【朝日新聞】韓国における日本のソフトパワーの限界

7月30日朝日新聞朝刊。『「日流」、韓国に健在 ラーメン・日本酒・アニメ人気』で、日本文化が韓国で受け入れられていることを伝えています。

 日韓は国交正常化から今年で50年を迎えた。慰安婦問題や竹島問題などの対立が影響し、日本での韓流ブームにかつての勢いはない。しかし、韓国の「日流」は健在だ。アニメやラーメン、日本酒……。歴史認識問題で反発しながらも、日本は親しまれている。
(略)
 日韓国交正常化50年を機に実施した朝日新聞社と東亜日報社の共同世論調査では、日本を「きらい」と答えた韓国人は50%。韓国を「きらい」と答えた日本人の26%を大きく上回った。
(略)


韓国でウケているという日本文化の詳細は、どうということのないリポートです。

興味深かったのは、韓国がどれだけ日本の文化を受容しようと、韓国人の50%は日本が嫌いである、という事実です。これはいわゆる「ソフトパワー」によって国の好感度を向上させようという戦略が、少なくとも対韓国においては通用しない、ということを示しています。

記者の思惑としては、韓国は反日といいながら実は日本が好きなのです、ということを伝えたかったのかもしませんが、私には、韓国における対日感情をあげる現実的な方策はないのだなあ、としか思えませんでした。
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【朝日新聞】韓国英文学者の「日本が言葉を奪った」論

7月22日朝日新聞朝刊オピニオン欄。韓国の英文学者・羅英均氏(1929年生まれ)のインタビューです。

(略)
 「45年10月に学校で勉強が再開されたとき、日本語で書かれた教科書はみな捨てられました。でも多くの学生はハングルの読み書きができない。獄中から解放されたハングル学者が1週間特別に教えに来ました。漢字を韓国語でどう読むか、先生も学生もしどろもどろ。混乱は数年続きました」 「私は日本人子弟のための幼稚園や小学校で学び、日本語しか分からなかった。家でもお父さん、お母さんと呼び、物事を考えるのは日本語で、日本的な要素が血液の中まで浸透していました」
 「自分自身が文化的な異端者だと感じたこともあります。日本は朝鮮半島を植民地にし、民族の言葉と名前を奪った。私たちの存在を否定するに等しい、罪深いことでした」
(略)
 ――ところで、どうして幼稚園から日本人と学んだのでしょう。
 「父は韓国が日本に併合された1910年に東京に行き、現在の東京工業大学で学びました。アナキストとして知られた大杉栄に傾倒して、朝鮮の独立運動に関わり逮捕されましたが、旧満州(中国東北部)でゴムの履物工場をつくり、成功したのです」
 「奉天(現瀋陽)で12歳まで育った私を父はレベルが高い日本人の学校で学ばせた。父はかつての自らの留学についても『同化ではない。一歩先に近代化を進めた日本に追いつくため』と考えて、日本語もその道具とみていました」
 ――西欧文明受け入れの手段としての日本語ということですね。
 「明治以来の日本の翻訳文化はすばらしかった。多くの国の外国文学や思想を日本語で読めました。私が英文学を一生の仕事とする下地になったのも、父の蔵書だったシェークスピア全集を、大学に入る前に読んだことでした」
 ――日本語で?
 「坪内逍遥の訳でした。近代日本が発展した土台には西欧文化の巧みな取り入れがあった。それは韓国をはじめアジア諸国が認めるべきことだと思います」
(略)
 ――歴史や文化の異なる相手を血の通った人間とみるには、何が大切でしょうか。
 「まずは相手の言葉を知ること、次に相手の国を訪ねることでしょう。1950年代に生まれた私の子供たちの世代は、日本の苛酷な植民地支配によって当時の朝鮮は搾取されたと授業で習いました。その娘が20代のころ、日本に数カ月仕事で滞在して、帰ってきたら、習ったことと全然違うね、と言いました。日本人の秩序意識、丁寧な仕事ぶり、ちょっとぶつかっても、すみませんと謝る、そんなことに驚いたようです」
(略)
 (聞き手・桜井泉)



日韓併合について、朝鮮半島の人たちがわだかまりを感じているのは理解できます。しかし、言っていることのなにもかも受け入れるべきだとも思いません。

羅氏が「日本語しか分からなかった」のは、「日本人子弟のための幼稚園や小学校で学」んだためであり、その学校に行ったのは、「レベルが高い日本人の学校で学ばせた」という父親の教育方針のためです。

他の多くの学生は「ハングルの読み書きができない」と言っていますので、朝鮮語を喋ることはできた、と思われます。羅氏がわざわざ自分は「日本語しか分からなかった」と言っているということも、他の学生は朝鮮語ができたということを裏付けています。

それに、多くの学生ができなかった、というのは少数の学生はできたということです。さらに日本の支配は35年程度ですので、学生はまだしも先生も読み書きできないというのは別の事情が考えられます。日韓併合前から多くの朝鮮の住民はハングルの読み書きができなかったとも考えられます。

漢字を韓国語でどう読むか」という問題に直面したのは、羅氏も認めているように、西洋の思想を日本語を通して理解していたからだと思います。それを朝鮮語に翻訳する(つまり韓国語でどう読むかを決める)のは、あくまで独立後に朝鮮の人たちがすべきことです。

簡単に、日本が「民族の言葉」を奪ったと言っていますが、朝鮮語の会話能力と、ハングル文字の読み書きと、西洋由来の概念を朝鮮語でどう表現するか、というのはそれぞれ別の問題です。明確に分けて論ずるべきところを、混同して話しています。

羅氏のインタビューを読んでも、どこに日本の責任があるのか、よくわかりませんでした。

但し、一般的には他人の国を併合するというのは褒められたことだとは思っていません。あくまで、「民族の言葉」を奪った、との羅氏の主張が分からないという意味です。


羅氏の娘さんの言っていることもよくわかりません。日本人が「秩序意識、丁寧な仕事ぶり、ちょっとぶつかっても、すみませんと謝る」ということを体感したからといって、「日本の苛酷な植民地支配によって当時の朝鮮は搾取された」というのが間違いだということにはなりません。

もしかして、民族には善なる民族と悪なる民族に二分されるという前提があり、実際日本を訪ねてみたら、悪なる民族とは思えない、という理屈でしょうか。

そうだとすれば、あまりにもあさはかです。前提が間違っていますよ、としか言いようがありません。

【世論調査】朝日新聞:文化財

朝日新聞で、文化財に関する世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。特に断りがない限り、回答は選択肢から一つ選ぶ方式)

◆文化財にどの程度関心がありますか。
 大いに関心がある 20
 ある程度関心がある 53
 あまり関心はない 22
 まったく関心はない 2

◆国宝や重要文化財と聞いてまずイメージするものは、次のうちどれですか。
 寺や神社、城といった建築物 73
 仏像や彫刻 22
 絵画や書物 2
 刀剣や器といった工芸品 2

◆国宝や重要文化財をどの程度見に行きますか。
 よく見に行く 4
 時々見に行く 36
 あまり見に行かない 47
 まったく見に行かない 11

◆寺や神社についておうかがいします。次にあげる寺や神社を含む主な世界遺産のうち、行ってみたいのはどれですか。(二つまで選択)
 平泉(岩手) 25
 日光の社寺(栃木) 20
 紀伊山地の霊場と参詣(さんけい)道(三重、奈良、和歌山) 21
 古都京都の文化財(京都、滋賀) 38
 古都奈良の文化財(奈良) 18
 法隆寺地域の仏教建造物(奈良) 12
 厳島神社(広島) 32
 特にない 8

◆寺や神社の文化財をもっと公開してほしいと思いますか。それほどでもありませんか。
 もっと公開してほしい 49
 それほどでもない 48

◆寺や神社に文化財を見に訪れる観光客が増えることへの、次のそれぞれの考えについて、お答えください。
 文化や伝統を理解するよい機会になるという考えに
 そう思う 85
 そうは思わない 13

 文化財の劣化や損傷につながるという考えに
 そう思う 50
 そうは思わない 47

 落ち着いて拝観しにくくなるという考えに
 そう思う 49
 そうは思わない 48

 観光の目玉として地域振興に役立つという考えに
 そう思う 84
 そうは思わない 13

◆寺や神社が持つ文化財の管理や修復についておうかがいします。国宝や重要文化財など文化財の管理や修復は、国や自治体の補助金を得て、所有している寺や神社が行っています。今後、文化財の管理や修復の費用を確保していくには、どうすればよいと思いますか。
 公的な補助金を増やす 51
 観光客や企業、市民の負担を増やす 26
 寺や神社の支出を増やす 18

◆文化財を見るとき、文化財の保護が目的であれば、これまで以上にお金を払ってもよいと思いますか。そうは思いませんか。
 払ってもよい 61
 そうは思わない 35

◆寺や神社の文化財を保護するために、国や自治体に優先的に取り組んでほしいことは、次のうちどれですか。(二つまで選択)
 文化財を保存・公開できる博物館などの整備 33
 文化財を所有する寺や神社への支援 34
 文化財の修復ができる職人の養成 50
 文化財の大切さを伝える教育 60

     ◇

 〈調査方法〉 全国の有権者から3千人を選び、郵送法で実施した。対象者の選び方は層化無作為2段抽出法。全国の縮図になるように338の投票区を選び、各投票区の選挙人名簿から平均9人を選んだ。5月13日に調査票を発送し、6月15日までに届いた返送総数は2202。無記入の多いものや対象者以外の人が回答したと明記されたものを除いた有効回答は2147で、回収率は72%。

 有効回答の男女比は男45%、女54%、無記入1%。年代別は20代9%、30代13%、40代18%、50代17%、60代21%、70代14%、80歳以上8%。


この調査が私のところに来たと仮定して回答してみます。

>◆文化財にどの程度関心がありますか。
ある程度関心があります。

>◆国宝や重要文化財と聞いてまずイメージするものは、次のうちどれですか。
仏像を一番に思い浮かべます。

>◆国宝や重要文化財をどの程度見に行きますか。
こういう質問は年に何回といった具体的な指標を出さないと回答しづらいです。
あえて答えれば、「時々見に行く」でしょうか。

>◆寺や神社についておうかがいします。次にあげる寺や神社を含む主な世界遺産のうち、行ってみたいのはどれですか。(二つまで選択)
二つと言われたのでしょうがなく二つ選びますが、「古都京都の文化財(京都、滋賀)」と「古都奈良の文化財(奈良)」の二つです。他の所に興味がないとか薄いというわけではありません。

>◆寺や神社の文化財をもっと公開してほしいと思いますか。それほどでもありませんか。
一般的にはもっと公開して欲しいですが、保存や管理などを考えると無理に公開しろとはいえません。

>◆寺や神社に文化財を見に訪れる観光客が増えることへの、次のそれぞれの考えについて、お答えください。
 文化や伝統を理解するよい機会になるという考えに

「そう思う」です。

 文化財の劣化や損傷につながるという考えに
「そう思う」です。

 落ち着いて拝観しにくくなるという考えに
「そう思う」です。

 観光の目玉として地域振興に役立つという考えに
「そう思う」です。

>◆寺や神社が持つ文化財の管理や修復についておうかがいします。国宝や重要文化財など文化財の管理や修復は、国や自治体の補助金を得て、所有している寺や神社が行っています。今後、文化財の管理や修復の費用を確保していくには、どうすればよいと思いますか。
観光客に頼ると、資金に偏りがでます。企業に金を出させるというのはムシがよすぎます。地元の市民だけが負担するというのも筋違いです。寺や神社に支出させると、管理や修復がいいかげんになる恐れがあります。
「公的な補助金を増やす」しか、ないと思います。

>◆文化財を見るとき、文化財の保護が目的であれば、これまで以上にお金を払ってもよいと思いますか。そうは思いませんか。
「払ってもよい」です。

>◆寺や神社の文化財を保護するために、国や自治体に優先的に取り組んでほしいことは、次のうちどれですか。(二つまで選択)
「文化財を保存・公開できる博物館などの整備」と「文化財の修復ができる職人の養成」です。

【ウルトラQ】第二十八話 あけてくれ!

第二十八話の「あけてくれ!」の感想です。この回が「ウルトラQ」の最終回です。

この回は、数少ない怪獣が出ない回です。その分、ホラーの風味が増しています。

子供の頃に観た記憶では、異次元列車に閉じ込められたおじさんが、「あけてくれ!」と頼むのですが聞いてもらえずに、どこかに連れて行かれてしまうというものでした。

記憶が違っていました。おじさんは異次元列車で「あけてくれ!」を連呼していたら、出してもらえました。しかし戻ってきた現実世界では、上司はイヤな奴で家族からは疎んじられ続けます。おじさんは、やっぱり連れて行って欲しかった、つまり失踪したかった、と後悔する話でした。真反対に覚えていました。

現実世界で幸福な子供(大多数はそうだと思いますが)には、失踪したがる中年おじさんの気持ちは分からなかったのでしょう。それが、記憶を改竄してしまった理由だと思います。

子供向け番組にしては実験的な回だと思います。

【放送大学】国際理解のために

放送大学前期の試験を受けてきました。

今期の受講科目は「国際理解のために」で、講師はテレビでちょくちょく見かける高橋和夫先生です。

この講義は、内容が大きく二つに分かれます。前半は宗教、特にユダヤ教・イスラム教・ゾロアスター教についてです。後半は、日本がかかえる領土問題についてでした。

試験は、持ち込み不可の論述式です。

最近は文章を書くのは必ずパソコンを使っています。まず、文章全体の構成を考えた後は、あっちを書いたりこっちを書いたりしながら、だんだんと整形していきます。また文字数はほとんど考慮しません。書きたいだけ書いています。

この方式に慣れてしまったため、文字制限と時間制限があると、はたして文字数に届くのか、あるいは超えてしまうのかと書きながら心配になります。学生時代はなんなくできていたと思うのですが、テクノロジーに頼った生活を続けていたため、能力のある部分が退化してしまったみたいです。

それでも、時間ぎりぎりまで使って、なんとか形にして提出できたので、ほっとしています。

【映画】アリのままでいたい

撮影監督:栗林慧

一部でアニメーションが入っていますが、昆虫のドキュメンタリーフィルムです。題名は去年流行した映画音楽に乗っかったものだと思います。蟻もでてくるには出てきますが、主に出てくるのはカマキリとカブトムシです。

ジャポニカ学習帳から昆虫の写真がなくなったことがニュースになるくらい、今も昔も子供にとって昆虫は関心が的だと思います。教育的映画と言えなくもありません。

しかし昆虫の実像を伝えるとなると、“カブトムシは昆虫の王様だ!”といったノリだけでありません。雌カマキリは交尾に来た雄カマキリの頭を食いちぎり雄カマキリは頭を失っても雌との交尾を完遂する、といったことも昆虫の実像です。

この映画はどちらの昆虫像を見せるかというと、驚いたことに両方です。

そういう意味では子供から大人まで見られる映画なのですが、幼い子供には衝撃が大きすぎるかもしれません。

それでも映像は特殊技術で3年かけただけあって素晴らしいのですが、変な効果音はいただけません。

あと、産卵前の雌カマキリを猫が襲うシーンがありました。邪推かもしれませんが、偶然とは思えません。スタッフが猫をけしかけたのだと思います。自然界の掟は厳しい、ということを言いたいのかもしれませんが、やらせをやってそういうことを言うのは間違っています。思い返せば、他の昆虫どうしの闘いやハンティングも、やらせの可能性がないではありません。

幼い子供を連れて行く場合は、結構グロいシーンがあるのをご注意ください。

【アニメ】2015夏調査(2015/4-6月期、終了アニメ、40+1作品) 第37回

アニメ調査室(仮)さんで行っているアンケートに投稿しました。

評価基準は
S : とても良い(第3回より追加)
A : 良い
B : まあ良い
C : 普通
D : やや悪い
E : 悪い
F : 見切り、視聴はしたが中止(または見逃しが多い)
x : 視聴なし、(または視聴中のため評価保留)
z : 視聴不可(わかる範囲で良いです)

次のように評価しました。それぞれの評価はリンク先にあります。

01,暗殺教室,x
02,血界戦線 (11話まで),x
03,雨色ココア,x
04,トリアージX,x
05,パンチライン,x
06,パックワールド,x
07,終わりのセラフ,B
08,てーきゅう 4期,x
09,浦和の調ちゃん,x
10,高宮なすのです!,x
11,ぱんきす! 2次元,x
12,ミカグラ学園組曲,F
13,放課後のプレアデス,x
14,黒子のバスケ 第3期,A
15,山田くんと7人の魔女,A
16,アニメで分かる心療内科,x
17,プラスティック・メモリーズ,C
18,シドニアの騎士 第九惑星戦役,A
19,にゅるにゅる!!KAKUSENくん (2期),x
20,やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続,B
21,旦那が何を言っているかわからない件 2スレ目,x
22,ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか,C
23,てさぐれ! 部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう,x
24,ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編,A
25,うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレボリューションズ,x
26,Fate/stay night Unlimited Blade Works 2ndシーズン,B
27,攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE,x
28,グリザイアの迷宮 / グリザイアの楽園,x
29,トランスフォーマーアドベンチャー,x
30,魔法少女リリカルなのはViVid,x
31,ハロー!! きんいろモザイク,x
32,怪盗ジョーカー シーズン2,x
33,ハイスクールD×D BorN,x
34,響け! ユーフォニアム,A
35,VAMPIRE HOLMES,x
36,SHOW BY ROCK!!,x
37,レーカン!,F
38,ニセコイ:,x
39,えとたま,F
40,ガンスリンガー ストラトス (17管理区エンド),x
41,ガンスリンガー ストラトス (フロンティアSエンド),x

■見切り作品について
□ミカグラ学園組曲
設定がよく理解できませんでした。頑張って視聴していれば分かるのかもしれませんが、その意欲がわきませんでした。
□レーカン!
作品の方向性はわかるのですが、ちょっと退屈でした。
□えとたま
死んだはずのキャラクターが次の回であっさり復活したのは受け入れがたいものがありました。

【朝日新聞】藤原帰一氏の「集団的自衛権の行使 慎重な判断、期待できない」

7月21日朝日新聞夕刊。「時事小言」のコーナー。国際政治学者・藤原帰一氏の「集団的自衛権の行使 慎重な判断、期待できない」より

 新安全保障法制が衆議院で採決された。賛成できない。政府は法案を撤回しなければならない。
 私がそう考える理由は、立法手続きに瑕疵があるためだ。今回の新安保法制については、数多くの憲法専門家から法案は憲法に反すると指摘された。違憲の疑いがある法案については、国会において他の法案以上に慎重に審議を行う必要がある。
(略)
 では、憲法との関係と法案審議の方法だけが問題なのか。集団的自衛権をどう考えるべきだろうか。
 私は集団的自衛権一般を排除すべきだとは考えない。
(略)
 だが、問題はその先にある。軍事力の保有や使用を全て否定する立場をとらないとしても、集団的自衛権の承認が軍事行動の幅を広げ、戦争を防ぐどころか戦争を引き起こすことになりかねないことは事実である。これまで日本では米国の始めた戦争に日本が荷担を強いられるという巻き込まれの恐怖に焦点が当てられてきたが、中国と周辺諸国との間に緊張の続く現在の東アジアでは、米国主導の戦争に巻き込まれる危険ばかりでなく、日本が戦争を始め、米国を巻き込む側に立つ危険も無視できない。
 ここで重要なのは、軍事力の行使において常に必要となる慎重な判断を、現在の日本政府に、そして国会に期待することができるのか、という点である。私はそこに強い懸念を持つ。それが、乱暴な採決や違憲の疑いとはまた別個の、国際政治を学んできた者としての私の新安保法制への懸念である。
 日本政府は、日中戦争、そして太平洋戦争において侵略を行った過去を持っている。憲法9条が定められた国際的背景には、日本が二度と侵略を行わないように武力の保持を認めないという連合国の判断があった。その憲法9条が今なお日本国民に広く受け入れられているのは、日本が二度と戦争を行わないことが国民的合意として保たれてきたためであった。
 国際政治において軍事力の果たす役割を否定することは難しい。軍事的威嚇によって戦争を抑えることがないとはとてもいえない。だが、軍事力の行使によって諸外国の国民にも自国の国民にも大きな犠牲を強いる可能性があることも否定できない。そして、戦力の保持を全て否定するのでなければなおさらのこと、軍事力の行使が本当に必要なのか、それに代わる手段によって平和を保つことが不可能なのか、徹底した検討が必要となる。その検討を行わない者が軍事力を手にすることほど危険なことはない。
(略)


立法手続きに瑕疵がある」という指摘には同意します。

集団的自衛権一般を排除すべきだとは考えない」という点も同意します。

けれども「新安保法制を認めてはならない」という理由については論理がおかしいと考えます。藤原氏のあげた理由は、日本は過去の戦争の罪を償っていないから軍事力行使の判断ができない、というものです。

しかし藤原氏は、日本以外の国はどうなのか、ということは全く言及していません。“日本の場合はこれこれである”と言うなら、それが他国にも当てはまるのか当てはまらないのかを考えるのは当たり前のことですが、藤原氏はそれをしていません。

仮に、“ロシアは過去に侵略戦争をしたが十分反省したから軍事力を行使してもいい。中国は侵略戦争をしたことがないから軍事力を行使してもいい。しかし日本は侵略戦争の反省をしていないから駄目。”という主張であるなら、前提への疑問はともかく、理屈そのものがおかしいとまでは言いません。

中国政府であれば、“中国は侵略戦争をしたことがない”と言い切るのでしょうが、さすがに藤原氏はそこまでは言えなかったのでしょう。だから、何も言わない方法を選んだのかもしれません。

藤原氏の主張は、現実の国際問題の諸課題の解決をできるものではない、と考えます。

【アニメ】山田くんと7人の魔女

原作は未読です。

これは面白かったです。

よくある人格入れ替わりものかと思っていたら、山田くん(主人公)の能力が入れ替わりではなく、複写だったという逆転には驚かされました。そのあと、他の魔女の話が続きますが、それぞれキスで発動するという制約を守ったまま個性豊かな能力をみせてくれましたし、クライマックスは七人の魔女すべてに関わる話できちんと締まりました。

ハーレムもの的な性格もあり、登場キャラクターがやたら多いのも特徴ですが、人物造形がしっかりしているためか、気になりません。

魔女が存在している理由はまったく不明のままに終わりましたが、それを欠点とみなせないほど他の部分が優れていました。

最後は、「まどか☆マギカ」のラストに影響されていると思います。パクリと言ってはちょっと可哀想ですので大目に見ます(原作は2012年から連載。一方、「まどか☆マギカ」は2011年の放送です)。

原作はいまでも続いているようですので、続編を期待します。

【世論調査】朝日新聞:7月18、19日調査

7月20日朝日新聞朝刊に世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。丸カッコ内の数字は、7月11、12日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する37(39)
 支持しない46(42)

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民31(32)
民主9(8)
維新3(3)
公明4(4)
共産4(4)
次世代0(1)
社民1(0)
生活0(0)
元気0(0)
改革0(0)
その他の政党0(0)
支持政党なし41(38)
答えない・分からない7(10)

◆今の国会に提出された安全保障関連法案についてうかがいます。集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法案に、賛成ですか。反対ですか。
賛成 29(26)
反対 57(56)

◆この法案は、衆議院の委員会で自民党と公明党が採決を強行し、衆議院の本会議では野党の多くが採決に加わらないまま、可決されました。自民党と公明党のこうした進め方は、よかったと思いますか。よくなかったと思いますか。
よかった 17
よくなかった 69

◆安倍首相の安全保障関連法案についての国民への説明は、丁寧だと思いますか。丁寧ではないと思いますか。
丁寧だ13(15)
丁寧ではない72(67)

◆安全保障関連法案をめぐる野党の対応を、評価しますか。評価しませんか。
評価する 21
評価しない 55

◆安倍政権は安全保障関連法案を、今開かれている国会で成立させる方針です。この法案を、今の国会で成立させる必要があると思いますか。今の国会で成立させる必要はないと思いますか。
 今の国会で成立させる必要がある20(19)
 今の国会で成立させる必要はない69(66)

◆安全保障関連法案で自衛隊の活動範囲が広がると、自衛隊が戦闘に巻き込まれるリスクが高まると思いますか。高まらないと思いますか。
高まる 79
高まらない 13

◆安全保障関連法案が成立すると、外国が日本を攻撃しにくくする抑止力が高まると思いますか。高まらないと思いますか。
 高まる 35
高まらない 42

◆安倍首相は、憲法改正の手続きをとらずに政府の憲法の解釈を変え、集団的自衛権を使えるようにする法律の整備を進めています。こうした安倍首相の、憲法改正の手続きをとらない進め方は適切だと思いますか。適切ではないと思いますか。
 適切だ 10
適切ではない 74

◆東京オリンピックとパラリンピックにむけて、新たな国立競技場を2520億円かけて建設する計画について、安倍首相は、計画を白紙に戻して見直すと表明しました。安倍首相のこの判断を評価しますか。評価しませんか。
 評価する 74
評価しない 14

     ◇

 〈調査方法〉 18、19の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した(福島県の一部を除く)。世帯用と判明した番号は2116件、有効回答は1228人。回答率58%。


この調査が私のところに来たと仮定して回答してみます。

>◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持します。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。

>◆今の国会に提出された安全保障関連法案についてうかがいます。集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法案に、賛成ですか。反対ですか。
賛成です。

>◆この法案は、衆議院の委員会で自民党と公明党が採決を強行し、衆議院の本会議では野党の多くが採決に加わらないまま、可決されました。自民党と公明党のこうした進め方は、よかったと思いますか。よくなかったと思いますか。
よくないと思います。参考人として呼んだ憲法学者が3人とも憲法違反の疑いがある、と発言したことは重く受け止め、成立までの道筋を再検討すべきでした。

>◆安倍首相の安全保障関連法案についての国民への説明は、丁寧だと思いますか。丁寧ではないと思いますか。
説明はつくしていると思います。

>◆安全保障関連法案をめぐる野党の対応を、評価しますか。評価しませんか。
評価しません。違憲か合憲かというのは重要なことですが、それと同時に日本の安全をどうやって守るかということを考えるべきです。与党の足を引っ張ることしか考えていないように見えます。

>◆安倍政権は安全保障関連法案を、今開かれている国会で成立させる方針です。この法案を、今の国会で成立させる必要があると思いますか。今の国会で成立させる必要はないと思いますか。
今国会にはこだわる必要を感じません。

>◆安全保障関連法案で自衛隊の活動範囲が広がると、自衛隊が戦闘に巻き込まれるリスクが高まると思いますか。高まらないと思いますか。
やることが増えるのだから一般には高まると思います。

>◆安全保障関連法案が成立すると、外国が日本を攻撃しにくくする抑止力が高まると思いますか。高まらないと思いますか。
高まると思います。

>◆安倍首相は、憲法改正の手続きをとらずに政府の憲法の解釈を変え、集団的自衛権を使えるようにする法律の整備を進めています。こうした安倍首相の、憲法改正の手続きをとらない進め方は適切だと思いますか。適切ではないと思いますか。
適切だとは思いません。理想を言えば改憲を訴えるべきでした。このまま解釈改憲がまかりとおれば、憲法を改憲する必要性を誰も感じなくなります。

>◆東京オリンピックとパラリンピックにむけて、新たな国立競技場を2520億円かけて建設する計画について、安倍首相は、計画を白紙に戻して見直すと表明しました。安倍首相のこの判断を評価しますか。評価しませんか。
評価します。

【アニメ】長門有希ちゃんの消失

「涼宮ハルヒ」シリーズの派生作品(漫画)が原作らしいです。

「涼宮ハルヒ」シリーズは原作もアニメもすべて観ていますが、派生作品にまでは手を出していません。したがって、前提知識なしで観ました。

驚いたことに、「涼宮ハルヒ」のキャラを使ったラブコメが延々と続いたことです。途中、長門に異変が起き不穏な空気が漂いましたが、それも結局はラブコメのための要素でした。

「涼宮ハルヒ」のキャラを流用しなければ、ただのラブコメで、おそらく退屈のあまり途中で観るのを止めたでしょう。「涼宮ハルヒ」のキャラを使った意味は、商業的な面を除けば、まるでありません。

正直に言って、面白かったとは言えません。

【映画】ターミネーター 新起動

主演:アーノルド・シュワルツェネッガー

ターミネーターシリーズの5作目に当たります。4作目に出演しなかった、シュワルツェネッガーが帰ってきたことでも話題です。噂によると、3部作が予定されていて、これが第一弾になります。

「ターミナーター」の一作目と二作目は未来からの旅行者の行動が未来の歴史を決めていた、というのを主要な構造としていました。これだと、きれいにまとめることはできますが、続編を作るのが困難になります。そのためか、今回は、時間旅行で時間線が変わるという設定にかえています。

これにより、新旧のT-800の激突をはじめ旧シリーズのファンにはこたえられないシーンの連続です。しかも時間線が変わるという設定を使えば、続編は無限に矛盾なく作れます。

もっとも、せっかくこうした設定にしながら、未来が過去に影響する、という昔の構造を捨てないのはどうしたものかとも思います。

「ターミナーター」が大好きな映画人が、「ターミネーター」を大好きのファンのために作った映画だと言えるでしょう。旧作を観ていないと面白さは半減すると思います。

【朝日新聞】杉田敦氏×長谷部恭男氏の対談

7月19日朝日新聞朝刊。杉田敦・法政大教授と長谷部恭男・早稲田大教授の両名によるおなじみの連続対談です。

(略)
 長谷部 危機の想定は無限に可能なので、安全保障をめぐる議論の土俵は構造的に、拡大推進したい側に有利になっています。その傾いた土俵の上では、安倍さん流の「危機に備えるのが政治家の責任」という論法が妙に説得力を持つ。
 杉田 その通りです。今回は安全保障法制なのだから、憲法論に拘泥するのは本質的でないといった批判が、推進側の周辺から出ていますが、それは違う。違憲立法はできないという立憲主義の要請に加えて、日本の戦後においては、合憲か違憲かの線引きという形で、安全保障をめぐる議論が実質的に行われてきた。
 「備えあれば憂いなし」という政治家の論法に対して、内閣法制局などの法律専門家がどうしてブレーキをかけられたのか。それは憲法解釈を争点にしたからです。憲法論をはずしてしまえば、もうブレーキはどこにもない。拡大路線を止めることがいかに難しいかは、戦争の歴史と原発の歴史が示している。そして、それが危ないと国民も思っていることは、「違憲」指摘後の世論の反応にあらわれています。技術論で戦えるなどと過信しているのは野党の政治家だけです。
 長谷部 細かい議論で押しとどめることはむずかしい。どこからが違憲かという議論を通じて「ここまでしかできない」という線をまず引き、その内側で何ができるのかを考えるのが、有効かつ合理的です。
 杉田 そもそも野党は、「違憲だ」と言うだけで十分責任を果たしています。裁判になぞらえれば、検察官である政府・与党の「これが犯人だ」という主張には根拠がないと指摘するのが、弁護士である野党の役割で、立証する責任はあくまで政府・与党の側にある。そのような役割分担で、よりまっとうな結論が得られるようになる。
 「批判するなら対案を出せ」という政府・与党の論法は、検察官が弁護士に「批判するなら真犯人を見つけてこい」と言うようなもので筋が違う。野党の本分は対案を出すことではありません。
(略)



憲法を無視して議論するのがいけない、というのはその通りだと思います。

しかし、憲法論(つまり9条との整合性)を論議しないと「もうブレーキはどこにもない」というのは納得しかねます。これでは、戦争放棄の条項を持っていない諸外国は安全保障の論議にブレーキはないということになります。

“その通り、米国や中国にはブレーキはないのだよ”という主張なのかもしれませんが、そうなると、安全保障政策にブレーキを持たない潜在的な敵国を近くに持つ場合、我々もブレーキを踏んでいる場合ではないのでは、ということになります。

結局、『「危機に備えるのが政治家の責任」という論法が妙に説得力を持つ』という状況に変わりありません。実は、妙でもなんでもなく、純粋に説得力があるだけではないでしょうか。



刑事裁判であるなら、検察が弁護士に『「批判するなら真犯人を見つけてこい」』というのは確かに筋が違います。

しかし、ここでは野党の役割がそれでいいのか、という話です。勝手に、刑事裁判になぞらえていますが、そんなことは、そもそもできません。

野党は、対案を出さなくても議会のルールとして許されますが、国民の広範な支持を得られなくなります。支持率1%程度の政党だったらそれでもかまいませんが、全ての野党が対案を出さない(すなわち政権をとりに行く気概がない)という状態であれば、それは日本国民全体の不幸だと信じます。

日本の政治に責任をもち、政権奪取を狙う野党であるなら対案を出すべきです。

【映画】コードギアス 亡国のアキト 第4章 憎しみの記憶から

1章から3章まですべて観ています。感想はここここここです。

チラシに書いてあるのでネタばれとは非難されないと思いますが、今回ユーロピア共和国でクーデターが起こり、レイラ(主人公の上官、wZERO部隊の指揮官)が切り捨てられる、という事態に至りました。

怒涛の展開ですが、クーデター計画がご都合主義的に感じました。首謀者にとって最良のタイミングで仕掛けたというより、主人公を追い込むためという作劇上の都合に見えます。こうした政治的な動きをきちんとできるかできないかで、重厚さに違いが出るので、残念です。

wZERO部隊の城の周りに防護壁がせりあがって、敵ナイトメアの侵入を阻止する場面があります。たしかに間一髪で防護壁が展開して間に合う、というのはハラハラドキドキの展開ですが、冷静に考えれば、普通に防護壁を作っておけば済むことです。せりあがりなどという建築費のかかりそうな仕掛けは無意味です。これも作劇上の都合をうかがわせます。

“敵を騙すには、まず味方から”という標語は誰の発明かは知りませんが、現在では駄目なシナリオで言い訳めいた使われ方をするのが一般的です。味方を騙さなければならない必然性がないのに味方を騙してはいけません。今回、このセリフが出てしましたが、残念ながら一般的な使われ方でした。

第4章はちょっとアラが目立ちました。次の完結編に期待しますが、広げに広げた風呂敷をきちんとたためるのか不安もあります。

【アニメ】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続

1期は観ています。感想はここです。

原作は一部を読んでいます。

アニメの1期も原作もとても面白い作品です。待望の二期でした。

一期は基本的にはコメディでしたが、二期はコメディ要素が少なめになりました。原作では、主人公の独白(つっこみ)で笑いを誘っていますが、アニメでは独白部分を少なくしたためか、シリアスに寄った感じです。

また、一期と比べストーリーの明確さがなくなりました。すべてを説明せずに、視聴者に投げた形になっています。真剣に視聴することを求めている作品のようです。

一期で謎のままだった入学式前の交通事故については今期では言及がありませんでした。

3期を作ることを前提としているのでしょうか。

【朝日新聞】中国の「二分論」

7月15日朝日新聞朝刊の『(戦後70年 中国:下)「日本人民も被害」消えゆく説得力』で、揺れ動く中国の「二分論」を特集しています。

「二分論」とは、大戦中の日本を指導者と市民に二分し、指導者は悪であったが、市民は被害者であった。だから日本との友好に反対してはならない、という中国の政策のことです。

しかし、

 中国の人々が抱く二分論への疑いは、尖閣問題や安倍晋三首相の靖国参拝などによる日中の対立の中で、一層深まった。


とのことです。

おそらく、日本の対中世論が厳しいことを中国人が認識しだしたことが背景にあるのでしょう。中国の研究者によると、二分論は「庶民はもう、真に受けません」という状態になっているそうです。

二分論について三人の識者が意見を寄せています。

 <今も関係安定化の力> 中国社会科学院日本研究所長・李薇氏
 日本の反中、嫌中的な感情の広がりにどう対応するかは我々が直面する課題だ。日本が変わる以上、二分論には無理があるという人は中国でも次第に増える。二分論を無理に当てはめることが日本に対する間違った理解を生み、中国の政策判断を誤らせるという指摘は学界にもある。
 しかし、二分論には今も両国関係を安定させる力がある。否定するのではなく、そこに経済や地域協力などの実務的、戦略的な対話の枠組みを加えていくべきだ。強調したいのは(日本人民に罪はないとする)二分論は、中国の歴史と価値観に根ざす哲学でもあったということだ。単なる外交戦略ではない、哲学を感じ取ったからこそ中国の庶民は受け入れた。

 <見直せば世論刺激も> 早稲田大学名誉教授・毛里和子氏
 中国の一部には、二分論を否定する考え方も出てきているが、中国政府は今後も対日政策の原理の一つである二分論を維持するだろう。見直すと、対日政策で中心的な原理が欠けてしまうことになり、日本に対して日中戦争の損害賠償を請求する声が公然と出るなど世論を刺激しかねない。
 日本にとっても、中国の二分論は両国関係を落ち着かせる効果がある。日中関係は今でさえ不安定なのに、二分論という原理がなくなれば危うい状態になりかねない。首相が靖国神社を参拝すれば、二分論の肝心な部分をないがしろにすることになる。日本としては中国に対する不用意な行為を控え、中国の二分論に沿う形の外交が現実的だと思う。

 <代わる枠組み模索を> 東京大学大学院教授・川島真氏
 戦争の「被害者」である日本人民に接近すれば日中友好は実現するという二分論の発想は、現在の中国でも生きている。だが、日本の対中感情が悪化した現在、その有効性は疑問だし、戦争責任が民には全くないという説明にも、双方の国民に違和感があるのではないか。
 日中が普通の関係になるには二分論に代わる、あるいは補完する枠組みの模索が必要だ。「痛切な反省と心からのおわび」を表明した村山談話、それを「評価する」とした温家宝前首相の演説、日中共同声明などの両国関係の基礎となる四つの基本文書もある。これらを、和解に向け日中双方で折り合ってきた歴史として位置づけ直せば、そこに一定の答えがあろう。


李薇氏の意見は、二分論が中国人に説得力を失っている現実を見ていません。いまだに庶民をコントロールできると錯覚しているようです。

毛里氏の意見は、二分論を守るために日本が努力しろ、具体的には首相の靖国参拝はやめろ、というものです。日本が二分論につきあう必要があるのか疑問ですが、それは置いても、首相が靖国参拝をやめても、日本の国民がA級戦犯の眠る靖国に参拝し続けるなら、やはり二分論は成り立たなくなるでしょう。

川島氏の意見にはある程度賛同できます。もともと二分論には無理がありました。しかし、新たな「枠組み」がやはり歴史認識、というのには疑問があります。どんな考えであれ、すべての国民の意見を一致させることはできませんので、あらたな歴史観をうち立てても、すぐに崩れ去ることでしょう。

【ウルトラQ】第二十七話 206便 消滅す

第二十七話の「206便 消滅す」の感想です。

国産の超音速旅客機が異空間に飲み込まれまれ、そこには大戦中の日米の航空機の墓場となっていました。

あきらかに、バミューダー・トライアングルを意識した話です。

登場怪獣はトドラ。劇中では「巨大アザラシ」と表現されています。このトドラは映画「妖星ゴラス」に出てきた怪獣を改造して使ったそうです。「妖星ゴラス」の怪獣はストーリーに直接からまないサービス出演みたいでしたが、この「206便 消滅す」でもやはり子供へのサービスという感じでした。なぜ異空間に怪獣が住んでいるのかとか、ずっと前に漂着したゼロ戦などの機体はなぜトドラに壊されていないのかとかいった疑問には答えがありません。

国産の超音速旅客機が出ますが、とくにこの技術を誇らしくは描いていません。10話に登場した地底超特急とは扱いが違います。異空間に焦点を絞った演出だと思います。

なお、万城目氏はいつもだと傍観者的な立場が多いのですが、この回は事件に巻き込まれるだけではなく、脱出のためのキーパーソンとなるなど八面六臂の活躍を見せてくれました。

【世論調査】朝日新聞:7月14日発表

7月14日朝日新聞朝刊に、世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、6月20、21日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する39(39)
 支持しない42(37)

◇それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ。左は「支持する」39%、右は「支持しない」42%の理由)
 首相が安倍さん  15 〈6〉  7 〈3〉
 自民党中心の内閣 24 〈9〉 21 〈9〉
 政策の面     39〈15〉 64〈27〉
 なんとなく    18 〈7〉  6 〈2〉

◇(「支持する」と答えた39%の人に)これからも安倍内閣への支持を続けると思いますか。安倍内閣への支持を続けるとは限らないと思いますか。
 これからも安倍内閣への支持を続ける  44〈17〉
 安倍内閣への支持を続けるとは限らない 49〈19〉

◇(「支持しない」と答えた42%の人に)これからも安倍内閣を支持しないと思いますか。安倍内閣を支持するかもしれないと思いますか。
 これからも安倍内閣を支持しない 59〈25〉
 安倍内閣を支持するかもしれない 34〈14〉

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民32(36)
民主8(7)
維新3(2)
公明4(3)
共産4(3)
次世代1(0)
社民0(1)
生活0(0)
元気0(0)
改革0(0)
その他の政党0(0)
支持政党なし38(41)
答えない・分からない10(7)

◆安倍首相の経済政策で、日本経済が成長することを期待できると思いますか。期待できないと思いますか。
 期待できる  32
 期待できない 44

◆安倍政権になってから、あなたには、景気が回復したという実感がありますか。ありませんか。
 実感がある 19
 実感がない 74

◆今の国会に提出された安全保障関連法案についてうかがいます。集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法案に、賛成ですか。反対ですか。
 賛成 26(29)
 反対 56(53)

◆安全保障関連法ができたら、日本の平和と安全を守ることに、役立つと思いますか。役立たないと思いますか。
 役立つ   31
 役立たない 42

◆安全保障関連法案が、憲法に違反していると思いますか。憲法に違反していないと思いますか。
 違反している  48
 違反していない 24

◆安倍首相の安全保障関連法案についての国民への説明は、丁寧だと思いますか。丁寧ではないと思いますか。
 丁寧だ    15(12)
 丁寧ではない 67(69)

◆安倍政権は安全保障関連法案を、今開かれている国会で成立させる方針です。この法案を、今の国会で成立させる必要があると思いますか。今の国会で成立させる必要はないと思いますか。
 今の国会で成立させる必要がある 19(17)
 今の国会で成立させる必要はない 66(65)

◆自民党の勉強会で、「マスコミをこらしめるために、広告を出さないよう企業に働きかけるべきだ」などとする発言が出て、安倍首相が国会であやまりました。このことで、自民党への印象がよくなりましたか。悪くなりましたか。それとも変わりませんか。
 よくなった  2
 悪くなった 34
 変わらない 57

◆首都圏の介護施設が今後10年で、大幅に不足するとして、民間の有識者会議が、施設などが充実している地方に、高齢者の移住を促す提言をしました。この移住を促す提言に賛成ですか。反対ですか。
 賛成 26
 反対 44

◆あなたの住む地域で、介護施設などが不足する場合、あなたは介護を受けるために、ほかの地方に移住してもよいと思いますか。移住したいとは思いませんか。
 移住してもよい     23
 移住したいとは思わない 69

◆2020年の東京オリンピックとパラリンピックにむけて、新たな国立競技場が建設されます。特殊なデザインで、2520億円かけてつくる計画です。計画通り建設することに賛成ですか。反対ですか。
 賛成 18
 反対 71

 <調査方法> 11、12の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した(福島県の一部を除く)。世帯用と判明した番号は3866件、有効回答は1875人。回答率48%。


この調査が私のところに来た、と想定して回答してみます。

>◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持します。

>◇それはどうしてですか。
首相が安倍さんだからです。

>◇(「支持する」と答えた39%の人に)これからも安倍内閣への支持を続けると思いますか。安倍内閣への支持を続けるとは限らないと思いますか。
支持するとは限りません。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
安倍内閣の支持率は減らないのに、自民党の支持率が減っています。おそらく、マスコミへの圧力、とみなされた一連の発言が原因です。

>◆安倍首相の経済政策で、日本経済が成長することを期待できると思いますか。期待できないと思いますか。
期待しています。

>◆安倍政権になってから、あなたには、景気が回復したという実感がありますか。ありませんか。
あります。

>◆今の国会に提出された安全保障関連法案についてうかがいます。集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法案に、賛成ですか。反対ですか。
賛成です。

>◆安全保障関連法ができたら、日本の平和と安全を守ることに、役立つと思いますか。役立たないと思いますか。
役立つと思います。

>◆安全保障関連法案が、憲法に違反していると思いますか。憲法に違反していないと思いますか。
自衛隊自体、すでに憲法に違反していると思います。本来は、憲法を改正すべき、と考えます。

>◆安倍首相の安全保障関連法案についての国民への説明は、丁寧だと思いますか。丁寧ではないと思いますか。
説明はしている、と思います。

>◆安倍政権は安全保障関連法案を、今開かれている国会で成立させる方針です。この法案を、今の国会で成立させる必要があると思いますか。今の国会で成立させる必要はないと思いますか。
特に、今国会にはこだわりません。

>◆自民党の勉強会で、「マスコミをこらしめるために、広告を出さないよう企業に働きかけるべきだ」などとする発言が出て、安倍首相が国会であやまりました。このことで、自民党への印象がよくなりましたか。悪くなりましたか。それとも変わりませんか。
悪くなりました。

「変わらない」という人の中には、“自民党への信頼は揺るぎません”、という層と、“自民党への不信は昔からだ”という層があります。これは真逆な意見なので、どちらであるか明確にする設問にすべきです。
「悪くなった」が34%もあることを、自民党はは重く受け止めるべきです。

>◆首都圏の介護施設が今後10年で、大幅に不足するとして、民間の有識者会議が、施設などが充実している地方に、高齢者の移住を促す提言をしました。この移住を促す提言に賛成ですか。反対ですか。
高齢者になって体がいうことを効かなくなってから、縁のない土地に引っ越すのは無謀です。仕事を引退したタイミングで、つまりまだ元気なうちに、移住するというならわからないではありません。

>◆あなたの住む地域で、介護施設などが不足する場合、あなたは介護を受けるために、ほかの地方に移住してもよいと思いますか。移住したいとは思いませんか。
考えられません。

>◆2020年の東京オリンピックとパラリンピックにむけて、新たな国立競技場が建設されます。特殊なデザインで、2520億円かけてつくる計画です。計画通り建設することに賛成ですか。反対ですか。
反対です。金額の多寡というより、杜撰な計画を強行することに違和感があります。断固とした政治主導で方針を転換できたら、内閣支持率は上昇すると思います。

【アニメ】シドニアの騎士 2期

一期も観ています。感想はここ

原作は、アニメを初見にしたいために、一巻目しか読んでいません。

一期と違い二期はラブコメ要素が増えました。普通こうした作品でラブコメをやると、緊張感が失われ、単に話を引き伸ばしているだけの効果しかありません。しかし、この作品では、一期で主要登場人物が死んでしまったこともあり、日常のやりとりの積み重ねが、逆に緊張感を高めています。この人、次の戦闘で死んじゃうんじゃないだろうか、とドキドキしながら観ていました。

ストーリーはまたしても、謎をより深めながら、途中で終わってしまいました。続編を強く期待します。

【朝日新聞】「憲法学者ら122人へのアンケート」への疑問

7月11日朝日新聞朝刊。「安保法案アンケート 憲法学者ら122人回答」より

安全保障関連法案の合憲性をめぐり、朝日新聞は憲法学者ら209人にアンケートをした。回答した122人のうち「憲法違反」と答えた人は104人、「憲法違反の可能性がある」は15人。「憲法違反にはあたらない」は2人だった。
 調査は先月下旬、判例集「憲法判例百選」(有斐閣、2013年発行)を執筆した210人のうち故人1人を除いてメールなどで実施。一部無回答を含め122人(実名85人、匿名希望37人)が回答した。法案と憲法との整合性を問う質問は四つの回答から選ぶ選択式で、「憲法違反にはあたらない可能性がある」は0人、回答なしが1人だった。
 違憲か違憲の可能性があると答えた計119人は「集団的自衛権の容認は、解釈の限界を超える」などを理由に挙げた。一方、合憲と答えた2人は「国家を守るために必要な範囲に限定されている」とした。
 法案に先立ち、安倍内閣は昨年7月、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をした。この妥当性について尋ねたところ、回答した116人が「妥当でない」とした。「都合のよい憲法解釈は法的安定性を失う」といった批判があった。法案が合憲と答えた2人を含む6人は無回答だった。
 政府は集団的自衛権行使容認の根拠として1959年の砂川事件の最高裁判決を挙げている。この判決が集団的自衛権行使を「認めていない」と答えた人は95人で、「認めている」は1人。「判決は判断していない」などとして「その他」を選んだ人が24人、無回答が2人だった。
 憲法判例百選は重要判例の概要を紹介し、意義を解説する専門書。衆院特別委員会で法案の合憲派として菅義偉官房長官が名を挙げた3人は執筆していない


アンケートの母集団は『判例集「憲法判例百選」』の執筆者ですが、一般人にはこの判例集の執筆者であることが憲法学の世界でどういう意味を持つのか分かりかねます。邪推すれば、「法案の合憲派として菅義偉官房長官が名を挙げた3人は執筆していない」からこの母集団にしたともとれなくもありません。

なぜ、この209人を母集団として適当とみなしたのか、説明があるべきです。

また、アンケートの設問が紙面に載っているものが全てなのか分かりません。設問の順番も不明確です。朝日新聞の世論調査は設問をすべて掲載しています。それと比べ、情報として見劣りがします。

なにより、集団的自衛権の合憲違憲の前に、個別的自衛権の合憲違憲を問うべきです(問うたのかもしれませんが)。案外、個別的自衛権(自衛隊)さえ違憲と考えている学者が多いのかもしれません。そうだとするとこの記事を読んだ一般人の印象は少し違ってくるのではないでしょうか。

【アニメ】響け! ユーフォニアム

京都アニメーションの作品です。今回のテーマは高校の吹奏楽部です。

私の通っていた高校にも、名前が吹奏楽部かどうかは覚えていませんが、楽器を演奏するクラブ活動はありました。私は音楽関係には疎いので、馴染みはありませんでしたが、この作品みたいにハードな活動をしていたように記憶しています。おそらくコンクールで勝てるようなレベルではなかったのだとは思いますが・・・

京とアニメーションらしい美麗な絵でした。「らしい」と書きましたが、実際は作品を発表するごとに進化しています。

ストーリーの方は、様々な伏線が回収せずに終わったように思います。また、主人公が主人公らしかったのはシリーズの終わりごろになってからというのも気になります。複数主人公にしてオムニバス形式にした方がわかりやすかったかもしれません。

最近の京アニは必ず続編があるので、続編に期待します。

【朝日新聞】自民・船田氏の問題発言?

7月10日朝日新聞朝刊の記事より

主権者教育「ばい菌で免疫を」 自民・船田氏
 自民党の船田元・憲法改正推進本部長は9日、東京都内で講演し、18歳選挙権の導入に伴う主権者教育のあり方に関し、自民が高校教員に「政治的中立」を求め、逸脱した場合は罰則を科すことを盛り込んだ提言について、「賛成していない」と述べた。
 船田氏は講演で「最初から罰則を設け、法律改正で政治的中立を学校に求めるのはいかがなものか」と語った。
 また、教育現場での政治的中立性について「政治を何も教えないことが『中立』と曲解されている。それは無菌状態の若者をつくり、なんか変な雑菌がきたらすぐに病気にかかる」と指摘。政党の考え方をばい菌に例えて「いろんなばい菌を学校に持ち込み、若い人々に免疫をつけることが主権者教育だ」と述べた。


政治家は日々、さまざまな発言をしています。それを逐一新聞記事にできるはずがありません。わざわざ記事にしたということは、朝日はこの発言になんらかの報道価値があると考えているはずです。

その価値とは、“問題発言”となる可能性があるとの判断でしょう。記事を書くことで、大火にしようとしているのだと思います。

一般の常識を持っていれば、船田氏の意見には反対であっても、問題発言だとは思わないはずです。若いうちから色々な政治的主張に触れて自分で考える習慣をつけておかないと、おかしな政治主張にひきずりこまれる恐れがあるというのはもっともな意見です。

問題発言化するのは無理があります。

また、記事に引用された船田氏の発言を読むかぎり、ばい菌にたとえられているのは「政党の考え方」に限らず、政治に関する様々な主張であることは明白です。

あざとい記事です。

【アニメ】ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

原作は未読です。

壮大っぽい設定があるようですが、途中で終わった感が丸出しです。評価しようにも、もう少しキリのいいところまで進んでいないと難しいものがあります。

神々の世界で何か主人公に対する陰謀めいたものが進行しているようですが、それも途中で終わっています。

ロールプレーイングゲームの世界観を持ってきているので、主人公の目的という重要な事柄が説明されていません。また、あまりにもお人よしすぎるのもリアリティに欠けます。

二期がなければ、原作本のコマーシャルとしかいいようがありません。

【朝日新聞】反差別、ともに歩もう 国や立場超え、連帯広がる

7月7日朝日新聞夕刊の「反差別、ともに歩もう 国や立場超え、連帯広がる」より

 国籍や性的指向などを理由に差別をあおるヘイトスピーチ。それにあらがう反差別の動きに変化がみられる。マイノリティー(少数者)の当事者だけによるものとしてではなく、マジョリティー(多数派)との連帯という形に進化し、その裾野が広がりつつある。
 6月28日、性的少数者の人権を訴えるパレードが世界各地で開かれた。韓国・ソウルでもこの日、「コリア・クィア・フェスティバル」のパレードがあり、約3万人(主催者発表)が参加した。
 キリスト教徒が国民の3割を占める韓国では、同性愛に対する反発が根強い。パレードの出発地点近くでは、キリスト教系の保守団体が「同性愛を拡散する動きを阻止せよ」と訴えた。侮蔑の言葉が書かれたプラカードも目についた。
 これに抗議して、「AGAINST HOMOPHOBIA(反・同性愛嫌悪)」の横断幕を掲げる一団がいた。日本から駆けつけた約40人だった。このパレードは当初、警察が反対派との衝突を警戒し、不許可としたことから、日本でも支援の動きが広がっていた。
 愛称は「おーけー」の大学4年の男子学生(21)と、「ぼん」と呼ばれる会社員男性(29)もソウルにいた。2人は昨年7月、ぼんさんらが大阪で主催した「仲良くしようぜパレード」で出会った。
 ぼんさんは京都生まれの在日コリアンだ。2009年に京都朝鮮第一初級学校(当時)が、翌年に在日の利用者が多い老人介護施設が、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の差別街宣を受けたことをきっかけに、反差別へ動き出した。13年からはヘイトスピーチに抗する活動「カウンター」を始めた。
 そんなぼんさんらが、前向きなメッセージも発したいと始めたのが仲パレだ。ぼんさんは「人種も性的指向も関係ない。仲良くしようぜ」と訴えて歩いた。
(略)
 差別の標的とされた少数者だけでなく、多数派が主体的に反差別の声を上げる――。こうした連帯が、日本で広がっている。
(略)
 13年に「レイシストをしばき隊」(現・CRAC)を始めた編集者の野間易通(やすみち)さん(48)によると、「カウンター」の特徴も「少数者の在日を守るためではなく、社会の公正さを守るために闘う」という理念にある。少数者か多数派かといったこととは違う立場で人々が行動し始めたことで、反差別の担い手が広がったというのだ。
 7月5日夜、東京・渋谷のトルコ大使館前。イスタンブールであった性的少数者のパレードが警察に妨害されたことへの抗議に、60人超が集まった。その大半が性的少数者ではなかった。安全保障関連法案に反対するデモを展開する学生団体「SEALDs」(シールズ)のメンバーもいた。
 連帯は広がり、うねりとなるかもしれない。高橋さんは「新しい民主主義の可能性が芽生えている」と期待感を示す。(ソウル=二階堂友紀)


私も、性的少数者を差別するのは基本的には間違っていると思います。

「基本的」と断ったのは、幼女が好きで実際に行動に移す奴とか、死姦を愛好しているとかいうのになると、流石に受け入れるだけの度量は持っていません。

それはともかく、この記事で話題にしている同性愛者や両性愛者を差別することには反対です。

いわゆる「ヘイトスピーチ」といわれる朝鮮民族を狙い撃ちにした汚い言葉を投げかける行為も好ましいとは思っていません。ただし、ニューズウィークの記事で読みましたが、「ヘイトスピーチ」に反対するデモ隊も区別がつかないような悪口雑言だったようです。どっちもどっちだ、と考えています。

集団的自衛権に関しては、賛成です。憲法解釈上、個別的自衛権はあるが集団的自衛権はないのだという学者の意見は尊重しますが、憲法解釈ではなく日本のあるべき姿として、個別的自衛権に賛成だけど集団的自衛権には反対という立場になると納得できません。

このように私の意見を開陳した上で本題に入ります。

話は飛ぶようですが、私の会社に任意加盟の労働組合があります。労働環境や給料に対する意見には、組合に同意するところが多いのですが、実態は日本共産党の下部組織です。部分的に賛成な意見もありますが、思想的に相容れないので、私は距離を置いています。

この記事からも同じ臭いを感じました。

反・反同性愛といった割と穏当な運動体に入り込んで乗っ取るという行為、いわゆる「オルグ」というやつなのでしょうか。

記事では、「連帯は広がり、うねりとなるかもしれない」などと調子のいいことを言っていますが、思想的に同一方向を向くことを期待する「連帯」には懐疑的にならざるを得ません。

【ウルトラQ】第二十六話 燃えろ栄光

第二十六話の「燃えろ栄光」の感想です。

ボクサーに幸運の予言をさずけるペット「ピーター」のお話。ピーターの予言どおりのノックアウト宣言を実現させて連戦連勝のボクサーだったが、次の試合で敗北の予言をされてしまい、試合放棄をして失踪してしまいます。

ピーター自体は、周りの熱に影響して巨大化しますが、特に人間を襲おうというものではありません。またピーターは、ウルトラQの世界では存在が確認されている実在の深海生物ですので、「怪獣」というくくりには入りません。

ピーターの予言も、ボクサーの自己暗示であることが匂わされていて、必ずしも異能の力を持っているという設定でもないようです。

したがってストーリーに不思議な要素というものは全くありません。その意味ではウルトラQの中では異色作といえるでしょう。

この回は、まったく記憶にありませんでした。観ていなかった可能性もありますが、不思議成分が足りないために子供には面白く感じられなかったのかもしれません。

【アニメ】Fate/stay night Unlimited Blade Works 2ndシーズン

1stシーズンに続けての視聴です。同シリーズのアニメ作品は、ZEROも前作の「Fate/stay night」も映画版も観ています。但し、ゲームは未プレイです。

ちょっと戸惑ったのは、ライダー・アサシン・ランサーといった他のサーバントにほとんど焦点が当たらなかったことです。バーサーカーも変な退場の仕方でした。

ZEROや前回のテレビシリーズではこのようなことはなく、すべてのサーバントとマスターに見せ場がありました。

想像ですが、ゲーム自体が一回のクリアまでに、特定のサーバントとマスターにのみ焦点があたり、何回もクリアすることで最終的に物語のすべてに接することができるようになっていて、今回のシリーズは、一つのルートに特化していた。

一方のZEROは原作が小説のため、当たり前ですが1ルートしかなかった。前回のテレビシリーズは、すべてのルートから見せ場を取捨選択していたのだと思います。

このため、原作ゲームの未プレイ者にはとっつきにくかったというのが正直な感想です。

ただし、絵は美麗で、動きも素晴らしかったです。

【時事問題】議員がFXで儲けるのは?

維新の党の政調会長がFXで5000万円を儲けたそうです。

7月5日の朝日新聞の朝刊より引用します。

 維新の党の今井雅人政調会長が、通貨の売買で利益を狙う外国為替証拠金取引(FX)で5130万円の所得を生み、所得6位になった。6月30日に公開された国会議員の所得でわかった。ディーラー出身の今井氏はかつて都市銀行の資金為替部に所属。「私はプロ。何十年に1回という為替相場で利益を上げた」。今井氏は安全保障関連法案の対案をまとめる重責を担い、自ら国会で質問に立つこともある。(田嶋慶彦)


国会議員がFXをやっても非合法ではないようですが、釈然としません。

私はプロ」って、あなたの本職は議員でしょ、と言い返したくなります。

普通、5000万円を儲けるの損するのという個人取引をしていたら、本職に専心できるはずがありません。

また、彼が5000万円儲けたということは、どこかでその分損をしている人が、一人とは限りませんが、いるはずです。国会議員としてそれはどうなのかと思います。

投資で儲けたいのであれば民間人としてやるべきです。

【映画】ストレイヤーズ・クロニクル

監督:瀬々敬久

二つの秘密実験で進化した人間を作り出そうとします。一つはストレスを与えることで脳内ホルモンによる進化、もう一方は遺伝子操作による進化。国家機関を含めたいくつかの思惑で、二つのチームが激突する。という話です。要するに、「甲賀忍法帖」とか「X-MEN」的なものです。

その割には、どうしたことなのか「超能力」がたいしたことありません。正確には、それなりに凄い能力なのかもしれませんが、たいしたことがないような見せ方しかしません。

また、二種類の実験によってチームが分かれている割には、能力のチーム色がありません。高速移動という能力にいたっては両チームに共通する始末です。

クライマックスのアクションシーンは廃工場で、という低予算ぶりもげんなりします。Vシネマじゃないんですから、もう少しお金をかけてほしいです。

若手の役者が大勢出ていますので、役者で客を集める映画のようでした。

【アニメ】黒子のバスケ 3期

一期も二期も観ていました。

二転三転した試合はついに決着し、主人公チームの全国優勝という王道の展開でした。単純なスポコンとも違いますし、異能力バトルというわけでもありません。主人公としては破格の位置づけ(バスケットの能力はライバルたちよりも明らかに低い)のままで最後まで押し通しました。今後、スポーツ漫画を語る際に、言及せざるを得ない作品だと思います。

黒子(主人公)と5人の天才たち過去のいきさつも明かされました。一期からわだかまっていた伏線もきれいに回収されました。

長期にわたるアニメ放映でしたが、だれることなく最後まで高い質を維持してくれました。高く評価すべき作品です。

【時事問題】市議の不祥事に市長は責任があるのだろうか?

石狩市の自民党の市議会議員が覚醒剤を使用した疑いで逮捕されました。

この件について、自民党道連の幹事長と市議会議長と市長がマスコミの取材に応じています。NHKのサイトより引用します。

(略)
自民党道連は1日、臨時の会議を開き、大平議員を除名処分とすることを決めました。
会議のあと、自民党道連の吉田正人幹事長はNHKの取材に対して、「人としてあるまじき行為で、道民の皆様に申し訳なく思っている。
地方議員の資質が厳しく問われている中で起こった事件で、議員ひとりひとりが改めて自覚をもつように対応していく」と述べました。
また、石狩市議会の伊藤一治議長が1日、記者会見し、「逮捕された大平議員は行動力があり、若手議員の中心的な存在でした。覚醒剤の使用をうかがわせるような言動はなく、まさかという思いです。
事実が明らかになれば厳粛に対応し、市民への説明責任を果たしていきたい」と沈痛な面持ちで話していました。
また、会見に同席した田岡克介市長は「社会人として許しがたい行為です。市民の皆さんに心からおわび申し上げたい」と話していました。


自民党の反応は、所属議員の不祥事ですので、当然です。

議長の言うことも分からなくはありません。議長は公的には議員の代表という立場です。覚醒剤を使っていたかどうかまで管理監督できるわけはないですが、立場としてはそうなるのでしょう。

よく分からないのは、市長の反応です。市長は行政の代表であって、議員の代表ではありません。市議は、市長とは別個に市民が選出しています。議員が何をしようと市民に謝る立場にはないはずです。

別に文句があるわけではありません。なんか変だなあ、と思っただけです。
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えいび

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