【展覧会】京都 洛中洛外図と障壁画の美

於:東京国立博物館

国宝・重文に指定されている洛中洛外図屏風の全7件をすべて見せるという触れ込みでしたが、前期・後期のみの出品もあるため一度出向いただけでは全てを見ることはできません。パンフレットには、

全部見せます!
国宝・重文指定
「洛中洛外図屏風」全7件


と書いてあるだけです。詐欺とまでは言いませんが、もう少し分かりやすく書いて欲しいものです。

みんなが洛中洛外図の細かい部分を鑑賞しているので、進みの遅いことといったらありません。くたびれ果てました。その反動なのか、後半の障壁画はみなさん、ざっとした鑑賞だったように思います。

一点一点が大きな作品が多いせいで、展覧会全体の出品点数は少なめでした。

作品とは別に、大型プロジェクタに「船木本」を映して見どころを紹介してみたり、竜安寺の庭の一年を4K映像で投影したり、といった趣向があります。NHKが好きそうな企画ですが、主催の日本テレビの手によるもののようです。

運営者の力が入っているのがわかる展覧会でした。
スポンサーサイト

【朝日新聞】記者有論:秘密保護法案 自由の「外堀」埋めさせぬ

11月29日朝日新聞朝刊オピニオン欄。駒野剛氏の記者有論『秘密保護法案 自由の「外堀」埋めさせぬ』です。

 言論・思想信条の自由の侵害はある瞬間、一斉に起こるわけではない。少しずつ「自由」の周囲の堀を埋める作業が、権力者によって積み重ねられ、いつしか、にっちもさっちもいかなくなる。戦前の経験を見れば、そう思える。
 昭和7(1932)年、上智大学などカトリック系学校と陸軍の間で問題が生じた。
 上智大では5月5日、軍事教練のため配属されていた陸軍将校が、学生60人を引率して靖国神社を参拝した。この直前、満州事変の戦没者の招魂式や大祭などがあったためだが、学生数人が信仰上の理由から参拝しなかった。
 問題視した陸軍側は配属将校の引き揚げを表明する。何でもないようなことだが、実は学生にとって著しい不利と背中合わせとなっていた。
 このころの大学生は軍事教練を履修すると軍隊での在営服務が短縮される恩典があった。一般の兵ではなく、幹部候補生にもなれた。
 陸軍はこうした効用を見越していたのだろう。在校生から不安の声が上がり、入学志願者が確保できなくなる恐れが生じるなど、学校経営上、著しい不都合が懸念される状況に陥った。更に、新聞が事態を混迷させる。参拝拒否から5カ月後、報知新聞が学校名を匿名にしながら、この問題を報道。他の新聞も批判的論調の記事を掲載して、上智大やカトリック教会を批判する世論が強まっていく。
 結局、上智大側が陸軍に「皇軍は仁義の師」「中外欽慕する」対象であり「学長既に悔い、既に改め、荊を負うて潔く軍門にまつ」との陳情書を提出するなど屈服する形で配属将校が復帰した。
 大日本帝国憲法も「日本臣民ハ安寧秩序ヲ妨ケス及臣民タルノ義務ニ背カサル限ニ於テ信教ノ自由ヲ有ス」と、限定付きながら信仰の自由を認めていた。陸軍は配属将校の派遣という裁量を脅し道具に使い、自由を破壊したのだ。
 政府は特定秘密保護法案を、多くの国民が反対し、疑問を抱く中、成立させようとしている。いったん「自由」を縛ることができる手段を、権力を持つものに与えてしまうと、後は彼らの裁量、さじ加減で何とでもなることを、参拝拒否事件は示している。
 上智大は、事態のさなか、国内初の新聞学科を開設した。健全なジャーナリズムが権力を監視し、暴政を防ぐ道具になると願ったからだ。「自由」を縛る秘密保護法は戦前への逆戻りであり、廃案しかあり得ない。


上智大学のエピソードは初めて知りました。興味深かったです。しかし駒野氏の主張には感心しません。

素直に読む限り、陸軍が理不尽とは思えません。参拝しない学生を斬り捨てたとかではなく、持っていた特権を廃止しようとしただけです。つまり一般人並みの扱いにしただけです。「陸軍は配属将校の派遣という裁量を脅し道具に使い、自由を破壊した」との指摘はあたっていません。特権を廃止しようとしたというのが実態です。

余談ですが、真に信仰に殉じているのであればこの処置を堂々と受け入れるべきでした。かつてのキリスト教殉教者は死すら恐れませんでした。たかが、在営服務が普通並みになることや幹部候補生になれないことぐらいで腰砕けになるとは、かっこ悪いです。

私も秘密保護法には懸念を持っていますが、このエピソードから秘密保護法の廃止を訴えるのはかなり無理があります。

【朝日新聞】今こそ政治を話そう:内なる天皇制

11月27日朝日新聞朝刊オピニオン欄。映画監督で明治大学特認教授の森達也氏のインタビューを読みます。

森氏は先の山本参院議員が園遊会で天皇に手紙を渡した件をもとに、若者に天皇への無自覚な敬愛が広がっていることを指摘しています。また森氏を含む左派リベラル勢力でも天皇への親近感があることを告白しています。

(略)
 ――山本さんの弁明は「この胸の内を、苦悩を、理解してくれるのはこの方しか居ない、との身勝手な敬愛の念と想いが溢れ、お手紙をしたためてしまいました」でした。
 「まるで一昔前の恋文ですね。でも考えてみれば、山本さんほど直情径行ではないにせよ、天皇に対する信頼がいま、僕も含め、左派リベラルの間で深まっていると思います」
 「きっかけのひとつが、2001年の天皇誕生日に先立って記者会見し『桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています』と語ったことです。さらに10年にも、やはり桓武天皇に触れながら『多くの国から渡来人が移住し、我が国の文化や技術の発展に大きく寄与してきました』と。最初の発言は小泉政権下。日韓関係が冷え込んでいました。2度目の発言は、尖閣諸島沖で中国漁船による衝突問題が起きた1カ月後です」
 「04年の園遊会では、当時東京都教育委員だった棋士の米長邦雄氏が『日本中の学校で国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事』と発言したのに対して、『やはり、強制になるということではないことが望ましい』と応じた。快哉を叫んだ左は多かったと思います。明らかに天皇は一定の意思を示していて、追い詰められるばかりの左にとって最後の希望のような存在になってしまっている。倒錯しています。でも白状すると、その心性は僕にもあります」
(略)


この手の論者のなかには「日本人は・・・」とくさして、さも自分はその批判の例外であるかのように振る舞う人が大勢います。その点、森氏は自身も例外でないことを正直に告白しているのは評価します。しかしながら、彼の発言には納得できません。

以下は私の憶測ですが、それなりの自信をもっています。

本当に左派と呼べる思想の持ち主ならば、特別な血筋など尊重しません。したがって桓武天皇の先祖が朝鮮由来であることを天皇が言及したところで喜びません。

では、なぜ森氏を含む自称「左派リベラル」がこの発言に喜んだかというと、彼らが“敵の敵は味方”という俗流マキャベリズムに犯されているからです。

戦前の日本及び戦後であれば自民党など保守派が彼らの敵です。この勢力に対立するものは味方です。韓国は日本の保守派と仲良くしている時期は敵でしたが、反日をあらわにしはじめると味方になりました。

したがって、韓国に融和的な発言をした天皇は、敵の敵で味方になりました。

米長邦雄氏のエピソードにもそれはあらわれています。確たる思想で国旗・国歌に反対しているなら天皇に応援してもらっても喜びません。むしろ迷惑に思うかもしれません。しかし森氏たちは、反射的に、敵である米長氏を叱った天皇に親近感を持ちました。

「倒錯」などというカッコのいいものではありません。ただの没論理と没思想です。自身を思想の一翼を担っていると勘違いをしているだけだと思います。

【自転車】DAHON ViscP20 後輪のタイヤ交換

一年ほど前に通勤用の自転車(DAHON製のViscP20)を購入しました。感想はここに書きました。

先日の後輪のタイヤがボロボロになって空気を維持できなくなりましたので、交換しました。

ViscP20は車体の色が三色あってそれぞれタイヤの色もそれに合わせています。それはそれでおしゃれなのかもしれませんが、いざ交換となると部品がありません。とりよせるといつ来るのか分からないので自転車屋にあった普通のタイヤに交換しました。見た目ちょっと不細工になってしまいましたがいたしかたありません。

わずか1年でタイヤが摩滅するというのは驚きです。それほど過激な乗り方はしていないつもりです。舗装道路以外で走行したこともありません。

また、タイヤを交換すると、前のタイヤであったスリップしやすいところが改善されました。

どうやらデザイン重視の設計だったようです。

【世論調査】朝日新聞:11月25日

11月25日朝日新聞朝刊に世論調査の結果が発表されました。今回は防災関連が主要なテーマです。

いつもは私自身に世論調査が来たと仮定して回答してみるのですが、今回の設問では答えてみても面白味が乏しいのでその趣向はやめます。そのかわりに内閣支持率と政党支持率の考察をします。

朝日新聞の世論調査は(たぶん他の世論調査も)いつも同じ文面で内閣支持率や政党支持率を尋ねているので過去に遡って数字がどう変化しているかを比較することが可能です。

今回も同じ文面で尋ねていますが、調査方法が違います。いつもは電話を使って、回答率は50%ほどです。今回は郵送で行い75%が回答してきました。質問項目が多く、電話で尋ねるにはやや複雑なため郵送にしたのだと思います。回答者も時間を置いて回答できるので回答しやすかったのかもしれません。

調査方法が異なっているので意外な数値が出てくる可能性があります。郵送の方が電話調査より正しい結果を出せるという意味ではありません。おそらく、どちらも正しい数字です。一つの調査を盲信しないためにも比較をしておくのは意味があります。

では、今回の結果です。

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する 58
 支持しない 31

◆いまどの政党を支持していますか。
自民42
民主5
維新4
公明3
みんな3
共産3
生活0
社民1
みどり0
大地0
改革0
その他の政党0
支持政党なし36
答えない・分からない3

(略)
<調査方法> 全国の有権者から3千人を選び、郵送法で実施した。
 対象者の選び方は層化無作為2段抽出法。全国の縮図になるように339の投票区を選び、各投票区の選挙人名簿から平均9人を選んだ。10月16日に調査票を発送し、11月20日までに届いた返送総数は2294。無記入の多いものや対象者以外の人が回答したと明記されたものを除いた有効回答は2249で、回収率は75%。
 有効回答の男女比は男46%、女53%、無記入1%。年代別では20代10%、30代15%、40代16%、50代17%、60代19%、70代15%、80歳以上7%、無記入1%。


一方、11月はじめに行われた前回の世論調査の結果は、

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する  53
 支持しない 25

◆今、どの政党を支持していますか。
自民36
民主5
維新2
公明3
みんな2
共産2
生活0
社民1
みどりの風0
新党大地0
新党改革0
その他の政党0
支持政党なし42
答えない・分からない7


細かい数値は異なりましたがおおむね同じような結果になりました。生活の党以下の政党支持率が同じ数値なのは、各党の関係者には悪いですが、笑えます。

電話と郵送の違いにも関わらず、内閣支持率は50%を超え、自民党支持率を超えているというのが現在の日本の実相とみて間違いなさそうです。

【展覧会】横山大観展 良き師、良き友

於:横浜美術館

主催の朝日新聞から券をもらえることを期待していましたが、抽選にもれたようでいつまで待っても持ってきません。そういうわけでギリギリになって出かけました。

今年が岡倉天心生誕150年・没後100年になるのを記念した展覧会です。横山大観以外に、小川芋銭、小杉未醒、冨田渓仙、今村紫紅といった画家の作品を集めています。

展示点数が多かったのか、いつもは休憩場所になっているところも臨時の展示室にしていました。

そこそこ混んでいましたが、鑑賞しにくいほどではありませんでした。

公開中の映画「天心」とタイアップしているのか、音声ガイドは映画で主演をしている竹中直人さんでした。

「秋色」がよかったです。

【展覧会】光悦 桃山の古典(クラシック)

於:五島美術館

本阿弥光悦がテーマです。
講演会があるというのでそれも目当てで行ったのですが、残念ながら満席のため入場できませんでした。いつもは空いている五島美術館ですが、今日は勤労感謝の日で祝日のせいか、講演会があるせいか、満員盛況でした。こんなに混んでいる五島美術館ははじめてです。

展示品は茶碗や掛け軸など多岐にわたっています。作品リストをみるとかなり広範囲から出品されていることがわかります。

国宝「舟橋蒔絵硯箱」は前期だけの出品だったようで見られませんでした。かわりに模作が出ていました。

重要文化財の「群鹿蒔絵笛筒」が気に入りました。

12月1日までです。

【朝日新聞】社説:過労死防止―死ぬまで働かないで

11月23日朝日新聞の勤労感謝の日の社説です。

 危険な現場で働く人にはヘルメットや命綱の装着が義務づけられている。
 長時間労働の歯止めも同じではないか。
 月80時間の残業が「過労死」の危険ラインとされる。昨年度の労災認定の状況をみると、脳や心臓の病気で亡くなった123人のうち9割、うつ病など精神疾患による自殺や自殺未遂の93人のうち6割が、このライン以上、働いていた。
 (略)
 言うまでもなく、労働基準法では1日8時間、週40時間の労働が原則だ。
 ところが、30歳代の男性は2割近くが週に20時間以上、残業する。危険ラインである。
 こうなるのは、労使で協定を結べば、ほぼ無制限の長時間労働が可能になるからだ。割り増しの残業代の支払いが義務づけられることが、歯止めになっているに過ぎない。
 一方、安倍政権では、規制改革や競争力強化のため、この歯止めを緩め、時間に関係なく賃金を払う裁量労働制などを広げる検討が進む。
 であればなおさら、残業代の問題とは別に、命と健康を守るため、労働時間に物理的な上限を設けるべきだろう。
 欧州連合(EU)では、勤務の終了から翌日の勤務開始まで最低連続11時間の休息を義務づけている。参考になる。
 日本での大きな課題は、働く側にも「片付けるべき仕事があるのだから、労働時間に規制をかけて欲しくない」という意識が強いことである。
 仕事の目標が実労働時間とは無関係に決まることが多く、その達成度で評価されるからだ。責任感が強く、能力のある人ほど仕事が集中しやすい。
 労働時間を含めた仕事の量を労使が調整する。そんな現場の工夫が必要だ。
 労働者をひたすら長時間働かせるブラック企業は、社会を沈没させる。それを許さない仕組みを考えたい。
 きょうは、勤労感謝の日。


長時間労働の歯止めをもう少し厳格にしなければならないとの意見に賛成です。

具体的な数値をどうするかは色々な意見があるでしょう。私の経験では、コンピュータ・エンジニアの仕事だとどうしても集中して仕事をしなければならないときがあります。他の職種でも同じようなものなのでしょう。一律に残業時間を制限するのではなく、ある週に長時間労働があっても次の週は十分に休めるという環境を目指す方が現実的かと思います。

この社説には共感したのですが、同じ日の記事に少々関連したものがありました。元米NSC上級部長のハンス・ビネンダイク氏のインタビュー記事です。

 ――NSCスタッフの日常を教えてください。
 朝7時半から夜10時ごろまで、週7日働くこともあった。非常にきつい仕事だ。
 朝、機密情報と非機密を扱う別々のパソコンを立ち上げる。機密は閉じられたネットワークで扱う。毎日数百通のメールが届くので、非機密の連絡には遅い時間まで対応できない。
 NSCは省庁間の実務級、副長官級、長官級の三つのプロセスがある。私は担当分野の実務級協議の議長を務め、副長官級に報告した。各レベルの会議の準備作業は膨大だった。
(略)
(ワシントン=渡辺丘)


日本だけでなく、ある種の人々にとっては長時間労働が誇らしいことのようです。こういう感覚が上の方ではびこっていると下っ端はたいへんです。


【朝日新聞】人間力って何

11月22日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「人間力って何」と題して、先ごろ話題の入試改革にかんする議論です。下村博文文部科学大臣の「日本人に付加価値つける」を取り上げます。

 先月末、政府の教育再生実行会議が、大学入学試験を見直す提言を出しました。なぜ変える必要があるかというと、21世紀に必要な三つの能力を育成するためです。
 まずリーダーシップ力。多様な価値観や人をまとめ上げて、一つの方向に持っていく。二つめは、企画力や創造力などクリエーティブな能力。そして人間的な感性や優しさ、思いやり。この三つの能力を足せば、トータルな人間力になるでしょう。
こうした能力を、面接、論文、高校の推薦書や活動歴など、多様な評価のモノサシを使って判断していく。「入試で測れるのか」とも言われますが、企業の入社試験でも、何回も面接をしたり、論文を書かせたりして、意欲、適性を判断している。学力だけで決めている会社は今どきないでしょう。
 新しい入学試験にシフトするかどうかは強制ではなく、大学側の判断です。ただ、学力テストに比べ、手間が何倍もかかる。そういう丁寧な入学者選抜をやる大学には、国が財政的にもバックアップしたい。
 文部科学省の有識者会議が提言した「道徳の教科への格上げ」も、3番目の能力を高めることと関連してくる。ただ、思いやりや優しさは人によって違う。先生が「こうだ」と教えるんじゃなく、子供たちに議論させ、考えさせていきたい。
 人間的な感性や優しさ、思いやりは家庭でこそ身につくという見方もありますが、学校でも育んでいくことが大切だと思います。戦後の日本では親が忙しすぎて、大所高所から我が子の人間力を育てるという視点を持ちにくかった。学校で体系的に指導していくことで、子供の可能性を伸ばすこともできる。
 日本は少子高齢化で、2060年には、生産年齢人口が全人口の約2分の1になる。1人あたりの労働生産性も落ちてきている。ではこの国に未来はないのかというと、私はそうじゃないと思う。三つの能力を育むことによって、日本人の付加価値を飛躍的に高められる。教育は未来に対する先行投資です。
(略)
(聞き手・尾沢智史)


納得しかねます。

まず、リーダーシップ力というのはすべての人間に必要ではありません。それどころか全員がリーダーシップを発揮しだせば組織は大混乱に陥ります。リーダーではなくてもよき社会人はいくらでもいます。また仕事でリーダーシップを発揮しなければならないのは社会人になって何年も経った後です。成人前にリーダーシップ力が無い人でもそのあとじっくり力を高めればいいだけです。

人間的な感性や優しさ、思いやりは大事だと思いますが、昔と比べ今の若者にそれが欠けているとは思えません。若者の犯罪率の低下がそれを証明しています。もちろん犯罪率だけですべてを測れませんが、今の若者に思いやりが足りなくなったというなら、根拠を示すべきです。

また、上記の能力を社会人に求めるのはよいとしても、大学で高等教育を受ける資格を問うのに使うのは乱暴です。リーダーシップに欠けていたら歴史の勉強をしてはいけないのでしょうか。思いやりに欠けていたら物理の勉強をしてはいけないのでしょうか。

結論には少しも賛成できませんが、はじめに獲得すべき「人間力」とは何かを定義した上で議論を進めるという手法は正しいです。そこは公正だと言っておきたいです。

【本】北京烈日

著:丹羽宇一郎

伊藤忠の社長と中国大使をつとめた丹羽宇一郎氏の「北京列日」です。

丹羽氏は民主党政権で中国大使になったこともあり、中国寄りと見られていました。また丹羽氏の発言も中国べったりと見られかねない部分があり、そうした見方を助長してきたように思います。本書は、そうした見解に対抗して書かれたのでは、と推察します。

通読して、丹羽氏がそれなりに日本の国益を尊重していることは理解できました。随所に示される見識も、だてに大会社の社長ではないことを示しています。しかしながら、中国関係ではバランスを失っているように読めました。

P22からの引用です。

私がもう一つ批判を受けたのは、「胡錦濤=天皇」発言でした。
胡錦濤という政治家は、過去一度も間違ったことがなく、「共産党=無謬党」の姿を国民に見せてきました。ところが、あの「立ち話」は中国の国民に対し、「われわれの『天皇』の言うことを無視した日本」という印象を与えてしまったのです。早い話、俺たちの頭が侮辱を受けてしまったぞ、あいつら、中国人を虫けらのごとく扱った昔の日本軍と同じじゃないか、と。
外交とは言うまでもなく相手の立場を考え、どう反応するかも推測しながら行うものです。日本の最高主脳が中国に要求して、それを断るどころか、要求とは正反対の行動に出られたとしたら、きっと、顔に泥を塗られたと憤るでしょう。侮辱されたと騒ぐでしょう。つまり、日本は、国交断絶があってもおかしくないぐらいに、相手のこころを踏みにじったのです。いや、胡錦濤のこころを踏みにじっただけならまだしも、中国人のこころを踏みにじったわけです。


中国人が胡錦濤をオールマイティだと考えたのは勝手ですが、日本を含む外国がそれを尊重するいわれはありません。外国政府が必ず従わなければならない人間など、認めるわけにはいきません。中国人の感情は措くとしても、日本の大使である丹羽氏が胡錦濤の無謬性を守ろうとするのは訝しいかぎりです。

国民に敬愛されているという意味合いで「胡錦濤=天皇」と言ったのはわかります。しかし、天皇は政治に関与できないということを丹羽氏が知らないはずがありません。したがって、「日本の最高主脳が中国に要求して」云々のくだりで、日本と中国の立場を入れ替える思考実験はそもそも成り立ちません。

通読して、中国以外の論考は、賛否はともかく冷静で客観的なだけに、中国への傾斜が際立って不自然に感じました。

【朝日新聞】GHQ、日本の絞首刑「不適切」 文書に「苦痛軽減を」

朝日新聞の記事です。

 第2次大戦後、日本を占領していた連合国軍の総司令部(GHQ)の内部文書で、国内での絞首刑の執行方法が「不適切」と判断されていたことがわかった。人道上の観点から短時間で死に至らしめ、死刑囚の苦痛を減らすよう、日本政府の見解をただすと記載されていた。文書を見つけた関西大学法学部の永田憲史准教授は「日本の絞首刑が、60年以上前から問題点を指摘されていたことが裏付けられた」としている。
 絞首刑をめぐっては、絶命するまで苦痛が長引くなどとして、「残虐な刑罰を禁じた憲法36条に違反する」との意見が根強い。GHQ文書は、こうした議論に一石を投じそうだ。
 作成したのはGHQで保安、諜報活動を担当した参謀2部(G2)で、日付は1949年9月2日。表題は「日本の刑務所などにおける死刑執行」となっていた。文書によると、名古屋地域の担当者が、速やかに頸椎を折って苦痛を感じさせない「近代的かつ人道的な方法に変えるべきだ」と指摘。当時米国で行われていた方法を念頭に置いていたとみられる。これを受け、G2の刑務所を所管する責任者が日本の法務府(現法務省)の矯正保護局長に見解を確認するとしている。
(略)
 別のGHQの内部文書によると、占領期に行われた79人に対する死刑執行の平均時間は約14分。2011年に大阪地裁であった刑事裁判で、元検事が「在職中に立ち会った死刑で絶命までに約13分かかった」と証言しており、絞首刑の執行方法は、半世紀以上も変わっていない可能性がある。(岡本玄)


GHQの一部で絞首刑を不適切と考えていたということはわかりましたが、実際に日本の見解をただしたのか不明確です。見解をただしたとしても日本がどう答えたかも分かりません。

これでなぜ、死刑の議論に「一石を投じそうだ」などと言えるのでしょうか。もしかしたら岡本記者は“GHQ様が反対していた絞首刑をいまだに執行しているとは不届き千万”とでも考えているのでしょうか。

絞首刑が残虐な処刑方法だから改めるべき、と考えているならそのように主張すればいいだけです。GHQ文書にからめた主張は見識を疑います。

【朝日新聞】経済気象台:国家試験の安定性

11月16日朝日新聞朝刊金融情報欄。「経済気象台」のコーナーです。

15日に公認会計士の合格発表があった。既に監査法人の人手不足から、去年までの合格者に対する中途採用の動きも出ており、今回の合格者は全員が就職できるといううわさもある。
しかしこの売り手市場の背後には、受験者数の激減という現実がある。2002年に政府の金融審議会が、18年ごろまでに会計士を5万人程度とするべく、毎年の合格者を2千~3千人とする制度の見直しを行った。
それまでは受験者数が1万人前後で合格者が1千人弱だった。これが急増し、ピーク時には受験者2万6千人で合格者も4千人を超えた。
ちょうど07年に内部情報統制報告制度などが設けられたことも相まって、合格者は職を得ることができたが、その直後のリーマンショックの影響で依頼企業が減り、監査法人は大幅に採用を削減した。これがいわゆる「待機合格者問題」となり、志願者は激減して今日に至った。
(略)
政府や監査法人は、制度を作っておきながら、景気変動のひずみを合格者に負わせてしまっている。これでは国家試験の安定性も信頼性もなく、優秀な人材ほど敬遠する。
会計監査は金融市場の発展に欠かせないどころか、相次ぐ企業不祥事でその質が問われている。監査法人は損失を覚悟で後進を育てる気概で対応しなければ国家的損失につながりかねない。
(島梟)


おかしなことを言っています。

公認会計士の試験に合格したのに人生が安泰でない人がいると、島梟氏は嘆いていますが、どんな試験でも合格したらその後の人生楽チンというわけではありません。人生はそれなりの努力をし続けなければいけないのは自明です。公認会計士の雇用が景気の影響を受けるのは、他の職業同様当たり前のことです。

そのことは置いておいても、今回の合格者は全員が就職でき、去年までの合格者の中途採用の動きもあるのですから、数年単位でみれば公認会計士数の需給のバランスはとれているとも考えられます。

また、「この売り手市場の背後に」「受験者数の激減」がある、というのも間違いです。背後にはあるのは合格者数の減少です。受験者が多くても合格者が少なければ売り手市場になります。関係あるのはあくまで合格者です。論証が粗雑です。

参)
島梟氏の文章についてはこのBLogで取り上げていました。
【朝日新聞】経済気象台:木に竹を接いでも

【展覧会】日展

於:国立新美術館

いま話題の日展です。「印象派を超えて―点描の画家たち」にいったついでに立ち寄りました。

日展にいったのは初めてですので、いつもより混んでいるのかすいているのかわかりません。

会場で写真を撮っている人がかなりいました。許されているのかもしれませんが、展覧会ではあまり見かけない光景なので驚きました。

相当数の作品が展示してあるので一つ一つ鑑賞するのは困難です。ざっとまわって気に入ったものを中心に見るという方法をとりました。

■日本画
なにをもって「日本画」と主張しているのか分かりませんでした。題材だけをみると「洋画」としか思えないものもあります。「日本画」と「洋画」を分ける理由はなんなのでしょうか。

■洋画
結構な数の美人画が出ていました。
特に一般人の反応がよかったのは、新古典派風の美人画でした。何人も立ち止まっていました。

■書
今回スキャンダルに見舞われた「書」です。一番上の階の4Fの展示だったためかほとんど人はいませんでした。
私には書はよくわかりませんので、覗いただけです。

■彫刻および工芸美術
これも覗いただけです。

【展覧会】印象派を超えて―点描の画家たち

於:国立新美術館

点描画ということで、前段階の印象派からはじめて、スーラやシニャック。さらにはゴッホの点描画を見せてくれます。またその後ベルギーで展開した点描画や、点描画の行き着いた先としてモンドリアンを展示しています。

適度にすいていましたので、絵を遠くから見ることが可能でした。特に、点描画の場合遠くから見ないと絵がわからないので、これはありがたかったです。

テーマがはっきりしている展覧会ですので、勉強になりました。

なお、音声ガイドは坂本真綾さんでした。アニメファンはこぞって借りたかな?

【朝日新聞】考えさせま賞 イグ・ノーベル賞創設者、マーク・エイブラハムズさん

11月16日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。イグ・ノーベル賞の創設者マーク・エイブラハムズ氏のインタビューです。

イグ・ノーベル賞の紹介にもなっていてエイブラハムズ氏の話は面白かったです。そのこととは別に次のやりとりが目をひきました。

(略)
 ――今年で日本人の受賞は7年連続です。以前、「継続的に受賞者を出しているのは日本と英国。二つの国には奇人・変人を誇りにする風潮がある」と語っていましたが。
 「はい。多くの国では、一風変わった人は蔑視されたり、時には懲罰を受けたりしますから」
 ――でも、日本では「出る杭は打たれる」ということわざがあり、突出した行為がときに否定的に受け止められます。
 「それとはまた別でしょう。奇人・変人の場合、誰も自分自身はそうなりたくはないけど、人気はある。隣の家に住んでほしくないが、自分の国にいることは喜ばしい、そんな感覚はないですか?」
(略)
 (聞き手・行方史郎)


エイブラハムズ氏は、イグ・ノーベル賞に日本人が7年連続受賞したことを根拠に「(日本には)奇人・変人を誇りにする風潮がある」と語っています。それに対して朝日新聞の行方記者は『日本では「出る杭は打たれる」ということわざがあり、突出した行為がときに否定的に受け止められます』と反論しています。

行方記者の反論はおかしいです。

ことわざの存在がその社会を特徴づけるとは限りません。おなじように、日本に「憎まれっ子世にはばかる」ということわざもあります。ことわざがある、というだけではどちらがその社会の本質なのか断定できません。

まして、ここでは外国と日本との違いの話しです。諸外国とくらべて日本社会で突飛な発想がどう扱われているかを比較しなければ意味がありません。

つまり、行方記者は陳腐な日本文化論を頭から信じ込み、根拠を示して喋っているエイブラハムズ氏に対して、馬鹿な反論をしています。恥ずかしい限りです。

【映画】ルームメイト

監督 古澤健
主演:北川景子、深田恭子

予告編以外に事前情報なしで観にいきました。予告編を観ると、ブリジッド・フォンダ主演の「ルームメイト」(原題「Single White Female」)を思い出します。思い出すというより日本でリメークを作ったのかと思ったほどでした。

しかし映画館で観たら「Single White Female」とはまるで違った狙いの映画でした。あえて「ルームメイト」という題にしたのも製作者の自信のあらわれかもしれません。

本筋のネタは観ている途中で気がつきました。割と分かりやすく伏線を張っていたように思います。若干腑に落ちないところがありますが、もう一度観ると納得できるかもしれません。

割と出来の良い映画だったと思います。

ルームメイト [DVD]ルームメイト [DVD]
(2009/11/04)
ブリジット・フォンダ、ジェニファー・ジェイソン・リー 他

商品詳細を見る

【朝日新聞】社説余滴:究極の刑を選ぶ前に

11月14日朝日新聞朝刊オピニオン欄。社説余滴のコーナー。司法社説担当の井田香奈子氏の「究極の刑を選ぶ前に」です。

 裁判員として悩み抜いた判断が高裁で覆されるのなら、最初から裁判官だけでやってくれ――。そんな声が出るのはわかる。
 裁判員裁判の死刑判決が、高裁で無期懲役になるケースが続いた。裁判員制度5年目の新たな局面だ。
 社説の議論でも、陪審制のように、有罪・無罪は決めるが量刑にまでは関与しなくていい、という意見があった。
 しかし、厳然とあるのは、裁判官に託したとしても悩ましい懲役刑と死刑の落差だ。
 「刑の重さに応じた期間、刑務所で悔い改めよ」という刑罰の理念は、「命を奪うから、悔い改めはもう結構」に突然かわる。
 自由のない月日の重みならある程度想像できても、死刑はどうだろう。まして、どんな行為なら絶対に死刑、という理論などない世界だ。
 裁判員裁判の死刑判決が全員一致とは限らない。上級審が別の目で見て疑問をはさむ余地が少しでもあるなら、究極の刑は避けるべきだろう。
 死刑かどうかの選択に市民がかかわる本来の意味は、むしろ死刑がある現実と向き合うことではないか。
 日本では長いこと、この判断を裁判官に任せてきた。死刑執行命令は法相の裁量下で、最も重い公権力の行使ながら秘密が多い。
 20年前の11月、初任地の札幌で死刑執行があった。法務省は一切、公表しない方針で、取材先の検察幹部も、話をはぐらかすばかりだった。
 思えば死刑制度の分岐点だった。1980年代、4人の死刑確定者の再審無罪が相次いだ。89年から3年4カ月、執行は止まっていた。死刑の存廃やあり方について議論を深めるいい機会だったのに、秘密主義がその壁になった。
 あれから死刑を廃止、あるいは執行しない国は増え、日本は先進国で死刑執行を続けるまれな存在となっている。
 法務省は2007年から執行後、対象者の名前や犯罪の公表を始めた。それでも、刑の執行状況や死刑囚の生活については明らかにされない。情報公開請求で出てくる文書は、圧倒的に黒塗りだ。
 市民に刑の選択もゆだねる以上、共有すべき情報はもっとあるのではないか。
 死刑が憲法が禁じる残虐な刑にあたらないと判断し、現在まで合憲性の根拠となっている最高裁の判断は、1948年のものだ。その価値観は今に通じるか。私たちが判断を担っている。


非常に歯切れの悪い文章です。

死刑制度に賛成していないのは伝わってきますが、反対なら反対でそのように堂々と主張すべきです。賛否を決めかねているなら、自分の考えをじっくり熟成させてから新聞の載せるべきです。結語に「私たちが判断を担っている」と書きながら、自身の考えを曖昧にしているのはいかがなものでしょうか。

また、死刑に関する情報公開が足りない、というのは死刑反対派が繰り返し主張するところですが、具体的に何の情報が欲しいのかいっこうに分かりません。最後の食事のメニューが知りたいとか、死刑台に上るときの様子が知りたい、というのは一般の興味をひくところですが、死刑の賛否とは無関係だと思います。

私自身は死刑制度には反対です。冤罪の可能性がゼロでないことが理由です。死刑に反対している私ですが、こうした死刑反対派らしき人の言論には多大な疑問を持っています。

【朝日新聞】学びを語る:奨学金と財源 格差を再生産する社会でいいのか

11月13日朝日新聞朝刊教育欄。東京大教授、教育社会学の小林雅之氏の奨学金に関する提言です。

 大学生の2人に1人が奨学金を頼る時代になった。日本では貸与型が主流のため卒業後の返済に苦しむ人も多い。給付型を増やす必要性が叫ばれるが、財源が乏しい。
 ■■■
 これまで日本の公的な奨学金が貸与型だったのは、終身雇用が前提で、学生には借りたお金を将来収入で返すあてがあったからです。しかし、終身雇用が崩れて非正規雇用が増え、賃金が下がり、収入も不安定になった。さらに、政府財政が苦しくなって大学への支出が減り、授業料は上がりました。
 この結果、最も奨学金が必要な低所得層が、将来の返済負担が重くなると考えて、借り入れを回避するようになった。経済的な理由で進学を断念しないようにするのが奨学金の役割なのに本末転倒です。日本学生支援機構が貸出金回収を強化したことも、こうした回避傾向に拍車をかけかねない。授業料の安い国公立に進学する高所得層が増えて、低所得層で学力が高い人が進学しにくくなっているとみられます。
 このままだと、低所得の家庭の子どもが高等教育を受けられずに低所得の職に就く格差の再生産が起きかねない。それを避けるために、返済しなくてよい給付型奨学金を公的に作る必要がある。低所得者の返済額が減る「所得連動型」奨学金も増やすべきです。
(略)
 (聞き手・千葉卓朗)


「低所得層が、将来の返済負担が重くなると考えて、借り入れを回避するようになった」と言っていますが、記事の冒頭には「大学生の2人に1人が奨学金を頼る時代になった」とあります。高中所得者層が奨学金を得ているということでしょうか。なんだか変です。

それに、現在職に就いてもいない学生が“将来自分は非正規にしかなれなくて奨学金を返せそうもないから、借りるのをやめよう”などと考えるでしょうか。

低所得層が、将来の返済負担が重くなると考えて、借り入れを回避するようになった」ことや「低所得層で学力が高い人が進学しにくくなっている」ことをデータで示さない限り、空想に基づいた提言でしかありません。

【世論調査】朝日新聞〈11月9、10日実施〉

11月12日朝日新聞朝刊で発表された世論調査の結果です。

 (数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は10月5、6日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する  53(56)
 支持しない 25(24)

◇それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一。左は「支持する」53%、右は「支持しない」25%の理由)
 首相が安倍さん  12〈6〉 7〈2〉
 自民党中心の内閣 20〈10〉 20〈5〉
 政策の面     44〈24〉 58〈14〉
 なんとなく    22〈12〉 12〈3〉

◆今、どの政党を支持していますか。

自民36(40)
民主5(5)
維新2(1)
公明3(3)
みんな2(1)
共産2(2)
生活0(0)
社民1(1)
みどりの風0(0)
新党大地0(0)
新党改革0(0)
その他の政党0(0)
支持政党なし42(42)
答えない・分からない7(5)

◆原子力発電を段階的に減らし、将来は、やめることに賛成ですか。反対ですか。
 賛成 72
 反対 15

◆小泉純一郎元首相は、政府や自民党に対して「原発ゼロ」を目指すべきだと主張しています。小泉さんのこうした主張を支持しますか。支持しませんか。
 支持する  60
 支持しない 25

◆福島第一原発の事故に関わる除染の費用についてうかがいます。除染にかかる費用を東京電力の代わりに国の税金で負担することに納得できますか。納得できませんか。
 納得できる  48
 納得できない 40

◆特定秘密保護法案についてうかがいます。特定秘密保護法案は、国の外交や安全保障に関する秘密を漏らした人や、不正に取得した人への罰則を強化し、秘密の情報が漏れるのを防ぐことを目的としています。一方、この法案で、政府に都合の悪い情報が隠され、国民の知る権利が侵害される恐れがあるとの指摘もあります。特定秘密保護法案に賛成ですか。反対ですか。
 賛成 30
 反対 42

◆特定秘密保護法ができることで、秘密にされる情報の範囲が広がっていく不安をどの程度感じますか。(択一)
 大いに感じる  19
 ある程度感じる 49
 あまり感じない 22
 まったく感じない 5

◆安倍政権は特定秘密保護法案を、今開かれている国会で成立させる方針です。この法案を今の国会で成立させる必要があると思いますか。今の国会で成立させる必要はないと思いますか。
 成立させる必要がある 20
 成立させる必要はない 64

◆加盟国の間で経済の自由化を進めるTPP、環太平洋経済連携協定についてうかがいます。日本がTPPに参加することに賛成ですか。反対ですか。
 賛成 52
 反対 25

◆安倍政権は、TPPの交渉にあたり、コメ、麦、乳製品、牛肉や豚肉、砂糖やその原料、の重要5項目を細かく分けた586品目のうち、一部で関税を撤廃することを検討しています。これらの一部の品目で関税を撤廃することに賛成ですか。反対ですか。
 賛成 46
 反対 28

◆飲食店のメニューなどの表示をめぐる問題についてうかがいます。レストランなど飲食店のメニューに表示されている食材の種類や産地を、普段どの程度気にしていますか。(択一)
 大いに気にしている  14
 ある程度気にしている 40
 あまり気にしていない 36
 まったく気にしていない 8

◆全国各地のホテルやデパートに入っている飲食店などで、メニューなどの表示と異なる食材が使われていたことが明らかになりました。この問題についてホテルやデパートは、偽装する意図はなかった、と説明しています。この説明に納得できますか。納得できませんか。
 納得できる   8
 納得できない 87

     ◇

 〈調査方法〉 9、10の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した(福島県の一部を除く)。世帯用と判明した番号は3416件、有効回答は1751人。回答率51%。


この世論調査が私のところにきた、と想定して回答してみます。

>◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持します。
ただし首相のやること全てを支持しているわけではありません。個々には疑問のある政策もありますが総合的に支持しているという意味です。

>◇それはどうしてですか。
「首相が安倍さん」だからです。

>◆今、どの政党を支持していますか。
支持政党はありません。

>◆原子力発電を段階的に減らし、将来は、やめることに賛成ですか。反対ですか。
賛成です。いつかはやめるべきです。

>◆小泉純一郎元首相は、政府や自民党に対して「原発ゼロ」を目指すべきだと主張しています。小泉さんのこうした主張を支持しますか。支持しませんか。
支持できません。
確かに「原発ゼロ」を打ち出せばなんとか対応できるかもしれません。公害の規制でも企業はぐずぐず言っていましたが、いざ法整備が進めば技術革新が進んだのと同じ理屈です。しかし、今「原発ゼロ」にしたら少なくとも数年間は高額なエネルギー費に耐えなければならないのは明白です。
核のゴミにしても、再稼動をやめても、今ある分をなんとかしなければなりません。再稼動してもさほどの差があるとは思えません。

>◆福島第一原発の事故に関わる除染の費用についてうかがいます。除染にかかる費用を東京電力の代わりに国の税金で負担することに納得できますか。納得できませんか。
「納得」というのは難しいですが、仕方ないと思います。

>◆特定秘密保護法案についてうかがいます。特定秘密保護法案は、国の外交や安全保障に関する秘密を漏らした人や、不正に取得した人への罰則を強化し、秘密の情報が漏れるのを防ぐことを目的としています。一方、この法案で、政府に都合の悪い情報が隠され、国民の知る権利が侵害される恐れがあるとの指摘もあります。特定秘密保護法案に賛成ですか。反対ですか。
反対です。
現在の内閣は悪用しないのかもしれませんが、将来の政権を含めて信用することはできません。

>◆特定秘密保護法ができることで、秘密にされる情報の範囲が広がっていく不安をどの程度感じますか。
大いに感じます。

>◆安倍政権は特定秘密保護法案を、今開かれている国会で成立させる方針です。この法案を今の国会で成立させる必要があると思いますか。今の国会で成立させる必要はないと思いますか。
必要ありません。
法案に反対なのだから当然「必要ありません」という答えになります。

>◆加盟国の間で経済の自由化を進めるTPP、環太平洋経済連携協定についてうかがいます。日本がTPPに参加することに賛成ですか。反対ですか。
なんとも言えません。保留にさせてください。

>◆安倍政権は、TPPの交渉にあたり、コメ、麦、乳製品、牛肉や豚肉、砂糖やその原料、の重要5項目を細かく分けた586品目のうち、一部で関税を撤廃することを検討しています。これらの一部の品目で関税を撤廃することに賛成ですか。反対ですか。
TPP参加を前提とすれば、一部の関税撤廃はやむを得ないと思います。

>◆飲食店のメニューなどの表示をめぐる問題についてうかがいます。レストランなど飲食店のメニューに表示されている食材の種類や産地を、普段どの程度気にしていますか。
外食で産地を気にしたことはありません。

>◆全国各地のホテルやデパートに入っている飲食店などで、メニューなどの表示と異なる食材が使われていたことが明らかになりました。この問題についてホテルやデパートは、偽装する意図はなかった、と説明しています。この説明に納得できますか。納得できませんか。
経営トップが表示と違うものを売っていたと認識してはいなかったと思いますが、直接の担当者は知っていたはずです。事実と違う表示をすることを偽装と定義するなら、「偽装する意図はなかった」は通用しません。
納得できません。
それはともかく、こういう尋ね方をすれば大部分が「納得できない」と答えると予想できますし、事実そういう結果になりました。このような設問が世論調査として意味があるのか首を傾げます。

【朝日新聞】比の台風災害―一刻も早い人道支援を

11月12日朝日新聞の社説です。

 フィリピンが記録的な強さの台風30号に襲われた。
 比政府などによると、約1千万人が被災し、死者は1万人を超す恐れもあるという。現地からの映像は息をのむ惨状だ。
 日本政府は、国際緊急援助隊の医療チームを派遣した。水、食料、医薬品の提供など、官民あげて一刻も早く救援を送るべきだ。
(略)
 お年寄りや子どもら多くの人々が家を失い、劣悪な衛生環境にある。まずは直接被害を最小限に食い止めるためにできるだけの救助活動を急ぐべきだ。
 今回の台風災害の根本には、防災インフラが遅れている途上国共通の問題がある。空港や道路など産業基盤への投資にくらべ、自然災害への備えは後回しにされがちだ。
 防潮堤の建設や建造物の強化、治水などハード面の整備には時間もお金もかかるだろう。だが、気象情報や警報などソフト面の防災は即効的に改善できる面が大きいのではないか。
 たとえば高潮は事前にある程度予測でき、本来は避難する時間があるはずだ。台風の進路予測や警報発令、その情報を伝えて住民避難に生かす方法……。そうした分野で日本が提供できる仕組みも多い。
 地球温暖化に伴い、極端な気象現象が増えるのではないかといわれている。水温の高い海域が北に広がり、猛烈な台風が日本を直撃するようになるかもしれない。ひとごとではない。
 とくにフィリピンと日本は、自然災害の共通点が多い。ともに世界有数の地震国、火山国である。90年代のピナトゥボ山の大噴火は、日本の火山防災にも教訓を残した。
 自然災害に国境はなく、人命を救いたい人々の意識にも垣根はない。多くの国々と防災のノウハウを共有し、協力の輪をアジアと世界に広げたい。


この社説の主旨には異論ありません。日本はできるかぎりの援助を行うべきだと思います。短期的にも、長期的にも朝日の社説が提案するようなもろもろの施策が必要です。どちらもフィリピン政府との綿密な意思疎通のもと実施することを希望します。

わざわざこのBlogで取り上げたのは、朝日の社説がいいことを言っていると思ったからではありません。次の一文が気になったからです。

多くの国々と防災のノウハウを共有し、協力の輪をアジアと世界に広げたい。

防災のノウハウを世界に広げることには異論がありませんが、脈絡無く「アジア」が出てくるのか合点がいきません。オセアニアで台風被害があっても同じように助けるべきだと思います。

戦前のアジア主義は欧米の脅威が理由であり、それなりの必然性がありました。しかし、現在において「アジア・アジア」と連呼する人たちがいるのが不思議でなりません。

【本】中国に立ち向かう日本、つき従う韓国


中国に立ち向かう日本、つき従う韓国中国に立ち向かう日本、つき従う韓国
(2013/02/21)
鈴置高史

商品詳細を見る

著:鈴置高史(日本経済新聞社編集委員)

2012年1月から2013年1月にかけて日経ビジネスオンラインで連載された「早読み深読み朝鮮半島」と2012年5月の『池上彰の「学問のススメ」』を加筆訂正したものです。

内容は、題名の通り中国に傾斜する韓国の話題です。筆者によれば、韓国が中国に傾斜するといっても米国と切れることを目指しているわけではありません。中国とも米国ともバランスをとりながらうまく立ち回ろうという意図だそうです。ようするに、かつて民主党が言っていた(今でも言っているのかな?)の日米中の正三角形の構想みたいなもののようです。

韓国の米中等距離戦略で日本が大きな役目を果たしています。
・日本の右傾化や過去への反省のなさを攻撃することで中国に取り入る。
・中国への接近を米国が不快に感じたら、日本の右傾化に責任をなすりつける。
つまり、日本叩きをすることで中国の覚えをよくし、米国への言い訳にもする、という戦略です。

このように読み解くと昨今の韓国の狂ったような日本叩きにも彼らなりの合理性が感じられます。

著者の論考だけでなく数人の有識者との対談も含まれていますので、決して一面的な見方ではない様子です。

2013年2月に発行した本ですが、現時点の日韓関係はこの本の予測からはずれていません。

面白かったです。

【展覧会】バルビゾンへの道 山寺後藤美術館コレクション展

於:Bunkamuraザ・ミュージアム

山形県の山寺後藤美術館のヨーロッパ絵画のコレクションからの展示です。

個人のコレクションをもとに平成6年に開館とのことです。今回、巡回展示ということで渋谷にやって来ました。

コローやクールベといった有名画家の絵もありますし、カパネルやブーグローといった画家の絵まであります。

アレクサンドル・カパネルの「デスデモーナ」がよかったです。デスデモーナが涙を流しながらこちらを見つめている構図ですので、見ている人間がオセロの位置に立つという趣向です。

ほかに、ジョン・エヴァレット・ミレイの「クラリッサ」もよかったです。

11月18日までです。

【展覧会】カイユボット展

於:ブリジストン美術館

日本初の回顧展です。

コレクションした印象派の作品を死後フランス政府に寄贈したことで知られるカイユボットですが、今回はその画業に注目した日本初の回顧展です。あわせて写真家である弟の写真も展示しています。

作品はおおむね明るい田園風景や近代的な面をみせる都市を描いたものです。ただ、
四十をすこし過ぎに描いた自画像はいかめしい老人のような顔でした。これにはちょっとびっくりしました。

定職をもたず絵を売る必要もなかった裕福な生涯でした。アガサ・クリスティの小説には定職をもたず毎日遊んでいる大人が大勢登場しますが、カイユボットもそのような高等遊民の一人だったようです。

写真技術の影響と思われる特徴的な構図の絵が目をひきました。

12月29日までです。

なお、ブリジストン美術館でも放送大学の学割が効きました。

【朝日新聞】いじめやり返す強さ必要? 専門家「大人が環境整えて」

11月7日朝日新聞朝刊より。

大人から「やられたらやり返して良い」と教わった子はいじめの加害や被害を経験しやすい。そんな調査結果を10月3日付教育面で紹介したところ、「やり返す強さも必要では」など多くの反響があった。どう対処すればよいのか。
 「やり返せばさらにやり返される。自分のところで止める勇気が必要だと思いました」。東京都内に住む40代の母親はそう話す。高校生の息子が数年前、部活で暴力をふるわれたり、自分の用具を壊されたりといったいじめにあった。
 本人から相談はなく、保護者会で他の親から指摘されて発覚。教員に相談したが、なかなかいじめはなくならない。息子は体重が減り、死にたいとほのめかすようになった。悩んだ末、退部を勧めた。
 その後、学校の調査で、いじめていた子が上級生から命令されていたと知った。母親は「同情するところはある。所属する集団から離れる解決策にもっと早く気づけば良かった」。
 神奈川県の女性(66)は今春、孫の中1男子(12)に「やり返したらいい」と諭した。小学生の頃からいじめられ、落ち込む姿を見かねてのことだった。その後、孫から「プッツンして蹴りを入れた」と報告があり、「よくやった」とほめたという。今もいじめはなくなっていないが、「いじめる子はいじめていると思っていない。まずは抵抗してわからせないと」。
 子どもがいじめられているとわかったとき、周囲はどうするのが効果的なのか。臨床心理士で東京大学の学生相談所所長、倉光修さん(62)は、まずは教員やスクールカウンセラーに相談することを挙げる。「子どもがおびえている場合、『やり返せ』と言うことで追い詰めてしまう危険性がある」と話す。
 深刻なケースでは自治体の機関や警察の介入が必要になることもある。「周囲の大人に状況に即した判断力が求められる」という。
 「いじめを見たら先生に言うように指導してきた」と話すのは、墨田区立吾嬬第二中の西川由哲副校長。「やり返さないとなめられるというのは確かにあるが、子ども同士で解決するのは無理。本人でも周りでも、大人に助けを求めるのが第一歩だ」
 調査をしたNPO法人「ジェントルハート」の小森美登里理事は、いじめが発覚したら、まずは加害者のいじめを止めるのが先決だと指摘する。「すでに傷ついている被害者に何かさせようという発想が間違いで、普通に学校に通える環境を整えるのが大人の役目」と話す。
 「親や子どもからいじめの相談を受け、解決するのはやはり学校の先生。でも、残念ながら現場のスキルが足りていないケースもある。組織的な研修制度が必要だ」と訴える。


以前にこのBlogで書いた件の続きです。

前に書いたように、このNPOの結論は間違っています。彼らの調査でやり返すことがいじめ対策に効果があるかないかは判断できません。今回の記事でも、やり返すことで悪化した例を挙げることはできていません。せいぜい変化がまだない、という例を一つ示せたのみです。

普通に考えて、いじめにはさまざまなケースがあると思います。大人の力を借りなければ解決しないこともあるでしょう。しかしやり返すことで終息することも少なからずあると想像できます。

まず、子供の力で解決させてみて、それでもどうしようもなかったら大人が出ていくのが順序だと思います。すぐに人をあてにするのが正しいことだとは思えません。

そもそも、どういう理由でこのNPO法人がやり返させることを避けるのかよくわかりません。

【朝日新聞】投書:特異な「書」の社会に嫌気

朝日新聞の投書欄より68歳の男性からの投書です。

「日展書道、入選を事前配分」(10月30日1面)を読んで、私から言わせれば「今更なにを」と言いたいです。一方で、告発された方は、素晴らしい勇気の持ち主だと感じました。
 私も長年、書の道を歩んできましたが、年6、7回あった社中展や県展などに入選しただけで、師匠へののし袋が要り、入賞でもしたら、その金額は跳ね上がるのです。新年、お盆のあいさつでもまた同様です。
 当初は、そうしたシステムだとは知らずに通っていたら、師匠が毎回変な顔をするのです。先輩がそっと教えてくれ、金額も明示されました。師匠は高弟に指示し、金額を示すのです。
 その高弟も今回問題となった日展の書の部門に入選していますが、どのくらい金を使ったか想像がつきません。何にでも金がついて回る世界に嫌気がさし、やめて久しくなります。私のような貧乏人には芸術などという嗜みはするなということなのでしょうか。


日展で入選作品を事前に会派ごとに割り当てていたというスクープ記事がありました。関係者から様々な意見が出ていますが、”驚いた”という声はあまり聞きません。”やっぱり”という声ばかりです。

私も事情に通じているわけではありませんが、なんとなくそういう世界なんだろうな、という気がしていました。今回、それが偏見ではなく事実として突きつけられました。

ところでこの投書ですが、日展の問題とは微妙なズレがあります。投書子が言っているのは、書道教室の月謝システムの不透明性であって、展覧会で優秀作を選ぶ基準が組織の力関係で決まっているということとは別の話です。

しかしながら、根っこでこの二つはつながっています。こうした世界は、一般人がうかつに足を踏み入れられない特殊なもの、という印象を強めてしまいました。

関係各位による改善と刷新を望みます。

【朝日新聞】「ナチスの悪、日本は理解を」 米のユダヤ人団体副代表 麻生氏発言、追及せず

11月4日朝日新聞朝刊。ユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部ロサンゼルス)のエイブラハム・クーパー副代表のインタビューです。

 米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部ロサンゼルス)のエイブラハム・クーパー副代表が講演などのため4日に来日するのを前に、朝日新聞のインタビューに応じた。麻生太郎副総理のナチスをめぐる発言について「過去のこと」と位置づけた上で、発言の不適切さを理解してほしいと訴えた。
 麻生氏は7月末、日本の憲法改正の動きに絡み、ナチス政権を引き合いにして「手口に学んだらどうか」などと発言した。クーパー氏が「ナチズムの犠牲になった人々に謝罪が必要」などと批判したことを受け、麻生氏は「あしき例としてあげた」と説明し、発言を撤回した。
 クーパー氏は「安倍内閣も発言を肯定しないとした。そのレベルにおいては過去のことだ」と語り、今後は追及しない考えを示した。その上で「ナチスの何が悪かったのか、日本の人たちも理解することが大切。なぜあの発言が不適切だったかを理解するために、ナチスの基本を知ってほしい」と訴えた。
 また、「『アンネ・フランクはでっち上げ』『ガス室はなかった』といった議論はネオナチの間で人気のテーマだ」と嘆き、「韓国の従軍慰安婦問題はでっち上げだ」とする主張が日本で表れている現状にも触れて、関係が悪化している韓国との和解を求めた。「日本の友人として言うが、問題が解決されないままだと憎しみは続く。北朝鮮問題に取り組む際、パートナーは韓国だ」と述べ、今回の来日では日本の政治家とこうした点について話し合うという。
 (ロサンゼルス=藤えりか)


「ガス室はなかった」かどうかということと、慰安婦が日本国家の強制だったかということは独立した事柄です。ガス室が実在したからといって、慰安婦の強制性が証明されるわけではありません。仮にガス室がなかったとしても、慰安婦の強制性が否定されるわけではありません。別々の事柄をごっちゃにしています。

論理があやしいだけではありません。ユダヤ人人権団体の副代表に日本と朝鮮半島の問題を語る知識があるのかも疑わしいです。

また、日本よりもイスラエルの方がはるかに隣国との関係は険悪です。ユダヤ人人権団体の副代表が国際親善に一家言があるならまずイスラエルに向かって語るべきでしょう。

クーパー氏を批判しましたが、慰安婦云々のくだりは、朝日新聞記者が誘導した(無理に言わせた)可能性があることを指摘しておきます。

【時事問題】センター試験改革

朝日新聞からの引用です。

 知識偏重の「一発勝負」から、課外活動などを含めた「人物本位」の選抜へ。安倍晋三首相肝いりの施策とされる大学入試改革の概要が見えてきた。大学側は「多様性のある学生の確保」の重要性は認めるものの、ペーパーテスト重視からの大転換を迫る内容に困惑を隠せない。
首相官邸で開かれた教育再生実行会議を終え、文部科学省内で記者会見に臨んだ下村博文文科相は言った。「国際化、そして高齢化が進み、日本は少子化の中でそれを支えていかねばならない。一人一人の人材力を高めることが必要で、そのための改革案と考えている」
 今回、大学入試改革に向けて政府が動いた背景にあるのは、大学の「大衆化」だ。少子化と学校増によって大学進学率は5割を超え、志願者に対する入学者の割合は9割台に上昇。大学の定員と志願者数がつりあう「全入」どころか4割の私大が定員割れを起こしている。「えり好みしなければどこかの大学には入れる」と、高校生の学習時間は減っている。
 そんな中で、延々と点数主義の入試を続けても意味がない。意欲や潜在能力といった観点に切り替え、積極的に人材を見いだして育てなければ、大学教育は停滞から抜け出せない。レベルの違いこそあれ、それは難関大学にも通じることだろう――。実行会議のメンバーは、こんな考えを共有していたという。
 文科省幹部の一人は「合否判断のモノサシを取り換える必要性は、この10年来ずっと感じてきた。教育問題に熱心な安倍政権ができたことで、トップダウンで一気に進める環境が整った」と明かす。
(略)


普通に考えて、「えり好みしなければどこかの大学には入れる」のですから、入試方法をどのように変えても日本全体から見れば意味がありません。

例えば、いままでの入試方法ではA君は甲大学に合格していたのが、入試改革で甲大学にはいけず乙大学に行くことになります。甲大学はいままで入学してこなかったようなB君を入学させることになります。A君やB君といった個人あるいは甲大学や乙大学といった個々の大学に着目すれば変革ですが、日本全体から見ればなんの変わりもありません。意欲と潜在能力のある高校生も意欲と潜在能力のない学生もどこかの大学に行くのですから。

それぞれの大学が入試改革をしたいのであれば自由に行えばいいと思いますが、文科省が音頭とりをするのは違和感があります。

【展覧会】向井潤吉と四季 秋


郷愁 日本の民家―向井潤吉画文集 (アートルピナス)郷愁 日本の民家―向井潤吉画文集 (アートルピナス)
(1996/12/05)
向井 潤吉

商品詳細を見る

於:向井潤吉アトリエ館

民家の絵が得意な洋画家向井潤吉の自宅兼アトリエを死後美術館にしたのがこの向井潤吉アトリエ館です。

今回は、「向井潤吉と四季 秋」と題して秋の民家の絵が40点ばかり展示されています。季節的なことも関係しているのでしょうが、明るい色彩の絵ばかりです。古い民家を題材にしていますが、理想化して美化してはいません。たてつけの悪そうな扉や歪んだ窓なのも描かれています。反面、人物が描かれたのは2点だけで、後は古い民家と背景の風景だけです。

入口そばにある待合室のようなところで魔法瓶に入れたお茶が自由に飲めたり、向井潤吉を紹介する映像(60分ほど)が見られたり、と妙に家庭的な美術館でした。

【映画】劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語


劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 「新編 叛逆の物語」 入場者特典 ミニ色紙【全5種】劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 「新編 叛逆の物語」 入場者特典 ミニ色紙【全5種】
()
不明

商品詳細を見る

TV版には感動しました。このBlogでも何度か取り上げています。

【朝日新聞】アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」虚淵玄
【週刊SPA】大人気アニメ「まどか☆マギカ」の正体
【アニメ】魔法少女まどか☆マギカ

高く評価している作品だけに劇場版を大変楽しみにして観にいきました。

残念ながらTV版ほどの感動は得られませんでした。きれいにまとまった話なのに、無理に続編を作ったとしか思えません。これでよいのなら、いくらでも逆転逆転また逆転と物語をつむぎ出せます。しかし、そこには驚きはあっても感動はありません。蛇足だったと言わざるを得ません。

ただし、観にいって後悔したということはありません。魔法少女たちの変身シーンやほむらVSマミさんの戦闘シーンなど驚異の映像が目白押しです。また、一回観た限では蛇足という評価ですが、二回三回と見直さないと本当に理解できていないのではという恐れがなきにしもあらずです。

将来にわたって問題作として記憶される作品になると思います。

【朝日新聞】15歳未満での出産、年200万人 世界人口白書、途上国で

朝日新聞の記事です


15歳未満での出産、年200万人 世界人口白書、途上国で
 途上国では毎年、15歳未満の少女200万人が出産している――。国連人口基金(UNFPA)は30日、思春期の妊娠をテーマに分析した「世界人口白書」(2013年版)を公表した。「母親になる少女」たちについて、「少女の行動に原因があるのでなく、少女に選択肢がないことの結果」とし、社会的支援の重要性を訴える。
 「14歳のとき3倍も年上の夫と暮らすことになった。10カ月後、腕の中に赤ちゃんを抱いていた」。白書に盛り込まれたアフリカ・チャドの17歳の声だ。
 推計では、18歳未満で出産する途上国の少女は年間730万人、うち200万人は15歳未満だ。途上国の少女の3人に1人が18歳未満で結婚する児童婚。9人に1人は15歳を迎える前に結婚している。こうした実態の背景には貧困があるとUNFPAは指摘する。
 思春期の妊娠は、健康や教育に悪影響を及ぼす。白書によれば、途上国では年7万人の少女が妊娠と出産の合併症で死亡している。年320万件の危険な中絶が少女に対して実施される。妊娠した少女の多くは退学する。早すぎる妊娠を防ぐ取り組みとして同基金は、教育支援や性教育の普及、児童婚の禁止などを挙げた。
 一方、先進国では15~19歳の少女による出産は年68万人で、ほぼ半数を米国が占める。15~19歳の少女1千人あたりの出生数は途上国平均が85人、日本は5人で先進国中でも低い。(田中陽子)


「15歳未満の少女200万人が出産」だの「14歳のとき3倍も年上の夫と暮らすことになった」だのと聞くと、我々はひどく惑乱してしまいますが、すこし冷静になる必要があります。

童謡「赤とんぼ」には「十五でねえやは、嫁に行き」との歌詞がありますが、この童謡から、女の子が不幸だとか、社会が病んでいるとか感じることはありません。郷愁を感じるのみです。現在の我々とは違っていても、時代や社会が違えば常識も異なるというのは誰もが分かっているからです。

よって、この国連人口基金のレポートも先進国の常識で途上国を断罪していないかを注意する必要があると思います。
sidetitleプロフィールsidetitle

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle