【アニメ】ベルセルク

原作は既読です。

過去のアニメ化も映画版も観ています。いままで映像化したのとは違う章の映像化で、今クールで一旦終了していますが、二期が予告されています。

今まで映像化した話とは違って、割と地味(アクションは地味ではありません。話の起伏として地味という意味です)ですし、分割クールなので、この段階では評価のしようがありませんが、問題のない水準だったと思います。

過去の因縁話を知らないと理解しにくいところもありますが、これは原作に準拠しているので仕方ないところです。

気になるのは、長大な原作をどこまで映像化するのか、というところです。

次のクールも観るつもりです。
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【時事問題】所信表明演説での拍手について

26日の安倍首相の所信表明演説で、自民党議員が起立して拍手した件で、野党のコメントを朝日新聞の記事より引用します。

(略)
  安倍氏と自民議員らの行動について、民進党幹部は「品がない。国会のルールを無視した最悪のパフォーマンス」と批判。日本維新の会の馬場伸幸幹事長は「ちょっと異常な光景だ。落ち着いて真摯に議論をしあうという状況ではなく、自画自賛をするためにやっていると、言論の府ではなくなってしまう」と懸念を示した。生活の党の小沢一郎代表は「異様な光景だ。今までも日本の議会では見られないと思うし、北朝鮮か中国共産党大会みたいなアレで、ちょっとますます不安に感じた」と語った。
(略)


小沢氏といえば民主党が政権与党だった当時、議員を引き連れ中国詣でをしたり、来日した中国共産党の幹部の天皇陛下への会見をルール無視でねじ込んだり、と中国寄りの姿勢を示してきました。それが一転、中国共産党大会の光景を批判的なトーンで取り上げています。中国に対してなんらかのシンパシーを感じているなら、こんな言い方はしなかったはずです。中国人が聞いたらさぞ驚くことでしょう。

要するに、この人には筋の通った見識というものがないのでしょう。その場その場で利用できるものは利用するというだけの政治屋に過ぎないことが明らかになりました。

民主党幹部の意見も分からなくはありません。しかし名前が出てないというのは、記者に匿名を条件でコメントしたのでしょう。この程度の意見を匿名にしなければ出せない、というのが分かりません。堂々と名前を出すべきです。

【アニメ】一人之下

中国産のアニメです。日本のスタッフも噛んでいるらしいですが、中国の制作会社の名前を前面に押し出していますので、中国アニメと呼ぶべきでしょう。

私は中国政府には批判的ですが、中国人の友人はいますし、漢字文化にも敬意を払っています。中国人に対して隔意はありません。したがって、このアニメの評価も、中国アニメだからという理由で厳しいことを言うつもりもありません。むしろ、甘く評価していると思います。何が甘いかというと、日本で作った作品だったら視聴打ち切りにするレベルなのに、頑張って最後まで観たことです。

けれど、最後まで観なければ苦言を呈することもないわけで、その意味で、甘いのではなく、酷なのかもしれません。

一番の問題は、完結しなかったことです。よその国に乗り込んで勝負をかけた作品が未完というのは制作陣の姿勢を疑います。完結しなくても、面白さが伝わるものはありますが、この作品の場合、キャラクタと状況の紹介程度で話が終わって、これからが本番というところでの最終回です。続きはクールを改めてというつもりかもしれませんが、それは実績を積んでからすることです。営業的な判断ミスです。

作画も悪いです。あまり、“作画作画”といいたくはないのですが、ちょっと酷すぎました。

良かったのはアクションシーン(殺陣)です。なかなか力が入って丁寧に描いていましたし、包丁を使った殺陣も新鮮でした。しかしどうしたことか、最終回の一つ前では力つきたのか、アクションシーンを描かないで、怯える群衆を描くという手抜きでがっかりしました。

おそらくスケジュール管理に失敗があったのでしょう。

褒めるところが少なかったですが、外国作品の日本上陸は良い刺激になる可能性があるので、基本的には歓迎しています。

この制作会社は別作品を10月期にも放映するとのことです。次もよっぽどのレベルでない限り視聴してみます。

【アニメ】はんだくん

原作は未読。「ばらかもん」のスピンオフです。「ばらかもん」はアニメが結構面白く観ていました。「ばらかもん」の感想はここです。

残念ながら「はんだくん」は「ばらかもん」に遠く及びませんでした。

誤解がギャグになるというのは分かります。この作品では、周りから好かれ尊敬されているのに、嫌われていると誤解がありました。しかしそういう誤解は、一回限りにすべきです。1クールもひっぱる力はありません。可笑しさよりも、不自然さが印象に残ります。

また、「ばらかもん」の主人公は、内向的ではあっても、気に入らないことをいった書道界の重鎮をぶん殴る性格でした。「はんだくん」のキャラとはつながりを感じません。スピンオフとしての楽しさもありませんでした。

【アニメ】ReLIFE

原作は未読です。

はやり(?)のやり直しものですが、時間跳躍ではありません。ある会社のプロジェクトで、無職の人間を薬で若い姿に変へて高校3年をやり直させるというものです。なにかデータを取るためのプロジェクトみたいですが、どういう目的なのか明かされていません。実験が終わったら、関わったすべての人間の記憶を操作してその人はいなかったことにする予定らしいですが、なんでそんなややこしいことをするのかの説明もありません。

そうした不備は、多分どうでもいいことなのでしょう。大人が十代をやり直すとどういうドタバタが起きるか、というところに面白さを見出すべきなのだと思います。

原作はまだ続いているみたいなので、アニメ版だけの感想ですが、低評価です。

青春ものとしてはそれなりにまとまっているのだとは思います。しかし、肝心かなめの、大人が人生をやり直したら、という設定が生かされていません。普通に、前の学校でちょっとあった生徒が新しい学校に転校して新しい仲間を作る話、で十分に成立しています。

肝心の設定が、全く無駄、というのでは褒めるわけにはいきません。

【朝日新聞】投書欄「どう思いますか」:“改憲派から護憲派へ3点質問”

9月14日朝日新聞朝刊の投書欄。毎週掲載の、投書に対する反響の投書を載せる「どう思いますか」のコーナー。今週は、“改憲派から護憲派へ3点質問”についての第二週です。第一週についてはここに書きました。たたき台となった意見は愛知県の無職の男性(83)の次の投稿は再掲載します。

 参院選の結果、憲法改正の議論が本格化しそうです。しかし、これまでの議論は改憲派と護憲派の意見がかみ合わないまま推移しているのではないでしょうか。両派の間で質問と回答を重ねる議論が必要と考えます。まず、改憲派の私から護憲派のみなさんに質問させていただきます。
 (1)戦争放棄や戦力の不保持が9条に定められているが、それだけで日本は戦争を仕掛けられたり戦争に巻き込まれたりしないという根拠はあるか。
 (2)改憲派の「日本が第2次大戦後、戦争をせずにこられたのは、日米安保体制や自衛隊の存在のおかげ」という意見をどう思うか。この考えを否定されるなら、日本が平和を維持できた理由をどう考えているか。
 (3)日本の近隣には核武装を進める北朝鮮や、南シナ海や東シナ海で覇権をうかがう中国がいる。こうした国々の覇権主義的な行動を止めるには、対話のほか、抑止力として一定の軍事力も必要ではないのか。
 ぜひ護憲派の方々のご意見を伺いたい。


反響は四つ。

まず、東京都の無職の男性(84)の投書です。この方は「安全保障では抑止と安心供与が車の両輪」という意見ですので、戦力の保持を認めています。つまり教条的9条論者ではありませんので、元投稿子が問うている相手ではありません。

二つ目は、東京都の大学生(22)の投書です。この方は、日本が戦争をせずにこられたのは、「日本が武力を持たず、対話による平和外交を続けてきた結果」という認識です。つまり、日本は武力を持っていないという認識です。この大学生は自衛隊の存在も知らないみたいです。論外ですので、反論する必要さえ認めません。

三つ目は、大阪府の公務員の男性(57)の投書です。この方は、「戦争放棄を叫ぶだけでは、野心の強い国にとって日本は攻めやすいだけ」との意見ですので、これも教条的9条論者ではありません。

四つ目は、愛知県の作家の男性(60)の投稿です。これは引用します。

私も意見を述べさせてもらいたいと思います。
(1)戦争は「このままでは他国から攻められるから、その前に攻撃しなければならない」として始められることが多いもの。攻撃を放棄している国が攻められることはあり得ません。
(2)平和を維持できたのは、憲法で戦争を放棄したから。在日米軍は、日本にある基地を自国の戦略に利用してきただけです。
(3)北朝鮮の核・ミサイル開発など様々な行動は、自国存続のためのものでしょう。中国の東シナ海の活動も、彼らからすれば主権を持つ海域のパトロールをしているだけです。日本への攻撃など考えられません。
近隣国の脅威を針小棒大に言い立て、これを理由として憲法を改正する動きのほうが心配です。自民党の改憲草案をみると、有事の際に政府の権限を強化する緊急事態条項の導入など、全体に個人の人権、自由を制限しようとしていると感じます。日本の平和にとっては、そうした動きのほうが大きな脅威であるといえます。


「攻撃を放棄している国が攻められることはあり得ません」というのは歴史的には全く間違っています。現代においてはどうかといえば、いい例がイラクです。フセイン政権は米国を攻撃するそぶりもないのに、米国に戦争を仕掛けられ倒されました。フセイン政権がいいか悪いかは別問題です。

この方たちには現実が見えていないように思えます。なにしろ、東シナ海の中国の活動が「パトロール」に見える人なのですから。

さて、記事の担当者によれば、改憲派への逆質問があったようです。
(1)9条を改めれば平和が維持できるという根拠はあるのか
(2)沖縄の犠牲の上に成り立つ安保体制でよいのか
(3)集団的自衛権の名の下に自衛隊が海外で活動を広げれば、結果として戦争やテロのリスクを高めないか
の3点です。

私の回答です。
(1)9条の改正は、平和の維持に直結しません。戦力放棄の条文が現実に合っていないから改正すべしという意見です。
(2)よくありません。戦争が終わって70年も経つのに、いまだに米軍に日本にいるのは賛成できません。日米同盟は否定しませんが、日本は日本人が守るべきです。
(3)そういう可能性もあります。一方で、世界で起きる戦争やテロを未然に防ぐ一助になるかもしれません。

【アニメ】バッテリー

原作は未読です。TVドラマなど他メディアにも展開していてその一つがこのアニメ化のようですが、観たことのあるものはありません。

面白くなるのかな、と思って観ていましたが、最後まで面白くなりませんでした。

題材は中学野球で、主人公は速球をなげる投手です。相棒はキャッチャーで、主人公の速球を捕れるのはチームで彼だけです。そんな彼でも本気の速球は捕球できないみたいです。主人公をライバル視する全国クラスのバッターも出てきます。

何がいけないかというと、各キュラクタがなぜ他のキャラクタに執着するのかが見えないことです。主人公からすれば、相棒のキャッチャーは、比較的マシというだけの駄目キャッチャーです。キャッチャーからみれば、主人公は協調性のない人間でしかありません。全国クラスのバッターからみれば、主人公とは遊びみたいな勝負でからんだだけです。

互いになんで執着し合っているのかを説明できていないため、視聴者は置いてきぼりです。原作ではきちんと説明してあるのかもしれませんが、アニメだけ観た私には全く理解できません。

試合のシーンも絵的に映えるわけでもありません。肝心の勝負がどうなったかも不明です。これは勝敗以外の部分に関心を向けさせたかったのかもしれませんが、まるで成功していません。

【アニメ】七つの大罪 無印&聖戦の予兆

一期にあたる「七つの大罪」(無印)は東京MXで放映がありました。二期の「聖戦の予兆」の放映と多少かぶりましたが、よいタイミングで視聴できました。

原作の漫画は未読です。

いかにも連載漫画らしく、話があっちいったりこっちいったりしています。聖騎士の反乱は一貫していましたが、神器の回収や、七つの大罪をはめた陰謀の真相究明とか、手配書と容貌が違う理由とか、忘れて進行している気配さえあります。

おうおうにして、こうした欠点はストーリーの破綻につながるのですが、この作品は例外でした。その場その場の話の面白さが際立っていて、毎回楽しめます。

また、ゴウセルの声(CV高木裕平さん)には驚きました。一目ぼれならぬ“一耳ぼれ”をしてしまいました。もとのキャラクタ造形も際立っていますが、声にも並々ならぬものを感じます。いままでのアニメ声優の演技とは違う凄みがありました。「聖戦の予兆」をみると、今後ゴウセルが物語の鍵を握っている気配もありますので、第三期(制作発表済み)が楽しみです。

【映画】スーサイド・スクワッド

2D字幕スーパーで見ました。

バットマンとかスーパーマンなどのアメコミに出ていた悪党たちでチーム(スーサイド・スクワッド)を編成し悪に対処しようという趣向です。

残念ながらアメコミには疎いので、このチームの悪党たちが既存の作品にでていたのか、それともこの作品のために創造されたのかわかりません。チームには入っていませんがジョーカーがバットマンに出ていたのは知っていますが・・・

悪党たちを抑えるために首筋に小型爆弾をセットし、いつでも爆破できる準備をしています。ここらへんは、「ニューヨーク1997」を思い出させます。ミッションが要人救出で同じなのも「ニューヨーク1997」へのオマージュかもしれません。

しかしながら、作品の出来は段違いです。

悪党を集めたチームのはずなのに、結構イイ人たちなのが一番いけません。これでは作品のコンセプトが台無しです。本当に悪い人間だった「ニューヨーク1997」の主人公にまるで及んでいません。

敵ボスはエフェクトを駆使するし、最大爆発で解決するし、最後はみんな家族や恋人のもとに帰るし、と展開は陳腐の一言です。

また、日本人の刀使いが出てきて、セリフが日本語なのですが、これがとんでもない棒読みで泣きたくなりました。

猛宣伝のおかげなのか結構混んでいました。

あまりお薦めはできません。

【朝日新聞】二重国籍問題

9月20日朝日新聞朝刊の文化・文芸面。『重国籍から見える「今」』という記事で、二重国籍問題を取り上げています。

 国際社会学者の佐々木てる・青森公立大准教授は、日本と米国の二つの国籍を持つ。しかし、そのことを自分で確認したのは40歳を過ぎてからだ。
 両親は日本人で、米国滞在中に佐々木さんが生まれた。米国は国内で生まれた人に国籍を与えるため、「もしかしてパスポートがとれるかもと思い米国大使館に行ったら、本当に発行されて驚きました」。
 国内で生まれた人に国籍を与える出生地主義の国がある一方、日本のように親が日本人なら国籍を与える血統主義の国もある。「各国に主権があり、それぞれに国籍の制度があるため、はざまで重国籍や無国籍が生まれます」
(略)
 日本でも複数の国籍を持ち国境を越えて活躍する人が増えた一方で、政治でも経済でも「国」の存在は依然大きい。五輪やパラリンピックでは多くの人が日本人選手を応援する。「国のリーダーが他国の国民でもある事態などあり得ないと感じるのが普通なのかもしれない」と、日米両国籍を持つ佐々木てるさんは語り、こう付け加えた。
 「両方の国を大事に思えばこそ、両国が戦争にならないよう平和な関係を築こうとする可能性もある。これからの国際社会を考えれば、重国籍というだけでリーダーとして不適格だとみなすのはそぐわない。多様なルーツを持つ人材として活用する選択もありえるのではないか」


二重国籍を容認している国はあるので、日本でも認める方向で考えてもいいのかもしれません。現実に二重国籍の人は私の周囲にも複数存在しています。しかしそれは一般市民の話であって、政治家が二重国籍というのはちょっと違和感があります。

それはともかく、二重国籍を否定する意見として、“両国が戦争になったらどちらにつくのか?”という問いがあります。その答えとして、典型的なのが、佐々木准教授が言うような「両方の国を大事に思えばこそ、両国が戦争にならないよう平和な関係を築こうとする可能性もある」というものです。

しかし、これは、すり替えです。

問われているのは、戦争が起きた後にどう振る舞うかであって、戦争が起きる前の振る舞いではありません。

個人がどう頑張っても戦争を避けられるとは限りません。質問されているのは、“それでも起きてしまったらどうするの?”ということであり、“○○国につきます”とか“どちらの国にも協力しない”とか“第三国に亡命します”とか、いうのがあるべき回答です。

このような回答は、話のすり替えにほかなりません。

【アニメ】Re:ゼロからはじめる異世界生活

原作は未読です。

異世界に迷い込んだ主人公が、死ぬことがきっかけで時間が巻き戻るという設定です。

時間ループものは、過去にいくつも存在しているので、その点の目新しさはありませんが、一つのループから抜けても、また次のループに突入してしまうというのは今まで無かったように思います。これは、一巻一巻である程度の完結を求めながら連作にしたいというライトノベルのスタイルが生み出したものだと考えられます。

細部まで考え抜かれているのがわかり、完成度が高いと感じました。

残念ながら、どういう理由で「死に戻り」体質になったのかという肝心な部分について解明されませんでした。まだ続いている原作を映像化したことの代償といえるでしょう。

続編があるなら是非観たいです。

【時事問題】野党共闘

朝日新聞の記事より引用します。

生活の党の小沢一郎代表は17日、共産党との共闘を批判してきた民進党の野田佳彦前首相が同党の幹事長に就いたことについて、「現実として、野党共闘を否定することはできない」と述べた。衆院選に向け、野田氏が共闘を否定するのは不可能との見方を示したものだ。盛岡市内で記者団に語った。
 小沢氏は野田氏と対立してきた。民進党で幹事長以外の人事の了承が週明けにずれ込んだことについても「民進党がごたごたしているのはなぜか。考えればわかることだ」と発言。党内での野田、蓮舫両氏に対する批判が背景にあるとの考えを示唆した。


民進党にとって日本共産党との野党共闘は悩ましい問題です。政策が違う政党と選挙で共闘すると、政権をとったらどうするんだ、と批判されるのは火を見るよりあきらかです。しかし、共産党と共闘しないと、当面は自公に勝つのは難しいというのも事実です。

理念的なことを措いても、共産党はそれなりの票(支持率)を持っている一方、共産党を嫌う層がいるのも事実で、その差し引きをどう考えるかという現実的な問題もあります。

しかし、支持率が安定して0%の生活の党との連携に悩む必要はありません。生活の党にほとんど影響力はありません。一方、生活の党(小沢氏)を嫌う有権者はいっぱいいます。

民進党は、生活の党との野党共闘は拒否するのが正しい選択だと考えます。

【朝日新聞】(Re:お答えします)台風○号、実は名前がある?

9月17日朝日新聞朝刊。読者の質問に答えてくれる「Re:お答えします」のコーナー。今回は「台風○号、実は名前がある?」です。

 台風には名前があるそうですが、天気予報では「台風○号」としか言いません。何のために名前を付けているのですか?(徳島市 公務員男性 38歳)

 北西太平洋と南シナ海で発生する台風は、国連の専門機関から指名された日本の気象庁がその年の発生順に番号をつけています。天気予報では「台風○号」と番号で呼ぶのが一般的ですが、名前もあります。8月に東北に上陸した台風10号は「ライオンロック」。香港の山の名前です。
 この名前は、日本や中国、韓国などアジアを中心とした14の国と地域が加盟する政府間組織「台風委員会」で1998年に採択された140のリストをもとに、2000年から順番に付けられています。約5年で一巡し、繰り返し使われます。アジアの人々になじみのある名前をつけて、防災意識を高めてもらうといった狙いがあるそうです。
(略)
 1999年までは米国が英語の人名をつけていました。国内で1千人以上が犠牲になった47年の「カスリーン台風」はその例です。
(略)
 気象庁は国内向けの気象情報で「台風第○号」と表記しており、名前が浸透していないのは「ずっと番号を使ってきたためでは」(担当者)と見ています。
(略)
(社会部・小川崇)


『名前が浸透しないのは「ずっと番号をつかってきたためでは」』ありません。気象情報を名前で発表しないからです。名前だけを発表したら、それが浸透するに決まっています。

しかし、「ライオンロック」だのといった名前がついていると、防災意識が高まるという理屈は全く分かりません。あくまで番号で発表している気象庁もそんな理屈は信じていないのでしょうし、同様にマスコミも信じていないから、番号で報道しているのだと思います。

国連の委託を受けた日本の気象庁が番号を振っているのだから、それを使えば問題ないはずです。「台風委員会」なる組織が、この140個の名前を選ぶのに、経費をいくらかけたのかに興味があります。

【朝日新聞】(ニュースQ3)NHK報道めぐり「貧困たたき」、なぜ起きた

9月14日朝日新聞朝刊の社会面。「ニュースQ3」のコーナーの「NHK報道めぐり「貧困たたき」、なぜ起きた」より

 発端は8月18日のNHK「ニュース7」。貧困問題を高校生らが話し合う神奈川県主催のイベントで、母子家庭の女子生徒が語る様子を取り上げた。自宅での取材も交え、パソコンを買うお金がないこと、進学をあきらめかけていることなどを伝えた。
 ところが放送後、「自宅にアニメグッズがたくさんあり、散財してる」などの指摘が続々とネットに投稿された。女子生徒のものとされるツイッターの過去の投稿を元に、「何度も映画を見ている」などと批判し、「貧困というのはNHKの捏造」と「炎上」した。
 片山さつき参院議員(自民)はツイッターに「節約すれば中古のパソコンは十分買えるでしょう」などと、NHKに説明を求めたと投稿した。ネットには学校や自宅をさらす書きこみも。県によると、実際に家の近くに人が来たりもしているという。
 放送内容に間違いはあったのか。NHKは取材に対し、「食べるものもないというレベルの貧困ではなくても、経済的困窮によって、高校生が希望する進路をあきらめざるをえない現実があることを伝えるもの。放送内容は、すべて事実に基づくものです」とのコメントを出した。
 ネットでは、貧困たたきへの抗議の声も広がり、8月下旬には各地で抗議デモもあった。
 今回の問題で見えてくるのは、「貧困」を巡る認識の違いだ。飢餓状態にあるような「絶対的貧困」に対し、先進国で問題となっているのが「相対的貧困」。年間の所得が真ん中の人の半分(2012年は約122万円)に満たない家庭を指し、子どもの6人に1人が貧困状態とされる。
 貧困世帯の子どもの支援に取り組むNPO法人キッズドアの渡辺由美子理事長は、「子どもたちはスマートフォンを持ったり、見た目に気を配ったりと、必死で『普通』を装っており、相対的貧困は問題が見えにくい」と指摘する。
(略)
 ネットでは以前から、生活保護受給者へのバッシングなどが起きている。英国でも14年、福祉手当受給者のドキュメンタリー番組が「貧困ポルノ」と批判を浴び、出演者がネットで殺害予告を受けた。
(略)
 (仲村和代、伊東和貴)


くだんのNHKの番組は観ていませんが、ネットで話題になっていたことを知っていました。ネットの議論はどうしても、とっちらかっていますので、このように新聞が要領よくまとめてくれるとコメントしやすいです。

まず、大原則としてNHKでも大新聞でも、その報道が事実か否かという検証がされることは正しいことです。マスコミは嫌かもしれませんし、今回の場合は、個人攻撃に近い書き込みもあったようで行きすぎの部分もあったようです。しかし、調査・検証自体がいけないということはありません。

次に、相対的貧困と絶対的貧困について整理できていないのはマスコミの方ではないかと思います。

相対的貧困の説明は記事にあるとおりです。したがって、相対的貧困といわれる限界の層がどういう暮らしをしているかは全く関係なく算出されます。非常に金持ちが多い国であれば、相対的貧困層の限界線上の人も毎日ビフテキを食べているかもしれません。逆に貧しい国であれば、相対的貧困層の限界線上より上の収入の人でも三食食べられないかもしれません。

問題になるのは、絶対的貧困の人がいるのに相対的貧困層が多いというパターンです。これは、その社会で富が不当に偏在していることを意味します。要するに金持ちから税金をとって貧困層を救える余地があるのに、それをしていないということです。

ゆえに、相対的貧困層の限界線上の人がどのような暮らしをしているかは重要な問いです。

それとは別に記事に興味深い部分がありました。イギリスでもネットで生活保護受給者へのバッシングが起きていることと、福祉手当のドキュメンタリーが「貧困ポルノ」と非難されていることです。最近、「感動ポルノ」という言葉を知って、なるほどと思いましたが、「○○ポルノ」という言い回しが流行っているみたいです。

【朝日新聞】投書欄「どう思いますか」:“改憲派から護憲派へ3点質問”

9月14日朝日新聞朝刊の投書欄。毎週掲載の、投書に対する反響の投書を載せる「どう思いますか」のコーナー。今週は、“改憲派から護憲派へ3点質問”について。たたき台となった意見は愛知県の無職の男性(83)の次の投稿です。

 参院選の結果、憲法改正の議論が本格化しそうです。しかし、これまでの議論は改憲派と護憲派の意見がかみ合わないまま推移しているのではないでしょうか。両派の間で質問と回答を重ねる議論が必要と考えます。まず、改憲派の私から護憲派のみなさんに質問させていただきます。
 (1)戦争放棄や戦力の不保持が9条に定められているが、それだけで日本は戦争を仕掛けられたり戦争に巻き込まれたりしないという根拠はあるか。
 (2)改憲派の「日本が第2次大戦後、戦争をせずにこられたのは、日米安保体制や自衛隊の存在のおかげ」という意見をどう思うか。この考えを否定されるなら、日本が平和を維持できた理由をどう考えているか。
 (3)日本の近隣には核武装を進める北朝鮮や、南シナ海や東シナ海で覇権をうかがう中国がいる。こうした国々の覇権主義的な行動を止めるには、対話のほか、抑止力として一定の軍事力も必要ではないのか。
 ぜひ護憲派の方々のご意見を伺いたい。


論点が整理されていて、有益な投稿です。この投稿を私なりに解釈すると、“9条は戦力不保持をうたっているので自衛隊は違憲だ。しかし自衛隊は必要なので、憲法の方を改正すべし”、という意見です。9条を守って自衛隊を解散すべしという護憲派への質問だとみました。9条と自衛隊が矛盾していないという意見については触れていません。

4つの意見が寄せられています。まず、熊本県の大学生の男性(22)の意見。

 両派の間で議論が必要とのご投稿に大いに賛成です。私の回答は次の通りです。
 (1)戦争を仕掛けられないという根拠は、憲法の理念に基づいた具体的な外交や安全保障政策を通じて作り上げていくものです。
 (2)国際関係は様々な要素で動き、平和が続いた理由を安易に絞り込むことはできません。日米安保と自衛隊がなければ戦争に巻き込まれていたのではないかと考えるのであれば、9条がなければ日本がベトナム戦争や朝鮮戦争に巻き込まれ、日本の若者も血を流していたのではないかという可能性も考えるのがフェアでしょう。
 (3)軍事力による抑止に依存することは軍拡競争をもたらし、地域の緊張を高めます。日本が「戦力」を整備することは、かえって紛争の危険を高めることになりかねません。
 軍隊を持つか否かという硬直した二者択一にとどまらず、9条改正の議論を安全保障を柔軟に構想する議論に発展させたいものです。それが日本の民主主義に貢献すると思います。


(1)は9条と9条の理念で平和が守れる、とのご意見のようです。しかし、尋ねられている「根拠」については述べられていません。
(2)は、元投稿を誤読していると思います。元投稿は、戦後の平和に自衛隊と日米安保が貢献したと思うかどうかを問うています。9条の貢献があったかどうかは訊いていません。
日本が攻撃されなかったのは自衛隊と日米安保のおかげじゃないか、という意見であって、日本が攻撃しなかった理由を訊いているわけではないと思います。
(3)は、危険と思われる政権が近くにあるけど、戦力を整備するとかえって危険だという意見です。
この方が、9条と自衛隊は矛盾しないと考えているのかどうか分かりません。これが元投稿子の質問の核心です。

長野県の会社役員の男性(39)の意見は、

 私の考えは、こうです。
 (1)絶対的な根拠はありません。しかし、武力による威嚇や行使を初めから放棄し、交戦権を否認している国に対し、先制攻撃を仕掛けてくる国があるのでしょうか? 実行すれば、攻撃した国は国際社会から孤立することになります。そのリスクを考えると、攻撃を仕掛ける可能性は少ないと言えると思います。
 (2)日米安保体制や自衛隊に加えて、9条に基づく平和主義、そして何より、戦争を経験した方々の平和への思いゆえ、平和が維持できたと考えます。戦争が始まれば命が失われ、すべてが破壊される。その悲惨さを知る世代の思いです。
 (3)自衛のための軍備は必要と考えます。私は憲法の中で基本的人権が最も大事だと考えますが、それを守るためにも。ただ、どの程度の軍備なら自衛のための範囲内と言えるのか、といった部分を議論する必要があるでしょう。
 世代の違う投稿者さんと、是非語り合いたいですね。


(3)で軍備は必要と意見を表明しています。多分、自衛隊と憲法は矛盾していないという意見なのでしょう。したがって、この方は元投稿子が問いかけた「護憲派」ではありません。

大阪府の派遣社員の女性(51)の意見です。

 私は、憲法に修正が必要な部分はあるが、憲法9条の改変は不要だと考えています。以下、ご投稿にお答えします。
 (1)9条の存在だけで戦争回避はできません。9条の理念を国際社会に広め、その理念が実現するよう積極的に働きかけるべきです。
 (2)「日本が平和を維持できたのは9条のおかげ」とも考えられます。9条がなければ日本はすでに米国の戦争に巻き込まれ、派兵していたのでは。自衛隊や米軍基地と9条の共存は矛盾するとの意見もありますが、平和の理念と軍事力の共存は、国際社会全体が抱える矛盾でもあります。
 (3)軍事力で戦争を避けられるという論理に根拠はあるのでしょうか。抑止力に頼れば、必ず軍拡競争になります。「一定の軍事力」は先々、「無限の軍事力」になるのではないでしょうか。軍事力で国際問題が解決した例はなく、複雑な問題には多様なアプローチが必要で、日本は欧米とは違う手法を取ることが可能です。憲法をもっと積極的に使いこなすべきです。


(1)は、世界中が9条を持てば、つまり世界中の国が戦力を放棄したら戦争は起きない、という意見です。正しいと言えば正しいのですが、現実感がまるでありません。
(2)は、日本が攻撃されるという可能性を全く考えていません。つまり元投稿子の質問に答えていません。
(3)は、元投稿子が「対話のほか一定の軍事力も必要」という意見を無視し、あたかも軍事力だけを肥大させろと言っているように誤読しています。そもそも、第2次世界大戦は、日本が米国の軍事力で負けたことで終わったのです。他にも「軍事力で国際問題が解決した例」は山のようにあります。世界史のどこを見ているのでしょうか?

神奈川県のアルバイトの女性(65)の意見です。

 ご投稿は、北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の東シナ海・南シナ海をめぐる動きが日本にとって危機的状況に入ったとみての声だろう。
 歴代政府は日米安保や自衛隊を個別的自衛権の範囲内と解釈してきた。国民は9条の戦争放棄・平和主義を支持しており、個別的自衛権の範囲内ならばと自衛隊などを認めてきたと思う。
 しかし、安倍内閣は「日米同盟強化」を名目に集団的自衛権の行使を認め、安保関連法を強行採決した。こうした中、中国や北朝鮮の不穏な動きは沈静化するどころか、むしろ活発化している。
 ここで日本が中国・北朝鮮脅威論に応えるべく9条を改変すれば、中国・北朝鮮に軍拡の口実を与え、各国の世論も揺さぶられ、北東アジア情勢は流動化しかねない。同盟強化が逆に「安全保障のパラドックス」として作用してしまう。
 私たちは、9条が侵略や植民地支配への反省の上にできた重みを、思い起こすべきだ。日中・日朝の正常な関係は、加害国日本がきちんと歴史に向き合っているとの信頼があってこそ成り立つ。


この方の意見自体は、必ずしも間違っているとは思いません。動機はともかく、9条を改正すれば、それが中国や北朝鮮に影響することはありえます。しかしながら、せっかく元投稿子が論点を整理したくれたのに、それを無視して持論を展開するのはいただけません。元投稿とは無関係に寄せられた意見を、朝日新聞がここに掲載しただけかもしれません。

次回もこのテーマが続くそうです。

【朝日新聞】「韓国とのこれから」って?

金融情報欄面。「経済気象台」の欄。「経済気象台」は、「第一線で活躍している経済人、学者ら社外筆者が執筆しています」というコーナーです。

9月13日朝日新聞朝刊の「経済気象台」は、“関西人”氏の「韓国とのこれから」です。

8月末に訪韓することが恒例になっている。安全保障がテーマで、今年で9年目だ。訪韓中に北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射、日中韓外相会談といった出来事があった。ホットな時期だけに深い話が聞けるか心配だったが、例年以上に丁寧に、かつ高度な情報を提供してくれた。オフレコなので詳しくは書けないが、先方は東アジアの平和と安定のためには日米韓の協力が不可欠という見方で一致していた。
実は日米韓の連携強化は昨年までなら話題にすることすら難しかった。日韓関係が悪化し、それどころではなかった。
9年も行くといろいろある。最初の頃は竹島の話が出た途端に激しい議論になった。その後韓流ブームが再燃し、関係改善を互いに喜んだ。ところが李明博大統領末期に関係がこじれ険悪に。昨年から雪解けムードになり、本年は大歓迎。
目まぐるしく変わるが、変化することが常態だと思えば違和感もなくなる。韓国の人はストレートな物言いなので大きく振れるように聞こえるが、根の部分ではゆっくりにしか変わらない。反日が喧伝されているが居酒屋が流行するなど日本は好きで、嫌日ではない。大きな目で見てよい方向か悪い方向かが重要で、筆者は良い方向に向かっていると見ている。
問題は日本の受け止め方だ。日本人の感情は揺れ動く。反韓はないが、ここ数年で嫌韓が広がった。韓流ブームが一段落した今、嫌韓を吹き飛ばす一手が必要だろう。
ここ数年でソウルに宇宙線のようなデザインの巨大建築物が建つなど、新しい名所が出来た。円高でもあるし、まずは観光を起爆剤に、人々の交流を温め直してみてはどうだろうか。


「居酒屋」が流行しているから、韓国人は日本が好き、という理屈は成り立ちません。日本には中華料理屋が、もはや流行というレベルではなく定着していますが、それを理由に日本人は中国が好き、とは言えません。

現在、韓国が日米に寄ってきているのは、北朝鮮問題で中国が韓国の期待に反しているからであって、数年後には反日に戻ってもなんの不思議もありません。

そもそも、韓国人が日本にどういう感情を持とうと、それは韓国人の自由です。同時に日本人が韓国をどう思うかも日本人の自由です。

天皇は訪韓して謝れと放言し、第三国にまで行って日本の悪口を言いふらしていれば、多くの日本人が韓国を嫌いになるのは当然です。

「嫌韓を吹き飛ばす」必要があるとも思いませんし、「人々の交流を温め直」す必要があるとも思いません。

お互い嫌いなら嫌いで、適度な距離感で付き合えばいいじゃないか、と思います。

【世論調査】朝日新聞9月13日発表

9月13日朝日新聞朝刊に世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、8月6、7日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する  52(48)
 支持しない 29(29)

◇(「支持する」と答えた52%の人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
 首相が安倍さん9〈5〉
 自民党中心の内閣15〈8〉
 政策の面26〈13〉
 他よりよさそう50〈26〉

◇(「支持しない」と答えた29%の人に)それはどうしてですか。(択一)
 首相が安倍さん12〈3〉
 自民党中心の内閣26〈7〉
 政策の面50〈14〉
 他のほうがよさそう9〈2〉

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民40(38)
民進7(8)
公明4(4)
共産3(3)
維新2(―)
社民1(0)
生活0(0)
日本のこころ0(0)
その他の政党1(0)
支持する政党はない37(35)
答えない・分からない5(10)

◆民進党の代表選挙が行われており、蓮舫さん、前原誠司さん、玉木雄一郎さんの3人が立候補しています。民進党の代表にふさわしいのはだれだと思いますか。(択一)
 蓮舫さん39
 前原誠司さん24
 玉木雄一郎さん3
 この中にはいない27

◆ロシアのプーチン大統領が今年12月に来日し、安倍首相と山口県で首脳会談をすることになりました。このことで、日本とロシアの北方領土問題が解決に向けて進むことを、どの程度期待しますか。(択一)
 大いに期待する10
 ある程度期待する32
 あまり期待しない40
 まったく期待しない17

◆沖縄県の尖閣諸島周辺で、この夏、中国船が日本の領海に繰り返し、侵入しました。今月行われた日本と中国の首脳会談では、日中がさまざまな分野で対話を進めていくことで合意しました。このことで、尖閣諸島をめぐる日中の緊張が緩和されることを、どの程度期待しますか。(択一)
 大いに期待する7
 ある程度期待する20
 あまり期待しない47
 まったく期待しない25

◆日本と韓国の間の慰安婦問題についてうかがいます。日本政府は元慰安婦を支援する韓国の財団に10億円を支出し、この財団を通じて元慰安婦1人あたり、およそ1000万円を渡すことになりました。日本政府が資金を出したことを評価しますか。評価しませんか。
 評価する38
 評価しない52

◆東京都の小池百合子知事は、11月に予定されていた築地市場の移転について、土壌の安全性などを理由に、移転直前の8月に延期を決めました。小池知事が延期を決めたことを評価しますか。評価しませんか。
 評価する71
 評価しない19

◆たばこについてうかがいます。2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開かれることになったのをきっかけに、飲食店など屋内の施設を対象に、罰則つきで全面的な禁煙を求める意見が出ています。こうした規制に賛成ですか。反対ですか。
 賛成65
 反対28

◆天皇陛下は先月、国民に向けたビデオメッセージの中で、生前に天皇の位を譲る「生前退位」の願いを、強くにじませたお気持ちを表明しました。今の天皇陛下の生前退位に賛成ですか。反対ですか。
 賛成91
 反対4

◇(「賛成」と答えた91%の人に)では、今の天皇陛下だけが退位できるようにするのがよいと思いますか。今後のすべての天皇も退位できるようにするのがよいと思いますか。
 今の天皇陛下だけが退位できるようにする17〈15〉
 今後のすべての天皇も退位できるようにする76〈69〉

◆天皇が行う公のつとめには、憲法に定められた衆議院の解散など「国事行為」のほかに、各種行事の出席や被災地へのお見舞いなど「公的行為」もあります。こうした公的行為は、天皇が象徴としての役割を果たすため、どの程度重要だと思いますか。(択一)
 大いに重要だ31
 ある程度重要だ56
 あまり重要ではない9
 まったく重要ではない3

◆これからの天皇の公的行為について、どうすべきだと思いますか。(択一)
 今のままでよい47
 今よりも増やす方がよい5
 今よりも減らす方がよい44

◆今の皇室に関する法律の「皇室典範」では、天皇の位につくのは、男性に限られています。皇室典範を改正して、女性も天皇になれるようにする方がよいと思いますか。そうは思いませんか。
 皇室典範を改正して女性も天皇になれるようにする72
 そうは思わない21

     ◇

 〈調査方法〉 10、11の両日、コンピューターで無作為に作成した固定電話と携帯電話の番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、全国の有権者を対象に調査した(固定は福島県の一部を除く)。固定は、有権者がいる世帯と判明した番号は1839件、有効回答983人。回答率53%。携帯は、有権者につながった番号は2114件、有効回答1045人。回答率49%。


この世論調査が私のところにきたと想定して回答してみます。

>◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持します。

>◇(「支持する」と答えた52%の人に)それはどうしてですか。
首相が安倍さん、だからです。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
民進党は、せっかく党首選をやっているのに、逆に支持率を下げてしまいました。蓮舫さんの二重国籍騒動の影響なのでしょうか?

>◆民進党の代表選挙が行われており、蓮舫さん、前原誠司さん、玉木雄一郎さんの3人が立候補しています。民進党の代表にふさわしいのはだれだと思いますか。
前原さんがいいです。見栄えもいいし、明るいし、きちんと自分達のことを内省できる人のようです。
蓮舫さんの二重国籍自体はささいな問題かもしれませんが、一連の説明が駄目です。発信力が駄目すぎます。党首になったら、別の問題が噴出して、対応不能になると予想します。玉木さんという方はよく知りませんのでふさわしいかどうか分かりません。

>◆ロシアのプーチン大統領が今年12月に来日し、安倍首相と山口県で首脳会談をすることになりました。このことで、日本とロシアの北方領土問題が解決に向けて進むことを、どの程度期待しますか。(択一)
あんまり期待できません。ロシアってなんだか信用できないです。

>◆沖縄県の尖閣諸島周辺で、この夏、中国船が日本の領海に繰り返し、侵入しました。今月行われた日本と中国の首脳会談では、日中がさまざまな分野で対話を進めていくことで合意しました。このことで、尖閣諸島をめぐる日中の緊張が緩和されることを、どの程度期待しますか。(択一)
まったく期待できません。中国の危険性にかわりはありません。

>◆日本と韓国の間の慰安婦問題についてうかがいます。日本政府は元慰安婦を支援する韓国の財団に10億円を支出し、この財団を通じて元慰安婦1人あたり、およそ1000万円を渡すことになりました。日本政府が資金を出したことを評価しますか。評価しませんか。
評価します。たぶん、将来の韓国政権は、この問題を蒸し返すでしょう。その時、日本はするべきことはすべてした、という実績は対外的に意味があります。

>◆東京都の小池百合子知事は、11月に予定されていた築地市場の移転について、土壌の安全性などを理由に、移転直前の8月に延期を決めました。小池知事が延期を決めたことを評価しますか。評価しませんか。
評価します。食の安全はオリンピックに優先します。

>◆たばこについてうかがいます。2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開かれることになったのをきっかけに、飲食店など屋内の施設を対象に、罰則つきで全面的な禁煙を求める意見が出ています。こうした規制に賛成ですか。反対ですか。
私は非喫煙者ですし、嫌煙家です。しかし飲食店での喫煙は店の好きにさせるべきだと思います。一律禁止は行き過ぎです。

>◆天皇陛下は先月、国民に向けたビデオメッセージの中で、生前に天皇の位を譲る「生前退位」の願いを、強くにじませたお気持ちを表明しました。今の天皇陛下の生前退位に賛成ですか。反対ですか。
賛成です。

>◇(「賛成」と答えた91%の人に)では、今の天皇陛下だけが退位できるようにするのがよいと思いますか。今後のすべての天皇も退位できるようにするのがよいと思いますか。
退位というのは明治以降になくなっただけであって、日本の歴史の中では珍しいことではありません。退位できるようにすることこそ、伝統にかなうのだと思います。「今後のすべての天皇も退位できるようにするのがよい」と思います。

>◆天皇が行う公のつとめには、憲法に定められた衆議院の解散など「国事行為」のほかに、各種行事の出席や被災地へのお見舞いなど「公的行為」もあります。こうした公的行為は、天皇が象徴としての役割を果たすため、どの程度重要だと思いますか。(択一)
こうした「公的行為」がないと、一般人は天皇家を身近に感じられなくなります。なんでもかんでも来てもらうのがいいとも言えませんが、ある程度は重要です。

>◆これからの天皇の公的行為について、どうすべきだと思いますか。(択一)
多少減らしても差し支えないと思います。

>◆今の皇室に関する法律の「皇室典範」では、天皇の位につくのは、男性に限られています。皇室典範を改正して、女性も天皇になれるようにする方がよいと思いますか。そうは思いませんか。
皇統に関する意見は、一般人が賛成反対と議論することではないように考えます。天皇家が女性天皇や女系天皇を認めるというのであれば、その意思に従い、法律を改正すべきです。

【ウルトラマン】第二十二話:「地上破壊工作」

テレスドン登場

地底人が、怪獣テレスドンを使って地上を破壊し、侵略を企てます。そのために、邪魔なのがウルトラマンです。地底人は、パリ本部の隊員に化けて極東支部を訪れ、ハヤタをパリに向かわせ、その道すがら誘拐します。しかも催眠術でハヤタ=ウルトラマンを操ろうという作戦です。

地底人にとっては残念なことに、この催眠術が破綻のきっかけになりました。ハヤタに催眠術が通じなかったのか、ハヤタを催眠術で操れたけれどハヤタとウルトラマンの意識は別なのか、とにかくウルトラマンは躊躇なくテレスドンを倒します。

今回は、スペシウム光線は使いませんでした。先週ケムラーにスペシウム光線が通じなかったのが影響しているのでしょうか。

地底人は科特隊内部の人事情報を知っているばかりか、ウルトラマンがハヤタであるという秘密を知っているほど、事情通です。怪獣で侵略なんてことをせずに、普通に地上政府に対して交渉すればよかったのに、と思います。難民だったバルタン星人を、数が多いという理由で拒絶した地上人ですが、もともと地球の住人である地底人を無碍にするのは難しいでしょう。

その意味で、地底人は戦略でも戦術でも失敗しました。

全体的に芸術映画っぽい雰囲気です。こうした撮りかたは「ウルトラセブン」でよく見たものです。子供向け番組にしては高尚な感じがします。

【朝日新聞】イランVSサウジ

9月10日朝日新聞朝刊の国際面に「イランとサウジ 巡礼めぐり舌戦」という記事が載りました。

イスラム教徒がサウジアラビアにある聖地メッカを訪ねる年1回の大巡礼(ハッジ)が9日、始まった。この行事をめぐり、不参加を決めているイランとサウジの間で舌戦が激化。1月には断交した中東の地域大国間の対立は、収まる気配がない。
イランの首都テヘランで9日、金曜礼拝後にデモがあり、参加者は「サウジ王家を倒せ」と声を上げた。
昨年9月の大巡礼ではメッカ近郊で巡礼者が将棋倒しになる事故があり、各国の犠牲者発表の積算から、イラン人464人を含む約2400人が死亡したとされる。だが、サウジは死者数を769人とし、事故原因の詳細も明らかにしていない。イランは5月、今年の不参加を決めた。
イランの最高指導者ハメネイ師は今年5月、「サウジが巡礼者を殺した」と非難。これに対し、サウジの大ムフティ(宗教大指導者)アブドルアジズ師が6日、「イラン人はイスラム教徒ではない。(イランが発祥の)ゾロアスター教徒の子孫で、イスラム教徒への敵意は昔からだ」と応じた。
イランのザリフ外相は直後に「イランやイスラム教徒のほとんどと、サウジの宗教家の偏屈な過激主義には何の共通点もない」とツイート。ハメネイ師も7日、「邪悪で呪われたサウジ王家に聖地の守護者たる能力はない」と演説し、対立は深まるばかりだ。
(テヘラン=神田大介)


この記事からだけ判断しますが、サウジアラビア側により大きな問題があります。

自国の事故で2400人だか769人だか死んでいるのに、原因もあきらかにしない(当然、対策もない)というのでは文明国といえません。テキトーすぎます。こんなことでは「サウジ巡礼者を殺した」という非難も表現としてはあり得まし、「聖地の守護者たる能力はない」という指摘もうなずけます。

また、先祖がゾロアスター教徒であることは非難の理由になりません。サウジアラビア人だって先祖はイスラム教徒ではありません。イスラム教ができてから改宗したのは明らかです。要するに、宗教指導者の偏狭な民族差別でしかありません。

【映画】X-MEN アポカリプス

X-MENシリーズの最新作。新三部作の完結編です。

このシリーズは劇場でみることにしているので楽しみにしていました。ところが、行きつけの映画館では、公開後すぐに遅い時間帯しかやらなくなってしまって、ちょっとあせりました。人気シリーズだと思っていた私は少数派なのでしょうか?

内容はちょっとおとなしめです。映像的にはすごいのですが、ストーリーが予定調和で、意外性がありません。前々作や前作だと旧三部作とどうつながるのかという楽しみがあったのですが、前作でパラレルワールドに突入したため、今作ではそういう楽しみもありません。

パラレルワールドになると、各キャラクターの特性に一貫性がなくなります。原作に準拠しているのかもしれませんが、これもちょっと不満です。

また、敵キャラクターが何を考えて行動しているのか、よくわからないのも痛かったです。

もしかして原作コミックのファンだけに向けて作っているシリーズなのでしょうか?

【朝日新聞】投書欄「どう思いますか」:“お酒飲めない人は人生損している?”

9月7日朝日新聞朝刊の投書欄。毎週掲載の、投書に対する反響の投書を載せる「どう思いますか」のコーナー。今週は、“お酒飲めない人は人生損している?”について。たたき台となった意見は新潟県のパートの女性(47)の次の投稿です。

「お酒が飲めないなんて、人生、半分損していると思う」。最近、職場の同僚から言われた言葉だ。しみじみと力説され、下戸の私はショックを受けた。
飲めないことを公言して「残念だなあ」と言われることは何度もあった。けれども、人生論にまで至ることはなく、自分を悲観的に思うことなどなかった。
だが、考えてみると思い当たることがある。夫にしたって一人で晩酌するより、娘が帰省して一緒に飲む時など、相手がいる方が量も進んでいるし、楽しそうだ。
外食時に運転するのは私というのを「印籠」代わりにするつもりはないが、飲めない自分を肯定したい。一方で、「飲みにケーション」という言葉もあるくらい、お酒には人生の喜怒哀楽を共に分かち合える魅力があふれていると思う。
ゴクゴクとおいしそうにのどを鳴らすビールのCMや、にぎわうビアガーデンがまぶしい季節。「やっぱり、人生、半分損しているのかな」と思う夏の日である。


反響の四つの中に、「人生、半分損している」という意見に同意している意見はありませんでした。お酒が好きだ、という埼玉県の女性(88)の意見もありますが、あくまで個人的な嗜好を語っているだけで、「人生論」までは言っていません。

楽しみの半分は酒だ、という人がいてもおかしくはないと思います。問題なのは、それを他人に押し付ける人たちです。つまり「飲みにケーション」信奉者です。

この人たちにとっては酒を酌み交わし本音をぶつけ合うことが至高の価値を持っています。やっかいなのは、全員がこの主義に賛同してくれないと、完全な「飲みにケーション」が成立しないことです。飲みたい人だけが参加では成り立たないのです。

「人生、半分損している」は、不参加を許さないための決め台詞なのかもしれません。

私自身は飲めないわけではありませんが、酒席が好きということはありません。職場の集まりも公的行事(歓迎・送迎・忘年会)ぐらいしか出ません。はやく帰って、録画しているアニメを観たいので、「飲みにケーション」は拒否です。

【時事問題】蓮舫氏の二重国籍問題

民主党党首選に立候補している蓮舫氏が二重国籍ではないかという疑惑が持ち上がっています。二重国籍だと国会議員や大臣になってはいけないという直接的な禁止規定はありませんが、本人も、政治家が二重国籍がではまずい、という認識は持っているようです。

朝日新聞の記事より引用します。

蓮舫氏は85年に日本国籍を取得した際、父とともに大使館にあたる台北駐日経済文化代表処を訪ね、台湾籍の放棄を届け出たと説明してきた。7日の報道各社のインタビューで、台湾籍を放棄する書類を再び代表処に提出した理由について「台湾に31年前の籍を放棄した書類の確認をしているが、『時間がかかる』という対応をいただいた。いつまでに明らかになるかわからない」と説明。あくまで「念のため」だと強調した。
 蓮舫氏はまた、3日の読売テレビの番組で「私は生まれた時から日本人です」と発言したが、この日のインタビューでは「生まれ育った日本で、ずっと日本人でありたいという思いで言ったが、法律的には85年から日本人だ」と修正した。


蓮舫氏の場合はともかく、私の周囲にも両親とも日本人で日本で育っているけど、生まれが米国やカナダだったため二重国籍の人は結構います。地方自治体の政治家も含めれば、二重国籍者はほかにもいるのかもしれません。

蓮舫氏は、疑惑が持ち上がった時に、“離脱手続きが済んでいなかった可能性がありますので確認します。仮に済んでいなければ速やかに台湾籍を抜きます”といった説明していれば問題にならなかったと思います。

しかし、この一連の対応は非常に拙いものです。

台湾籍を抜いたことに100%の自信があるなら、書類の確認に時間がかかっても泰然と待っていいだけです。

台湾籍を抜いたことに100%の自信がないなら、いままでの説明に嘘があったということになります。

また、前提なしに何人かを問われたら、国籍は棚上げにして真情として“日本人です”と答えるのはあり得ることかもしれません。しかし、自身の二重国籍が話題になっているのに、国籍を棚上げにして「生まれた時から日本人」という説明はあり得ません。

仮に台湾国籍が残っていたにせよ違法性はないことですし、籍を抜く手続きをするということであるなら、ことさらに問題視すべきだとは思いません。しかし、今回の対応を観察するに、彼女には公党の党首は無理だと思います。失言というのとはちょっと違いますが、自信たっぷりに考えの足りない発言をする癖があります。

前原氏の方が党首に相応しいと思います。

【ウルトラマン】第二十一話:「噴煙突破せよ」

ケムラー登場

ケムラーは毒ガスを吐きます。街の人が毒ガスでばたばたと倒れるという凄惨な絵がありました。オウム真理教の事件の前だからこそ描けたのだと思います。

ストーリーは特に変わったところがありません。怪獣が現れ、科特隊が出動し、ウルトラマンも戦う、といういつものパターンです。ちょっと違うのは、ウルトラマンのスペシウム光線が効かずに、科特隊が新兵器(マッドバズーカ)で斃したという点です。

あと、ホシノ少年がビートルを操縦して危機を切り抜けるといった、子供が活躍するシーンもあります。

いつもより科特隊が活躍する回でした。

【時事問題】新聞は行政の広報誌ではありません

新潟県の泉田知事は4選を目指していた知事選挙から撤退することを表明しました。

朝日新聞の記事より引用します。

 泉田知事は2月、4期目を目指して立候補することを表明していた。県庁の記者クラブに「この秋の新潟県知事選挙からの撤退について」と題したA4判2枚の文書が配られたのは8月30日だ。
 文書では「県内で大きな影響力を有する新聞社」が県の説明を読者に伝えようとせず、「このような環境の中では、十分に訴えをお届けすることは難しい」と新潟日報を批判。知事選に出ない理由とした。
 問題視したのは県の「日本海横断航路構想」をめぐる報道だ。新潟と極東ロシアを結び、物流の活性化などを図る構想。民間出資の企業が航路開設を目指したものの実現せず、県が出資金3億円を出して船を調達する方針に転換した。


撤退の理由は本当に新潟日報なのか、裏はあるのでは、という感じがしなくもありません。しかし表向きは、県の説明を紙面に載せてくれないから、というものです。

いうまでもなく、新聞は独自の編集権をもっています。県の説明に報道価値がないと思えば報じないことはあり得ます。それに対して読者が不満をもって購読をやめることはありますが、県が苦情をいうのはまちがっています。

報道に事実誤認があるということなら苦情をいうのはあり得ますが、苦情をいれるかどうかを判断するのはあくまで新聞社であり、その判断を評価するのは読者です。

知事選撤退の本当の理由が別にあったにせよ、建前としても言うことがおかしいです。言論機関への干渉です。

朝日新聞】「正反対の娘」

9月5日朝日新聞朝刊の国際面の「特派員メモ」。ベルリンの高野弦特派員の「正反対の娘」より

単身赴任先のドイツに長女(13)が遊びに来た。再会の喜びもつかの間、気になることを言う。日本の街はもっと清潔で美しい、何より社会が安全だ、等々。
私が初めて海外に出たのは20歳のとき。1980年代の米国だった。牛肉の安さに驚き、家々の広さがうらやましかった。カメラをぶらさげて集団で行動する日本人。そんなイメージを否定したくて、ひとりで歩き回った。
コンプレックスのかたまりだった私と正反対の娘。この差はどこから? いろいろと理由はありそうだが、ふと思いついたのが、出国前にテレビで見た「日本のここが素晴らしい」的な番組。外国と比較して自画自賛するような内容だ。見ていない、と彼女は言うが、そうしたものを受け入れる素地が今の日本にはあるのかな―――などと、つらつら考えてみる。
(略)


1980年代に日米を比較と、2016年の日独の比較はそれぞれ別の比較です。したがって1980年代に米国が素晴らしいと感じたことと、2016年にドイツより日本が素晴らしいと感じたことは、「正反対」ではありません。比較対象が違うとしか言い様がなく世代ギャップにつなげるのは無理があります。

また、娘さんの意見がテレビ番組の影響だろうと仮説を立てるのは結構ですが、番組を見ていないと否定されたにも関わらず、「そうしたものを受け入れる素地が今の日本にはあるのかな」とかたくなに自説をまげないのは、予断と偏見というべきです。新聞記者なのだから、ひとの話はきちんと聴くべきです。

虚心に考えれば、日独の街の清潔度は娘さんの実体験です。社会が安全度の違いも犯罪発生率を比較すれば、正しい意見を言っていることが分かります。

そもそも高野特派員が、米国旅行中の自分が「コンプレックスのかたまりだった」と告白しています。娘さんの意見がテレビの影響なのかと疑う前に、自分のコンプレックスの原因を探るべきだと思います。

【朝日新聞】「死刑廃止 日弁連が宣言案」

9月3日朝日新聞夕刊の一面。「死刑廃止 日弁連が宣言案」という記事より

日本弁護士連合会が、組織として死刑制度の廃止を掲げる方針を固めた。重要なテーマへの対応を決めるための全国からの会員が集う10月の「人権擁護大会」(福井市開催)で、宣言を提出する。日弁連は死刑廃止に向けて社会的議論を活発化させてきたが、相次ぐ冤罪事件の発覚や世界的潮流を受け、初めて明確に「廃止」を打ち出す。
(略)
被害者支援の重要さを説いたうえで、「残酷な罪を犯したとしても適切な働きかけで人は変わりうる」と指摘。刑罰制度は「犯罪に対する報い」だけでなく、人間性の回復と社会復帰を目指すべきで、それが再販防止や社会全体の安全につながると強調している。
1980年代には四つの死刑事件で再審無罪が確定し、2014年には袴田事件の死刑囚の再審開始決定が出た。こうしたことから宣言案では「冤罪で死刑が執行されれば取り返しがつかない」と懸念している。
また、世界各国で死刑を廃止・執行停止しているのは先進国を中心に140カ国。終身刑の導入とあわせ、日本で刑事司法に関する国連会議が開かれる20年までの制度廃止を訴える。
(略)


私も死刑には反対です。理由はただ一つ。冤罪で執行されることの懸念です。どんなに精緻に審理を重ねても、万が一はあり得ます。それなら、万が一もありえない現行犯は死刑でいいのかと言えば、現行犯とそれ以外に差をつけるバランスの悪さが残ります。したがって、死刑を廃止し、新たに仮釈放なしの終身刑をつくるべきと考えます。

先進国を中心に死刑廃止が世界の潮流などというのは考慮すべきでありません。他所は他所、うちはうちです。国連会議に間に合わせたいなどという変な見栄はいりません。

また、「残酷な罪を犯したとしても適切な働きかけで人は変わりうる」との指摘ですが、そんなお花畑みたいな話は一切信用できません。本当にそうなら、再犯率がかぎりなくゼロに近づけてから言うべきでしょう。

【朝日新聞】感動ポルノ

9月3日朝日新聞朝刊。『「障害者×感動」に疑問符』より

障害者の姿を意図して感動的に描くメディアの手法に疑問を投げかける番組を、NHKが生放送した。
(略)
 NHKの番組はEテレの情報バラエティー「バリバラ」。「バリアフリー・バラエティー」の略で、障害者らが出演し、様々なテーマについて笑いを交えつつ本音を語る。
(略)
 番組では冒頭、豪州のジャーナリストで障害者の故ステラ・ヤングさんのスピーチ映像を流した。ステラさんは、感動や勇気をかき立てるための道具として障害者が使われ、描かれることを、「感動ポルノ」と表現。「障害者が乗り越えなければならないのは自分たちの体や病気ではなく、障害者を特別視し、モノとして扱う社会だ」と指摘した。
(略)
 バリバラを見た障害者支援NPO「ドリーム」(名古屋市)の伊藤圭太理事(32)は「メディアの伝え方について、障害を持つ当事者が思いを語ったのが面白い。問題提起になったのでは」。障害者を感動的に描く手法は好まないが、「映像をきっかけに支援団体への寄付につながることもあり、すべてが悪いとは言い切れない」と考える。
 脳に障害があり、手足が不自由な長男(23)と暮らす札幌市の女性(45)は「私たちにとって介助のある生活は日常で、健常者が歯を磨いたり顔を洗ったりするのと同じ。そう捉えて、特別視せずに伝えてほしい」と訴える。(真田香菜子、佐藤恵子)


民放の「感動ポルノ」番組にぶつけるという企画はNHKとしては品がないようにも感じますが、問題提起としては意義を感じます。

こうした「感動ポルノ」は障害者を取り上げた番組に限ったことではありません。

震災被害の報道の一部には美談と感動の垂れ流しがありました。バス事故の被害者をだしにした悲劇を増幅する報道もありました。活躍したスポーツ選手の紹介も似たような手法がまかり通っています。これらは主に民放テレビによるものです。

障害者施設でおきた大量殺人事件で被害者の家族が実名報道を拒んだのも、「感動」の物語として消費されることに耐え難い思いがあったのだと想像します。

出るべくして出た批判ではないでしょうか。

【朝日新聞】読書感想文について

9月2日朝日新聞朝刊。「読書感想文マニュアル、あり?なし? 配布する小学校も」という記事より

 小学校の夏休みの宿題の定番となっている読書感想文。苦手意識を持つ子どもも多く、書き方を指南する本や塾の講座も目立つ。今夏、感想文の「書き方マニュアル」を配布した小学校があり、その詳細な内容をめぐってSNSで賛否両論の意見が飛び交った。
(略)
 「読書感想文を書いてみよう」と題されたマニュアルはA4判1枚。童話「シンデレラ」を例に、書き出しでは小説の一部を抜き出す▽抜き出した部分について自分の考えを書く▽本を選んだきっかけ、読み始めたときの感想を書く▽自分の体験を書く▽書き出しの部分に戻る▽その本を読んで、自分がどう変わったかを書く――などとある。さらに「その瞬間、私は自分がシンデレラであるかのような気分になった」といった感想文の例文も記載し、物語にのめり込んでいる感じで書くことを勧めるなど、細かく指南している。
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 感想文が苦手な子は多いようだ。ベネッセ教育情報サイトが昨年8~9月、小学生の保護者に「子どもが一番てこずっているように見えた夏休みの宿題」を尋ねると、回答者132人のうち、読書感想文と答えた人は最多の約34%だった。「(子どもが)何を書いたらよいか理解していない」との声が目立ったという。
 マニュアル配布の是非では、専門家の意見も割れる。
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 元小学校教諭で児童文学作家の野村一秋さん(61)はマニュアルに懐疑的だ。「何も考えさせず、パズルをはめていくだけのような指導をすれば、子どもは一つの書き方は覚えるかもしれないが、楽しいと思うだろうか」
 十数年前まで勤務していた小学校では、読書感想文の提出を義務ではなく任意にした。義務にすると、子どもが本嫌いになりかねないと思ったからだ。目的はあくまでも本を読んでもらうこと。気に入った本に出会えたら、感想文を書けばいい。そんなやり方で、児童の3分の1が感想文を提出してきたという。その中からコンクールの最優秀作が出たこともある。
 「重要なのは書き方ではなく、どれだけ本音で書けるか。まずは、1学期の間に自分に合った本の選び方を指導することから始めるべきではないか」(杉山麻里子)


野村一秋氏の意見には共感します。読書感想文を無理矢理書かせることは本嫌いを増やしていると思います。本嫌いにならなくても、子供時代の読書感想文が楽しかったという人に会ったことがありません。

しかも、私の学校では課題図書といって決められた本を読んで感想を書く仕組みでした。その課題図書が実に面白くない。せめて多くの世代に支持されてきた名品(子供向けリライトでも可)を読ませるべきなのに、同時代の児童作家なるもののつまらない本を選択したのは何故なのでしょう? 利権の存在を疑います。

感想文の何が困るかといえば、暗にその本を褒めることを求めているところです。つまらない本を褒めるのは苦痛でしかありませんでした。

そして一番いけないのは、感想文を提出させて指導がないことです。これでは、なにが「良い」感想文なのか、なにが「悪い」感想文なのか児童にはさっぱりわかりません。書いて、提出した。それだけです。教える気がないなら課題を出すべきではありません。

【朝日新聞】「新聞読む人 投票率高め」なの?

8月31日朝日新聞朝刊の社会面。「新聞読む人 投票率高め」という記事がありました。

新聞19紙が実施した共同調査で回答した新聞購読者のうち、今年7月の参院選で投票した人は86.1%だったことがわかった。実際の選挙区投票率は54.7%(総務省発表)と比べて30ポイント高かった。
調査は、朝日、産経、日本経済、毎日、読売、(略)の10誌の購読者に対して選挙直後にインターネットで実施。計6060人が回答した。


“新聞を読んでいる人は意識が高いから投票にも積極的に行くんだヨ。みんな、新聞を購読しようネ”という匂いがプンプンする記事です。毎日新聞と産経新聞のサイトも見てみましたが、どこも同じようなことしか書いていません。新聞各社利害が一致したようです。

この記事には、見落としている(あるいは無視している)ことがあります。

それは、世論調査で、“投票したか?”と問うと、必ず実際の投票率より高く回答されるということです。ありていに言えば、投票していないのに投票したと嘘をついています。どうも投票していない、というのが恥ずかしいという意識になるようです。

この調査の駄目なのは、新聞購読者の投票率が高かったからといって無邪気に喜んでいるところです。しかも、新聞購読者に対してだけ調査しています。

有権者を無作為に選んで、
ⅰ)新聞を購読していますか?
ⅱ)投票しましたか?
と訊くべきでした。

こうすれば、全体で投票率とのズレがどのくらいかが分かり、無邪気に30ポイント高い、などと喜んでいられないはずです。

ところで、新聞を購読していない人というのは全体の何パーセントなのでしょうか? そっちの方が気になります。
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