【アニメ】中二病でも恋がしたい! 戀


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(2014/03/19)
福山潤、内田真礼 他

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一期も劇場版も観ています。

一期の終わりは、シリアスで重苦しい展開でしたが、今期は基本的に明るい基調でした。後半、恋のもつれで重苦しさを感じさせなくもなかったのですが、うまくまとめたと思います。

全体を通して高い質を維持していましたが、特に生徒会選挙の話と偽モリサマーの話が優れていました。

文句なく面白かった作品です。

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【アエラ】日常に潜む「嫌韓」

一昨日に続いて、同じくアエラの’14.3.14号から

元在日三世で現在は日本国籍のライターである朴順梨氏の『日常に潜む「嫌韓」』より。

日本における嫌韓についての考察です。

朴氏は、本屋にならぶ「嫌韓本」にため息をつき、ヘイトスピーチの若者に恐怖します。そして本名を名乗って出自をしられるとヘイトスピーチの対象にされるのかと感じていましたが、

取材で排外デモ参加者たちと話してみると、彼らは、叩き出したいはずの私にキレるどころか、終始「普通の態度」で接することがほとんどだった。それどころか中国の脅威に怯える女性は、6時間近く話し合った帰りに、お揃いのストラップをプレゼントしてくれた。体のあちこちにピアス穴を開けている男性は、鼻柱の両側の穴に楊枝を通して、おどけた表情を見せてくれた。彼は過去に「朝鮮人はウンコ食え!」と朝鮮学校の前で叫んでいるのだが・・・・・・。


要するに、朴氏が事前にたてた仮説(ヘイトスピーチ参加者は人種差別主義者である)は崩れています。かわって、朴氏がたどり着いたのは、彼らは「反日」を嫌っているのだという仮説です。

彼らは決して特殊ではなく、ありふれた人間なのかもしれない。言葉を交わす度に私はやるせない思いを抱えると同時に「どこにでもいるかもしれない」恐怖を味わっている。
彼らが決まって口にするのは、「韓国人や在日が嫌いなのではなく、反日が嫌い」というセリフだ。「日本は日本人だけのもの。文句があるなら出て行けといわんばかりの『反日』憎悪」。


この仮説が正しいのであれば、ごく普通の思想に思えます。『ウンコ食え』といった発言はいただけませんが、日本に住んでいるのに日本が嫌いと公言するのであれば、出て行ったらどうですか、と言いたくなります。「日本は日本人だけのもの」というのも当たり前のことです。

一般に、X国に住む外国人が“X国は嫌いだ”といい続ければ、“帰国されてはどうでしょうか”と返されるのは当然です。また、X国はX国国民のものであるのは自明です。Xには日本だけでなく、韓国でもどこの国でもあてはまります。

彼らは決して特殊ではなく、ありふれた人間」という朴氏の考察は、おそらくは彼女の思いとは逆に、実は正鵠を射ています。

【アニメ】サムライフラメンコ


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(2013/12/25)
増田俊樹、杉田智和 他

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失敗作だとしか思えません。

途中に挟まった怪人や宇宙人との戦いはまったく不要でした。夢オチにするのかと思っていたら、そのまま現実だったことにしたのには唖然とします。最低限、辻褄を合わせるという気すらなかったようです。

余分としか思えない話をダラダラ続けたあげく、後藤さん(もう一人の主人公の警察官)の恋人の失踪事件の真相に迫らないなど、構成がおかしいとしか思えません。

いったい、どう決着をつけるつもりかという興味だけで観てしまいました。結局、どういう決着もつかなかったというオチでした。

怪作として記憶に残りそうです。

【アエラ】日韓カップルに聞く 似ているけど違う国

昨日に続いて、同じくアエラの’14.3.14号から

韓国で大学講師をして韓国人女性と結婚している太田厚志氏の「似ているけど違う国」より。

基本的には国際結婚の苦労を語っているに過ぎません。別に日韓のカップルでなくても家族観や人間観の違いで行き違うことはあるでしょう。大部分は、だからなんですか、としかいいようのない内容です。ただし、最後の部分には引っかかりました。

(略)
韓国政府はいま日本政府を罵倒しているけど、窮地に追い込まれたらコロッと態度を変えますよ。
それを見た日本人は「あいつらは嘘つきだ」と怒りだす。日本人は言行一致を求めるから。でもそれはある意味、「お坊ちゃん的」と言えなくもない。日本人は自分たちの考えが世界の基準と考えたらだめです。


韓国では言行一致しない人間が非難されないそうですが、言行一致を求めるのが日本だけというのは疑問です。私が世界の文化に精通しているとは言いませんが、言行不一致は多くの文化で非難されていると思います。

そこは置いておくとしても、日本は言行一致を求める文化なのですから、韓国が言行不一致をした場合は、呆れて怒るのは自然です。韓国文化の価値基準を日本が採用しなければならない理由はありません。

さらに言いますが、「お坊ちゃん的」といったレッテル貼りは、冷静な議論に役にたちません。

【アエラ】反日の真実 「三一節」のソウルを現地ルポ

アエラ ’14.3.14号。この号は右派の伸張を憂える特集です。その冒頭の『反日の真実 「三一節」のソウルを現地ルポ』より。

記事の内容は、
・「三一節」のソウルでも、反日デモ一色というわけではない。少数の愛国団体が騒いでいるだけ。
・多くの韓国人の関心は自分の生活に向いていて、日本への関心はそれほど高くない。
・反日を煽っているのは国民ではなく、マスコミ。
・パククネ大統領は、父親がらみで親日派と見られるのを避けるために、対日強硬姿勢をくずさ(せ)ない。
といったところです。

これまでマスコミで伝えられてきた韓国情報と特に矛盾していません。しかしこのようなまとめ方をすると、韓国の反日には日本人が怒るようなものではなく、といった底意が見え隠れします。

日本にとって重要なのは、韓国の行動が日本の利益に反するか否かです。極言すれば、韓国人の真意などどうでもよいのです。

なんだか韓国人の言い訳を聞かされているような気分になる記事でした。

【アニメ】ディーふらぐ


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(2014/04/25)
小西克幸、花澤香菜 他

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原作は未読。

これは面白かったです。

まったく予測のつかないギャグの息もつかせない連続で大笑いできました。

普通、これだけキャラクタが多いと混乱するのですが、きちんと描き分けられています。

数話前の何気ないやりとりが伏線になっているのもたいしたものです。

二期を期待します。

【朝日新聞】投書:人生に無駄な勉強などない

3月25日朝日新聞朝刊。愛知県の非常勤公務員(63)の投書が載りました。

天声人語(2月12日)でセンター試験の国語に源氏物語が出題されたが、受験生には難しかったようだ、と書いていた。私も高校生の時、四苦八苦して投げ出した経験がある。源氏物語に限らず、高校の授業では、なぜこんな難しいことを勉強しなければいけないんだと思い、入試に関係ない科目には力を入れなかった。
 大人になり博物館や美術館などをよく訪れる。その度感じるのが、「学校でしっかり勉強していたら、作品をもっと理解でき、深く楽しめただろうに」という後悔の念である。具体的には、美術、書道、音楽、古文、体育などの科目に力を入れるべきだった。学校卒業後の長い人生でそれらがどれほど役に立つのか、当時は知る由もなかった。今は、せいぜい美術館などの展示物に添えてある解説を読むなどして自習に励むよりほかない。
(略)


芸術に触れることは人生を豊かにするのに欠かせません。その点では投書子のいうことに賛成なのですが、学校で勉強すべきか、というとやや疑問です。

まず、私の経験では学校(一般の小中高です)の美術の授業は、自分で描くだけでした。美術史や美術理論は教わっていません。今でも同じではないでしょうか。したがって学校で美術の授業だけでは、芸術作品を理解することはできません。つまり投書子の求めるような授業はそもそもやっていません。

さらに言えば、こうした素養は学校で無理やり教え込むとかえって嫌いになる恐れがあります。私は音楽には今でも馴染めませんが、原因はほぼ間違いなく、小中校での無理やりハーモニカだの笛だのをやらされたことだと思っています。

大人になって興味を持った段階で、“自習に励む”のが間違っているとは思えません。

【アニメ】2013年のアニメ 総合評価

アニメ調査室(仮)さんのサイトで2013年アニメのランキングが発表されています。
このランキングを私の評価に違いを検証してみます。
私の評価を、Sを3点、Aを2点、Bを1点、Cを0点、Dを-1点、Eを-2点と数値化します。途中で視聴をやめた作品は対象としていません。
アニメ調査室(仮)さんのランキング評価との差を求めます。
差が大きいほど、世間の評価と私の評価がズレていることを意味します。以下のような結果になりました。

2013.gif


去年、一昨年と比較して、今年は一般の評価とズレた作品が多かったようです。

■私の評価が低くなったもの(1.0以上差があるもの)
「ダンガンロンパ希望の学園と絶望の高校生」「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」「リトルバスターズ!」「まおゆう魔王勇者」「革命機ヴァルヴレイヴ」「ワルキューレ ロマンツェ」「百花繚乱 サムライブライド」「神さまのいない日曜日」「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」「八犬伝 東方八犬異聞」「COPPELION」が私の評価より評判の良かった作品です。

「ダンガンロンンパ」は事実上の最低点をつけていますので、仕方のない面もあります。ただし1点上げてD判定にしても、まだ1.4の差があります。なんでこんなに評判が良かったのか正直言ってわかりません。

「マジェスティックプリンス」と「ヴァルヴレイヴ」は切らずに視聴したのでD評価でした。普通なら切っているレベルですが、ロボットものなので世間は甘めなのかもしれません。

「リトルバスターズ!」は、原作を知っている人たち(熱心なファン)が評価を押し上げたのかもしれません。

「まおゆう魔王勇者」「百花繚乱 サムライブライド」「神さまのいない日曜日」「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」「八犬伝 東方八犬異聞」は、自分の評価を撤回するつもりはありません。

「ワルキューレ ロマンツェ」「COPPELION」は、それなりに評価していたつもりでしたので、この中に入ったのは意外です。

■私の評価が高かったもの(1.0以上差があるもの)
「のんのんびより」「波打際のむろみさん」「僕は友達が少ないNEXT」「たまこまーけっと」「境界の彼方」「PSYCHO-PASS サイコパス」が私が世間より高く評価した作品です。

「のんのんびより」と「PSYCHO-PASS サイコパス」は最高点をつけていますので、ズレはやむを得ません。

「たまこまーけっと」「境界の彼方」は京アニの作品という共通点があります。いわゆるアンチ層がいるからでしょうか。評価を誤ったとは思っていません。凡百の作品より優れたものだと信じています。

「僕は友達が少ないNEXT」は原作ファンなので、普通より高めに評価してしまったかもしれません。ちょっとひいきが過ぎたかもしれません。

「波打際のむろみさん」はすごく面白かったと思っています。これはなぜ評価がズレたのか理由が分かりません。前年の「恋と選挙とチョコレート」、前々年の「BLOOD-C」と同じく、私のアニメ観の特質をあらわしているのかもしれません。

参)
【アニメ】2012年アニメの総合評価
【アニメ】2011年のアニメ 総合評価

【朝日新聞】政治断簡:歴史の必然は、もう来ない

3月23日朝日新聞朝刊。「歴史の必然は、もう来ない」という記事で、民主党の有力政治家の現在を伝えています。

 どこかエリートっぽくて青臭い。自信満々で他人をいつも小馬鹿にしたように見下している。10年前、駆け出しの政治記者として野党担当になり、民主党の中堅・若手たちを取材したときの印象だ。それでも「自民党政権はもうだめだ。マスコミはわかってないが、政権交代は歴史の必然なんだ」と言い切る姿に魅力を感じたものだ。
 その後、念願の政権交代を果たし、あっという間に野に下った。民主党の面々はすっかり影が薄らぎ、安倍晋三首相には「3年間でできなかったじゃないですか」とひと言で総括されている。
 政権の中枢を担ったかつての中堅・若手たちは、いまどうしているのだろう。
 「おきゅうを据えられるのはわかっていた。でも、なかなか底を打ちませんね」。野田佳彦さん(56)はしみじみ語る。岡山、高知、福岡……。落選議員を訪ね、激励する日々だ。「くじけず頑張っている人たちがいる。心が折れないようにしないと」。民主党はトータルとして信頼を失った。盛り返すのは簡単ではないと肝に銘じる。
 時間の自由がきく野党になったからこそ。福島選出の玄葉光一郎さん(49)はずっと被災地を歩いてきた。「雌伏の時が必要だ」。宮城選出の安住淳さん(52)も被災地をめぐる。「困っている人の話を聞くのは政治の原点だ」
 「心地よい政策」だけを訴えても、有権者の心に響かない。前原誠司さん(51)はそう考え、党内で中長期の戦略を練る。2050年には人口が1億人を切り、借金残高は国内総生産(GDP)の何倍にも膨らみそうだ。「負担をお願いし、それでも経済成長を確保する政策が必要だ」
 枝野幸男さん(49)は安倍政権の高支持率が続くさまを、第2次大戦初期、戦勝ムードに沸いたころになぞらえる。「戦後日本を牽引した吉田茂はすでに水面下で終戦工作を進めていたが、決して表に出なかった」。だから民主党も、ということだろう。めざすのは、所得再分配の手法を変え、経済成長に依存しなくてもやっていける社会。有志で案を詰める。
 それでも、野党は政権と相対してこそ。岡田克也さん(60)は、40歳代の支持者に「安倍さんの中韓批判を聞くとすっきりする」と言われ、驚いた。「狭いナショナリズム。時代の不安感を表している。これが続くのかどうか。いずれにしろ、民主党を選択肢の土俵に乗せないと」。予算委員会で頻繁に質問に立ち安倍首相と向き合う。
(略)


私は民主党のことを支持していませんが、頑張ってもらいたいとは思っています。政権を担当できる政党が自民党しかないという状況は日本にとって不幸です。民主党以外の野党は、政権を担当したことがないのでまかせるには不安がありますので、民主党しか期待できません。

この記事を読むと、前総理の野田氏をはじめとして、それぞれ捲土重来を期して活動していることが分かります。支持政党ではないものの好感を持ちました。

ただし、岡田克也氏に関しては例外です。まるで駄目です。

支持者の発言に驚いたら、その発言が出てくる背景を考えるべきです。それを“狭いナショナリズム”というレッテル張りで終わらせています。一般の人の意見なら切り捨てるのは仕方ないかもしれませんが、言ったのは支持者です。支持者の声を聞かずに、岡田氏は何を聞くというのでしょうか。

【朝日新聞】視点:韓米日会談、関係改善の機会に

3月22日朝日新聞朝刊。韓国外大客員教授・イジュフム氏の「韓米日会談、関係改善の機会に」より

(略)
 3者会談では、韓米日協力の重要性などが議題になる。韓日関係を停滞させた核心的な問題には触れないだろう。
 だが、韓国も韓日協力の重要性は否定しない。今回の韓米日会談の開催を巡り、韓国メディアに批判的な論調が見られないことも、その証左だ。
 ではどうやって韓日関係を改善するのか。河野談話や村山談話は過去の日本政府のなかでも異例的な措置だった。韓国が日本に対し、更なる措置を求めることは現実的ではない。ただ、韓国人が歴史的な経緯から、日本人からは理解しにくい感情を持っているのも事実だ。
 日本はまず河野談話や村山談話を変える動きを自制すべきだ。「談話は守る」という言葉だけに終わってはならない。過去の談話以上の措置は無理でも、いたわりや誠意のある姿勢を示すことはできる。韓国も対話に向けて前向きな姿勢を示すべきだ。
 韓米日会談は3者が共有する利益を象徴し、韓日関係改善の必要性を証明する機会になるだろう。
 安倍晋三首相もパククネ大統領もお互いを意識するだけでなく、双方の国民感情を鎮めるためにも、相手を思いやる姿を示すべきだ。韓日両国の世論が日々悪化していく現状を見るのは、何よりもつらい。


パク大統領が日韓首脳会談を拒否しつづけてきたのは、慰安婦問題での進展がないことが理由でした。それを考えると、イジュフム氏の「韓国が日本に対し、更なる措置を求めることは現実的ではない」との指摘は驚きです。

イジュフム氏が韓国政府や韓国世論と一線を画する論者なのか、あるいは韓国世論がおおきな方向転換をしているのか注視したいと思います。このコラムも、振り上げたコブシのおろし先を探している、という風情を感じます。

また、イジュフム氏は、日韓の市民が相手国への印象が悪くなっていることを心配していることについてです。韓国の対日世論は昔からあんな感じだったと思えますので、その点ではイジュフム氏に賛成できません。反面、日本の対韓世論が硬化しているのは実感としてわかります。韓国側からすれば、これ以上は危険な領域にはいりつつあるという認識なのかもしれません。

【朝日新聞】社説:強制送還 死への経過、再検証を

3月21日朝日新聞の社説。

 日本で20年以上暮らし、日本人の女性と家庭を築いていた。
 だが入管は、在留期限が切れたとの理由で拘束し、猿ぐつわをして国外に出そうとした。
 その途中、このガーナ人男性は死亡した。4年前に成田空港で起きた事件をめぐり、東京地裁は入管の責任を認めた。
 入管職員による過剰な制圧が男性を窒息死させたと断じた。硬直した入管行政を考え直す契機とすべきだ。
 この強制送還の手続きで、いったい何が起きたのか。だれが責任を負うのか。法務省は再検証をしなくてはならない。
(略)
 国外退去を命じられる人の中には、在留期限を過ぎてはいるが、犯罪に手を染めることもなく、仕事や家族などを通じて日本の社会にしっかり根をはった人が少なくない。日本で教育を受けた子をもつ人もいる。
 様々な事情を抱える人びとを一律に犯罪者を見る目で扱うことは避けるべきではないか。
 退去の対象となっても、法相が特別に在留を認める制度はある。法務省は06年から、考慮される事情を示したガイドラインを公開しているが、認められるかどうかは当局の裁量にまかされている。
 事件後、法務省は本人の同意がない送還を控えていたが、その後再開した。以前は民間機で一人ずつだったが、現在では、ほかの一般客への影響を考慮して、チャーター機で一斉送還している。
 一人ひとりの事情を勘案するよりも、一つの便で多人数を送還する効率が優先されがちだ。在留を求め裁判を準備しているさなかに対象になったケースもあるという。
 どの国籍の人が、世界のどの地にいても、人間としての権利をもつのは同じはずだ。多様な理由で日本に生活の基盤をもつ人びとを、できる限り受け入れ、共生する寛容な社会でありたい。


入管に言い分はあるのでしょうが、裁判所の認定通りだとすると、不必要な肉体的圧迫により人が死んだことになります。関係者は重く受け止めるべきです。

そのことはさておき、この社説は、ガーナ人男性の事件と、不法滞在者の送還をごっちゃにしています。

不法滞在者が、他の犯罪に手を染めていなかったとしても、許可なく日本に居住しているのは事実です。日本に生活の基盤を築いた人を送還するのは可哀想だというのは心情としてはわからないでもありません。しかし、生活の基盤を築いたというのは、言い換えれば長いこと不法滞在をし続けたともいえます。社説子の言い分に従えば、長期間司直の手から逃れたことに褒美を与えることになってしまいます。

この社説はガーナ人男性の裁判を利用して悪乗りしているように見えます。

【朝日新聞】社説:強制連行訴訟―日中の遠い「戦後」解決

3月20日朝日新聞社説。中国で戦中の強制連行の補償をもとめる訴えが裁判所で受理された件を論じています。

 さきの戦争被害の償いを求める問題が、また新たに中国から投げかけられた。
 戦中に日本へ強制連行されて働かされたとして、中国の元労働者や遺族が北京で提訴し、裁判所が初めて受理した。
 同様の訴訟はすでに韓国で広がっていたが、中国では政府が水面下で封印してきた。
 中国では事実上、司法は共産党政権の指揮下にある。今回の受理の背景には政権の意図があったはずだ。訴訟にあえて干渉せず、市民の対日要求を黙認したのだろう。
 習近平政権は世界で対日批判を続けている。その一環として賠償問題のカードを切ったとすれば、歴史問題をさらに政治化させ、解決を遠ざける。
 むろん、歴史問題をときほぐす責任は、安倍政権にもある。戦争指導者が合祀されている靖国神社への参拝を強行したことが事態をこじらせた。
 歴史に背を向ける者には歴史を突きつけよ。中国側に言わせれば、そうなるのだろう。
 だが、両国の政権が背を向け合ったまま、問題解決でなく、悪化を招く言動を繰り返すことは、いい加減にやめてもらいたい。
 戦争の償いをめぐっては、52年の日華平和条約締結時に台湾の蔣介石政権が権利を放棄し、72年の日中共同声明で改めて中国政府が放棄を明確にした。
(略)
 その流れを考えれば、戦中の行為の賠償請求権問題は解決済み、とする日本政府の主張には当然、理がある。
 だが、現実的に、その主張一辺倒で問題の解決に向かうだろうか。
 今回のような訴訟が広がれば、日本企業の対中投資を萎縮させかねない。それは日本のみならず中国にとっても不利益となり、両国経済を傷つける。
 そもそも、これは人権問題である。中国では政権の思惑とは無関係に、国民の権利意識は高まっている。個々人が当局や企業など相手を問わず、償いを求める動きは止めようがない。
 過去にふたをしてきたという意味では日中両政府とも立場は同じだ。歴史の禍根を超えて互恵の関係を築くには、どうしたらよいのか。その難題を考える出発点に立つためにも、両政府は対話を始めるしかない。


矛盾が多く、落ち着きを感じさせない文章です。

>戦争の償いをめぐっては、52年の日華平和条約締結時に台湾の蔣介石政権が権利を放棄し、72年の日中共同声明で改めて中国政府が放棄を明確にした。

と書きながら

>過去にふたをしてきたという意味では日中両政府とも立場は同じだ

とも書いています。なお、中国政府の放棄は事実なので、日中両政府が過去にふたをしてきたというのは間違いです。ふたなどしていません。

また、

>習近平政権は世界で対日批判を続けている。その一環として賠償問題のカードを切ったとすれば、歴史問題をさらに政治化させ、解決を遠ざける。

といいながら、

>中国では政権の思惑とは無関係に、国民の権利意識は高まっている。個々人が当局や企業など相手を問わず、償いを求める動きは止めようがない。

と、当局と無関係な動きのようなことを言っています。靖国参拝が原因だったとなじり、日中両政府に対話を促すこの社説の論旨からすれば、中国当局の明確な意思によるもの、とみなしているはずです。

戦争中の補償を求めるという今回の提訴が、政治的な思惑によるのは社説子にも明らかなのでしょう。しかしなんとか日本政府の責任にもしたい、という思いが整理のつかない文章になってしまったように見えます。また、

>歴史に背を向ける者には歴史を突きつけよ。中国側に言わせれば、そうなるのだろう

などと中国がまだ言ってもいないことを、なりかわって主張するのは、奇怪な心情だと指摘しておきます。

【朝日新聞】時事小言:東アジアの緊張

3月18日朝日新聞夕刊。時事小言のコーナー。国際政治学者の藤原帰一氏の「東アジアの緊張」より。

(略)
尖閣諸島の国有化を宣言した日本に対して中国政府と中国社会が極度に強硬な反発を示した2012年9月以後、米国政府は中国への軍事的牽制を強めるのではなく、むしろ日中両国の妥協を模索した。日中間の領土紛争のために米中戦争の危険を冒す意思はないからである。
 アメリカ単独で力を行使しないのなら、同盟国の協力を強めるほかはない。だが、慰安婦をめぐる日韓両政府の対立を典型として、それぞれの国内政治に根ざした地域対立をアメリカが打開することは難しい。また、東アジアの緊張を招いた主な原因は中国政府の行動であったが、就任後ほぼ1年慎重な外交に終始した安倍首相は、昨年12月に靖国神社に参拝したために、日本が緊張拡大の引き金となる懸念を招いてしまった。東アジア諸国の対立を前にしたアメリカは、自らの軸足を動かすだけでは打開を見込むことのできない東アジアの緊張を見守るほかにないという状況に追い込まれていった。
 集団的自衛権に対して行われたこれまでの批判の基底には、日米同盟のために日本が戦争に巻き込まれるという懸念があった。だが、いま戦争に巻き込まれることを懸念しているのは、日本よりはむしろアメリカのほうだ。安倍政権の集団的自衛権容認方針を前に慎重な立場に終始するアメリカの背後には、地域各国を操作する力の乏しいアメリカという現実がある。
 私は、国際社会の一員として日本政府が必要な武力行使に当たることが必要な状況は存在すると考える。だが、いま求められるのは、アメリカが軍事介入を行う意思の乏しいなかで東アジアの安定を実現することであり、歴史問題に関する日本の孤立の解消や日韓関係の打開である。戦わないアメリカのもとにおける安定の模索が、集団的自衛権の容認よりもはるかに切迫した課題であると私は考える。


米国は戦争するつもりもないので日本としては集団的自衛権の論議よりも中韓との関係改善をすすめるべき、との意見です。これは藤原氏に限らずよく見かける議論です。

私としては、中韓との関係改善に反対はしません。どこの国とも仲良くできればそれに越したことはありません。ただ理不尽な妥協をしてまで仲良くする必要はないとも思っています。

しかし、こうした意見に賛成できないのは、集団的自衛権の整備と周辺国と仲良くすることが二律背反という前提に立っていることです。この二つは必ずしも矛盾しません。

集団的自衛権論議の仮想敵は、中国と北朝鮮(もしかしたらロシアも)だと思います。その意味で中国から見れば不愉快かもしれませんが、現実に戦争を起こさせない仕組みをつくることは長い目でみれば敵視政策とは言えません。

国防に関する論議を停めなければ周辺国との友好関係を築けないというのであれば、それは本当に友好なのでしょうか。

また、尖閣の問題でアメリカが日本の戦争に巻き込まれることを心配している、との指摘は正しいと思います。しかし、朝鮮半島での有事では、依然としてアメリカと韓国が起こす(起こされる)戦争に日本が巻き込まれるという懸念があることに変わりありません。中国と韓国をいっしょくたに議論するのは間違っています。

【世論調査】朝日新聞(3月15、16日実施)

3月18日朝日新聞朝刊に世論調査の結果が発表されました。

 (数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は2月15、16日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する50(47)
 支持しない29(30)

◇それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一。左は「支持する」50%、右は「支持しない」29%の理由)
 首相が安倍さん11〈5〉 9〈3〉
 自民党中心の内閣18〈9〉 19〈5〉
 政策の面49〈24〉 59〈17〉
 なんとなく20〈10〉 10〈3〉

◆いま、どの政党を支持していますか。
自民37(34)
民主5(6)
維新1(1)
公明3(3)
みんな1(1)
結いの党0(0)
共産3(2)
生活0(0)
社民0(0)
みどりの風0(0)
新党大地0(0)
新党改革0(0)
その他の政党0(1)
支持政党なし42(46)
答えない・分からない8(6)

◆安倍首相の経済政策で、日本経済が成長することを期待できると思いますか。期待できないと思いますか。
 期待できる45(42)
 期待できない37(38)

◆安倍首相の経済政策が、賃金や雇用が増えることに結びつくと思いますか。そうは思いませんか。
 結びつく40
 そうは思わない43

◆安倍首相の経済政策のもとで、あなた自身の暮らし向きはよくなりましたか。悪くなりましたか。変わりませんか。
 よくなった5
 悪くなった16
 変わらない78

◆消費税が4月に8%に上がったら、お宅の家計への負担はどの程度重くなると思いますか。(択一)
 かなり重くなる18
 ある程度重くなる61
 あまり重くならない18
 まったく重くならない2

◆来年10月に消費税を10%に引き上げることに賛成ですか。反対ですか。
 賛成23
 反対68

◆安倍首相の社会保障についての仕事ぶりを評価しますか。評価しませんか。
 評価する30
 評価しない46

◆今回の消費税の引き上げが、社会保障の安定に役立つと思いますか。そうは思いませんか。
 社会保障の安定に役立つ36
 そうは思わない51

◆いま停止している原子力発電所の運転を再開することに賛成ですか。反対ですか。
 賛成28
 反対59

◆原子力発電を段階的に減らし、将来は、やめることに賛成ですか。反対ですか。
 賛成77
 反対14

◆安倍首相の原発政策への取り組みを評価しますか。評価しませんか。
 評価する25
 評価しない53

◆福島第一原発以外の原子力発電所でも、大きな事故が起きる不安を、どの程度感じますか。(択一)
 大いに感じる36
 ある程度感じる50
 あまり感じない11
 まったく感じない1

◆原発の使用済み核燃料から出る核廃棄物を、最終的に捨てる場所がまだ決まっていません。このことはどの程度問題だと思いますか。(択一)
 大いに問題だ76
 ある程度問題だ19
 あまり問題ではない3
 まったく問題ではない1


この世論調査が私のところにきた、と想定して回答してみます。

>◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持します。

>◇それはどうしてですか。
首相が安倍さんだからです。若干疑問のある政策・発言もありますが、基本好意的にみています。

>◆いま、どの政党を支持していますか。
支持政党はありません。
前回0%に落ちた社民が回復しません。党首の影が薄いのが原因かもしれません。

>◆安倍首相の経済政策で、日本経済が成長することを期待できると思いますか。期待できないと思いますか。
「期待できる」というより「期待しています」

>◆安倍首相の経済政策が、賃金や雇用が増えることに結びつくと思いますか。そうは思いませんか。
各社賃金UPという報道がありました。結びついているのだと思います。

>◆安倍首相の経済政策のもとで、あなた自身の暮らし向きはよくなりましたか。悪くなりましたか。変わりませんか。
変わりません。

>◆消費税が4月に8%に上がったら、お宅の家計への負担はどの程度重くなると思いますか。
物・サービスの購入における税金が5%から8%にあがります。これを重いと表現するかどうかを問いかけているだけで、設問として意味もなければ面白くもありません。

>◆来年10月に消費税を10%に引き上げることに賛成ですか。反対ですか。
反対です。

>◆安倍首相の社会保障についての仕事ぶりを評価しますか。評価しませんか。
よくわかりません。

>◆今回の消費税の引き上げが、社会保障の安定に役立つと思いますか。そうは思いませんか。
全体の税収が伸びずに、社会保障の安定につながらないことを懸念しています。杞憂ならいいのですが。

>◆いま停止している原子力発電所の運転を再開することに賛成ですか。反対ですか。
賛成です。

>◆原子力発電を段階的に減らし、将来は、やめることに賛成ですか。反対ですか。
賛成です。

>◆安倍首相の原発政策への取り組みを評価しますか。評価しませんか。
評価します。

>◆福島第一原発以外の原子力発電所でも、大きな事故が起きる不安を、どの程度感じますか。(択一)
あまり感じません。

>◆原発の使用済み核燃料から出る核廃棄物を、最終的に捨てる場所がまだ決まっていません。このことはどの程度問題だと思いますか。(択一)
ある程度問題だと思います。

それにしても原発関連の設問が多すぎると思います。他に集団的自衛権の問題とか課題はたくさんあります。もう少しバランスに気をつかって欲しいです。

【時事問題】上野千鶴子氏の講演会

3月14日に朝日新聞の報道がありました。

山梨市、上野千鶴子さんの講演会中止 反対意見寄せられ
 山梨県山梨市が、18日に予定していた社会学者の上野千鶴子さんの講演会を中止したことがわかった。介護や、最期までひとりで生きる心構えを語る予定だったが、上野さんの別のテーマでの発言を問題視する人から反対が寄せられ、市長が中止を決めた。
 市によると、講演は昨秋、依頼。今年2月に広報し、164人の参加希望があった一方、上野さんのツイッターやコラムでの発言を例に「公費で催す講演会の講師としてふさわしくない」という意見が約10件メールなどで寄せられた。
 例示されたのは、読者の悩みに答える朝日新聞のコラム「悩みのるつぼ」で、少年の性欲の悩みに対し、異性とのつきあいについて上野さんが答えた2012年12月8日付の回や、「セクシィ・ギャルの大研究」「スカートの下の劇場」などの著書タイトル。
 今年2月の市長選で初当選した望月清賢(せいき)市長が問題視し、市は3月5日に中止を決め、参加希望者に連絡した。市のサイトでも「諸事情により中止」と説明している。
 望月市長は14日、取材に対して「寄せられた資料を見て、市の講師としてはふさわしくないと判断した。会場が混乱するようなことがあると上野さんにも迷惑がかかる」と説明した。
 上野さんは「5日に市の担当者から講演中止のメールが来た。市長名の公文書を要求し、12日、担当者が持参し説明に来た。講演テーマとは関係ない話で反対がいくつかあったというが、164人と多くの人が申し込んで楽しみにしていてくれたもので、納得いかない」と話している。


結局、山梨市は決定を撤回し、講演会は実施することになりました。17日の朝日新聞の夕刊です。

上野千鶴子さん講演、一転開催 山梨市 開催要求相次ぎ
 山梨県山梨市が社会学者上野千鶴子さんの講演会「ひとりでも最期まで在宅で」を中止するとした問題で17日、市が中止を撤回し講演会を予定通り18日に開催することが分かった。
 市によると、中止が報じられた14日以降、市民から開催を求める意見が相次いだことから、市の担当者が望月清賢(せいき)市長に翻意を促し、一転、開催が決まった。担当者が16日夜、上野さんに電話で伝えた。その際、「介護以外の話をしない」ことを上野さんに確認し、同意を得たという。
 望月市長は17日朝、朝日新聞の取材に対し「いろいろとうるさいのでコメントしない。結果をみて判断してほしい」と述べた。
(略)


常識的に考えて、一度頼んだ講演を撤回するのは不誠実です。頼まれた方は予定を調整し、喋る内容を準備しています。たいした理由もなく中止するのは間違っています。

上野氏への依頼取り下げの理由となっているのは、朝日新聞のコラムの内容と、著書の題名とのことです。おそらく、奔放すぎる思想信条の持ち主と見られたようです。

しかし、著書の題名は、著者が一人で決められるものではありません。題名が悪いからという理由で著者の人間性をうんぬんするのは行き過ぎです。また著作物の題名は依頼の前に調べられることですので、依頼後に問題視するのは不適切です。

新聞のコラムは一部で話題になり私も知っていましたが、一般に広く報道されたわけではありません。講演を頼んだ後に知って、人間性に疑問を持ったとすれば一応の理由にはなります。

私として、事後に断る理由としては弱いと感じます。ただし、誰を呼ぶか検討段階であれば、これらのコラムを理由に上野氏を選から外すことはあり得ることだと思います。

構造的な問題は、市が誰を呼ぶかといったことを、市民が事前に意見を言えないことにあります。もちろん前もって市民全員に相談するなど不可能なのですが、納税者である以上、決定に不服を唱える権利はあります。市民は後からしか文句を言えないのに、決定を後から覆すのが難しいという構造が今回の騒動の背景にあるといえます。

別の論点ですが、行政が介護について啓発をするのに、有名人の講演会を企画するということに違和感を持ちます。今回の講演会も164人しか聞きにきません。山梨市の人口(3万人を超える)に比べ小さな比率です。上野氏がどうのこうの以前に講演会の開催というのが行政の行うべきこととは思えません。もっと広くて薄い行政サービスを行うべきだと思います。

なお、上野千鶴子についてこのblogでとりあげたことがあります。以下の3件です。どれも批判的な内容です。
参)
【朝日新聞】悩みのるつぼ:30代の彼と別れられません
【朝日新聞】悩みのるつぼ:子のいない長男夫婦がふびんで
【朝日新聞】悩みのるつぼ:自殺は本当にいけないですか

【映画】薄桜鬼 第2章 士魂蒼穹

映画「薄桜鬼」の完結編です。

TVアニメの二期に相当する部分です。上映時間が2時間に満たないために、相当な駆け足でした。大幅にエピソードを刈り込んで、鬼の話に焦点を当てています。このため歴史の経緯はほとんど触れられていません。知識がないとついていけないかもしれません。

絵はきれいでした。劇場で観る価値はあります。

ただし、少なくとも映画の前作は観ていないと理解できないと思います。

【展覧会】世紀の日本画展(後期)

於:東京都美術館

日本美術院が再興して100年になるのを記念した展覧会です。

前期と後期で展示作品がすべて入れ替わることを知らなかったので前期は見逃してしまいました。

お客も少なくゆっくり鑑賞できました。

速水御舟の「比叡山」がよかったです。有名な横山大観の「屈原」はここはじめて見ることができました。

4月1日までです。

【言葉】お父さん

有名レスリング選手の父親が亡くなったとのことで、朝からテレビでそのニュースが流れていました。そのレスリング選手の発言が実にききぐるしいところがありました。テレビ番組は録画していなかったので、関係する新聞記事を引用します。朝日新聞の朝刊・スポーツ欄からです。

 レスリング女子の吉田沙保里が13日、津市内で営まれた父・栄勝さんの通夜の前に取材に応じ、15日から東京で開かれるワールドカップ(W杯)に出場する考えを明らかにした。「お父さんもコーチとして一緒に戦ってくれると思う」と話した。
 吉田は栄勝さんがくも膜下出血のため61歳で急死したことに「信じられない。それだけでした」と声を詰まらせ、「お父さんは『人に迷惑をかけるな』ということを教えてくれた。最後も見本を見せてくれた。ここまで育ててくれてありがとうと言いたい」と話した。


父親が亡くなったことは気の毒だとは思いますが、苦言を呈さずにはいられません。

いうまでもなく、父親のことを外にむかって話す際は「父」というべきです。「お父さん」という家庭内の呼び方を他人に向かって使ってはいけません。

子供がやっているなら仕方ありません。しかし、許されるのはせいぜい小学生まででしょう。このレスリング選手は30歳を超えています。30過ぎの大人としてはあまりにも非常識です。

こうした間違った言葉がマスコミを通じて世間に流れることにも深く憂慮します。

【朝日新聞】社説余滴:ギャラクシーはどこの携帯?

3月13日朝日新聞朝刊オピニオン欄・社説余説のコーナー。国際社説担当・箱田哲也氏の「ギャラクシーはどこの携帯?」より

 最近、書店に行くと、きまって頭の中に悲しいメロディーが流れてくる。
 「カスマプゲ(胸が痛い)」。むかし日本でも流行した韓国歌謡だ。
 自分が長く韓国生活をおくったからか。ずらりと並ぶ、いわゆる嫌韓本を見ると、悲哀を絞り出すような歌のさびの部分が大きく響く。
 何冊か手にしてみた。確かにうなずける部分もあるが、何もかも「韓国は反日」の一言で片付けすぎるのもなあ。価値観が多様化した韓国は、そんなにわかりやすい国か。
 もし仮に「反日度数」なるものが測れたなら、韓国の一般市民レベルの数値は、全体的には下落傾向にあるだろう。日本の企業人も外交官も、韓国で暮らす上で嫌な思いをした人はまずいない。
 一方で、特に過去の問題ではなかなかわかり合えない。ありのままの隣国の姿を知るのは本当に難しい。
 それでも、勢いあまって一部メディアやネット上で、韓国経済の落ち込みや破綻を期待するような声があるのには首をかしげる。
(略)
 政府同士がどんなにいがみあおうが、企業は効率や性能を優先し、支え合ってきた。だが、ささくれだったこの現状を見るに、この先は大丈夫なのかと不安になる。
 そういえば書店で私の頭をかすめるカスマプゲは、海を隔てて離別する2人の悲しみを歌う。せっかく携えた日韓の手と手を、政治が引き離すことはありませんように、と願うばかりだ。


> 何冊か手にしてみた。確かにうなずける部分もあるが、何もかも「韓国は反日」の一言で片付けすぎるのもなあ。価値観が多様化した韓国は、そんなにわかりやすい国か。

箱田氏が手に取った本がなんであるかは明示されていませんが、私もその手の本は何冊か目を通しています。どれも、決して『何もかも「韓国は反日」の一言で片付け』ているわけではありません。韓国が反日である部分を取り上げているのであって、韓国に反日以外の要素がないなどという主張はしていません。「嫌韓本」の一言で片付けているのは箱田氏の方です。

もし仮に「反日度数」なるものが測れたなら、韓国の一般市民レベルの数値は、全体的には下落傾向にあるだろう。

測ろうとするなら、世論調査をすれば測れます。問題なのは質問項目を何にするかです。「日本に見習うべきところはあると思いますか」とか「独島への日本の領有権の主張をどう思いますか?」とか「日本は慰安婦に謝罪すべきだと思いますか?」とか、いくらでも質問項目は考えられます。箱田氏が、韓国の一般市民レベルの「反日度数」が下落傾向だと主張するなら、どういう世論が下落したかを述べるべきです。

私の予測では、日本の政治には反発しても、文化や技術には反感を持っていないと見ています。そのため韓国人の意識としては、パク大統領の告げ口外交は日本の政治に対する反発であって、日本そのものへの攻撃ではない、と思っているのではないでしょうか。

日本の企業人も外交官も、韓国で暮らす上で嫌な思いをした人はまずいない。

いくらその国に反感を持っても直接態度にあらわすというのはまれでしょう。危害を加えられなかったから、あるいは罵声を浴びせかけられなかったからという理由で、韓国は反日ではないと考えるのはすこし単純です。

政府同士がどんなにいがみあおうが、企業は効率や性能を優先し、支え合ってきた。だが、ささくれだったこの現状を見るに、この先は大丈夫なのかと不安になる。

客観的にみて、韓国政府が一方的に日本政府を攻撃しています。逆はありません。また、箱田氏が紹介した嫌韓本は日本政府の手によるものではありません。

つまり、政府同士が互いにいがみ合っているというのは事実ではありませんし、日韓の民間のすべてが仲良くしているというのも事実ではありません。

韓国は民主主義国家なので、韓国政府は韓国の有権者によって選ばれています。韓国政府が有権者の意思に反して反日政策を行っているというのは考えられません。この点で中国とは事情が違います。

箱田氏の主張はどれも間違っていると思います。

【朝日新聞】東北を「植民地」にするな 東日本大震災きょう3年 

3月11日朝日新聞朝刊。東北復興取材センター長・仙台総局長の坪井ゆづる氏の記事『東北を「植民地」にするな 東日本大震災きょう3』より

 「東北はまだ植民地だったのか」
 この言葉が頭から離れない。政府の復興構想会議委員を務めた赤坂憲雄・福島県立博物館長が1月、本紙地域面に寄せた一文にあった。
 赤坂氏は問うた。
 なぜ、福島は貢ぎ物のように、ひたすら東京へと原発の電気を送り続けてきたのか。なぜ、復興と称して巨大な公共事業ばかりが起こされ、地域の人々の意思が無視されるのか――。
 そして、震災が東北の置かれた状況をむき出しにした、と指摘した。
 的外れではない、というのが被災地での実感だ。
 理由は三つある。
 ひとつは、原発被災地が結果的に切り捨てられていることだ。いまも福島県浪江町には、震災翌日の朝刊が山積みされた新聞店がある。放射能で家族も地域も分断された人々は、復興の出発点にすら立てない。
 二つめは、未来の縮図のような過疎地だからこそ期待された「創造的復興」が進まない現実だ。各省縦割りの事業では、人口減少を見すえたまちづくりや農漁業の新モデル挑戦も広がらない。東京五輪に向けて、資材も人材も離れていく事態が追い打ちをかける。
 三つめは風化だ。約10万人がプレハブ仮設住宅にいる事実が、もうニュースにならない。被災地の首長らが陳情に行った復興庁で、東京五輪のポスターにあぜんとしたエピソードも痛々しい。
 むろん、被災地のそこかしこで、人々の笑顔が少しずつ戻っていることを否定するつもりはない。
 だが、3年の歳月を経て、被災地はこの国でもっとも豊かな「東京」にとって都合のいい「植民地」のように見えてくる現実も間違いなくある。それが、未曽有の惨禍でも変わらない、この国の姿なのだ。
(略)


復興が進んでいないことにいらだつ気持ちがあるのはわからないではありませんが、「植民地」という言葉はあまりにも扇情的です。東北の人は国会議員を送り込んでいますし、自分達で県知事を選んでいます。あきらかに植民地ではありません。

耳目をひくためなのかもしれませんが、過激すぎて事実に反する言葉を使うのは、冷静な議論に役立たないと思います。

【朝日新聞】経済気象台:平和と幸せの象徴

3月11日朝日新聞朝刊。金融情報面。「経済気象台」のコーナー。「平和と幸せの象徴」より。

世界の自動車販売は経済の発展とともに着実に拡大するが、政変にはめっぽう弱い。武力衝突や政治的混乱の中で経済は停滞し販売は極端に低下する。社会の健全な発展も販売拡大の必要条件。成熟した民主主義社会の中でこそ、国民所得が増大し自動車が普及する。自動車販売は平和の象徴であり国民の幸せ度を示す。
過去数年間の新興国の経済発展は著しく、自動車販売も急増した。これらの国では、経済発展の中心を担った新富裕層や中間層が新たに政治勢力を形成し権利の拡大を主張、守旧勢力との政治対立が先鋭化している。政治調整が民主的な協議や公正な選挙を通じて進めばよいが、対立が武力衝突に発展すると、経済は停滞し自動車販売は停止する。今後の販売の拡大速度は、当該国の民主主義の成熟度に大きく影響されそうだ。
国民の幸せ度が自動車販売規模を決める点は先進国も同様だ。国民が広く幸せを感じられない格差社会では自動車販売の拡大は望み薄。社会全体で生み出した富を政治がうまく再分配しない限り社会は活力を失う。
平和と安定という点は先進国が新興国を上回るが、最近は疑問も多い。特に、国内で最近見受けられる、震災復興を第二の戦後と称し、先の大戦での日本の周辺国に対する悪意を棚上げする論調はこれからの日本やアジアの平和と安定を脅かすものと懸念される。
家族のため、国のために投げ出した命に涙を流しても、戦争で侵略された側の不幸に対する配慮がなければ周辺国との緊張は高まる。日本が犯した戦争は震災のように避けられなかったものではなく、悪意ある侵略行為。その認識と反省がアジアの平和と安定に不可欠だ。
(窯)


社会が安定し所得が増えれば民生品の売上は伸びるでしょう。しかし、なぜ自動車限定で語っているのかがよくわかりません。

先進国でも「国民の幸せ度が自動車販売規模を決める」などというのはかなり疑問です。私自身も自動車を所有していません。別に貧乏だからではありません。必要性を感じないからですし、自動車を所有しても幸せになると思っていないからです。そういう人は少なからず見知っています。普及がある水準を超えたら、もはや「幸せ度」が自動車の販売規模を決める、とは言えません。

窯氏は自動車関係の経済人なのでしょうか。ものの見方が自動車中心に偏していると思います。

後半の日本の周辺国の件は唐突で説得力がありません。日本の最近の論調に周辺国が不愉快に思っているのかもしれませんが、それだけが原因で武力衝突が発生するとは考えられません。

とにかく自分の商売のために日本政府は周辺国に頭をさげていろ、という一部経済人にある考えにしか見えません。

【朝日新聞】政治断簡:人と人 人と政治がつながるには

3月9日朝日新聞朝刊。論説委員・松下秀雄の「人と人 人と政治がつながるには」より

 先日の東京都知事選の訴えで心にしみたのは、家入一真さん(35)の「居場所」だ。
 ひとごとに思えなかったからだ。私のケースにあてはめれば、こんな呼びかけだ。
 《会社人間ほど、倒産したりクビになったりした時に行き詰まりますよ。ほかにも人とつながれる、居場所のある社会にしましょうよ》
 仕事が趣味だし、バツイチ独身だから好きなだけ働いている。それだけに、会社という居場所や書く仕事を失ったら。孤立して、抜け殻になるかもしれないな。
 家入さんは29歳のとき、最年少でジャスダックにIT企業を上場させた起業家だ。
 (略)
 ほかの居場所を作るため、家入さんは実験を重ねる。
 Livertyは、会社以外の仕事を作って「自由に働く」ことをめざすチーム。メンバーは退社後に集まり、「顔面広告」のようなアイデアを持ち寄って事業化を図る。
 「リバ邸」は全国に展開するシェアハウス。若者が疑似家族のように暮らす。会社や学校をやめ、孤立を避けるため入居する人も多いという。
 日本は会社と家族を基盤にした社会だった。会社は家族のぶんまで賃金を払い、家族で支えあったから、政治の出番は少なくて済んだ。
 その基盤が急速に崩れている。50歳になって一度も結婚したことがない人の割合である「生涯未婚率」は、男性では1970年まで1%台だったが、10年は20%。非正規雇用はいまや、雇われている人の38%を占める。
 孤立しやすい人と人が緩やかにつながり直し、居場所を持てるか。日本の大問題だ。
 「でも、政治は放っておくと、若い子が集まるシェアハウスにもダンスにも規制をかけていく」
 だから、知事選に出た。
 孤立する人が増えても、政治の関心は薄い。
 一因は政治の構造にある。政治家からみれば、会社や労組のような組織はつかめても、砂粒のような個人はどうつかんだらいいか、わからない。票になりにくい。
 家入さんはその構造に挑戦した。使った道具がインターネット。発信だけでなく、対話に使ったのがミソだ。
 公約は「居場所」のようなキーワードのほかは白紙で臨み、ツイッターなどで意見を募った。子育て中でも、引きこもっていてもツイッターなら書き込める。
 「保育園と老人ホームが合体した施設を」「養子縁組が普通になれば」。集めた声と作った公約の対照表をホームページで公開した。声は届いたと確認できるように。
 9万票弱で落選したが、これは出発点。いまも人と政治をつなぐ知恵を絞っている。


家入氏や松下氏が言っている「居場所」とは正確には他人との関わりのことのようです。文字通りの居場所なら家で一人でゴロゴロしていたって居場所は居場所ですので。

私自身は若干の孤独癖があるせいか、「居場所」がなくなるという恐怖は感じていません。現役中は仕方ないにせよ、退職後に無理に付き合いたくない人間と付き合う必要はない、とさえ思っています。

必要なのは「居場所」ではなく、やりたいことだと思います。やりたいことをやるのが幸せですし、その活動の中で気の合う知り合いができればなお結構です。友達を作ることが目標だというのはおかしな気がしますし、ましてそれを政治の役割だというのは違和感があります。

それはともかく、面白いと思ったのは、家入氏が人との絆をつくるのにネットの活用を考えているらしいことです。現在の世間の空気では、ネットでの人間関係を虚構のものと蔑視しています。家入氏の考えは、ネットとリアルの境を設けない、すくなくともネットの人間関係を否定しない柔軟な発想に見えました。

【映画】魔女の宅急便


魔女の宅急便 (角川文庫)魔女の宅急便 (角川文庫)
(2013/04/25)
角野 栄子

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原作は未読。アニメ版は観ています。

大枠のストーリーはアニメ版と同じですが、細部はほぼ別物です。原作に準拠しているのかどうかはわかりません。

色々言いたいことはあります。

まず、世界観が駄目です。風車のあるパン屋という洋風な部分と、十数年前の日本を思わせる風俗がかみ合っていません。魔女が実在する世界を創造するという、気概が感じられません。予算が足りなかったのでしょうか。

ストーリーも安直です。

町になじみかけたキキ(主人公)が排斥されるようになったのは、友達とうまく行っていない女の子がキキを利用したいたずら(=いやがらせ)が原因です。飛行をビデオに撮られただけで烈火のごとく怒ったキキが、この女の子に怒らないのは不自然です。

この町は動物園が運営できるくらいですから、決して小さい規模のはずがありません。それなのに獣医一人が失踪したくらいで代わりが見つからないというのは考えられません。

やっと見つかった獣医のもとに病気のカバを嵐の中、キキに運んでもらうというのがクライマックスですが、重たいカバを運ぶより獣医をつれてくる方が合理的です。絵的にはカバを運んだ方がよいのでしょうが、そういう理由で不自然な行動をとらせるのは疑問です。

やっと獣医のもとにたどり着いたら、いとも簡単に治療してしまうのも拍子抜けです。その程度で治るくらいなら、電話(この世界には電話はあります)で、他の獣医に問い合わせておけば済むはずです。キキの悩みと、カバの病気をからめたいのでしょうが、うまくありません。

自身をなくして歌えなくなった歌手が、キキの活躍に奮起して嵐の中で歌いだすのはやり過ぎです。しかもその歌が飛んでいるキキに聞こえるというのは噴飯ものです。キキが飛行以外の魔力は持っていないのは繰り返し強調されています。これも無理にキキの悩みとからめようとしたかからでしょう。

CGもひどかったです。使い魔の猫は使い魔だけに普通とは違うのだ、と無理に納得して観ていましたが、カバもひどかったです。

動物園の職員の粗暴さにはあきれます。あんな人間がクビにされないのはリアリティに書けますし、そもそも子供も観る映画には出てきて欲しくありません。

文句ばっかり書きましたが、不思議と全体の印象は悪くありません。嫌味もないし、説教臭くもないからだと思います。キキ役の小柴風花さんはさわやかでしたし、演技も悪くありませんでした。原作は続刊がありますので、映画もシリーズ化してもいいと思いました。

【展覧会】探幽3兄弟展(前期)

於:板橋区立美術館

狩野探幽・尚信・安信の3兄弟に焦点をあてた展覧会。
目玉は探幽の「雪中梅竹鳥図襖」(重要文化財)。

客も少なく、落ち着いて鑑賞できました。

3月17日に作品を入れ替えるそうです。前期の半券を持っていくと、後期は半額で入場できるそうです。

放送大学学生証の提示で学割入場ができました。


無料でギャラリー・スコープを貸してくれるサービスがあったので利用しました。ギャラリー・スコープは買おうかどうしようか考え中だったので、実際に使う機会があったので参考になりました。

ギャラリー・スコープを使ってみた感想です。当たり前ですが、ものを大きくみせているだけであって見えないものが見えるようになるわけではありません。また、絵画の鑑賞は全体を俯瞰するのが基本だと思います。ギャラリー・スコープを使うのは特に大きくして見たい部分にときたま使うものなのでしょう。すべての展示作品をギャラリー・スコープで入念に見て回るのは現実的ではありません。ギャラリー・スコープがなければ鑑賞できないということは全くありません。あったとしても万能の道具というわけでもありません。決して安いものではないので、もう少し悩んでみます。


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【雑記】三菱UFJ信託銀行の退職金プラン

先日、三菱UFJ信託銀行に行ったことを書きました。

その時、「退職金運用プラン」のポスターを見ました。面白かったので紹介します。

投資信託やら普通の定期やらいろいろなプランが用意されていますが、目をひいたのは定期預金のプランです。プランAとプランBがあります。実際の銀行のページはここです。

プランAは、預金の半分にわけ2年定期(通常金利)と6ヵ月定期(通常金利+2.2%)にします。プランBは、全預金を1年定期(通常金利+0.5%)で運用します。

それぞれ、シミュレーションが示されています。

プランAでは

例えば、総額2,000万円のうち1,000万円を6ヵ月の円定期預金にお預け入れの場合6ヵ月後のお利息お受取額(税引き後)の概算=約88.650円


プランBでは

例えば、お預入れ金額が1,000万円の場合、1年後のお利息お受取額(税引き後)の概算=約41.835円


可笑しかったのは太字の部分です。シミュレーションが2,000万円の退職金を貰ってプランAにしようかプランBにしようか迷っているという設定なら、プランAだけでなく、プランBも2,000万円を「お預入れ」にすべきです。1年後の利息は83,670円が概算になるのが正しい比較です。

これでもまだプランAの方が有利です。しかもプランAは半年後に利息を受け取っています。ただし、残りの1,000万円を2年間にわたって眠らせておかなければなりません。一方、プランBは1年後に2,000万円を引き出して好きにつかえます。

必ずしもどちらかのプランが有利とはいえませんが、プランAに誘導しているのがみえみえで可笑しかったです。

吉本佳生氏の『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか』を読んでいたのが参考になりました。この本に書いていたような広告を本当に見つけて、ちょっとうれしかったです。

参)【本】金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか

【アニメ】よみがえる空 RESCUE WINGS


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Gyaoで視聴。今回が初見です。

自衛隊のレスキュー部隊に配属されたヘリパイロットの成長物語。

レスキュー隊の活躍ですので、災害や事故などのスペクタクルシーンはありますが、全体としては淡々と進んでいきます。わざと抑え気味にしているのかもしれません。キャラクタデザインも最近のテレビアニメ風ではありません。

制作には自衛隊が協力しているだけあってメカはリアルです。自衛隊員の挙措動作もおそらく現実に即しているのだと思います。

そう悪い印象はないのですが、ものすごく面白かったということでもありません。自衛隊の広報みたいに感じるところが鼻についたのかもしれません。

【雑記】三菱UFJ信託銀行での出来事

これから書くことは、苦情ではありません。別に怒っているわけでもありません。ただし、人によっては怒るかもしれません。

三菱UFJ信託銀行の渋谷にある支店での出来事です。

個人的な資産運用でこの銀行に相談に行きました。私の希望をもとに、窓口の担当の女性がいくつかのプランを考え、それぞれの金利やらなんやらを紙に書いて説明してくれました。それぞれ一長一短があるので検討して出直すことにしました。

ここで問題が生じました。当たり前のように担当者の書いてくれた紙を持って帰ろうとしたら、驚いたことに拒否されてしまいました。自分で書き写せ、というのです。その担当者の個人的ルールという雰囲気ではありませんでした。おそらく、この銀行全体の決まりなのでしょう。しょうがないので言われた通りに書き写しましたが、なんとも不便な思いをしました。

おそらく、クレーマーが因縁をつけにくることを恐れているためでしょう。金利は毎日変動するので、ある日の金利でシミュレーションした結果をずっと責任持ち続けるわけにはいきません。しかし万一揉めた歳に銀行員の書いたものを出されるのは好ましくない、と判断しているのでしょう。それはそれで理解できます。

ただ、客としてはせっかく書いてくれたものをくれないというのはなにか意地悪されているように感じてしまうのも事実です。

私がこの銀行の関係者なら、窓口に小さいホワイトボードを設置することを提案します。ホワイトボードに書いて説明するなら、客も自分で書き写すことに違和感はありません。まさか、ホワイトボードごとよこせ、という客もいないでしょうし。

【朝日新聞】未成年、禁煙治療に壁 「違法だから」保険は不適用

3月4日朝日新聞朝刊。錦光山雅子記者の記事です。

未成年の禁煙治療には、そもそも未成年の喫煙が違法だからという理由で保険が適用されないことを伝えています。しかし、若いうちから喫煙をしていると、大人になってからの喫煙者より肺がんになる可能性が高いので、未成年者でも禁煙治療に保険を適用すべし、という意見が紹介されています。記事の一部を引用します。

肺がんは、35歳以上で吸い始めた場合の死亡率は非喫煙者の1・7倍で、15~19歳で吸い始めると5・5倍に高まる。心臓や血管などの病気のリスクも上がることがわかっている。


記事にはこの数字のもととなっているグラフ「喫煙開始の年齢と肺がん死亡率」も添付されています。

「日本人男子。10万人あたり。1966~82年。元国立がんセンター疫学部長平山雄さんの論文から」との注意書きがあり数字は

15~19歳 114.0人
20~24歳 90.6人
25~29歳 74.2人
30~34歳 35.2人
35歳以上  36.4人
非喫煙者   20.7人


となっています。
36.4/20.7 = 1.75
114.0/20.7 = 5.50

ですので、小数点第二位以下を切り捨てると、記事のいう数字にはなります。しかし、この記事の数字の扱いは間違っています。主張を裏づけることはできません。

喫煙開始年齢と肺がんの関係を正しくとらえるには、肺がん死亡者数を年齢ブロックの人数で割らなければいけません。仮に、15~19歳で喫煙を開始した人数が8万人で、非喫煙者が1万人であったなら、それぞれの年齢ブロックごとの肺がん死亡率は、

114.0/8万 = 0.1425%(15~19歳)
20.7/1万 =  0.207%(非喫煙者)

となり、非喫煙者の方が肺がんで死にやすくなってしまいます。

この8万と1万という数字は架空のもので、実際には非喫煙者の方が肺がんで死ぬ確率は低いのだと思います。常識的に考えても、若いうちから煙草を吸っていると全人生で吸い込むニコチンの量が多くなるので肺がんにかかりやすいとは思います。

しかし、根拠にならないものを根拠とするのは、間違っています。記者が、誤魔化しているのか理解していないのかはわかりませんが、記事は正しい根拠で書かなければなりません。

【時事問題】ビットコイン取引所破綻

ビットコイン取引所(MTGOX)が民事再生法を申請した件です。朝日新聞の記事より引用します。

ネット上で流通する仮想通貨ビットコインの私設取引所「Mt.Gox(マウント・ゴックス)」を運営する会社が28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、経営破綻(はたん)した。保有する資産を売っても負債(借金)を返せない「債務超過」の状態で、顧客から預かったコインや現金など計約500億円分の大半が返せなくなるおそれがある。
 申請したのは運営会社「MTGOX」(東京都渋谷区)で、負債総額は約65億円だった。コインの大手取引所の破綻は初めて。取引システムに深刻な不具合があり、コインと現金の売買を仲介することができなくなったため、事業をいったん閉じることにした。同社の口座で保管していた顧客のコイン約75万枚が何らかの理由によって失われ、返還を求められてもすぐに対応できないという。
 同日都内で会見した同社代理人の弁護士は、コインは法的に返還義務があるといい、返還を求めることができる顧客(債権者)は「12万7千人ぐらいいる。日本人は1%に満たない」としている。同社のマルク・カルプレス最高経営責任者(CEO)は「(取引の)システムに弱い所があってコインがなくなり、迷惑をかけて申し訳ない」と日本語で陳謝し、辞任する意向を示した。
(略)


ビットコインについては聞いたことはありましたが、実際に自分で使うといったところまでは意識がありませんでした。先進的な決済システムというより、投機という印象の方が強かったこともあります。

この件で一番興味をもったのが、MTGOXの顧客(債権者)のうち「日本人は1%に満たない」という点です。

私自身が取引していないのにこういうことを言うのはおかしいのかもしれませんが、他国に比べて日本が遅れていた理由が気になります。この件はたまたまその遅れがいい方につながったわけですが、新奇なものに対して反応が薄いというのが現在の日本の国民性だとすれば、もしかしたら由々しきことなのかもしれません。

もちろん、日本が出遅れた理由は国民性以外にあるのかもしれません。そういった観点からの報道が待たれます。

なお、ビットコインについては「超整理法」で有名な野口悠紀雄氏の論考が参考になります。ここです。(2ページ目以降は無料の会員登録が必要です。)私もこれを読むまでは、いかがわしいものと頭から決めつけていました。虚心に読めば無視しえないものであることが分かります。

【本】統計データが語る日本人の大きな誤解


統計データが語る 日本人の大きな誤解 (日経プレミアシリーズ)統計データが語る 日本人の大きな誤解 (日経プレミアシリーズ)
(2013/11/09)
本川 裕

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著:本川裕

統計データを駆使して世に流布している誤解を解くという主旨の書物の一つです。類書は「統計」の説明を主にしているのに対して、本書は日本の現状への誤解をただすのが主眼です。つまり、統計を道具としています。

社会的なことがらへの著者の意見を前面に押し出すのではなく、あくまでデータをもとにして客観的・公平に論をすすめているところに好感を持ちました。

各テーマへの分析結果は、うなずくところが多かったです。

個人的に、一番面白かったのは、死後の世界・神が存在するか、という質問を国際比較したところです。ベトナムが断トツで死後の世界と神を否定していました。日本人も国際的にはあまり信じていない方ですが、ベトナム人には遠く及びません。

また、データの分析の手法は勉強になるところが多々あります。自分でデータ分析をする上でも参考になること大です。

お薦めできます。

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Author:えいび
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