【朝日新聞】AV規制は必要か

8月29日朝日新聞夕刊。「女子組 オトナの保健室」のコーナー。評論家の勝部元気氏が語ります。

(略)
AVの規制は局部のモザイクの有無だけ。内容が一切不問なのは極めて問題です。いまは小学生がスマートフォンでどんあ映像でも簡単に見られる。欧米が取り組むような規制の強化が必要です。
シャワーのようにAVを見続けると、愛情と結びつかない性欲が暴走し、性的嗜好がエスカレートします。そして、女性の人格と肉体を乖離させ、性的なまなざしで眺める習慣が定着してしまうのです。
(略)


AV(アダルトビデオ)の過激な表現がいいものだとは言いませんが、表現に規制を加えようというのであればそれなりの理屈が必要です。

欧米では日本より規制が強いそうですが、欧米の男より日本の男が「性的嗜好がエスカレート」しているという客観的なデータがあるとは思えません。主観的であっても、“欧米人と日本人の両方とつきあったことがあるけど、欧米人はみんな紳士。それにくらべて日本人は変態ばかりだった”というような証言もありません。

勝部氏の思い込みだけです。

AVなんて芸術でもなんでもないのだから規制してしまえ、という意見には断固反対です。それは表現の自由の死です。
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【朝日新聞】長時間部活動と成績の関係は?

8月29日朝日新聞朝刊の一面。小中学生への全国学力調査についての記事です。今回は学力調査とともに部活動の時間を尋ねています。

(略)
今回の調査で初めて、中3に文科系、運動系ともに平日1日あたりの部活動時間を尋ねた。「3時間以上」が11.4%、「2~3時間」が43.3%、「1~2時間」が29%だった。
部活動時間ごとに平均正答率をみると、「1~2時間」の層がいずれの教科でも最も正答率が高かった。「3時間以上」と「全くしない」と答えた層は、いずれの教科でも低めだった。
ただ、平均正答率がトップレベルの秋田県は「3時間以上」「2~3時間」の割合が77%、石川県も72.9%と、全国でもとりわけ部活動が長い傾向となっていた。文科省は「生活や学習の習慣の全体をみる必要がある」(学力調査室)としている。
(根岸拓郎)


部活動が「3時間以上」の層が成績低め、というのは不思議ではありません。

ありていに言えば成績は勉強時間と相関関係を持ちます。勉強時間が長ければ成績は伸びますし、短ければ奮いません。極端に長時間の勉強をすると脳が疲労して効率が悪いので、休息を取りながらの方が効率的ということもありますが、たくさん勉強したら成績がよくなるというのは否定しようがありません。

部活動に「3時間以上」も費やしていたら勉強時間が十分に取れないのは当然でしょう。

部活動を「全くしない」層の成績が奮わないのもあり得る話です。部活動をしないからといってその時間を勉強しているとは限りません。単に遊びほうけているのかもしれません。もちろん勉強している子供もいるでしょう。その平均をとれば、大したことがないというのはうなずけます。

成績トップレベルの秋田県や石川県で「2~3時間」と「3時間以上」の割合が77%、72.9%と高い理由はよくわかりません。もしかしたらこれらの地区では生徒への支配力が強く、長時間部活と長時間の宿題が両立させているのかもしれません。

本来尋ねるべきは、部活動の時間ではなく、勉強時間でした。長時間部活動に警鐘を鳴らそうとして設問に入れたのでしょうが、的を射ていなかった感じです。

【朝日新聞】少年法対象年齢引き下げ問題

8月25日朝日新聞朝刊オピニオン欄の「耕論」のコーナー。「少年法18歳で適用外?」という題です。現在、少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満に引き下げるべきかという議論が法制審議会で続いています。3人の識者に意見を訊いています。

一人目は少年事件の被害者である山口由美子氏。2000年のバス乗っ取り事件の被害者で、今も顔に傷痕が残り、顔・首・両手がしびれているとのことです(事件は死亡一名、重症3名)。山口氏は、年齢引き下げに反対しています。刑務所の刑務作業では自分のしたことに向き合えない、再教育の場である少年院こそ加害少年を更生させられる、という意見です。

事件被害者であるにも関わらずこうした意見を表明できることに素直に讃嘆します。

二人目は少年院出身者で現在電気工事会社の社長の竹中ゆきはる氏(ペンネーム)です。刑務所ではなく少年院なので前科がつかず、おかげで現在の成功を手に入れられたとのことです。当然年齢引き下げには反対しています。

三人目は中央大学名誉教授の藤本哲也氏です。国際的な標準ということと、選挙権が18歳からとなったことの二つの理由で少年法引き下げに賛成しています。ただし単純に引き下げるのではなく、18歳から25歳までを青年層として特別な刑事政策を考えるべき、としています。大人と同じように裁くべきではない、という意味では前の二人と同じといえます。

私は少年事件の被害者でも加害者でもありませんので地に足のついた意見は言えないかもしれませんが、次のように考えます。

別に加害少年を苦しめたいわけではありません。再び罪をおかさないで欲しいのと、年齢によって中身は違うのかもしれませんが自分のしたことに責任をとって欲しいのです。

刑務所では更生ができないが少年院ではできる、というのも実態は知りませんが、本当なのかもしれません。本当は大人が入る刑務所だって教育機能が働いてあるべきだとは思いいますが・・・

前科ものにすべきではない、という意見はわかります。一度の失敗で烙印をおされてしまっては更生どころではありません。18歳で前科ものは厳しすぎるかも知れません。

このように考えると、今すぐ少年法年齢を引き下げなければならない合理的理由が見当たりません。選挙権などのからみで引き下げるの正しいとしても、藤本氏の言うように若年層には特別な法体系を作るべきかと思います。

【朝日新聞】パラリンピックに効用はあるのか?

8月25日朝日新聞朝刊のスポーツ欄。『障害者への偏見悪化も』です。

 パラリンピックは障害者への偏見を助長する――。成功したと伝えられる2012年ロンドン大会後に行われた障害者への調査で、そんな結果が出た。25日で開幕まで3年となった東京大会で、心のバリアフリーは実現できるか。
 ロンドン大会後、英国の民間団体が障害者に対して健常者の態度が変化したかを尋ねたところ「変化がない」が59%、「悪化した」が22%だった。大会が障害者の評価にポジティブな影響を与えたという回答が81%に達した、英国政府の一般市民を対象にした調査とは大きな開きがある。さらに、ロンドン大会が選手以外の障害者のスポーツ参加への動機づけにはならなかったとのデータも出た。
(略)
 障害学の研究者で、自身が視覚障害者でもある東京大学教育学研究科付属バリアフリー教育開発研究センターの星加良司准教授は、個人の機能が困難を生んでいるのではなく、多数派に都合良く作られた社会のルールや仕組みが、人に困難をもたらしているという発想の転換が必要だと訴える。「社会をどう変えていくのかに注目し、他者のニーズを聞き取る大切さに気づく。パラリンピックがそんなきっかけになれば」


ロンドンパラリンピック後に、健常者の障碍者へ態度の変化を、障碍者に聞いてみたところ22%が「悪化」したと答え、関係者が憂慮しています。

もっとも「変化なし」は59%あります。残りの19%は「良くなった」なのかなんなのか不明ですが、ならしてみると変化が無かったということなのかもしれません。

よく考えれば不思議でもなんでもありません。パラリンピックは障碍者の中で運動能力に秀でた人が出ているスポーツ大会というだけのことです。

啓発活動でもなんでもありません。過大というより筋違いの期待です。

障碍者に住みやすい街をつくろうというなら賛成ですが、それはパラリンピックといった一過性のスポーツ大会ではなく、地道な活動が必要なのだと思います。

【朝日新聞】自転車は「凶器」か?

8月26日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。『自転車を「凶器」にしない』と題して自転車事故について、自転車文化センター学芸員の谷田貝一男氏と東京大学生産技術研究所特任助教の鈴木美緒氏の意見を聞いています。

両氏とも自転車文化に詳しく、自転車乗りの私には大変興味深いものでした。自転車の講習会を増やせとか自転車専用通行帯を整備しろとか、なるほどと思わせる意見です。

ところが、添付されている「自転車の交通事故件数(警察庁調べ)」のグラフをしっかり読と記事の印象が変わります。数字を抜き出しますと、

対自動車
2006年 14万4519件
2007年 14万1357件
2008年 13万4308件
2009年 13万0756件
2010年 12万7424件
2011年 12万1007件
2012年 11万1414件
2013年 10万2118件
2014年 9万2192件
2015年 8万3562件
2016年 7万6961件

対歩行者
2006年 2783件
2007年 2869件
2008年 2959件
2009年 2946件
2010年 2770件
2011年 2806件
2012年 2625件
2013年 2605件
2014年 2551件
2015年 2506件
2016年 2281件


対自動車事故は06年から一貫して減っています。対歩行者は11年から減少傾向にあります。論題とまったく合っていません。対自転車事故や自爆事故の数字はありませんが、どうせ減っているのでしょう。

普通に考えて、昨今増えているから対策を考えよう、というのが主旨のはずです。事故は1件でもあってはいけないというのは当然ですが、特に自転車の事故だけを取り上げて対策をとるのは、他の政策とのバランスを欠きます。

似た例で、老人の自動車事故を起こすので免許を返上させようという社会運動があります。統計的には老人の自動車事故件数は増えていません。全体の自動車事故件数が減っているので老人の自動車事故の割合が増えているだけです。

警察は、根拠にならない数字を流布し免許返上キャンペーンを行ってい、マスコミはいっしょになってキャンペーンを盛り上げています。

この特集記事も数字をきちんと読まないと、騙されるという好例です。

【東京新聞】投書欄を読む

昨日(8月25日)、家のポストに東京新聞の朝刊が入っていました。サンプルとして読んでくれ、ということのようです。東京新聞はネットで社説などを読んだことはありますが、紙で読むのははじめてです。

新聞社の色をみるんはまず社説やコラムなのですが、これらはネットでも読めます。今回は、投書欄に注目してみました。「発言」という350字程度の投書が6件、「ミラー」という660字程度の投書が1件載っています(募集要項に文字数の指定がありました)。すべて居住の自治体と本名と年齢・職業が載っています。これは朝日新聞と同じです。

660字というかなり長い字数の「ミラー」に相当する投書欄は、朝日新聞にはありません。

今回載っていたのは(この日の東京新聞しか読んでませんので、毎日載っているのか各週なのかよくわかりません)、千葉県の農業の男性(50)の『「終戦」と「敗戦」の違い』です。8月15日の太平洋戦争終結を「終戦」と呼ぶか「敗戦」と呼ぶかで、その心の奥底にあるものは何だろう、という考察です。

660字もあるので普通の投書欄よりじっくりとした感じです。朝日新聞もこうした長い投書欄を設けてもいいのではと思いました。

350字の投書は、

65歳無職男性の「日韓クルーズ友好を深め合う」
74歳主婦の「医師すら狂う恐ろしい戦争」
69歳NPO理事の「公文書の破棄企業も抗議を」
73歳主婦の「挑む三代さん旅の安全願う」
30歳会社員の「国家は間違う過去から学ぶ」
66歳主婦の「改憲案の提出なぜ権力側が」

の6件です。
73歳主婦の「挑む三代さん旅の安全願う」は障碍者の挑戦を讃えるという政治的にものではありませんが、残りの5件はすべてある種の色がついています。

この日だけのことか分かりませんが、朝日新聞と比べてもちょっと偏っている感じがしました。

【朝日新聞】相変わらずの小沢一郎氏

8月25日朝日新聞朝刊。政界のキーマンに民主党代表選について訊く「民進党代表選を問う」という企画です。今回は3回目で、小沢一郎自由党代表です。

(略)
 ――民進党代表選でも共産党との共闘が焦点です。
 「確固たる野党共闘こそが政権交代の近道だ。共産党もこちらと一緒になろうと思っていないし、こっちも思っていない。ただ、今の政権より、国民の生活に目を向けたマシな政権をつくらなきゃならない、という点では一致している。09年の衆院選でも共産党とは良識的な、間接的協力はした。構図は変わってない。ただ主力になる民進党がハッキリしないだけだ」
 「民進党は何の問題でも結論を出せない。原発や安保、憲法でも。結論もないのに、国民は判断のしようがない。リーダーは党内で反対する人を口説いて、大枠でまとめていかなきゃならない。私が民主党にいた時は、安全保障政策でさえ、国連中心の政策方針を打ち出し、横路孝弘さんら旧社会党グループの人々にも何とか賛成してもらった」
(略)
 (聞き手・又吉俊充)


民進党が共産党と共闘するかもしれないからといって必ずしも自由党と共闘するとは限りません。

「共産党もこちらと一緒になろうと思っていないし、こっちも思っていない」と、勝手に民進党と自由党を同一視するのはこっけいです。

そもそも小沢氏は決して野党大同団結といった線で行動してきたわけではありません。自分の言い分が通らないと割って出ることの繰り返しです。

自分が生き残るために野党共闘を呼びかけているのは明白です。

【本】「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気

著者:牧村康正+山田哲久

大ヒットアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の生みの親、西崎義展の半生のレポートです。同時に日本アニメーション会の歴史が描かれます。

敵が多すぎるために、おおくの関係者から実名を出すことさえ嫌がられ「N氏」とか「ヤマトの某氏」など呼ばれていたこともありますが、いままで西崎氏の業績を日本アニメーション史のどの辺に位置づけるべきなのかよくわからないでいました。この本で、それが氷解しました。

表紙の写真は、開襟シャツをだらしなく着込み、ズボンのポケットに両手をつっこみ、くわえ煙草で、視線をカメラに向ける西崎氏です。道で前からこんなのが歩いてきたらよけたくなります。とてもではありませんが、まともな人間には見えません。

本書で描かれる西崎氏のひととなりは、この写真の通りです。ただ、それとは別に「宇宙戦艦ヤマト」をよい作品にしようとした彼の生き様も公平に書かれています。

私も「宇宙戦艦ヤマト」は好きでした(今でも好きですが)。いまに至るもアニメファンなのは、この作品によるところが大です。しかしシリーズを重ねるにつれ違和感が増大したのも事実です。よくも悪くも「宇宙戦艦ヤマト」が私の一部分を形成したといえるでしょう。

そんな私にとって、本書で知る制作の裏側は興味以上の感情を持ちました。

【朝日新聞】記者クラブが報道の自由を疎外

8月22日朝日新聞朝刊「政治ジャーナリズム あるべき姿は」という記事で、米テンプル大日本校教授ジェフ・キングストン氏のインタビューが載っていました。

(略)
 ――日本のメディアの問題は何だと考えますか。
 「ケイ氏が驚いたのは、調査した記者たちが『匿名』を希望したことだ。日本では記者が権力批判をしても殺害されたり、投獄されたりしない。ただ、総務相が放送法に基づく電波停止の可能性に言及するなど政府はメディアを萎縮させる力を持っている。そのために、自ら属する組織の上層部からも圧力がかかる。日本メディアの最大の問題は報道を自粛してしまう傾向があることだ」
 ――なぜ、自粛してしまうのでしょうか。
 「ケイ氏は記者クラブの問題に焦点を当てたが、主流メディアが記者クラブを好むのは非主流メディアを締め出し、当局への特権的なアクセスを確保できるからだ。だからこそ政権を怒らせれば当局へのアクセスを失うと過度に恐れ、自己検閲に陥るのだと思う」
(略)


日本の報道の自由ランキングが下がると、日本のマスコミはうれしそうに政府批判を続けていました。

ネットでは、その批判ができること自体が報道の自由があることの証左だという突っ込みと共に、記者クラブの存在に触れないのはなぜだ、と論じられていました。

今回のインタビュー記事には、朝日新聞からのコメントがないのは残念ですが、記者クラブの弊害について紙面に載せたことは評価します。

それとも後日反論するつもりなのかしらん?

【ウルトラセブン】第二十六話:「超兵器R1号」

ギエロン星獣登場

米ソの核抑止力体制をモチーフにした話だと思われます。

地球防衛軍は水爆の8000倍の威力を持つ惑星攻撃用兵器R1号を完成させます。地球に侵略する宇宙人がいたら、その母星ごと吹き飛ばそうという構想です。地球がR1号を持っていることを積極的に宇宙に知らせ抑止力とするのは、まるっきり核抑止の考えです。

この研究をしているのが美人科学者です。「ウルトラセブン」の世界だと美人が出てくれば凶悪な侵略宇宙人の変装というのが多いのですが、今回は純正の地球人です。

しかし、凶悪宇宙人並みに、恐ろしいことを計画します。しかもニコニコしながらなのでいっそう怖いです。

核兵器同様R1号も実験をしないとなりません。技術的な側面からも当然ですが、示威行為のための武器なのでやってみせることは大切です。

生物がいないと思われるギエロン星がその実験場に選ばれました。美人博士は大乗り気です。

しかしどうしたわけかギエロン星には生物(ギエロン星獣)がいました。ギエロン星獣は、復讐のためなのか地球にやってきます。もともとああいう姿だったのかR1号の爆発のせいであの姿になったのかは判然としませんが、ギエロン星が消滅した原因が地球にあると分かっていたようなので(偶然地球に攻撃を仕掛けたと考えるのは無理です)、みかけによらず知性は有しているか、有していたようです。

今まで最新兵器で武装したウルトラ警備隊をかっこ良く描いていた「ウルトラセブン」では、やや唐突な感じがしますが、時代背景を考えるとかなり硬派な作りです。単なる子供向けとは思えません。これが、いまでも「ウルトラセブン」が愛される理由だと思います。

【朝日新聞】「教科書採用で圧力」はどっちもどっち

8月18日朝日新聞朝刊。『灘中校長「教科書採用で圧力」 議員「政府筋からの…」』

難関進学校とされる私立灘中学校(神戸市)の和田孫博校長が約1年前に書いた文章が、いまネット上で広がっている。灘中が新規参入の出版社「学び舎(しゃ)」の歴史教科書を採択したことに対して、自民党議員から問い合わせを受けたり、抗議のはがきが数百枚届いたりし、和田校長が「政治的圧力だと感じざるを得ない」などと記したものだ。文章の背景には何があったのか。
 灘中が教科書を採択した学び舎は、2016年度用から中学歴史教科書に新規参入した。「問いや疑問を生み出す歴史教科書」をうたい、現役の社会科教員ら約30人が執筆、歴史研究者が助言した。日本政府が慰安婦について「お詫びと反省」を表明した1993年の「河野談話」を掲載。中学校の教科書では10年ぶりに慰安婦の記述が復活したため話題になった。「軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような資料は発見されていない」という政府見解も注記している。学び舎によると、国私立計38校が採択し、5300冊が使われている。
 和田校長の文章は2016年9月、京大文学部の同級生を中心にしたグループの同人誌で「謂れのない圧力の中で」と題してネット上に発表された。今年7月末、民放のドキュメンタリー番組で紹介されたことなどを機に、ツイッターなどで広がった。
 和田校長は文章で「自民党の一県会議員から『なぜあの教科書を採用したのか』と詰問された」と記し、同中出身の自民党衆院議員から電話があり、「『政府筋からの問い合わせなのだが』と断った上で同様の質問を投げかけてきた」とも書いている。
(略)


検定を通った教科書なのですから、学校が採用を決めてもなんの問題もありません。

教科書の中身に異論があるというなら、出版社に言うかマスコミやネットなどで意見をおおやけにすればいいだけのことです。学校関係者を狙い撃ちにするゆな活動は行き過ぎです。

しかし、こうして新聞で、“ウヨクの言論弾圧”みたいな書きっぷりには鼻白みます。

かつて扶桑社の歴史教科書に対しても“サヨク”の人たちは同様の活動をしてきました。

自分にとって好ましい意見だったら拍手しておいて、嫌いな意見の持ち主が同じことをすると弾圧だ、というのは二重基準です。

校長先生には同情しますが、朝日新聞の論調には首をかしげます

【アニメ】終物語

西尾維新の「終物語(下)」のアニメ化です。

1クール分の分量がなかったせいか二夜連続の特番として放映されました。

原作は既読です。「物語」シリーズはまだまだ続いていますが、大きなくくりでは一段落つきました。必ずしも絵的とはいえないこのシリーズを、よくぞここまで映像化できたものだと感心します。

ヘタに作ればキャラクターがひたすらしゃべっているだけになってしまいます。制作会社であるシャフトの演出がぴったりあてはまりました。シャフトでなければここまでの成功はなかったでしょう。

十分に満足のいくシリーズでした。

【朝日新聞】徴用工問題では妥協をしてはいけない

8月18日朝日新聞社説『徴用工問題 歴史再燃防ぐ努力こそ』より

 未来志向的な日本との関係を真剣にめざすなら、もっと思慮深い言動に徹するべきだ。
 韓国の文在寅大統領が就任100日を迎えて開かれた、きのうの記者会見である。
 植民地時代の元徴用工らへの補償問題について、これまでの韓国政府の見解から逸脱するかのような認識を示した。
 個人の賠償請求権を認めた韓国の裁判所の判断に触れ、「政府はその立場から歴史認識問題に臨んでいる」と語った。
 文氏は、その2日前の植民地解放の式典でも、慰安婦問題と徴用工問題を並べて取りあげ、「日本指導者の勇気ある姿勢が必要」だと訴えている。
(略)
 日本が植民地支配により、多くの人々に多大な損害と苦痛を与えたのは事実である。
 日本側は法的な問題に閉じこもらず、被害者たちの声に真摯に向きあい、わだかまりをほぐすための方策を探り続けるのは当然の責務だ。
 ただ、歴史問題は一方の当事者だけで解決できるものではない。今を生きる両国民の距離を縮めていくには、双方の政治指導者の深慮と行動を要する。
 韓国ではこの夏、徴用工らを題材にした映画が人気だ。ソウルなどでは徴用工の像が建てられ、いわゆる少女像のレプリカを乗せた路線バスも走る。
 そんな世論が文氏に響いているのかもしれない。しかし政治指導者は、風向きを読むだけでなく、世論を未来に導く説得の時にこそ真価を問われる。
 歴代政権が積み上げた歩みをまず尊重する。それが歴史問題の再燃を防ぐ出発点である。


さすがの朝日新聞も徴用工関係の要求には首を傾げています。

さて、一般論としては、「法的な問題に閉じこもらず、被害者たちの声に真摯に向きあい、わだかまりをほぐすための方策を探り続ける」というのは正論です。例えば、福島原発事故で被曝したと伝えられる米兵に対しては、法的なことはともかく、できることがあるのでは、という気はします。

しかし、この徴用工問題に関しては(そして韓国に対しては)、一切妥協すべきではありません。

ここで何か責任を認めて譲ることがあれば、将来その譲ったことをたてにさらに要求をエスカレートさせてくるでしょう。

韓国に対しては、普通の友好関係にある国と同じ対応はできません。ヤクザかタチの悪い弁護士を相手に交通事故を起こしたようなものとして考えるべきです。法的に決着したらそこから一歩も譲ってはなりません。

それこそが我々が慰安婦問題で学んだ最大の教訓です。

【時事問題】全能の神とは?

バージニア州での白人至上主義者の団体と反対派が衝突しました。米トランプ大統領は当初白人至上主義者を非難しなかったことで批判を受け、14日の会見でようやく非難声明を出しました。(その後、「両者に非がある」と発言し、さらに批判を浴びましたが・・・)

この14日の非難声明について、朝日新聞の記事より引用します。

米東部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義の団体と反対派が衝突し、多くの死傷者が出た事件をめぐり、トランプ大統領が当初、人種差別を容認するかのような発言をしたことに批判が高まっている。トランプ氏は14日の記者会見でようやく白人至上主義者の団体を名指しし、「人種差別は悪だ」と訴えたが、米メディアは「遅すぎる」と指摘。産業界にも抗議が広がっている。(ワシントン=土佐茂生、ニューヨーク=江渕崇)
 「肌の色に関係なく、我々は同じ法の下に生き、同じ全能の神によって作られた。KKK(クー・クラックス・クラン)やネオナチ、白人至上主義者を含む暴力を引き起こした団体は犯罪者で残忍な悪漢だ」
 トランプ氏は14日、ホワイトハウスで、目の前に置かれたプロンプター(原稿映写機)に映し出された原稿を読み上げ、白人至上主義者の団体を名指しし、強い言葉で非難した


暴力事件を起こした双方に非があるのでは、というのは私からすれば真っ当な感想ですが、このトランプ発言は受け入れられません。

“全能の神”なるものが人間を創造したというのはユダヤ教の神話で、キリスト教とイスラム教にも受け継がれています。しかし、アメリカ人にはこの三つの宗教以外を信仰している人はいます。

「我々は同じ法の下に生き、同じ全能によってつくられた」という発言はそうした人たちの存在を無視したものです。

こちらの発言の方がよっぽど問題です。

【朝日新聞】反対派に本当に非はないのか?

8月16日朝日新聞夕刊。『トランプ氏「両者に非がある」 白人至上主義者の衝突で』

 米東部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義を掲げる団体と反対派が衝突した事件で、トランプ米大統領は15日、「両者に非がある」と語った。事件直後、トランプ氏は白人至上主義団体を名指しで非難しなかったことで世論の批判を浴びたが、今回の発言も白人至上主義団体をかばうようにも受け取れ、さらなる波紋を呼びそうだ。
 ニューヨークのトランプタワーで、インフラ整備に関する記者会見の場で語った。トランプ氏は事件が起きた12日、「各方面による憎悪や偏見、暴力を可能な限り最も強い言葉で非難する」と述べたが、白人至上主義者の団体を批判せず、14日にようやく名指ししたうえで「人種差別は悪だ」と述べた。15日の会見で記者団から遅れの理由を問われると、「事件が起きたばかりで、事実を知りたかった。拙速に声明を出したくなかった」と弁明した。
 極端な右派思想を持つ集団「オルト・ライト」との関係を問いただされると、トランプ氏は「『オルト・ライト』の定義は何だ? ならば、突撃してきた反対派の『オルト・レフト』はどうだ? 彼らに罪はないのか?」と述べ、反対派の人々を極右と対比させるかのように「オルト・レフト」という新しい言葉を使って非難。極左思想の集団と決めつけ、「反対派はゴルフクラブを振り回していた。彼らに問題は無いのか」などと語った。
 また、白人至上主義の団体が、南北戦争時に奴隷制存続を主張して敗れた南部側の英雄であるリー将軍の銅像が撤去されることに反対して集会を開いたことから、トランプ氏は「すべての人が白人至上主義者ではない。リー将軍の銅像撤去に反対する誠実な人もいた」とかばうような発言もした。
 さらには、リー将軍の銅像撤去についても「(初代米大統領の)ジョージ・ワシントンは奴隷所有者だった。ワシントンの銅像を撤去するのか? 歴史を変えようとしている」と述べ、否定的な考えを明かした。(ワシントン=土佐茂生)


私は日本人なので白人至上主義者の味方をする理由は全くありません。かかる思想には反吐が出る思いです。

しかし、この事件の報道(あくまで日本での報道ですが)を見る限り、米マスコミの主張は一方的にすぎるように見えます。

一番大きな出来事は、反対派(オルト・レフト?)のデモ行列にオルト・ライトの一人が車で突っ込んだことです。これは明らかにオルト・ライト側に非があります。

しかし反対派も、テレビで見ましたが棒のようなもの(トランプ大統領によるとゴルフクラブ)を持って反撃に出ています。

デモの目的はリー将軍の銅像撤去反対ということなので、人種差別を目的としたものではないようです。ゴルフクラブで武装して反対行動をするというのも極端に過ぎます。

暴力行為があったら、その経緯を調べて責任の所在を求めるべきです。一方の思想が気に食わないからというだけの理由で裁きを下す社会は、否定されるべきです。

【時事問題】国会議員が産休をとってなにが悪いのか

朝日新聞の記事より引用します

国会議員が妊娠を報告したことに対し、「職務放棄だ」といった批判が寄せられた。女性の政治への進出が著しく遅れている日本。多様な視点を生かすためには、制度を整える必要があるという指摘もある。
 議論の発端は、鈴木貴子衆院議員(31)=無所属、比例北海道ブロック=の7月14日のブログだった。9月の出産予定のほか、切迫早産と診断されて安静にしていることを明らかにしたら「任期中の妊娠はいかがなものか」「辞職すべきだ」などの声が届いたと公表。鈴木氏は「国民の代表としての責任、公人としての立場もあります。しかしながら、女性が妊娠することがそれらを放棄しているという考えには、私は承服しかねます」とつづった。
(略)


議員が産休をとっていけない理由というのがわかりません。たいていの仕事では産休を認めています。そういう制度で国会議員が民間に遅れていいわけがありません。当然認められるべきです。

それに議員の産休を批判しているというのはどうもネットからだけのようです。「任期中の妊娠はいかがなものか」というのは、父親の鈴木宗男氏の決めゼリフ(?)を流用したもので、真面目な批判だとは思えません。

中には真面目に批判している人もいるのかもしれませんが、記事を読む限り批判する論理はあやふやで論ずるに足りません。

国会議員は、産休だけでなく、病気や怪我で国会に出てこれないことはいくらでもあります。必要な役職は代理を立てれば済むことです。

批判はまったくの的外れです。

【朝日新聞】組み体操の現在

8月14日朝日新聞朝刊、「組み体操中止、中学の3割 事故多発受け 74市区調査」より

 事故の多発が問題となった運動会の組み体操。政令指定市などを対象に朝日新聞が調べると、2015年度に実施した小学校の2割、中学校の3割が16年度はとりやめた。中止が進む一方で、安全対策を強化して続ける学校も多く、現場の対応が分かれている。
 組み体操の事故(小中高)は毎年8千件程度で推移し、15年には大阪の中学校で10段ピラミッドが崩れて生徒が骨折した。スポーツ庁は16年3月に「確実に安全な状態」でなければ実施しないように自治体に通知し、これを受けて、教育委員会が自治体レベルで演技を制限したり、学校に判断を委ねたりしている。
 調査は、政令指定市と都道府県庁所在地(東京は23特別区)の計74市区の教委にアンケートした。
 学校で組み体操を実施したかどうか把握していたのは、小学校57市区、中学校54市区。小学校での実施は15年度の3174校から16年度は2533校(20・2%減)に、中学校は638校から429校(32・8%減)へと減った。17年度の状況は秋の運動会シーズンを控えて集計がまとまっていないが、回答のあった自治体では16年度とほぼ横ばいの傾向となっている。
 小中を合わせた減り方が大きい主な自治体は、東京都足立区が15年度の98校から16年度は19校、仙台市は53校から8校になった。大阪市は348校から225校に、福岡市は196校から155校に減った。名古屋市は小学校の実施校が202校から154校に減った(中学校は未集計)。
 けがの報告件数を把握していたのは53市区で、小学校では15年度の888件から16年度は626件(29・5%減)に、中学校は321件から161件(49・8%減)へと減っていた。
 また、組み体操を続けている学校でも、教員への実技指導など対策が進んでいる。けがの減少からは、演技自体の中止が進んでいることに加えて、現場の安全対策が一定の効果を上げている様子がうかがえる。(木村健一、滝沢卓)


なんだかよくわかりません。

57市区の小学校で組体操実施数は3174校から2533校になった。54市区の中学校で組体操実施数は638校から429校になった、というのはわかります。しかし、57市区に何校の小学校があるのか、54市区の中学校に何校の中学校があるのかがわかりません。

つまり、どの程度広範囲に行われているのかつかめません。

また、ある学校で組み体操をやっているといっても、何人の生徒が参加しているのかも分かりません。もしかしたら全校生徒がなんらかの組み体操をしているのかもしれませんし、3年生だけがやっているのかもしれません。

知りたいのは、小中学生の何%が参加しているのかということと、参加のべ人数のうち怪我をしている割合はどのくらいかということです。

マスコミのキャンペーンのおかげで組み体操の実施数が減ったと喜んでいるのでしょうか?

なお、個人的には、組み体操で達成感を味わうというのはまったく分かりません。ああいう集団演技に熱を入れるのは北朝鮮っぽくって好きになれません。

【朝日新聞】今度は徴用工ですか?

8月11日朝日新聞朝刊の「ニュースQ3」は『韓国映画「軍艦島」、史実と創作のはざまで』です。

 製作費約22億円。舞台は長崎県の端島(通称・軍艦島)。韓国で今夏、日本統治下の過酷な労務動員を題材にした映画「軍艦島」が最大の話題作だ。観客動員数は2週間ほどで600万人超。歴史を土台に大幅な創作を加えた映画は、日韓双方で波紋を広げている。どんな内容なのか。
 公開初日の7月26日、ソウル市龍山区の複合映画館では八つのうち四つのスクリーンで「軍艦島」を上映した。どの回も満席だ。
 映画では終戦直前、朝鮮半島から徴用されて島で働かされた朝鮮人約400人が、強制労働の証拠隠滅のために労働者を抹殺する日本側の企てを察知し、脱走を試みる。朝鮮人が米軍のスパイと疑われて無差別に殺害され、日本人と朝鮮人が銃撃戦をするなど、現実とは想像しにくい話も出てくる。
(略) 
 (ソウル=武田肇)


引用を省略した部分では、映画のどこが創作なのかという韓国内の論争が紹介されています。しかし日本での波紋は一つもありません。

「映画は、日韓双方で波紋を広げている」という煽り文句は間違っています。すくなくとも記事には日本での論争の例は載っていません。

唯一関連があるのは、徴用工の問題で、菅義偉官房長が「解決済み」と言ったことが紹介されているだけです。これは映画の話題とは言えません。

この映画は日本で公開するという話も聞きません。まあt、韓国映画が併合時代を扱うのはこれがはじめてではありません。なんで、朝日新聞が、日本でも「波紋を広げている」と事実とかけ離れた主張をして、ことさらにこの映画の話題を取り上げなければならないのか不可解です。

邪推かもしれませんが、慰安婦問題でミソをつけたので、こんどは徴用工問題に話題を刷り変えようとしているのかもしれません。

【映画】ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

主演:トム・クルーズ

事前情報なし(予告だけは見ていました。チラシももらっていましたが写真とあおり文句に目を通しただけで詳しい部分は呼んでいません)で観にいきました。

ホラー映画にトム・クルーズが出ているのかと思ったら、アクション映画でした。本当はホラーのつもりかもしれませんが、タメもなく化け物が暴れまわるのでアクション映画になっています。

冒頭で、ミイラの女王の来歴の説明があったのはびっくりです。こういうのは中盤まで引っ張っていって、

“まさか、これは王女アマネット!?”
“いったいそれは何だい?”
“実は、我々研究者の間の噂で、歴史から封印された王女がいるとされ云々”

といった会話で紹介されるのが普通です。

よく言えば、凄く分かりやすいです。小さな子供でも大丈夫。

ジキル博士(ハイド氏に変身する彼です)が出てきたり、怪奇現象を調査する謎の組織が出てきたり、と子供むけの映画です(夏休みだからいいのかな?)。

王女の墓(実は牢獄)がエジプトではなくメソポタミアにあった理由も分からないままです。アメリカ軍の軍人とからませたいから無理矢理イラクにあったことにしたかったのでしょうが、そういう映画の外の事情は別に、映画世界内部での理由づけがないのは駄目です。

悪く言えば、子供だましの映画です。

後で調べたら、この映画は“ダーク・ユニバース”というプロジェクトの第一弾で、「魔人ドラキュラ」とか「フランケンシュタイン」とか「ミイラ再生」などをリメイクしていくそうです。

あんまり期待できそうにないプロジェクトです。

【時事問題】警官の暴言

朝日新聞の記事より引用します。

 警視庁高井戸署員が2015年、当時中学3年だった少年2人に対し、暴言をはくなどの不適切な任意聴取をして人権侵害をしたとして、東京弁護士会は10日、同署に書面で警告した。少年らは同級生に万引きをさせたとして聴取を受けた際、署員から「おまえを高校に行けなくしてやる」などと言われたという。
 警視庁の森本敦司・生活安全総務課長は10日、経緯を説明。不適切な聴取があったことを認めた上で、「署員らが責任感から行った。事案を真摯に受け止め、再発防止に努める」と述べた。捜査の結果、万引きの強要は確認できなかったとしている。
 警告書によると、少年2人は同級生が「万引きを強要された」と話したため、15年12月19日、高井戸署で同署員から別々に約2時間、任意の聴取を受けた。その際、1人がやりとりを録音していた。署員から黙秘権は告げられず、「逮捕状でも何でも取ってやる」「鑑別(所)でも少年院でもぶちこむしかない」「認めないと牢屋に入れる」などと言われた。少年2人は聴取のすえ、万引きの強要を認める説明をし、1人は反省文を書いたという。
 少年2人は昨年4月、署員を特別公務員暴行陵虐などの容疑で東京地検に告訴。告訴は取り下げたが、同9月には東京弁護士会に人権侵害の救済を申し立てた。弁護士によると、同署は今年4月、署長名で「署員の対応に不適切な点があった」と書面で回答し、少年2人に謝罪したという。警告書は、署員らの行為について「黙秘権、供述の自由を侵害する」と指摘。今後、こうした威迫行為がないよう求めている。


「署員らが責任感から行った」などという言い訳は噴飯ものです。こういう言い訳をする人間の「事案を真摯に受け止め、再発防止に努める」という言葉はまるで信用できません。似たようなことはどこでもやっているのでしょう。この件が報道されたのは、冤罪だったことと録音データがあったことによります。

制度を変えるべきです。例えば、未成年の取調べは弁護士の立会いを義務化するなどの対策をとるべきです。

それとなぜ、東京地検への告訴を取り下げたのかも疑問です。こうしたことは形式的なお詫びで済む話ではありませんし、この少年たちだけの問題でもありません。警察全体の不祥事ですので、公の場で裁くべきです。

【ウルトラセブン】第二十五話:「零下140度の対決」

ポール星人登場

地球を二度凍らせたポール星人がまたも地球を凍らせにやってきます。

ダンは吹雪となった基地周辺で、エンストを起こしたポインターを乗り捨て徒歩で帰投しようとします。しかし途中でウルトラアイを落としてしまうという痛恨のミスをしでかします。

しかも、ここで明らかになりますが、ウルトラセブンは太陽エネルギーで活動しているため寒さに弱いという弱点がありました。その割に宇宙空間を平気で飛び回っていますので、温度そのものが問題なのではなく、太陽光線を直接浴びられるかが問題なのかもしれません。

意識朦朧のダンの前にポール星人が現われます。このポール星人の造形が秀逸です。他の星人のような着ぐるみではなく、影絵です。ポール星人の異様さが表現されています。

ポール星人は怪獣ガンダーを繰り出します。

ウルトラアイがないので、カプセル怪獣で対抗します。今回はミクラスにお呼びがかかりました。いままで何度もウルトラアイが手もとからなくなりましたが、カプセル怪獣のカプセルだけはなくしません。ウルトラアイもそのくらい厳重に管理しておけばいいのに・・・・・・

ミクラスでは通用しませんでしたが、なんとかウルトラアイを見つけてウルトラセブンに変身できました。しかし、エネルギー切れで息も絶え絶えの状態です。

一方のウルトラ警備隊基地でも地下の原子炉を破壊され基地放棄寸前まで追い込まれます。

かつてないピンチです。

ウルトラ警備隊とウルトラセブンの連携でなんとかガンダーを倒し、ポール星人を退けることはできましたが、去り際ポール星人は“ウルトラセブンの弱点を見つけたからこれはこれで満足”という風でした。

ポール星人は事前にモロボシ・ダンがウルトラセブンであることを知っていました。知っている宇宙人と知らない宇宙人がいますが、ポール星人は知っている方のチーム(?)です。チームかどうかはともかくなんらかの情報共有はあるはずです。ここでポール星人に弱点を知られた、というのは他の星人にも伝わる可能性があり、かなりまずいことです。

「ウルトラセブン」(全49話)もいよい後半に差し掛かかり、なかなか不穏な空気が漂ってきています。

【時事問題】江崎沖縄北方相にはちょっと同情します

江崎沖縄北方相(73)の発言がマスコミをにぎわせています。

もともと固辞していたのを派閥の力学で受けざるを得なかったと伝えられていますが、「役所の原稿を朗読する」「北方領土問題は素人」といった発言にメディアが食いついています。さらに、日米地位協定の見直しに言及(記者の誘導かも?)は、閣内不一致と言われかねません。

同情を禁じえません。

73歳にもなって、やりたくない役を押し付けられ、自分は詳しくないということを謙虚に示しただけなのに滅茶苦茶ないわれようです。日米地位協定の見直しも政治的には不用意な発言かもしれませんが、人間的には温かいものを感じます。

大臣に向いているかというと疑問はありますが、失言を引き出そうと虎視眈々のマスコミの方に悪印象を持ちました。

とくに、“北方四島の名前を言ってみてください”というクイズは度を越した悪意を感じました。

【世論調査】朝日新聞:8月8日発表

8月8日朝日新聞朝刊で世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は7月8、9日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。
支持する35(33)
支持しない45(47)

◇(「支持する」と答えた35%の人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
首相が安倍さん17〈6〉
自民党中心の内閣16〈6〉
政策の面19〈7〉
他よりよさそう46〈16〉

◇(「支持しない」と答えた45%の人に)それはどうしてですか。(択一)
首相が安倍さん28〈12〉
自民党中心の内閣19〈9〉
政策の面40〈18〉
他のほうがよさそう8〈4〉

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民33(30)
民進6(5)
公明3(4)
共産3(4)
維新1(1)
自由0(0)
社民0(1)
日本のこころ0(0)
その他の政党1(1)
支持する政党はない46(47)
答えない・分からない7(7)

◆安倍首相は内閣を改造し、菅官房長官らを留任させ、野田聖子さんを総務大臣に、河野太郎さんを外務大臣に起用するなどしました。全体として今回の人事を評価しますか。
評価する43
評価しない34

◆今回の内閣改造は、安倍政権の信頼回復につながると思いますか。
つながる26
つながらない55

◆安倍首相は「人づくり革命」をかかげ、担当大臣を新設しました。この取り組みに期待しますか。
期待する37
期待しない51

◆安倍首相の経済政策で日本経済が成長することを期待できると思いますか。
期待できる30
期待できない53

◆陸上自衛隊の記録「日報」の組織的な隠蔽(いんぺい)疑惑について、当時の防衛大臣だった稲田朋美さんに国会での説明を求める必要があると思いますか。
必要がある61
その必要はない30

◆自衛隊の日報をめぐる問題についての一連の混乱を見て、安倍政権が防衛省と自衛隊をしっかりコントロールできていると思いますか。
コントロールできている12
コントロールできていない73

◆自衛隊の日報問題で混乱した責任をとって、稲田さんは防衛大臣を辞任しました。稲田さんを大臣に任命した安倍首相の責任は大きいと思いますか。
責任は大きい61
そうは思わない30

◆学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる問題について、7月末に安倍首相も出席した国会審議がありました。この審議を通じ、安倍首相の友人が理事長を務める加計学園が、優遇されたのではないかという疑惑は晴れたと思いますか。
疑惑は晴れた6
疑惑は晴れていない83

◆加計学園の加計孝太郎理事長を国会に呼び、説明を求める必要があると思いますか。
必要がある64
その必要はない27

◆愛媛県今治市に加計学園の獣医学部を新たにつくる計画はいったん白紙にもどすべきだと思いますか。
白紙にもどすべきだ58
そうは思わない28

◆安倍さんの自民党総裁としての任期は来年の秋までです。来年の秋以降も、安倍さんに自民党の総裁を続けてほしいと思いますか。
続けてほしい30
続けてほしくない52

◆民進党の次の代表選挙には、民主党政権で官房長官だった枝野幸男さんや、外務大臣だった前原誠司さんが立候補する考えを明らかにしています。新しい代表は誰がふさわしいと思いますか。枝野さんですか。前原さんですか。それとも、どちらでもないですか。
枝野さん16
前原さん16
どちらでもない55

 <調査方法> 5、6の両日、コンピューターで無作為に作成した固定電話と携帯電話の番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、全国の有権者を対象に調査した(固定は福島県の一部を除く)。固定は、有権者がいる世帯と判明した番号は2098件、有効回答1097人。回答率52%。携帯は、有権者につながった番号は2133件、有効回答1056人。回答率50%。


この世論調査が私のところに来たと想定して、回答してみます。

>◆安倍内閣を支持しますか。
支持します。
他社の世論調査では支持率が伸びたのですが、朝日の調査では微増にとどまっています。

>◇(「支持する」と答えた35%の人に)それはどうしてですか。
首相が安倍さんだからです。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
自民が微増したのは内閣支持率と連動しているのでわかります。
代表を引きずりおろした民進は悪くなるかと思っていたら、5から6に増えています。誤差の範囲かもしれませんが、民進の潜在的支持層には、今の代表ではよっぽど駄目だと思われているのかもしれませんね。

>◆安倍首相は内閣を改造し、菅官房長官らを留任させ、野田聖子さんを総務大臣に、河野太郎さんを外務大臣に起用するなどしました。全体として今回の人事を評価しますか。
評価します。
全体としての評価を訊いているのに、官房長官・総務大臣・外務大臣の人事を特に説明しているのはどういう意図なのでしょうか? シンプルに「今回の人事を評価しますか」とすべきだと思います。

>◆今回の内閣改造は、安倍政権の信頼回復につながると思いますか。
このタイミングで支持率下落は止まりましたので、信頼回復につながると解釈するのが自然です。

>◆安倍首相は「人づくり革命」をかかげ、担当大臣を新設しました。この取り組みに期待しますか。
中身はよくわかりませんが、期待しておきます。

>◆安倍首相の経済政策で日本経済が成長することを期待できると思いますか。
素朴な意味で期待します。経済政策の良し悪しは論じられるほどの知識はありませんので、そういう評価は保留します。

>◆陸上自衛隊の記録「日報」の組織的な隠蔽(いんぺい)疑惑について、当時の防衛大臣だった稲田朋美さんに国会での説明を求める必要があると思いますか。
必要あります。真相解明のためには当時のトップの証言が欠かせません。

>◆自衛隊の日報をめぐる問題についての一連の混乱を見て、安倍政権が防衛省と自衛隊をしっかりコントロールできていると思いますか。
できていなかったというのが実態です。

>◆自衛隊の日報問題で混乱した責任をとって、稲田さんは防衛大臣を辞任しました。稲田さんを大臣に任命した安倍首相の責任は大きいと思いますか。
任命したのですから責任はあります。大きいか小さいかというのはどういう意味か判じかねますが、この件で安倍首相が辞任すべき、とは思いません。

>◆学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる問題について、7月末に安倍首相も出席した国会審議がありました。この審議を通じ、安倍首相の友人が理事長を務める加計学園が、優遇されたのではないかという疑惑は晴れたと思いますか。
もともと疑惑というほどのことはありません。多額の政治献金があったとかいうこともないようです。これで「疑惑」と言っていたらキリがありません。

>◆加計学園の加計孝太郎理事長を国会に呼び、説明を求める必要があると思いますか。
いまの「疑惑」だけで、民間人を国会に呼びつけるのは不適当だと思います。

>◆愛媛県今治市に加計学園の獣医学部を新たにつくる計画はいったん白紙にもどすべきだと思いますか。
必要ありません。白紙にもどせば、既得権益擁護派の思う壺です。

>◆安倍さんの自民党総裁としての任期は来年の秋までです。来年の秋以降も、安倍さんに自民党の総裁を続けてほしいと思いますか。
続けて欲しいです。

>◆民進党の次の代表選挙には、民主党政権で官房長官だった枝野幸男さんや、外務大臣だった前原誠司さんが立候補する考えを明らかにしています。新しい代表は誰がふさわしいと思いますか。枝野さんですか。前原さんですか。それとも、どちらでもないですか。
どちらかと言えば前原さんです。

【朝日新聞】戦隊シリーズは古い女性像を植えつけている?

8月6日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。「ジェンダーとメディア」です。絵本や子供向けテレビ番組で、性別による役割(男の子が主人公で冒険心があり、女の子はやさしい性格で主人公の補佐役といったもの)が子供の心理に影響しているのでは、という論点です。

その中で戦隊シリーズの女性キャラに着目した記事です。

 テレビ放送で40年以上の歴史を持つ「スーパー戦隊シリーズ」。主に「ピンク」の女性キャラクターがリーダーを支えるという描かれ方は、古い男女像を子どもに刷り込むことにつながっているのではという指摘が今回のアンケートに寄せられました。そんな指摘について尋ねたところ、テレビ朝日・東映の制作スタッフから文書の回答が届きました。
 戦隊シリーズは男児向けととられがちですが、「女児の視聴者も増えており、性別の差なく男女ともに楽しんでもらえる作品を志している」といいます。かつて紅一点だった女性戦士も今では「2人化」が増え、イメージカラーに青や白なども選んでいます。
 「守られる存在」ではなく、子どもたちが憧れ、目標とされる「戦う女性」と位置づけているそうです。リーダーのピンチを女性キャラが救う場面が一般的になってきており、また女性がリーダーだった作品も過去にはありました。「団結を描きつつ、誰かを守るために戦うことの大切さを学んでほしいとのメッセージを込めている」といいます。
 スーパー戦隊をジェンダー的な観点で分析している愛知淑徳大の若松孝司教授は「とはいえ、男性を優しく包み込むサポート役として描かれる女性がほとんど。まだ描き方がステレオタイプを脱しているとは言えないのでは」と指摘します。男女雇用機会均等法が施行された1986年の前後から女性戦士が複数登場するようになりました。男性戦士には「おっちょこちょい」「末っ子キャラ」など幅広い性格設定がされるのに、女性は「かわいい」か「冷静」のどちらかに絞られがち。かわいらしさか仕事のサポートかを女性に求めがちな社会を映していると若松さんは見ています。
 「現実に沿ってメディアが描けば、それが当たり前の姿だとして結果的に性役割を固定・強化してしまう。番組を視聴する3~4歳の子どもたちにとって、家族の枠の外の社会に触れるごく初期の作品だからこそ、作り手は現実の2、3歩先の多様な男女像を描く努力をしてほしい」と話しています。


戦隊シリーズには全く詳しくないので、若松教授の、女性キャラの設定がステレオタイプ、という指摘が正しいのかどうかは分かりません。

しかしこの指摘は戦隊シリーズの作品論としては意味がありますが、子供向け番組の子供の心理への影響の研究としては不十分です。子供向け番組は戦隊シリーズだけではありません。

同欄で大阪府の20代の女性が投稿しているように、「セーラームーン」には同性愛や女性蔑視発言をする敵に果敢に立ち向かう女の子が描かれていて、先進的なものを感じたという報告もあります。この投書の内容は事実です。

戦隊シリーズだけに特化して語るのはバランスを欠いています。

さらに言えば、現実世界で肉体を使って戦う人の大半が男性です。女性自衛官、女性警察官、女性消防士もいるにはいますが、比率は人口比の1:1になっていません。しかも後方勤務的な配置が多いように感じます。

したがって、戦隊シリーズもリアルに設定すればすべてが男性でも不思議でないことになります。戦隊シリーズは、すでに「現実の2、3歩先」を行っているのです。

女性の社会進出を願うのは結構ですが、(冗談で言いますが)それであるなら現実社会で女性自衛官を戦闘機のパイロットにしろとか、女性警察官に盾と警防を持たせて機動隊に入れろとか、大火の中に女性消防士も男といっしょに突入させろ、という運動をすべきです。

フィクションの、しかもその一部の作品を取り上げ、その改変を訴えることが正義とだと思っているなら、それは勘違いです。

【朝日新聞】上野千鶴子氏の「悩みのるつぼ」

8月5日朝日新聞「be on Saturday」の悩み相談コーナー。60代女性の「アリんこがかわいそうで」です。

(略)
毎週、有機栽培の農家から野菜や卵を届けてもらっているのですが、青虫やらテントウムシやらアリやらがついてきます。
テントウムシはたぶん自立していくでしょう。でも、青虫は羽化してチョウになって飛び立つまで、飼い猫や庭に来る外猫から守って、お世話しています(子どものころからやっているのです)
困るのはアリです。アリんこは、農家の畑に仲間がいて集団生活しているのでしょう。私の庭に放たれてしまったら、これからこの子はどうして生きていけるのでしょう?先住のアリたちにいじめられないでしょうか・・・・・・
猫フード(アリは大好き)をまいて庭に放してやったのですが、見向きもせず、草の陰に消えてしまいました。仲間や巣を探し回っているアリのことを思うと泣いてしまいます。
(略)


馬鹿馬鹿しいことで悩んでいるようにも見えますが、案外面白いところに着目しているような気がします。

たしかに、テントウムシや青虫は気候の問題さえなければ別の土地にいってもやっていけるような気がします。伴侶を見つけることも可能でしょう。

虫でなくても、熊でも狸でも同じです。強制的に自分だけ引越しをさせられたら辛いでしょうが、生きていけないこともないでしょう。

しかし、社会生活を営むアリは違います。多分、どうやっても生きていくことはかなわないと思います。

実際、自分の巣の縄張りから切り離されたアリがどうなるのか興味があります。巣を求めてさまよい歩き、疲れ果てたところを、他の肉食昆虫の餌食になるというところでしょうか。

いままで考えもしなかったことなのでとても面白い相談でした。

ところで、今回の回答者は上野千鶴子さんです。

(略)
ほんとうはアリんこ一匹のゆくえが気がかりな心やさしい私、によっているのでしょう。このお悩み投稿で、「こんなにやさしい私」を世間にプレゼンする目的は果たしましたから、これでじゅうぶんでしょう。
(略)
あなたがアリんこの運命に涙する愛情豊かなお人柄であることはわかりましたから、その愛情や思いやりを無駄遣いせずに、もっと優先順位の高いところに使いましょう。世の中にはあなたの思いやりを待っている(人間の)子どもたちやお年寄りがたくさんいます。


上野氏というのはほんとうに性格の悪い人なんだなあ、とつくづく思いました。

【時事問題】韓国の河野太郎外務大臣への期待とは

新しい外務大臣に河野太郎氏が就任しました。父親が河野洋平氏だったこともあり、韓国から(中国からも)期待の声があがりましたが、先の日韓合意の遵守を明言したことで、期待はずれとの観測が広がっているようです。

8月5日朝日新聞の朝刊記事『河野氏、外交どう担う ハト派の父・洋平氏と「考え方違う」』より

(略)
  韓国では洋平氏が「河野談話」を出したことへの評価が高い。韓国外交省は3日、「未来志向的で成熟した両国の協力関係を構築するため、力を合わせることを希望している」との談話を発表した。
 ただ、韓国で不満が強い慰安婦問題をめぐる一昨年末の日韓合意について、太郎氏は3日夜の会見で「合意が着実に進展されることが望ましい」と述べた。東亜日報は「関係改善を期待する観測に冷や水を浴びせた」、聯合ニュースは「慰安婦問題で父と同じ考えだと表明せず、むしろ距離をおいてきた」と指摘した。


父親と同じ政治信条だと期待するのは心情的にはわからないではありませんが、現代社会では無理があります。別に韓国だから笑っているわけではありません。日本でもパク・チョンヒの娘が韓国大統領になったときに、同じ論調がありました。しかし米国のブッシュ父子の場合にはそうした声はなかったように思います。家系への期待が重いというのはアジア的な感情なのかもしれません。

しかしながら、そうした感情を超えて韓国の太郎氏への期待には違和感があります。

従来の日本政府の立場は、日韓併合時の問題は日韓基本条約で解決ずみ、というものでした。韓国が騒ぐので、かつての河野談話や、先年の日韓合意と妥協してきたという歴史があります。

河野談話より日韓合意は後のものなので、より韓国に寄り添った内容になっています(ただし、“最終的かつ不可逆”という文言が入っています)。しかし、韓国は河野談話の方を(河野洋平氏の方を)より高く評価しています。妥協の総量としては日韓合意の方が多いのに、日韓合意を認めた太郎氏に失望するというのは、考えてみれば不思議なことです。

私の仮説ですが、韓国は、妥協の総量を見ているのではなく、妥協の変化量を評価しているのだと思います。

どういう妥協であっても、そこからさらに韓国が踏み込み、日本がそれに応じる姿勢を示すと評価する。それ以上譲らないとなると右傾化云々と言い出す、という公式です。

河野洋平氏も、“あの談話ですべて終わり”と言い張っていたら、韓国では右翼政治家と呼ばれたでしょう。しかし、洋平氏はさらに妥協してもよいような姿勢を見せていたので高評価を受け、息子の太郎氏にも期待したということだと思います。

【言葉】革命

8月4日朝日新聞の朝刊に、日本共産党の小池晃・共産党書記局長の記者会見での発言が報じられています。

内閣改造があったが、革命という言葉をね、軽々しく使わないでほしいと思います。人づくり革命(担当相)と。革命っていうのはもう政治権力が変わるわけですよ。ある階級からある階級に政治権力が変わるような重い言葉だと思う。
 人づくり革命なんだったら、やっぱり政権交代するしかない。共産党が政権についてこそ本当の人づくり革命なんじゃないですか。


広辞苑で「革命」をひいてみました。

1)天命があらたまること。前の王統がくつがえって、他の王統が代わって統治者になること。易姓革命。
2)辛酉の歳の称。陰陽道で、この年に変乱が多いといい、日本では改元してそれを避けるのが例であった。→改令
3)revolution
イ)従来の被支配階級が支配階級から国家権力をうばい、社会組織を急激に変革すること。「フランス―――」
ロ)急激な変革。ある状態が急激に発展、変動すること「産業―――」


「人づくり革命」の「革命」は明らかに、3)のロ)の意味です。

小池氏が「革命」という言葉にロマンを感じているのかどうかは知りませんが、3)のイ)の意味だけで使う言葉ではありません。「軽々しく使わないでほしい」と要望を出すのはおかしいです。何の誤用もしていません。

しかも、「共産党が政権についてこそ本当の人づくり革命」と、自分も3)のロ)の意味で使っています。

他人には使うなと言って、自分で使うというのはどういう了見でしょうか。「革命」という言葉は、共産党だけに使うことを許された言葉ではありません。

【朝日新聞】シェア自転車

8月3日朝日新聞の記事「中国、シェア自転車が快走 スマホで解錠・登録者1億人」より

 かつては自転車王国だった中国も、今や米国を抜いて世界最大の自動車市場。そんな中国で自転車ブームが巻き起こっている。牽引役は「シェア自転車」だ。GPSで位置を把握・管理し、利用者はスマートフォンのアプリで解錠し、乗り捨て自由だ。サービスは海を渡り、日本でも始まる。ただ、過当競争で道が乗り捨てた自転車だらけになるなど課題も多い。
(略)
 仕組みは、日本のレンタル自転車とひと味違う。スマホにダウンロードしたアプリで利用を登録。路上のシェア自転車についたQRコードを、スマホのカメラで読み取ると鍵が開く。乗り捨てたいところで降り、鍵を閉めれば電子決済され、使用終了と便利だ。
 大手「モバイク(摩拜単車)」の場合、利用料は時間制で、最低額が30分0・5元(約8円)。利用マナーが悪いと、独自に設定される「信用」が落ち、一定まで下がれば料金が高騰。最後は利用停止になる。
(略)
 日本での課題は、駐輪場の確保だ。日本は中国と違って、どこでも乗り捨てられるわけではない。モバイクは公共施設や商業施設に駐輪場をつくる考えだ。広がりつつあるスタンド式の自転車レンタルと差別化するためにも、多くの駐輪場をつくることが重要とみている。(北京=福田直之)


 中国シェア自転車大手のモバイクの創始人で総裁を務める胡瑋煒さん(35)に、創業の経緯や進出を決めた日本への期待を聞いた。主なやり取りは次の通り。
(略)
 ――日本市場への期待は?
 「日本は、とりわけ自転車がふさわしい市場です。空気は奇麗だし、環境もよい。街中は、中国のように混み合っていません。日本人はとても秩序を大切にしているので、それもシェア自転車の思想と合致する。私たちは日本市場向けに新しい自転車を設計しています。年内のできるだけ早期に福岡と札幌で始めたいですね」
 ――価格はどうなりますか?
 「価格については、主に現地の交通手段の価格を参考にしています。中国の公共交通機関はとても安いですが、バスや地下鉄と同じか、それより安くなるようにしています」
 ――自転車の駐輪場はどうするのですか? 中国のように自由に止められません
 「今考えているのは多くの提携先をつくることです。シェア自転車のサービスは商業施設にお客の流れをつくれます。たとえば英国では多くの商業施設と提携して、それらの門前に駐輪させてもらっています。いろんな方法で駐輪の問題は解決できると思います。もっとも私たちは行政にもっと駐輪場をもらえるようお願いしたいと思います」
 「夏季ダボス会議では福岡市の市長と話をしました。どこに自転車を止めるかということが話題になりました。市長との話し合いで、この問題は解決できると思います」
(略) 


NHKの「クローズアップ現代+」でも中国のシェア自転車を取り上げていたのを見たことがあります。利用者は好きなところに乗り捨てられる、というのが斬新でした。

これが日本にも進出するというので興味を持ちましたが、残念ながら(というか当然ながら)、日本では好きなところに乗り捨てられません。創業者の構想では、駐輪場を借りるみたいです。

これでは日本でもすでにあるレンタル自転車と同じです。多くの駐輪場を作って差別化したいそうですが、既存のレンタル自転車業者だってスタンドをたくさんつくりたいのは同じです。たくさん作れば便利になるけど、価格にはね返ってくるというジレンマは同じです。

記事を読むと、「行政にもっと駐輪場をもらえるようお願いしたいと思います」とありますので、市区町村から駐輪場を無料でもらおうというのかもしれませんが、それが可能なら、既存のレンタル自転車業者だって無料で駐輪場をよこせ、と言い出すはずです。行政が特定の業者だけに便宜をはかれるはずがありません。

仕組みが同じである以上、差別化はできません。

テレビで見てちょっと興味をもったのですが、日本では普及しそうにありません。

【介護】車椅子利用者はまったく歩けないわけではありません

年寄りを車椅子に乗せているときですが、ときたま“歩きたい”と言って立ち上がって数分間だけ歩くということが時々ありました。その光景をみて、周りにいる人が、ぎょとした目を向けることがありました。たぶん、車椅子利用者は一歩も歩けないひとだと思っているのでしょう。

むろん全く歩けない利用者もいますが、すべての利用者が歩けないというわけではありません。

なぜ、こういう誤解が広まったのかというと、もともと車椅子がまったく歩行できない重度の障碍者が使っていたからではないかと想像します。

現在では車椅子が普及したおかげで、長く歩けない人でも外出用に使うことが増えたのだと思います。

よく考えれば、乳母車と同じです。全く歩けない乳幼児も使いますが、ちょっとだけなら歩ける幼児も使っています。歩けなくなったとき、いちいちだっこして運ぶのも面倒なので乳母車を押しながら散歩します。これと同じ理屈だと思います。

偉そうに書いていますが、かく言う私も自分で車椅子を押すことになるまでは、おそらく同じような誤解をしていたように思います。

【時事問題】自民党は閉会中審査に稲田氏を呼ぶべき

朝日新聞の記事より引用します。

自民党の竹下亘国会対策委員長は31日、民進党の山井和則国対委員長と国会内で会談し、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題に関する閉会中審査で、稲田朋美前防衛相の出席を拒否すると伝えた。
 竹下氏は会談で、「大臣を辞任し、一番重い責任の取り方をした。辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけない」と説明したが、山井氏は「稲田氏は日報隠蔽問題の最大の責任者であり、度重なる虚偽答弁が疑われている。稲田隠しは納得できない」と強く反発した。
(略)


反省とは、真実を明らかにし、教訓を得、必要であれば運用の変更を考えるためにあります。責任の追及も目的の一つですが、かならずしも一番重要なものではありません。

自衛隊の情報管理のあり方はどうすべきであったのか、問題点があるとしたらなにが問題なのかを明らかにしなければ今後のPKO活動に支障をきたします。

竹下氏の感覚は、責任をとるとらないだけに偏っていて、天下国家を論じるという視点に欠けています。

稲田前大臣に出席を求めるのは当然であり、拒否する自民党がおかしい、と思います。
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