じさせます。しかし、その一方、組織の一員である以上、上の命令に従うのは基本という原則もあります。過度に好き勝手に振舞っていては、組織や社会は成り立ちません。

どの程度の統制がよいのかは都度、社会的常識の範囲で摸索していかなければならないものだと思います。

それはさておき、野中氏の意見にいくつかの疑問を感じます。

まず、「暗い時代」を経験した人がすべて野中氏のように処分条例に反対しているわけではないだろうということです。ご自身の意見は結構ですが、老齢世代の代表のように意見を言うのはおかしいと思います。

次に、「日本人は一色に染まりやすい」という意見です。外国と比較してそのような傾向があるとは思えません。宗教に関しては、むしろ多様で染まりにくい傾向があります。政治勢力も千差万別です。特に、一色に染まりやすいとは思えません。さらにそれを、小泉改革と結びつけるあたりは、怨念の深さを感じさせます。もちろん、野中氏の怨念は、国旗・国歌の問題とは関係ありません。思考が脱線しています。

日本にポピュリズムがはびこる土壌があってポピュリズムがナショナリズムと結びつきやすい、というのはどうでしょうか。それが正しいなら、日本では年がら年中ナショナリズムが燃え盛っているはずです。現実にはそんなことはありません。

またポピュリズムで太平洋戦争に突入したわけでもありません。

言っていることが破綻ぎみですし、評論家然として日本人一般をくさすのは傲慢です。


※私自身は、君が代を嫌うのは思想の自由だと考えています。しかし国歌斉唱時に起立をするのは常識的な儀礼の範囲だと思います。儀礼を守りたくないなら、別の職業を選ぶのが本人にとっても回りにとっても幸せではないかと思います。

【朝日新聞】社説:南シナ海―多国間の枠組み支援を

6月27日 朝日新聞朝刊の社説より。

引用します。

強大になる一方の隣国とどう折り合ってゆくか。経済の依存は深まり、安全保障面では圧力が強まる――。頭を悩ますのは日本だけではない。
 ベトナムで反中国デモが繰り返されている。街頭活動を厳しく制限してきた一党独裁下では極めて珍しい光景だ。
 先月下旬、ベトナム沿岸に近い南シナ海で、中国船がベトナムの石油探査船の調査ケーブルを切断したことが発端だ。
 ベトナムは、中国船が自国漁船に発砲するなど侵犯行為を重ねていると主張する。当局はデモを黙認しているのだ。
 フィリピンもスプラトリー(南沙)諸島の自国領に中国が建造物を構築したと抗議した。
 中国はかねて、石油資源などが期待される南シナ海の大部分の領有権を主張してきたが、経済発展とともに軍事費を増大させてきた近年、より強硬な形で他国を牽制(けんせい)するようになった。

(中略)

 圧倒的な軍事力を持つ中国には、行動宣言の精神を尊重し他国への挑発を慎むよう求めなければならない。ASEAN各国には、軍拡はいたずらに緊張を高めると指摘したい。 海洋資源については、領有権を棚上げし、関係国が共同開発を模索するしか道はなかろう。
 日本も加わるASEAN地域フォーラムが来月に、米国とロシアが初参加する東アジアサミットは秋に予定されている。行動規範の策定を後押しし、多国間の枠組みを支援したい。



>圧倒的な軍事力を持つ中国には、行動宣言の精神を尊重し他国への挑発を慎むよう求めなければならない。ASEAN各国には、軍拡はいたずらに緊張を高めると指摘したい。

奇妙な文章です。後半の文は、朝日新聞がASEAN各国に指図をしています。軍拡するな、緊張をたかめるな、と「指摘」しています。

では、前半の文章はどうでしょうか。中国には慎むように求めなければいけないなあ、という第三者的な意見の表明にすぎません。「中国には、他国への挑発を慎め、と指摘したい」とは書きません。

対ASEANに比べて明らかに腰がひけています。

朝日新聞が南シナ海の騒動について、中国の言うことが道理にかなっていると考えているなら、この書き方でもいいでしょう。しかし、社説を読む限り、どちらが正しいとも明言していません。ならば、公平に書くべきです。

>海洋資源については、領有権を棚上げし、関係国が共同開発を模索するしか道はなかろう。

仮に、一方が侵略的な行動をとっているとすれば、領有権を棚上げにして共同開発をするのは、侵略した側に有利な解決です。朝日新聞が共同開発をしろ、と主張するなら、両者の言い分は五分五分であるという前提を示さなければなりません。

なお、一般には、中国の主張に無理があると考えられていると思います。地図を見る限り、中国の主張は噴飯ものです。

朝日新聞は、公平を装って中国の味方をしているようにしか見えません。

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原作は未読。

なにも起きない日常を淡々と描くのはよくあるアニメですが、作中時間で一年が経過しているにもかかわらず、ほぼ何もおきないというのはかなり変っていると思います。ここまで何も起きないアニメはちょっと記憶にありません。

シモネタに走らないので、安心して観られましたが、個々のギャクがあまり面白くありません。これが致命的でした。

何も起きない上に笑える部分もないとなると、ちょっと退屈な作品でしたとしかいいようがありません。

【朝日新聞】節電サマータイム熱視線

6月25日 朝日新聞朝刊 経済面より

節電サマータイム熱視線
始業・就業時間を早めるサマータイム(夏時間)を導入する企業や自治体が、相次いでいる。幾度となく導入が議論され、頓挫を繰り返してきた夏時間。時計の針を1時間進める本来の制度ではないが、この夏は電力不足を背景に、政府の後押しもないまま動き出した。ただ、課題も浮かび上がっている。

通勤電車で新聞が読め、帰宅後は阪神戦を試合開始からテレビ観戦できる。飲料大手・伊藤園の管理部門に勤める男性社員(41)は「どれも計算外の効果です」と、夏時間を楽しむ。
伊藤園は6月から、午前9時~午後5時半の就業時間を1時間早めた。午後4時半を過ぎると、東京・西新宿の本社ビルから、社員が続々と退社してく。
(中略)
菅政権は「(国としての導入は)相当のコストがかかる」(枝野幸男官房長官)と消極的だが、朝日新聞が5月末~6月上旬に実施した主要100社アンケートでは21社が夏時間を導入すると回答。民間レベルでの機運は、かつてないほど高まっている。
(中略)
夏時間を楽しむ社員がいる一方、戸惑う社員も多い。
ある電機大手は7月から夏時間を導入する。だが、広報担当の30代の女性社員は、社外とのやり取りが業務なので早い時間に帰りにくく、「仕事は自己完結できるものばかりじゃない。現状では節電をアピールしたい会社のポーズにしか見えない」と憤る。
(中略)
東京、東北電力管内で目標とされるピーク時電力の15%削減に効果的かについても、導入企業のほとんどが「夏時間だけの効果はあまりない」とみている。


国全体で行う本来の夏時間を実施したら、通勤電車の混み具合は今と同じぐらいになりますし、帰宅した時にはプロ野球はすでに始まっています。伊藤園の男性社員が夏時間を楽しめるのは一部の企業だけが行っているからです。

そもそも、ピーク時電力の15%削減への効果は、「あまりない」ではなく、まったくありません。ピーク時に会社にいる以上、終業までの残り時間(あるいは始業からの経過時間)が変わっても、ピーク時の電力消費量に違いがあるわけがありません。電機大手の女性の「節電をアピールしたい会社のポーズ」という指摘は当たっていると思います。

この夏の節電対策でしなければいけないのはピーク時に電気を使わないことです。ありていに言えば、冷房を止めることが対策です。止めるのが無理なら設定温度を上げることです。ほかに対策があるとは思えません。

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戦闘シーンは凝ったつくりであることは認めますが、途中でどちらが優勢なのか、何をしているのかよくわかりません。作戦が良かったから勝ったのか、資産がたくさんあるから勝ったのか、根性があるから勝ったのか、アセットの能力が上だから勝ったのか、何だか分かりません。理由なしに単に勝敗の結果が見せられただけです。

クライマックスで主人公の公麿が闘う理由がわかりません。放っておけば、シンガポールやカリブ共和国同様、日本が消滅する危機にありました。これを防ぐために、三國は動いていました。たしかに、未来を担保にしたため多くの人間が消えましたが、日本全体が消えた方がいいとは言えないはずです。

最終回の結末もよく理解できないものでした。無理やり終わらせたようにしか思えません。

ただ、意欲作であったのは確かだと思います。金融街が現実世界に影響していくのは秀逸でした。もう少し丁寧な説明があれば楽しめたと思います。

【朝日新聞】記者有論:八百長の背景 似通うKリーグと大相撲

6月24日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄より。引用します。

韓国プロサッカー・Kリーグで八百長事件があり、選手らは国民体育振興法違反の罪で起訴された。
ブローカー2人が工作したのは4月6日の2試合、浦項-大田戦と釜山-光州戦。事前に大田のMFに1億2千万ウォン(約900万円)、光州のGKに1億ウォンを渡し、負けるように持ちかけた。
(中略)
ブローカーは公的なスポーツくじを使った。Kリーグ2試合の勝ち・引き分け・負けを当てる簡便な種類のものに1億9千万ウォンを投じ、6億2千万ウォンの配当を得たという。
(中略)
なぜ、八百長が起きるのか。上下関係が厳しく、先輩から協力を依頼されれば、後輩は断れない風潮が指摘されている。さらに選手の「世間の狭さ」。韓国では才能を見いだされると小中学時代から合宿生活をし、授業より練習が優先される。結果、常識が身につかないまま大人になりやすいという。そして、待遇の悪さ。Kリーグは年俸1億ウォン以上なら良い方と言われる。特に大田と光州は経営基盤が弱いチームだった。
背景は日本の大相撲と似ていないか。内輪のせまい世界、番付上位から頼まれると断りづらい空気、十両から落ちると無給の待遇・・・
(後略)
(スポーツグループ次長 中小路徹)


まるで似ていません。大相撲の八百長は賭けで儲けるために仕組んだのではありません。互助会的なものだったといわれています。また、番付上位力士からのみ持ちかけたわけでもないようです。薄給だから不正な金を受け取った、というのとも違うようです。「世間の狭さ」というのは似ていますが、それはKリーグと大相撲だけでなくプロスポーツの選手全体に共通していることです。

Kリーグの八百長と大相撲の八百長は、なにからなにまで別の物です。

おそらく、韓国のサッカー界の八百長の話だけでは日本の読者の興味をひかない、と思って無理やり大相撲にからめただけなのでしょう。大新聞の記者なのですから、もう少し考えて書いて欲しいものです。

【アニメ】マリア様がみてる 第十二話~~第十三話

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今野 緒雪

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GyaOにて視聴。

小説の「ウァレンティーヌスの贈り物(後編)」に相当します。

三組のデートの物語話です。

■祥子と祐巳
アニメでは、デートの途中で祥子が祐巳の視界から消えるシーンがあります。このとき、一瞬祐巳は祥子が帰ったかと思ってしまいました。これはアニメ独自のものです。後の祥子と祐巳のすれ違いを暗示しているのでしょうか。

■志摩子と静
小説では、静がアヴェ・マリアを歌うシーンで、志摩子が思わず涙する場面がありました。アニメではこの涙は描かれていません。

■令とちさと
アニメでは、由乃が祥子と祐巳に出会うシーンで、由乃は令を追ってきたことを白状しています。小説では、誤魔化しています。アニメでは由乃は割りと素直に自分の気持ちを声にしています。

アニメ第一期は、ここで終わりです。多少原作をはしょったところはありますが、原作の魅力をうまく伝えてくれていると思います。アニメで「マリア様がみてる」を知った方には是非原作も読んでもらいたいです。


【アニメ】マリア様がみてる 第一話~第三話
【アニメ】マリア様がみてる 第四話~第五話
【アニメ】マリア様がみてる 第六話
【アニメ】マリア様がみてる 第七話~第八話
【アニメ】マリア様がみてる 第九話
【アニメ】マリア様がみてる 第十話~第十一話
【アニメ】マリア様がみてる 第十二話~第十三話

【時事問題】国会議員の女性の割合

この記事を読んでの感想です。引用します。

女性国会議員11.3%=世界121位と低水準―男女参画白書

政府は21日午前の閣議で、2011年版の男女共同参画白書を決定した。それによると、今年3月現在で衆院議員に占める女性の割合は11.3%で、05年の9.0%と比べて増加したものの、世界186カ国の中では121位と低水準にとどまった。
 下院または一院制の女性議員の比率が最も高かったのがルワンダで56.3%に上った。次いで、スウェーデン45.0%、南アフリカ44.5%の順。アジアではネパールが33.2%がトップで、日本は隣国である韓国の14.7%を下回り、白書は「わが国の政治分野での女性の参画状況は国際的に見て遅れている」と結論付けた。 


なぜ、下院(衆議院)だけで比較するのでしょうか。普通に考えれば、上院(参議院)も含めてすべての議員の女性の割合を問題にすべきです。あくまで下院だけで比較したいのであれば、一院制の国は比較対象からはずすべきです。おそらく、参議院は女性議員の割合が衆議院より高いため、統計に参議院を入れると日本の順位が上がってしまい、都合が悪かったのでしょう。きわめて恣意的です。

また、男女の割合より、民族別とか人種別とかで偏在があることを問題視すべき国も多数あることも指摘しておきます。男女割合の指標での順位が低くても、そうした深刻な社会の亀裂を抱えている国よりも日本ははるかに恵まれているといえます。

それは置いても、順位を云々するのはさほど意味があるとは思えません。よその国はよその国です。日本がどのくらい改善したのかを問題にすべきです。仮に、よその国が悪くなったら、現状維持でも日本の順位は上がるかもしれません。順位を競うのは無意味です。

さらに言えば、日本の議員の場合、〇〇ガールズなどと揶揄され、議決要員にしかなっていないとみなされている女性議員も多数います(もちろん、そうでない女性議員もいますが)。女性議員の割合で女性の社会進出を計るのは正しくないように思います。それより、女性大臣の割合とか、役人の女性管理職の割合とか、女性裁判官の割合とかの指標の方が合理的だと思います。

【本】政権交代の悪夢

政権交代の悪夢 (新潮新書)政権交代の悪夢 (新潮新書)
(2011/04)
阿比留 瑠比

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著者の阿比留 瑠比氏は、産経新聞記者です。

民主党政権になってからの与党の迷走ぶりが、綴られています。

興味深かったのは、記者クラブではない「オープンな記者会見」で、著者が最前列で手を挙げ続けたのに指名されなかった、というエピソードです。記者クラブの弊害については見聞きすることは多いですが、「オープンな記者会見」が言うほど素晴らしいか、というとそうでもないようです。

2011年3月にあとがきを書いていますので、東日本大震災の話題は少なめです。大震災以降の政治の混乱を書こうとすれば、同じくらいのページ数が必要になるのかもしれません。

著者はもともと民主党には反対の立場のようでしたので、多少割り引いて読む必要はあるかと思いますが、現場の率直な感想は一読の価値があると思います。

【アニメ】マリア様がみてる 第十話~第十一話

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(1999/04/27)
今野 緒雪

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第十話が第三巻の中篇「いばらの森」がベース。第十一話が第三回の短編「白き花びら」がベースになっています。

小説の発行順を無視していますので、前話では2月だったのが、前年の12月に逆行しています。アニメスタッフがこのエピソードの扱いに苦心したのか、力がはいっているのか、いずれにせよ特異な扱いをされています。

■ミスリーディング
小説「いばらの森」では、小説家須賀星の正体をさぐるために多くのページが割かれています。ここでは推理小説でいうところのミスリーディング(読者の予想をある方向に誘導しながら裏をかいて騙す手法)がみごとに成功しています。アニメでは、これを大幅に削っています。焦点を白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)に絞り込もうという意図のようです。

■プラトニック・ラブ
「ソフトだけど百合」と評されて作者本人が喜んでいる「マリア様がみてる」シリーズですが、実際にそういったエピソードが書かれることはほとんどありません。大部分が健全な学園ドラマです。そのわずかな例外にあたると思われるのが「白き花びら」です。直接的な描写はありませんが、温室での雨宿り中のシーンがそういった関係を暗示しているように思います。アニメでは、さらに森の中で聖と栞が抱き合うシーンを追加しています。

【アニメ】マリア様がみてる 第一話~第三話
【アニメ】マリア様がみてる 第四話~第五話
【アニメ】マリア様がみてる 第六話
【アニメ】マリア様がみてる 第七話~第八話
【アニメ】マリア様がみてる 第九話
【アニメ】マリア様がみてる 第十話~第十一話
【アニメ】マリア様がみてる 第十二話~第十三話

【展覧会】ワシントン・ナシュナル・ギャラリー展

ワシントンD.C.のワシントン・ナショナル・ギャラリーの所蔵作品の中から印象派とポスト印象派の名作の展示。

入口付近で、コローなどの暗い色合いの作品を展示し、次のコーナーでいっきに華やかな色彩の印象派の作品群を展示するというのは、見事な「演出」でした。

作品も制作年順に並べてくれているようですので、観やすかったです。

印象派の作品に絞ったため、焦点がぼけずに鑑賞することができました。

素晴らしい、展覧会だと思います。

気に入った作品は
「オペラ座の仮面舞踏会」 エドゥアール・マネ
「日傘の女性、モネ夫人と息子」 クロード・モネ

【映画】赤ずきん

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赤ずきんの童話をモチーフに狼男伝説を組み込んだホラー映画です。

ポスターの印象から耽美的な映画かと思っていましたが、案外そうでもありませんでした。

ホラー映画なのでしょうが、特別怖いことはありません。

魔女狩りの神父をゲイリー・オールドマンが扮していましたが、思った程狂的ではありませんでした。

狼男が人間に化けて、村人として生活している、という設定ですが、別に村人どうしで相互不信になるということもありません(ヒロインは、いろいろな人を疑ってはいましたが)。

ヒロインが男に対して積極的ですが、特別いやらしいというほどのシーンにはなりません。

すべてにおいて、薄い映画でした。ただ、軽い気持ちで観れば楽しめる映画だと思います。

ちょっと気になったのは次の点です。

■童話「赤ずきん」との関係
ヒロインが赤い頭巾をかぶっていますが、「赤ずきん」の後日談でもなんでもありません。なんのために成長した赤ずきんにしたのか疑問です。原作どおり幼女の赤ずきんの方でこのストーリーにしてもよかったかもしれません。もちろん、男とからむシーンは撮れませんが・・・

■狼男と教会
狼男は教会に入れないという設定です。そうなると人間に化けている間も教会に足を踏み入れていないはずです。ああいった中世の村で疑われもせず、そんなことが可能だとは思えません。もう少し説明がほしかったです。

【朝日新聞】社説余滴:ほんまかいな「大阪独立」

6月16日 朝日新聞オピニオン欄より、大阪駐在の論説副主任の柴田直治氏のコラムより。

引用します。

(前略)
東日本大震災で首都圏が危機に直面したにもかかわらず、(首都)機能移転について、論議が盛り上がっているようには感じられない。
88年前の関東大震災直後、大阪朝日新聞は「近畿は大日本帝国の中心である」という社説を1面に掲げ、遷都論を打ち出した。
(中略)
しかし今日、わが論説委員室で「大阪遷都論」を社説にしたい、と提案したところで「アホか」と一笑に付されるのがおちだろう。
東京を壊滅状態にした関東大震災と、東北が被災の中心だった今回の災害では、首都機能への打撃の度合いはまったく違う。さらに当時の大阪は、東京の受け皿となるのに十分な経済力を持っていた。
東京は今、当時とは比べられないほど一極集中が進んだ。逆に言えば、大災害が東京を直撃すれば、日本全体に与える打撃は計り知れない。
それなのに機能分散の論議が高まらないのは、なぜか。
民間企業なら、リスクを計り合理性があれば、機能分散を進める。だが首都機能という時、動かす対象は役所だ。
最大の壁は、官僚たちの思考と惰性にあるのではないか。東京から離れることへの理屈を超えた恐怖。あるいは、危機に対する判断停止。
(後略)


遷都と首都機能の分散が混同しているように思います。関東大震災では首都が被害を受けたわけですから、遷都論が出ても不思議ではありません。東日本大震災では首都東京は機能しているのですから、遷都論が活発でないのは当たり前です。

一方、首都機能の分散は意味があります。首都がマヒしても国の運営ができる体制は必要です。

柴田氏の論は、遷都と首都機能の分散が区別できていないようにおもいます。

それは置くとしても、機能分散の論議が高まらない理由は、柴田氏の指摘するように、官僚の責任なのでしょうか。たしかに永田町で首都機能移転を論議している際に官僚が反対の工作をすることはあるのかもしれません。しかし、民間で首都機能分散を論議するのを、官僚がどうやって妨害できるというのでしょうか。

そもそも、柴田氏は、数パラグラフ前に、遷都論は朝日新聞の論説委員室でも一笑に付されるだろう、と書いています。にもかかわらず、官僚に理由を求めるのは矛盾しています。

社会問題の原因を根拠なく政治家や官僚に求めるのは怠惰な思考です。そちらの方がよっぽど非難されるべきです。

【朝日新聞】特派員メモ:「わいせつ」な新聞広告

6月16日朝日新聞朝刊 国際面より

特派員メモ:「わいせつ」な新聞広告 という題で、北川学氏のテヘランからのコラムを引用
ます。

日本から届いた新聞をめくっていると、広告の一部が油性フェルトペンで塗りつぶされているのに気づくことがある。当局の検閲だ。
狙われやすいのは週刊誌の広告。水着の女性アイドル写真が、顔だけ残して黒くなっている。モデルが肌を露出した有名ブランドのカラー広告も同じ。もっとも塗り方が雑なので肌の色は分かるのだが。
日本ではどうってことのない広告も、イスラム教国イランの基準では「わいせつ」にあたる。なにせ、女性が外出する時はスカーフなどで髪を覆い、体の線が出ないようにコートの着用が義務とされるお国柄。ミニスカートやタンクトップはあり得ない。
ただ、その墨塗りも、以前より見かけることが少なくなった。今春の一ヶ月分の朝刊にざっと目を通したが、見つけたのは1ヵ所だけ。ダイエット広告のビキニ姿もそのままで、思わずぎょっとした。
「外国から届く新聞や雑誌はすべてのページをチェックする」と当局は話す。だとしたら、担当者が手を抜いたのか。イラン「名物」が見られないのも、これはこれでどこか寂しい。(北川学)


検閲がゆるいのを「どこか寂しい」などと、新聞記者が言うのは言語道断です。コラムに無理に落ちをつけようとしたのか、本心検閲がないのを寂しいと思っているのか知りませんが、こういうことをいう人間はジャーナリスト失格だと思います。

書いた北川記者にもあきれますが、堂々と紙面に載せる朝日新聞にも驚かされます。

【朝日新聞】司法改革その先は:街に出て、自ら手伸ばせ

6月14日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄より

弁護士・社会福祉士の太田晃弘氏の意見です。

弁護士は、事務所で依頼人が来るのを待っていないで、積極的に世の中にでて需要を掘り起こせ、という主張です。引用します。

(前略)
例えば、親族や悪徳業者に財産を吸い取られたり、知り合いから年金をだまし取られたりという障害者やお年寄りがいる。しかも被害に遭ったという自覚がないことが多い。同居の家族も障害を抱えていることさえある。にもかかわらず弁護士に相談しようという発想がない。
(中略)
こうした「自覚のないニーズ」は事務所で待っているだけでは絶対に見えません。しかし弁護士は、困った人が自ら事務所を訪ねて来ると思っている。
私はできるだけ外に出て、自治体の担当者や福祉関係者と接点を持つようにしました。勉強会と称して飲み会もやりました。そんな付き合いの中から「実はこんな人がいて・・・・・・」と相談がはじまる。
(中略)
岐阜から戻り、今は東京で活動しています。3万人を超す弁護士の半分近くが集中している東京でも、支援が必要な高齢者や障害者の事例が次々と持ち込まれてきます。「司法過疎」は地方だけの問題ではない。弁護士のやるべき仕事はまだまだそこら中にうもれているんです。


この記事を読んで、ambulance chaserという言葉を思い出しました。
「交通事故が起こると、救急車(ambulance)を追いかけて(chase)、被害者の代理人となり、損害賠償訴訟を起こし、高額な成功報酬を要求することから」悪徳弁護士のことを指すようです。出典はここです。

アメリカのテレビドラマでも、こうした弁護士をみた覚えがあります。

彼らambulance chaserと太田氏のような善意あふれる弁護士は何がちがうのでしょうか。訴えられる側からすれば志の高い弁護士も、ambulance chaserも違いはありません。おそらく、客観的にも区別する方法はないでしょう。

そもそも弁護士自体は本質的に正義でも悪でもなく法律知識という武器を持った存在だと思っています。正義の味方にもなり得る反面、ambulance chaserと呼ばれるような悪徳弁護士にもなりえます。

したがって、太田氏の考えを一概に否定することはできませんが、かならずしも大賛成ということもできません。

【アニメ】マリア様がみてる 第九話

GyaOにて視聴。

「ウァレンティーヌスの贈り物(後編)に入っている「紅いカード」がベース。一部、「紅薔薇さま、人生最良の日」と「黄薔薇交錯」の一部が入っています。

なぜ紅いカードが発見されなかったかという「ウァレンティーヌスの贈り物(前編)」での謎の解答編でもあります。アニメでは次の回で解答をみせる、という構成になりました。

「白き花びら」を飛ばしたため、ここで初めてダークな雰囲気の話になりました。鵜沢美冬のモノローグで構成しているのは原作どおりで、声優の増田ゆきさんが名演技だったと思います。

気になったのは次の二つです。

■カレンダー
美冬の部屋のカレンダーが2月で29日までありました。うるう年のようです。ただし、2月11日の建国記念日が月曜なのに赤くなっていませんでした。ミスのようです。

■祥子の写真
部屋の壁、机の上に祥子の写真が飾られています。若干ストーカーっぽいですが、部屋がこぎれいなので、異様な感じはしません。


【アニメ】マリア様がみてる 第一話~第三話
【アニメ】マリア様がみてる 第四話~第五話
【アニメ】マリア様がみてる 第六話
【アニメ】マリア様がみてる 第七話~第八話
【アニメ】マリア様がみてる 第九話
【アニメ】マリア様がみてる 第十話~第十一話
【アニメ】マリア様がみてる 第十二話~第十三話

【朝日新聞】ノーベル文学賞 選考委の教授、一端明かす

ノーベル文学賞の選考について、朝日新聞の記事より。

ノーベル文学賞を選考するスウェーデン・アカデミーの18人の会員の一人、イエーテボリ大学のボー・ラルフ教授が1日、東京大で講演した。候補者やそれに対する評価は50年間非公表。秘密のベールに包まれているが、教授は「選考は時勢の影響を受ける」と選考過程の一端を明かした。
 選考は毎年、2月1日までに世界中のアカデミーや作家協会、文学・言語学の教授らから推薦を募り、4月までに15~20人の候補者に絞る。5人の委員が5月末までに最終候補者5人を選定。9月から議論を始め、最終的には投票で受賞者を決めるという。
 教授は、アルフレッド・ノーベルが遺言で五つの授賞条件を残したことを紹介。「時勢に適合したもの」をその一つとして挙げた。「選考は流行の影響を受ける。スウェーデンでは今、俳句がはやっている」と話した。
 日本の文学者が今後、受賞する可能性については「多くの国がある中、既に2人(川端康成、大江健三郎)の受賞者がいる。韓国にも優れた文学者がいるが、まだ受賞者はいない。日本の作家が全受賞者の約2%を占めることは、誇るべき状態。比率や地域性を勘案するわけではないが、比率からすれば多すぎるぐらいだ」と言う。
(後略)
(小山内伸、加藤修)


世界の人口が70億弱で、日本の人口は1億強です。確かに、この比率からすれば、日本の受賞者2人というのは少ないわけではありません。

しかし、受賞者のいる国々だけをとりあげて比較すると、違った光景が見えてきます。下の表は人口1千万人あたりの受賞者数を国別に計算し、数値の高い方から並べたものです。

ノーベル文学賞

※基本データはWikipediaから得ました。
※ソビエト、チェコソロバキア、ユーゴスラビアの人口は国が存在した当時のデータをWikipediaからとりました。。
※無国籍の受賞者が1名いますが、この表からは省きました。

一目瞭然、ヨーロッパ重視の地域偏重が見られます。特にスウェーデン近隣の国が上位にいます。また、非キリスト教国が上位にいないこともわかります。

もちろん、すぐれた文学者を選出したらたまたまこうなっただけかもしれませんので、不正だとかえこひいきだとか言うつもりはありません。ただ、「日本の作家が全受賞者の約2%を占めることは、誇るべき状態」「比率からすれば多すぎるぐらいだ」というのは詭弁だと思います。

それにしても、唐突に「韓国にも優れた文学者がいるが、まだ受賞者はいない」との発言は違和感があります。おそらく、韓国の受賞者について質問した人がいたので、ラルフ教授は答えただけなのでしょう。記事を書いた記者の技量に問題があります。


【映画】プリンセス・トヨトミ

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(2011/05/25)
佐橋俊彦

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原作は未読です。

設定に無理がありすぎます。あれだけの大人数が関わっている秘密を長期間にわたって隠しおおせるはずがありません。

また、大阪国の国民が全員集合したところで、街から人がすべていなくなるのも解せません。子供や奥さんは残っているはずです。たまたま大阪に来ていた旅行客もいっぱいいるはずです。大阪の街から人がいなくなった絵があったら面白いな、という程度の思い付きだったのでしょうか。

設定のおかしなところに目をつぶっても、話自体がよくありません。主人公が最後に意見をひるがえしたのは、父親の思い出、というのには呆れました。本来、日本国と大阪国の葛藤など、いろいろな展開がありえたはずなのに、個人的な感傷ですべてを解決させたのは、想像力が不足しているように思います。

お勧めできません。

【朝日新聞】悩みのるつぼ:自殺は本当にいけないですか

6月11日 朝日新聞のbe on Saturdayの「悩みのるつぼ」という人生相談のコーナーで、以下のような相談が載りました。

50代の無職男性です。自死(自殺)について相談します。
(中略)
世間一般的には自殺は良くない。弱い人間のすることだという暗いイメージが出来上がっています。どんな理由があろうとも、自殺は絶対にいけないといいます。
でも私は、自殺を正当化できないか、後ろ暗いイメージを残さないで自死できないかと考えてきました。人に迷惑をかけない方法で自殺するとしても、本当にいけないことでしょうか。
(中略)
私のように50代で無職、独身、今までやりたいようにやってきたし、親しい友人や知人もいないし、兄弟親戚もいないなら、遺族となって悲しくつらい思いをさせる人たちもいません。
(中略)
世間一般的に言う、将来を悲観しての自死ではなく、明るく前向きの自死だと私自身は思うのですが、いかがでしょうか。


社会学者の上野千鶴子氏が回答しています。

ひとは社会的な理由からではなく、個人的な理由から自殺します。冒頭「世間一般的には」と書き起こすあなたは、自殺する気がはなからない人とお見受けしました。
(後略)


心理学者でもない上野氏に、この相談者が本当に自殺する気があるかないか断定できるはずがありません。そもそも「自殺する気がはなからない人」と思っているなら、回答する必要もないはずです。

不特定多数の読者を相手に一般論として自殺を議論するのかまいませんが、相談者へ直接影響する人生相談で素人が回答するのは控えるべきです。なにが起きるかわかったものではありません。

この後、上野氏はどうたらこうたらと相談者の事情を推量したあげく、最後にこう締めます。

(前略)
「50代、無職、独身、男性」の背後には、どんなご事情があるのでしょうか。「親しい友人もいない、兄弟親類もいない」あなたは、この社会で孤独死予備軍のハイリスクグループに属します。つらい、さみしい、助けてほしいなら、こんな回りくどい言い方をしないで、正直にそう言いましょう。きっと誰かが受け止めてくれます。自分の弱さを認めることがまず先です。これだから男はめんどくさいんですよね。


なんでもかんでも「男」批判にもっていくのが上野先生の真骨頂かもしれませんが、私は、これを読んだ男性が本当に自殺に走らないか心配になりました。


※私の親類に自殺した者がいるので、自殺の話題にはは少し神経質になってしまう面があるかも知れないことをおことわりしておきます。

【本】猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?

猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?
(2007/04/20)
猪口 邦子、勝間 和代 他

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前々から少子化問題の議論には疑問があったので、タイトルに惹かれて読んでみました。全く期待はずれの内容でした。

なぜ少子化が問題なのかは、冒頭に勝間氏が少し書いてあるだけです。それも説得力がありません。

引用します。

少子化については未だに、「日本は人口密度が高いから、多少は少子化になったほうが住みやすくなる」とか、「経済発展とともに少子化になることは止められないのだから、それに逆らおうとしても無駄なのではないか」と考えている人が少なくありません。
しかし、この言い方を環境に置き換えると、「日本は資源がないのだから、工業化を優先すると、環境が犠牲になるのはいたしかたない」とか「経済発展のためには環境破壊はどうしても起きるのだから、それに逆らうのは無理」と言っているのと同じことになります。


おかしな論理です。

環境破壊は起きない方がいい、というのは誰もが思っていることです。しかし、少子化は違います。人口密度を減らすために積極的に少子化の方がいいと思っている人に、環境破壊を容認することと同じ、と難詰してもはじまりません。説明なしに、「環境破壊」と「少子化」を同じにすることはできません。

また少子化がしかたないという消極的な容認と「環境が犠牲になるのはいたしかたない」という意見もイコールではありません。少子化のデメリットと環境破壊のデメリットが同じだと説明抜きで決め付けることはできません。

乱暴な論理の展開です。

私が、少子化問題の議論に感じる疑問は、国土に限りがあることを無視していることです。国土も資源も有限なのですから、無限に人口が増え続けることはできません。どこかで、これ以上増えてはいけないという限界があるのは自明です。もしかしたらすでに限界なのかもしれません。

日本はともかく地球的なレベルでは人口増加傾向にあります。言ってみれば人口爆発です。少子化どころか人口爆発こそが世界が取り組むべき課題のはずです。

これらに対して回答をせずに、少子化がいけないというのは、近視眼的なものの見方だと思います。

【アニメ】マリア様がみてる 第七話~第八話

マリア様がみてる ウァレンティーヌスの贈り物(前編) (マリア様がみてるシリーズ) (コバルト文庫)マリア様がみてる ウァレンティーヌスの贈り物(前編) (マリア様がみてるシリーズ) (コバルト文庫)
(2000/03/03)
今野 緒雪

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GyaOにて視聴

小説の第五巻「ウァレンティーヌスの贈り物(前編)」に相当します。

気になったところを、あげてみます。

■由乃の反対
宝探しの副賞に、薔薇のつぼみ(ブウトン)との半日デート券をつけようアイデアに対して由乃が反対します。
小説では、次のように発言しています。

絶対、絶対、絶対反対! そんなの変! 一個人のプライベートな時間を商品化するなんて、間違ってる!


基本として、反対理由はこれだけです。これがアニメでは、次のような発言になります。

ちょっと待った。山百合会が主催ということは私たちは参加できないんですよね。そうすると私以外の相手とお姉さまがデートするってこと?反対、反対、絶対反対! 個人のプライベートを商品化するのは間違っていると思います。


小説では、由乃さんは令が他の誰かとデートするのを嫌がっているという本当の反対理由を隠して表向きの話をしていますが、アニメではあからさまにしゃべってしまっています。小説の方が深みがあります。これは映像化のやむをえない特性なのでしょう。

■紅薔薇さま(ロサキネンシス)
薔薇の館を会場にしてほしいという紅薔薇さま(ロサキネンシス)の願いに対して、アニメでは独自に、祥子の次の台詞が追加しています。

わかりました。お姉さま。最後のバレンタインに最良の日をプレゼントいたしますわ


祐巳が自分と祥子の距離と、祥子と紅薔薇さま(ロサキネンシス)の距離の差を感じるシーンもあり、なかなかに良い改変だと思います。

それはさておき、祥子は1年生のバレンタインデーにお姉さまにプレゼントをしたのかどうか、小説でもアニメでも不明のままです。アニメでは「最後のバレンタインに」と発言しているので、去年もプレゼントしたようにも聞こえます。あるいは、去年はなにもしなかったので、今回が「最後のバレンタイン」だから、ということなのかもしれません。どちらだかわかりません。

■マリア像の前で、祥子に気がつかない祐巳
アニメでは、マリア像の前で祐巳が祥子に気がつかないシーンが追加されています。

祥子が祐巳の気持ちを誤解した事情を追加したように見えます。客観的にみて、後で爆発する祥子の怒りは理不尽なものですので、印象を和らげる効果を狙ったようです。

■静
小説では、祥子が去年チョコレートを受け取らなかったことを、静が祐巳に明かすシーンは次のようになっています。

「あ、でも祥子さんがやさしくないという意味ではないわよ」
「祥子さま?」
聞き捨てならない名前。しかも「やさしくない」なんて形容詞つき。いや、正確には「やさしくない」を否定しているんだけれど、この際そんなことはどうだっていい。
「祥子さまがどうしたっておっしゃいました? 白薔薇さま(ロサギガンティア)と比較して出てきたわけだから、やっぱり来るチョコレートを拒むっていう意味ですか」
「え、だって祐巳さん、そのことで躊躇っているんじゃないの?」
「そうなんです。・・・・・・けど」
(中略)
「で、話は戻るけれど。祥子さんは山のように押しつけられるチョコレートに、あからさまにうんざりした顔をして、すべて突き返したのよ」


このように、静がしゃべってしまうのはアクシデントです。当然、祐巳が知っていると思ってしゃべってしまいました。

アニメでは、上記のやりとりはなく、一方的に去年の祥子のエピソードを話し出しています。口を滑らせた、とか軽い意地悪、という感じでもありません。アニメ版は、少し、はしょりすぎたと思います。

■温室での言い争い
小説では、カードを掘り出しに来た際に、温室で祥子と祐巳が軽い言い争いを始めます。アニメではそれはありません。原作に忠実にやると祥子の印象が悪くなるので、配慮したのかもしれません。


【アニメ】マリア様がみてる 第一話~第三話
【アニメ】マリア様がみてる 第四話~第五話
【アニメ】マリア様がみてる 第六話
【アニメ】マリア様がみてる 第七話~第八話
【アニメ】マリア様がみてる 第九話
【アニメ】マリア様がみてる 第十話~第十一話
【アニメ】マリア様がみてる 第十二話~第十三話

【朝日新聞】「公務員給与削減のナンセンス」

6月7日朝日新聞朝刊のオピニオン欄より。

青山学院大学教授の榊原英資氏の文章です。

菅政権は復興財源捻出のために今後3年間にわたっての国家公務員給与の削減の方針を決め、連合系組合はこれに合意していると伝えられています。しかしこの提案は二重の意味でナンセンスです。
 まず日本の国家公務員数は人口千人あたり12.6人と イギリスやフランスの4分の1。そして公務員の人件費も対GDP比でOECD諸国中で最低の6%と、アメリカやイギリスに比べて2分の1程度。
 このうえ公務員の人件費を削減する必要が本当にあるのでしょうか。実は、日本が先進国中飛びぬけて大きいのが国会議員や地方議員の歳費。国会議員の総歳費は180億円と欧米先進国の倍以上。地方議員はもっとひどく都道府県議会議員の平均年収は2千万円以上でアメリカの州議会議員400万円の5倍以上。ヨーロッパでは地方議員の兼職が多くてボランティア的性格が強く、スイスなどでは無償。公務員給与の削減を言う前に、国会議員や地方議員の歳費の削減を実行すべきです。
(後略)


数字の扱い方に異議があります。

日本は人口あたりの公務員数が少ないことを根拠に、給与を削減するな、と言っていますが、理屈が通りません。個々の公務員の給料の高低と、人口当たりの公務員数は関係ありません。仮に、公務員数の削減の話であれば意味がありますが、それは別の論議です。

公務員の人件費総額をGDP比率で比較するのも意味がわかりません。日本の数字を小さく見せるために持ち出した指標としか思えません。

公務員一人当たりの給与を諸外国と比較すべきです。

国会議員の歳費の比較は総額で比較しています。GDPや人口で割り算をしてくれません。今度は日本の数字を大きくみせたいからでしょう。ここは国会議員一人当たりの数字を比較するのが公正です。

なお、地方議員の歳費については一人当たりの数字で比較しています。これだけは妥当です。

また、比較対象を恣意的に変えていることも指摘しなければなりません。「人口あたりの国家公務員数」はイギリスとフランスとの比較、「公務員の人件費総額のGDP比率」はOECD諸国、特にアメリカとイギリスとの比較をして一貫性がありません。これでは都合の悪いデータを見せていないのでは、と疑われてもしかたありません。

このように、榊原氏のこの部分の論考は、指標と比較対象を恣意的にしたものですので無価値です。おそらく、わざとやっているのだとは思いますが…

【朝日新聞】異議あり:パチンコばかりバッシングするな

6月7日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄で、昨今のパチンコ業界への批判に対する反論が載っていました。フリーライターのPOKKA吉田氏へのインタビューです。

前半は、石原都知事のパチンコ批判に対する反論です。消費電力は都知事が言うほどおおくないとか、深夜に営業しろと言っているが法律改正が必要とか、とかいった反論です。後半では、都知事の批判を離れ、一般的なパチンコ批判に対しての反論になります。

---では、この批判はどうでしょう。パチンコの換金行為は、刑法が禁じる賭博そのものじゃないですか。

「確かに、換金問題は業界最大の傷です。店は出玉を景品に換え、景品交換所はこれを現金に換える。交換所は景品を卸問屋に売り、店は卸から景品を買う。パチンコ店は直接、換金しない仕組みです。この『3店方式』と呼ばれる仕組みは、50年前に大阪で生まれ、府警が黙認しました。以後、警察庁は『直ちに違法とは言えない』として府警の方針を全国的に容認してきました」

---そんなことがまかり通っていいのですか。

「3店方式はパチンコ店だけに認められています。他の業者が、この方式で換金すれば、すぐに摘発される。これがパチンコをグレーな存在としている一番の要因です」

---合法化しようという声はないのですか。

「政界や業界の一部でも声が上がっていますが、警察が絶対に同意しないでしょう。合法化は、いってみれば3店方式を違法だと認めるのと同じです。警察は50年間、違法状態を見逃してきたことになる。合法化など認めるはずがありません。」


これでは、グレーではなく明らかにブラック(黒)です。しかも、警察が法の下の平等の原則さえ捻じ曲げています。これは法治国家の根幹に関わります。

このインタビュー記事を読んで、POKKA吉田氏の意図とは逆に、パチンコは全廃すべきと確信しました。

【映画】GANTZ PERFECT ANSWER

映画 GANTZ PERFECT ANSWER (JUMP j BOOKS)映画 GANTZ PERFECT ANSWER (JUMP j BOOKS)
(2011/04/25)
奥 浩哉、渡辺 雄介 他

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前作に続いて視聴。

残念ながら、前作に比べると魅力半減でした。戦闘シーンは派手になりましたが、肝心の話がよくわからなくなってしまいました。前作では不条理は不条理なりに世界のルールははっきりしていました。今回は、わからないことが多すぎます。

まず、小さいガンツ玉はなんだったのかよくわかりません。主人公の彼女を殺すとガンツの部屋に行ける、というのを、登場人物たちが、そう信じる根拠も不明です。黒服星人は集まってなにをしていたのか、記者(実は警察)になにを調べてもらっていたのか、さっぱりです。これだとかえって不条理感をそこねてしまっています。
私の理解力の問題なのかもしれませんが、分からなかったのは事実です。

また、星人がGANTZの戦士にそっくり化けるのも、うまく使えていません。化ける理由がありません。

戦闘が終わった後の締めでは、無理に泣かせようとしているのか、だらだら長いです。しかもご都合主義の締めくくりです。

さんざんに書きましたが、戦闘シーンは前作を越えています。そこは観る価値がありました。

【本】中国、インドなしでもびくともしない日本経済

中国、インドなしでもびくともしない日本経済中国、インドなしでもびくともしない日本経済
(2011/03/23)
増田 悦佐

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前半は、BRICs諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の現状の分析。後半は、欧州の植民地政策が現在も残す影響や中国経済への突っ込んだ分析などです。

中国経済についてはほかでも接する機会はあったのですが、ブラジル・ロシア・インドについては、知らないことが多く、勉強になりました。

しかし、前半では、大衆社会である日本をおとしいれるためにエリート社会である欧米が企んでいる、といった陰謀話を展開し、後半では欧米はBRICsをおとしいれる陰謀を企んでいることになるなど、矛盾しているわけではありませんが、統一性が感じられません。また、前半であれだけ口を極めて罵ったBRICsと連帯を呼びかけるなど納得しにくいものがあります。

個々のデータや分析は目から鱗が落ちるようなところもありますので、批判精神を忘れずに読む必要があると思いました。

陰謀論にアレルギーがある人には読みづらいかもしれませんが、文章は平易でものの見方に斬新なところがありますので、お勧めできる本です。




【映画】阪急電車 片道15分の奇跡

オリジナルサウンドトラック「阪急電車 片道15分の奇跡」オリジナルサウンドトラック「阪急電車 片道15分の奇跡」
(2011/04/20)
サントラ

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原作は未読です。

ほのぼのとした映画でした。ドラマチックな展開はありませんが、丁寧なつくりの作品です。

それぞれ悩みをかかえる男女が絶妙のかかわりを持ちながら話を展開していきます。一つ一つのエピソードも日常的でありながら興味を失わせないものです。

特に、宮本信子の演技が素晴らしかったです。映画全体が引き締まりました。

素晴らしい映画でした。

【朝日新聞】ハルヒが映す自画像

5月31日 朝日新聞朝刊 文化欄より

最新刊が出たばかりの「涼宮ハルヒ」シリーズへの、三人の評論家の考えをインタビューした記事です。

一人目は、宇野常寛氏。

評論家の宇野常寛さんは、「一種、オタクの自画像になっている」と話す。涼宮ハルヒたちは宇宙人や超能力など、オカルト的な非日常への憧れを口実に、日常的な部活動を楽しむ。その姿は、漫画やアニメをネタに対話を楽しむオタクの姿と重なる。


いちいち指摘するのも馬鹿馬鹿しくなるほど間違っています。宇野氏は、「ハルヒ」シリーズを読まずに語っているのだと思います。

二人目は、斉藤環氏。

精神科医で評論家の斎藤環さんは、90年代のキャラ表現が「ビジュアルを追究しすぎて袋小路に入っていた」と指摘する。流れが変わったのは04年ごろ。オタク男と美女の「電車男」ブームが起きるなど、「見た目より関係性に萌(も)える」ようになった。
 「ハルヒ」には、いじられキャラの朝比奈みくる、読書好きの長門有希ら「オタクが好きな設定」がある。その上で、「その関係性がドラマを動かす」と斎藤さんは言う。「ハルヒがみくるに無理やりメイド服を着せる」といった明確なキャラ同士の力関係を、読者が楽しんでいるというのだ。
関係性には現代的な特徴も映し出される。「コミュニケーションが過剰な割に、人間関係は『彼氏と彼女』までに至らない。決定的な関係性まで踏み込みたがらない若者たちが、共感して読んでいるのではないか」と斎藤さんは言う。


宇野氏の論考よりもはるかにまともですが、納得できない部分もあります。古今東西の物語では、キャラ同士がなんらかの関係をもちます。その点で「ハルヒ」シリーズは特別ではありません。

また、若者は「ハルヒ」以外の物語も受け入れていますし、その中には「彼氏と彼女」に至るものは数多くあります。

「ハルヒ」をだしにして、世相を論じようとしたのが間違いです。世相を語りたいのであれば「ハルヒ」にかぎらず支持されている小説・映画などをまんべんなく取り上げなければなりません。

三人目の藤田直哉氏の分析は、さすがと思わせるものがあります。

 「ハルヒ」はSF小説として見ても、現代性がある。登場する宇宙人や超能力者それぞれが、全く違う世界観での現実認識を語り手のキョンにぶつけていく。だがキョンは何の問題もなく生きている。「普通なら戦争になるなど、大きな動きが描かれるはず」とSF評論家の藤田直哉さんは言う。
 現実社会も、情報やイデオロギーが多様化して、何を信じて良いか分からない状態にある。藤田さんは「それでも強迫神経症にならず、どれが真実でもいいというキョンの姿勢は新しい」。
 だがシリーズの中で、その距離感も変化してきた。登場人物同士が仲間として結束し始めたのだ。
 藤田さんは言う。「つながりを求める現状の日本の空気を、反映しているのかもしれない」


「ハルヒ」の作品を正面から論じていて、好感が持てます。世相についても言及していますが、あくまで作品を論じるためのものです。宇野氏や斉藤氏と違い、はるかに質の高い分析です。

【朝日新聞】対中円借款を復活せよ

6月2日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄より

国際社説担当の藤原秀人氏の文章です。一読してあきれ返りました。

民主化を訴える学生らに中国の人民解放軍が銃を向けた天安門事件から4日で22年になる。中国当局は事件の後、欧米から民主化や人権重視を求められ続けているが、目立った成果は見られない。
(中略)
朝日新聞社の論説委員会では日々の会議で、社説のテーマや論調を議論している。
それは許せぬ、けしからん、となるテーマのひとつが中国の人権状況である。
(中略)
欧米諸国は中国と経済や外交で結び付きを強めるにつれて、民主化や人権で強く出にくくなった。対する中国は豊かな生活を享受できることが人権だと主張する。また、社会が成熟していないから欧米流の民主化はなじまないという見解も中国には多い。
ならば、先進国は中国国民の生活向上を図ろう。社論にはならないだろうが、日本も2007年度を最後に打ち切った対中円借款を再開すべきだ。貧困や就学難、劣悪な医療などに対して積極的に支援するのだ。
そうすれば、中国側も「まだ成熟していないので民主化できない」と言いにくくなる。容易ではないが、ほかに方法はあるのだろうか。


民主化してないから援助しろ、という主張です。こんなことをしては、いつまでも民主化しないでしょう。その方が得だからです。民主化しない言い訳などいくらでもひねりだせます。とんでもない暴論です。

フランス革命当時のフランスは国民の多数が貧乏でした。ゆえに、貧乏だから民主化できないという理屈は成り立ちません。中国共産党は、自分が政権を失う危険があるから民主化しないだけです。

百歩譲って、貧乏だと民主化できないというのを認めたとして、天安門事件当時より現在の方が豊かになっているのにいっこうに民主化に向かわないのを、藤原氏はどう解釈しているのでしょうか。思考停止しているとしか思えません。

昨日、紹介した論説が素晴らしかったので、その落差に唖然としました。

【朝日新聞】活動家への弾圧 発展の裏腹に後退する自由

5月30日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄より

中国総局長の坂尻信義氏が、中国の人権状況がどんどん悪くなっていることを紹介しています。

(前略)
1989年の今頃、天安門広場は民主化を求める学生らで埋め尽くされていた。同年6月4日未明、中国軍が広場に進攻し、兵士たちは学生らに発砲した。流血の天安門事件から、まもなく22年。中国の人権や言論の自由をとりまく状況は近年、経済発展と裏腹に後退している。すくなくとも私の目には、そう映る。


一般に、朝日新聞は中国よりと思われていますが、このように厳しい記事も載るようです。以前にも、そういった記事を見つけてBLOGに載せたことがあります。

むしろ、親中国とみられがちな朝日新聞に載った中国批判の記事だからこそ、大きな価値があると思いました。
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Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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