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【死後整理】墓

うちの一族は和歌山から出てきたので、そこには先祖の墓があります。しかし東京から和歌山に埋葬に行くのは手間ですし、なにより墓参りもまともにできなくなります。そこで近くに墓を購入することにしました。

墓選びのひとつのポイントは宗教です。よく墓のチラシに「過去の宗派は不問」というのがありますが、これは”どんな宗教でもいいよ”という意味ではありません。”過去は問いませんが、これからはうちの檀家になってね”という意味です。こういう墓にはいると”お勤め”というものが発生します。法事もきちんとやることを暗黙に要求されます。それが嫌ならこういう墓は避けるべきです。

選択肢のひとつに納骨堂というのがあります。建物内にある墓です。これだと都会の中にもけっこうあり、交通の便がよいです。しかもチラシを見る限りお安いです。しかしたいていの場合先祖代々の墓というものではありません。せいぜい夫婦で入るものという感じです。家の墓より安いからといって購入するのは早計です。

公営墓地というものあります。これは無宗教ですし、経営もしっかりしているので安心です。しかし必ずしも安いわけではありません。しかも抽選です。早い者勝ちではありません。抽選にもれたらずっと待たなければなりません。東京都の公営墓地の倍率は高く、かなり難しいです。

民間の霊園は無宗教で分譲したら早いもの順に売ってくれますが、都会の真ん中にはありません。墓参りが旅行みたいになりかねません。

結局、我が家は郊外にある民間の霊園に決めました。

どの区画を買うかとか、墓石の種類はどうするかとか、彫り込む文字をどうするかとか、さまざま決めることがあります。結構面倒でした。

土地代と墓石代などひっくるめて数百万の出費でした。
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【朝日新聞】映画「否定と肯定」公開前のインタビュー

11月28日朝日新聞朝刊オピニオン欄。米国の歴史学者デボラ・E・リップシュタット氏のインタビュー。リッピュシュタット氏は、ユダヤ人虐殺を否定する論者に訴えられ、逆に勝訴した経験を持ちます。その経験談が映画化され日本で公開を待っています。

 ――ユダヤ人虐殺はなかったと主張するホロコースト否定者たちをどう認識していましたか。
 「彼らの主張は地球が平らだと言っているのと同じです。最初は、真剣に向き合うべきものとは思えませんでした。ところが、しばらくして世の中を見ると、『否定者の言うことに一理があるかも』と言う人たちが出てきました。否定者がどんな戦略で、ふつうの人たちの意識を引き込んでいるのかに興味をもちました」
 「1993年に『ホロコーストの真実 大量虐殺否定者たちの嘘ともくろみ』を出版しました。否定者たちに『あなた方は間違っている』と言うためではなく、彼らに説得されてしまうかもしれない人たちに否定者たちのやり口を知ってもらうために書きました。ホロコーストに限らず、歴史的な出来事は体験者から直接話を聞けなくなると、遠い過去の昔話になり、否定や作り替えの入り込む隙間が大きくなります」

(略)

 ――著書で批判したホロコースト否定者の一人、英国の歴史著述家デイビッド・アービング氏に96年に名誉毀損で訴えられました。

 「『相手にするな』と学者仲間からは言われましたが、英国の法律では被告である私に立証責任があります。もし闘わなければ、私は負け、彼は『名誉毀損が成立した。私は否定者ではない。私の説が正しい』と言うでしょう。これを黙認したら、ホロコースト生存者やその子孫に顔向けできません。歴史学者として失格です」

 「裁判費用は200万ドル(約2億3千万円)かかりました。弁護団に恵まれ、多くの人が支援してくれましたが、600万人が虐殺されたホロコーストの実在をめぐる、あまりにも重大なことを争うもので、怖くて眠れませんでした。訴えられて約3年かけて準備、法廷は2000年1月11日から32日間開かれ、4月に全面勝訴の判決が出ました。判決はアービング氏がウソつきで人種差別主義者で、反ユダヤ主義者であることを認めました。偏向した歴史観をもち、意図的にウソを述べ、真実をゆがめた、と」

 「裁判にあたり、私たちは、彼が書いた著作の脚注をたどり、出典を精査しました。すると、彼はわざと間違って引用したり、半分だけ引用したり、事件の発生の順番を入れ替えたり、ドイツ語の原文をあえて間違った英語に訳したりして、結論を彼らの都合のよい方向にもっていっていました。出典の情報を少しずつ変えていく彼の戦術は、とても巧妙で、ふつうの人は信じてしまいます」

(略)
 「米国では実際に起きている地球温暖化を全く認めようとしない人たちがいます。歴史的な事実でいえば、ホロコースト否定だけでなく、オスマン帝国でのアルメニア人虐殺事件も否定者がいます。トルコの人たちにとっては、虐殺したことなんて認めたくありません。『不都合な歴史』ですから。そんなことは起こらなかったという方が都合がいい。日本の慰安婦問題や南京大虐殺はなかったという論も同じではないでしょうか」

 ――当たり前だった歴史を揺るがそうとする動きがある中、私たちは歴史にどんな目を向ければいいのでしょうか。

 「米国の作家フォークナーがこんな言葉を残しています。『過去は死なない。過ぎ去りもしない』。歴史は古い事実だけではありません。起きたのは過去かもしれませんが、現代性のあるものです。もし、私たちの歴史のなかで悪いことがあれば、重要なのはそれを認識することです。同じぐらい大切なのは、そのことについてウソをつかないこと。歴史のひとつの側面を好き勝手に操ってしまえば、ほかの側面も操られます」

 「ヒトラーの風評を変えようとしたアービング氏ら否定者は歴史に関心を寄せたいのではなく、現在を変えたいのです。彼らがやろうとしているのは、歴史を改めて違う形にすることで、いまと未来を変えようとしているのです」

 「いま、歴史家はとても重要な責任を負っています。未来のことは予言できませんが、危険信号に注意を引きつける役割を果たすべきです。私自身は将来を照らす灯台のような存在でありたいです。たとえば、トランプ大統領は批判的なことを伝える報道に対して『フェイクニュース』『ライイング(ウソをつく)』と言います。『ライイングプレス』というのは、ヒトラーが使った言葉です。私は大統領がヒトラーと同じだと言っているのではありません。でも、同じ言葉を使っていることは指摘したい。それを示すのも歴史家の役割だと思います」

 ――ホロコースト否定者の発言を法的に規制するべきだとの意見もあります。

 「その意見には反対です。私は言論の自由を信じています。自由によって扇動することは間違っていますし、街角で黒人を殴ることは許されません。ですが、言論の自由はとても大切です。何を言っていいか、いけないかを政治家が決めるのは絶対に違います」

(略)



ホロコースト否定論者との法廷闘争に勝利したのは、リップシュタット氏の徹底した調査のたまものだったと思います。しかし、このくだり

>米国では実際に起きている地球温暖化を全く認めようとしない人たちがいます。歴史的な事実でいえば、ホロコースト否定だけでなく、オスマン帝国でのアルメニア人虐殺事件も否定者がいます。トルコの人たちにとっては、虐殺したことなんて認めたくありません。『不都合な歴史』ですから。そんなことは起こらなかったという方が都合がいい。日本の慰安婦問題や南京大虐殺はなかったという論も同じではないでしょうか

には疑問を持ちます。慰安婦問題や南京大虐殺への言及は「同じではないでしょうか」と断定していないところを見ると、インタビューアーへの迎合だと思いますので、そこは追求しません。だが、地球温暖化とアルメニア人虐殺事件については断定しています。

ホロコーストと地球温暖化とアルメニア人虐殺はなんのつながりもありません。ホロコーストが真実であっても、それを証拠に地球温暖化やアルメニア人虐殺が真実となるわけではありません。

それぞれ別個に事案として証拠を集め検討する問題です。いっしょくたにするのは雑な議論というより、政治的偏向です。


リップシュタット氏の政治的偏向は次のくだりからも確認できます。

>トランプ大統領は批判的なことを伝える報道に対して『フェイクニュース』『ライイング(ウソをつく)』と言います。『ライイングプレス』というのは、ヒトラーが使った言葉です。私は大統領がヒトラーと同じだと言っているのではありません。でも、同じ言葉を使っていることは指摘したい。それを示すのも歴史家の役割だと思います

トランプ=ヒトラーという主張ではないと逃げをうっていますが、姑息です。不当だと信じる報道に対して怒るのはどの政治家にもありそうなことです。あえてヒトラーと同じだと指摘するのは歴史家の役目とは思えません。扇動者のほのめかしです。


よくよく考えると裁判費用が200万ドルもかかるというのは、不可解です。アービング氏らの主張に根拠がないとした本を出版したら訴えられたのですから、本を書いた時点でアービング氏の主張への精査は済んでいたはずです。本を書くためお調査と、法廷に提出するための資料つくりとは違うのだとしても、一からの作業ではないはずです。

言いたくはありませんが、訴えられてから調べだした(=本を書いた時点ではテキトーに調べてた)のでしょうか?


ホロコースト否定者の発言を法的に規制することに反対、という点については同意しますし、その姿勢には敬意を表します。言論を規制すれば、おかしな議論を封じ込めるどころか内向し生き延びるのは明らかですから。

【雑記】大腸内視鏡検査

今年の身体検査の大腸がん検診(便を採取して提出するもの)で引っかかりました。二回提出したうちの一回に血が混じっているとのことです。より詳細に調べるために大腸内視鏡検査を受けるように言われました。

本日の記事は大腸内視鏡検査のレポートです。もちろん病院によっても症状によっても段取りは違うと思います。こういう例もあった、ということでお読みください。

受けたのは昨日(月曜日)です。

■事前検査
事前に、B型肝炎、C型肝炎、梅毒の血液検査を受けます。血を抜かれました。実際これらの病気だったら内視鏡検査が受けられないのかどうかは分かりません。

■準備
前日から準備があります。大腸の中をきれいにするための食事制限です。3食+間食セットをひと箱渡されました。中身はというと

朝食(和風がゆ鮭入り、すまし汁)
昼食(かゆごはん、お豆腐バーガー、みそ汁)
間食(粉ジュース二杯分、ビスコ一袋(4つほど入っていました))
夕食(コーンスープ)

それ以外は食べてはいけません。水分はOKですが、お茶・ウーロン茶・麦茶・コーヒー・紅茶・スポーツドリンクに限られます。牛乳などの乳製品・繊維飲料水・果実入り飲料水・酒はNGです。

就寝前に錠剤4粒をコップ一杯の水で飲みます。下剤のようです。

翌日(検査当日の朝)7時から9時の間に、マグコロールP100gという下剤を1800mlの水に溶かして飲みます。これはジュースみたいな味なのでまずくはないのですが、さすがに1800mlも飲むのはきついものがあります。

頑張って飲んだら、いよいよ便意が襲ってきます。はじめは普通の下痢みたいな便ですが、最後になるとお尻の穴から水が流れるような感じの便になりました。これまでの人生でなかった便です。

■検査前日
午後一時から検査です。前日は粗食でしたし、当日は朝から1800mlの水しか飲んでませんがなぜか空腹感はありません。緊張のせいなのかもしれません。

検査室に案内されて検査着に着替えるように言われました。

想像していたのは下半身裸で四つん這いにされ肛門から内視鏡を入れられるという、プライドずたずたの光景だったのですが、実際は違います。服は全部脱ぎますが、代わりに甚平みたいな検査着を着ます。ズボンのお尻にスリットがあってそこを通して肛門に内視鏡を入れます。これならまあ我慢できます。

血圧計を左腕に巻いて、左人差し指に器具(おそらく酸素飽和度測定器)をつけます。それらを測りながら内視鏡検査をするようです。

■大腸内視鏡検査
左を下にして寝て、いよいよカメラを肛門に入れられます。いままで味わったことのない感覚です。痛いというより体の違和感に襲われます。肛門付近には触覚があるのですが、内部に触覚はないみたいでどこまで進んでいるのか全くわかりません。しかし医者が見ているテレビは私からも見えていて、どんどん進行していくのがわかります。生まれて初めて自分の体の内部を見ました。

突然、痛みが襲います。大腸は、肛門から上昇して左腰の部分で右腰に向けて水平になっていますが、その左のカーブのところ(左腰の部分)です。かなり痛くて歯を食いしばりました。

私が痛がっているのに気付いた医者と看護婦は、”ごめんなさい”と言っていました。なにぶん、大腸内視鏡検査を受けるのは初めてなので、この痛みは普通のことなのか、この時だけの不都合なのかはわかりません。カーブを曲がって進むと痛みは引いていきます。

カーブを曲がったところで水平に寝るように指示されます。内視鏡の先端が上昇できないからだと思います。左足をまげて立てそれに右足を乗せるポーズになります。

さらに進んで右腰から下方に進行します。触覚が働かないのでカメラの先端がどこにあるのかわかりません。そう言われたからそうなのかと思うだけです。小腸まで進んで終点です。

内視鏡を戻しながら先生が腸のことをあれこれ説明してくれます。”これが盲腸”とか”これが小腸”とかいう感じです。最後は肛門を内部から撮った図を見せてくれました。肛門とそこに突っ込まれた内視鏡のチューブが見えます。いわゆる自撮りですね。

痛みは断続的ですが、体の違和感は終始変わりません。特に内視鏡が肛門を進行する場合も後退する場合のムズムズにはまいりました。

■検査終了
全部見たけど悪いところはなかったそうです。なんで便に血が混ざったのかは分かりません。非常にデリケートなのでそういうことはありうるそうです。問題なのは、来年の検査でまた血が出てたらどうするのかです。先生の立場としては、また大腸内視鏡検査を受けてくださいとしか言えないみたいですが、言外に受けなくてもいいみたいな雰囲気が伝わってきました。

■帰宅後
朝から何も食べていないのですが、まったくお腹が空きません。それどころか夕食を半分残しました。

■費用
事前の血液検査やら、食事セットやらも含めて、占めて8,030円を支払いました。保険は効いています。

■まとめ
前日の食事制限がありますので、人によっては仕事に差し支えがでます。私は仕事に支障がでないように月曜日検査にしました。

なるべくなら二度と受けたくない検査です。前日の食事制限(不味いし少ない)もありますし、大量の下剤にも辟易です。検査中に痛みもあります(調べたら病院によっては麻酔を使うところもあるそうです)。しかし万一病気だったら大変ですので、受けろと言われたら受けた方がいいように思います。今回、一回受けたことで、次に本当に検査が必要になっても、ある程度事情が分かっているので緊張せずに済みそうです。何事も経験、とはよく言ったものです。

(11月30日追記)
■検査時間
検査時間は50分ほどでした。異常がみつかるともっと長くなるそうです。

【ウルトラセブン】第三十三話:「侵略する死者たち」

今回は怪獣も出ないし、宇宙人も姿をあらわしません。地味な回です。そのためなのか子供時代に観たはずなのに記憶に残ってませんでした。

題名はかっこいいです。いまでいうゾンビですが、ここでの死者は、おそらく宇宙人のテレキネシスで操られているだけで、人間を食べたりはしません。それでも不気味な感じがただよいます。

怪獣も宇宙人も出ないので、ウルトラセブンの活躍はあまりありません。それどころか何度も捕まってはウルトラ警備隊に助けられていました。

予算の都合で怪獣・宇宙人が出てこなかったのではなく、狙いがあってのことだと思います。本心ではモロボシ・ダンに変身もさせたくなかったのかもしれません。

【朝日新聞】不可解な匿名報道

11月25日朝日新聞夕刊。一面の記事でハリウッドで騒ぎになっているセクハラ問題について伝えています。発端となった大物プロデューサーだけでなく、他の俳優も告発されています。映画界に民主党支持が多いことから政界にまで飛び火しているそうです。日本の反応の部分を引用します。

日本では追随の気配はない。10月放送のフジテレビ系の情報バラエティー番組では司会者から「女優さんから行ったパターンもあるんじゃないんですか」「枕営業的なな」などと、ワインスタイン氏を擁護するだけでなく、むしろ告発者を中傷するような発言もあった。


新聞ではよく”関係者によれば”とか”ベテラン自民党議員によれば”とか、実名を出さずに報道することがあります。情報源を秘匿しないとしゃべってくれないこともあるでしょうので、こうした匿名報道が悪いとは言えません。

しかしこの記事はおかしいです。テレビ番組での発言ですので、情報源の秘匿という意味はありません。仮にこれが政治家からの発言だったら、実名で報道すはずです。

マスコミどうしだから手を緩めているのか、逆に本名を隠すことで侮蔑的な意味合いを出したかったのか判断しかねますが、非常に不可解です。

【時事問題】同性愛は日本の伝統にないの?

朝日新聞の記事より引用します。

 自民党の竹下亘総務会長は23日、天皇、皇后両陛下が国賓を迎えて開く宮中晩餐会をめぐり、「(国賓の)パートナーが同性だった場合、私は(晩餐会への出席には)反対だ。日本国の伝統には合わないと思う」と述べた。岐阜市内で開かれた党支部パーティーの講演で語った。
 竹下氏は講演で、まず異性間の事実婚に言及。オランド前仏大統領が来日した際、事実婚相手の女性を宮中晩餐会に伴ったことについて、「奥さんではないパートナーだという女性が天皇、皇后両陛下と並んで座るわけだから、どう対応しようかと宮内庁は悩んだ」と指摘した。
 そのうえで同性同士のケースに触れ、「そのパートナーが同性だった場合、どう対応するか。日本国として必ず近い将来、突きつけられる課題ではないか」と述べた。


いまどき、こんなことを言っちゃダメだろと思ってたら、案の定謝罪に追い込まれました。

それはともかく、気になったのは「日本国の伝統には合わない」というくだりです。

二つの錯誤があります。第一に、宮廷晩餐会なるもの自体が日本の伝統ではありません。西洋文明を受容する中で取り入れたものです。第二に日本では同性愛はタブーではありませんでした(ただしホモセクシュアルだけで、それも少年愛だけに限られていたみたいです)。

戦国武将にとっては衆道はたしなみとみなされていました。春画の多くは男女のからみですが、男どうしの絵も少なからずあります。「好色一代男」の主人公は男色にも手を出していました。いまで言うバイですが、当時の読者は特に驚かなかったみたいですので一般的だったと考えられます。

おそらく明治以降に同性愛がタブー化されたのだと思います。それが昨今の欧米の影響で人権問題の一部として語られるようになってきました。したがってある程度以上の日本人にとっては同性愛はタブ-と考えています。かくいう私も同性愛者を差別しませんが、自分で同性愛をためしたいとは全く思いません。私も竹下氏も江戸時代の人々も自分の生きる時代の空気に影響されているのです。

これから何が言えるかというと、竹下氏の”日本国の伝統”とは、自分の生活環境から類推しただけで、日本の長い歴史からみると表層的なものだと言うことです。

法律的な根拠のない”パートナー”を公的な場面に呼んでいいのか、という角度からの発言であれば受け入れられますが、同性愛だからダメというのは現代では通じないでしょう。竹下氏が各方面から批判されたのは当然です。

一方で、人は自由に生きていいのだというリベラリズムの立場から竹下氏を批判した人たちに問いかけたいことがあります。

例えば、イスラム諸国の元首が四人の夫人をともなって宮中晩餐会に出席しようとしたら、どうするのでしょうか?

複数の夫人を持つというのは女性蔑視だから反対しますか、それとも奥さんが四人欲しいという個人の自由な意思を尊重しますか?

【朝日新聞】「協力し問題解決」

11月22日朝日新聞朝刊。『「協力し問題解決」、日本2位 OECD調査、52カ国・地域の15歳対象』

 チームの一員として、他人と協力して問題を解決する15歳の力を測ろうと、経済協力開発機構(OECD)がテストを開発し、初めて実施した。21日に公開された結果によると、参加した世界52カ国・地域の中で日本の平均点は2位で、OECD加盟の32カ国ではトップだった。
 「協同問題解決能力調査」はOECDが3年ごとに行っている学習到達度調査(PISA)の一環として2015年に実施され、日本では高校1年など約6600人が受けた。日本の平均点は552点(OECD加盟国の平均が500点)で、シンガポールの561点に次いで高かった。また、参加国すべてで女子が男子より得点が高く、日本は女子が565点、男子が539点だった。
(略)
 調査では大問が6問出題されたが、このうち公表されたのは1問のみ。生徒が仮想人物「あかねさん」「三郎君」と画面上で会話をしながら、架空の国の地理や人口、経済についての問題に答える設定だ。
 ある場面では仮想人物が2人とも「人口」を担当したいと言うのに対し、生徒は4択から応答を選ぶ=設定1。各個人の視点と能力をいかしながら調整を進める選択が正答とされた。
 グループの約束事を守る対応も出題された。人口を担当するあかねさんが「地理」の問題を解いたのに対し、同様に4択から応答を選ぶ問題=設定2=では相手を褒める選択肢を選ぶ生徒が多かったが、「僕が『地理』の問題をやるはずだったのに。みんな、自分が選んだ分野をやろうよ」が正答だった。
 この問題は最も難易度が高いレベル4。日本の正答率は13・7%で、OECD加盟国平均も17・5%にとどまった。


出題された一部が掲載されていました。

設定1
友人2人(コンピュータ上の人物)と、架空の国の地理、人口、経済に関する問題をどう解くかについて、画面上でメッセージのやりとりをしている。

あかねさん:私は「人口」をやるわ。
三郎君:ちょっとそれは僕がやりたかったのに
生徒:(以下から選択)

1)誰も僕にやりたい分野を聞いてくれなかったじゃないか。なぜみんなが先に選ぶんだよ。
2)みんな、なぜその分野がいいのか説明してくれるかな。
3)こんなことで時間を無駄にしちゃだめだよ。
4)あかねさん、三郎君、分野を選ぶより、早く問題に答えてよ。

正答2)(正解率:日本57.0%、OECD平均41.1%)
測る資質・・・チームメンバーの視点と能力を見いだす



設定2
あかねさんが人口、三郎君が経済、生徒が地理を担当すると決めたが、あかねさん地理の問題を一つ解いたことをメッセージで伝えてきた

あかねさん:ひとつ正解したわ。この調子でいきましょう。
生徒:(以下から選択)

1)時間がないよ。チャットで時間を無駄にしないようにしようよ。
2)「地理」の問題に答えた人。よくやったね。
3)「地理」の問題は他の人が答えたから、僕は分野を変えるよ。
4)僕が「地理」の問題をやるはずだったのに。みんな、自分が選んだ問題をやろうよ。

正答4)(正答率:日本13.7%、OECD平均17.5%)


設定1の問題は私も正解できました。現実世界では1)のようなことを言いたくなるかもしれませんが、”他人を協力する能力”のテストだと思って臨めば2)だろうな、と回答します。

設定2の問題は間違えました。3)だと思いました。多分、多くの若者が3)を選んだのでしょう。

「人口」がやりたいというのでやらせてあげたのに「地理」に取り掛かるあかねさんの自分勝手ぶりには腹が立ちますが、答えてしまったものに文句を言っていると時間切れになる危険もあります。反面、秩序を乱す行為を見逃すと最終的な目標に到達できない恐れもあります。ここら辺のバランスのとり方は組織運営において頭の痛いところで、絶対の正答はないのではと思います。

日本の正答率は13.7%、OECD平均でも17.5%と四択なのに25%に届かない低率なのがこの問題の難しさを示しています。

頭に浮かんだのが米国のテレビドラマ「24」です。テロに立ち向かう組織が活躍するのですが、主人公のジャック・バウアーは命令無視で突っ走っては、上司と衝突したり、上司に尻ぬぐいをさせます。主人公ですから結局彼のひらめきが正しいのですが、組織人としてみるとどうかと思います。

「24」に限らずテレビや映画の組織に属するヒーローは命令不服従型が多く、物語の中では好きにさせた方がうまくいってます。こうした刷り込みが3)を選ばせたのではないでしょうか。

また、4)だけを正答と決めつけるテストにはひどく疑問を持ちました。

【映画】GODZILLA 怪獣惑星

ストーリー原案:虚淵玄

アニメーションによるゴジラです。三部作の第一弾として公開されました。

いままでのゴジラ映画とはうってかわって、人類はゴジラのために地球から追い出されてしまいます。宇宙を二十年さまよいますが移住可能な惑星を見つけることはができずに地球へ帰還します。亜空間航法のせいか、宇宙での時間は20年ですが地球では2万年が経過しています。いいかげんゴジラは死んでいるだろうという期待もありました。残念ながらゴジラは健在で、人類とゴジラは再びあい対します。

かなりの情報量を詰め込んでいます。人類が危機(怪獣の出現やら異星人とのファーストコンタクトまで)、資源不足に悩む宇宙漂流(姥捨て山のようなエピソードもあり)、地球への帰還(変わり果てた地球の姿と、ゴジラとの対決)、そして次回への伏線、と目まぐるしいほどです。

設定は複雑で、駆け足ですが決して分かりにくいことはありません。アクションシーンにも力は入っていて見せ場もあります。第二弾への期待も十分に高まります。お薦めできます。

引っ掛かったのは、ゴジラ以外の他の怪獣はどうなったのかということ、宇宙人の存在が唐突すぎることです。特に宇宙人は宇宙船の技術を提供するという役回りかもしれませんが、そぐわない感じは否めません。しかもこの宇宙人の行く先々で怪獣によって文明が滅んでいるということです。こいつらのせいで怪獣があらわれたんじゃないの、という気もします。怪獣を退治してやるから代わりに地球に住まわせてね、と交渉を持ち掛けるあたりは、ゴジラ映画の系譜だと悪い宇宙人なのですが・・・

【朝日新聞】社説:姉妹都市 市民交流を続けてこそ

11月19日朝日新聞社説「姉妹都市 市民交流を続けてこそ」。サンフランシスコ市が慰安婦像を公共物として受け入れることを決めたため大阪市長が姉妹都市関係を解消するとしている問題です。

(略)
 大阪市の吉村洋文市長は「不確かな主張で、日本へのバッシングだ」と再三抗議してきた。サンフランシスコ側が方針を覆さない限り、年内にも姉妹都市提携を解消する意向だ。
 ちょっと待ってほしい。姉妹都市の関係のもとで育まれてきた交流は、双方の市民の歴史的財産である。市長の一存で断ち切ってよいものではない。
 慰安婦の総数や詳しい被害の実態は、これまでの研究でも定まっていない。
 「違う」と考えることを「違う」と伝えること自体は大切だろう。だが、意見を受け入れなければ友好関係を解消するというのは、冷静さを欠いている。
 もともと姉妹都市は、国と国の関係と別に、「人と人」として、主に文化面での交流を深める目的で発展してきた。日米のようにかつて戦った国や、政治的に対立しあう国との間でも盛んに結ばれてきた歴史がある。
 国が違えば人々の考え方は違う。市民同士が息の長い交流を重ねることで、その違いを理解し、乗り越えていこうというのが、姉妹都市の精神のはずだ。
(略)
 外交において歴史認識をことさらに問題視する大阪市の姿勢は、安倍政権と軌を一にする。
(略)



慰安婦問題に関しては朝日新聞が、すべての原因とまでは言いませんが一定の原因を作ったのは間違いありません。この問題に評論家然として発言するのは釈然としません。


性奴隷という誤解はともかく、これは米国の問題ではありません。にもかかわらずサンフランシスコ市が慰安婦像を公共物化しようとしているのは、おそらく韓国系有権者へのサービスです。歴史認識の問題ではありませんので、話し合いでは解決しないでしょう。強い態度を示し不快感を伝えることは間違っていません。


「外交において歴史認識をことさらに問題視する」のは、客観的に見て、中国と韓国です。「安倍政権と軌を一にする」というのは、安倍憎しに凝り固まった偏見です。

【朝日新聞】自分の国のことまで他人のせいにしないでほしい

11月20日朝日新聞朝刊。『「技能」海渡らぬ現実 実習制度、建前に限界』より

(略)
 技能実習制度が掲げる「途上国への技能移転」は建前で実態は割安な労働力の確保だ、と指摘されてきた。実習生は昨年末時点で約23万人でベトナム人が約8万8千人と最多。その送り出し国で「建前」が崩れている。
 ベトナム国家大学ハノイ校のベトナム経済政策研究所は日本の国際協力機構(JICA)の委託で、昨年から今年にかけて帰国した実習生らの状況を調べた。回答した112人のうち「今の職業は日本での研修と関係がある」と答えたのは28%だった。「日本の労働力調達策のひとつだろう」。グェン・ドゥック・タイン所長はそう話す。


28%が少ないのか多いのかは何とも言えません。仮に少ないのだとしても、それは日本の責任ではありません。研修と関係のある仕事をベトナム用意できないにはあくまでベトナムの問題です。日本に責任を押し付けるのは間違っています。

なんでもかんでも他人の国のせいにするのではなく、自分の国の国造りは自分たちでやってもらいたいものです。

【ウルトラセブン】第三十二話:「散歩する惑星」

怪獣リッガーとカプセル怪獣アギラ登場

浮遊する島(もとはアステロイドベルトの小惑星で、これがいわゆる「散歩する惑星」です)が地球に降下し、ウルトラ警備隊基地に接近してきます。この「散歩する惑星」からは特殊な電磁波が出ていて、エレクトロニクスに異常を生じさせます。しかもこの怪電波のせいでモロボシ=ダンはウルトラセブンに変身することができなくなります。

そこでカプセル怪獣です。今回は新顔のアギラです。恐竜っぽいデザインです。ウルトラセブンがいくつのカプセル怪獣を持ってきたのかはわかりませんが、登場するのは3体でこのアギラが最後登場となります。

対するは怪獣リッガー。これも恐竜っぽいので、恐竜対決になりました。第三話「湖の秘密」ではエレキング対ミクラスという牛対決でしたが、今回は恐竜対決です。

「散歩する惑星」にはあきらかに人工物がありますので宇宙人の基地かなにかなのは間違いありませんが、意図した侵略だったのか事故で地球に落ちてしまったのかはっきりしません。宇宙人も姿をあらわしませんでした。

【朝日新聞】「30年間で2番目」って何?

11月18日朝日新聞朝刊に、安倍首相の国会での演説が短かったと非難する趣旨の記事が掲載されました。記事の題は「所信淡々、公約羅列 30年間で2番目の短さ 安倍首相演説

子供の頃は校長の話なんて短い方がいいと思ってましたし、会社員になってからは重役の話は短い方がありがたいと思っている私には、首相の演説が短くてもかまわないです。

それはともかく、引っ掛かりを感じたのは「30年間で2番目」というやつです。「〇年で一番短い」という表現ならわかります。あるいは「戦後になって〇番目に短い」という表現もわかります。「一番」というのを強調するためこの数年に限るのか、例えば”日本国憲法下で”といったちょうどいい区切りで何番目かをあらわすかです。

「30年間で2番目」では、区切りも不自然ですし、「2番目」というののインパクトがありません。これでは、例えば「50年間で3番目」とか「60年間で5番目」とかいくらでも別の表現できてしまいます。そうなると”なんで30年?”という疑問が頭から離れません。

もしかしたら、30年前に国会の演説に関する制度が変更になったのかと思って、紙面を子細に読みましたが、そういう説明もありません。

それでは、他の新聞がどう表現しているかが気になります。ネットで他の新聞を読んでみました。

まず東京新聞です。

安定した政権基盤の下で、政策をひたすらに実行せよというのが、国民の意思だ」と自信をのぞかせる。
 それなのに演説は短い。


「演説は短い」とだけの説明です。

次に読売新聞です。社説にこうあります。

安倍内閣では最も短い演説だった。


これは分かりよい説明です。「安倍内閣で」という明確な区切りで序列をつけています。

次に毎日新聞を見てみます。

だが政権の政策を示す演説は、文字数わずか約3500字。2012年末の政権復帰から昨年9月の臨時国会まで計4回の所信表明は約4700~7300字と増加傾向にあったが、一転して昨秋の半分以下まで減った。


ここにも「30年間で2番目」というのはありません。単に短いというだけでなく、具体的に文字数で比較していますし、比較対象は安倍政権という説得力のある区切りです。

困ったことに朝日以外どこも「30年間で2番目」と言っていません。そこで「あかはた」に手を伸ばしてみました。

国会審議から逃げ続けてきた安倍首相の姿勢を象徴する所信演説となりました。所信演説時間はわずか15分。文字にして約3500字です。これは、昨年9月の臨時国会時の約半分、第1次~4次の安倍政権下で最短。1990年代以降でも小泉純一郎首相当時の05年特別国会に次ぐ短さでした。


出ました。「30年間」とは言っていませんが、「1990年代以降」という同じように説得力のない区切りで、「次ぐ短さ」と要するに二番目の短さだと言っています。表現は異なりますが、朝日と同種の発想です。

いったい「30年間」や「1990年代以降」という不可解な区切りはどこから来るのでしょう?

そして、ついに時事通信のサイトで答えを見つけました。

平成以降の歴代首相の所信表明では、小泉純一郎氏が2005年の「郵政選挙」後の特別国会で行った演説の約3200字が最も短く、今回はこれに次ぐコンパクトな演説。昨年9月の臨時国会の際の約7300字の約半分だ。


そうです。「30年間」も「1990年代以降」もすべて「平成」の言いかえだったのです。

十中八九、大本は時事通信です。朝日新聞もあかはたも時事通信の記事を引き写した(参考にした?)際に「平成」とは書きたくなかったから「30年間」だの「1990年代以降」だのと不可解な区切りに言い換えたのでしょう。

好意的にとれば、元号の変更で政治の仕組み変わるわけではないので、「平成で2番目」と書くのはおかしいと考えたのかもしれません。しかしそうであるなら「30年間」とか「1990年代以降」とかに言い換える(=コピペのごまかし)のではなく、読売や毎日のような自分で考えて調べた表現にすべきです。

【展覧会】オットー・ネーベル展

於:Bunkamuraザ・ミュージアム

ベルリンに生まれ育ったオットー・ネーベル(1892-1973年)は若い頃からの関心の広さをいかして、美術は言うに及ばず建築、演劇、詩作など、他分野に渡って活躍している。1933年にスイスのベルンに移住した後も制作意欲は衰えず、生涯を通じて真摯に創作活動を続けた。

(作品リストより)


恥ずかしながら、この人のことは全く知りませんでした。ロハ券があったので行きましたが、お金を払う必要があったのだとすると行かなかったかもしれません。

実際、知らなかったのは私だけでなく一般には無名の画家らしいです。お客もあんまり入っていませんでした。つまりゆっくり見られます。

抽象画なのですが、カンディンスキーっぽい絵もあり、可愛い系のイラストみたいなものもあります。もしかしたら今後人気が出るかもしれません。

12月17日まで。

【朝日新聞】不破哲三氏のインタビュー

11月17日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。日本共産党前議長不破哲三氏のインタビュー。テーマはロシア革命100年です。

(略)
 ――ロシア革命の功罪のうちの「功」ですね。では、「罪」はどうでしょうか。
 「ソ連が積極的役割を果たしたのは革命後の短い期間、レーニン(1870~1924)が指導した時期でした。それをどんでん返しにしたのがスターリン(1879~1953)です。晩年のレーニンはスターリンの大国主義など危険性に気づいて闘争を開始したが、その途中で病に倒れた。スターリンは、一連の内部闘争を経て30年代には共産党と政府の絶対的な支配権を握り、社会主義とは本来無縁の独裁者になってしまった」
(略)
 「スターリンは、第2次世界大戦でヒトラーを破ったが、戦争の始まる瞬間まで、ヒトラーと組んで世界を再分割する夢に酔っていた。戦争の時期にも、大国主義の野望は捨てない。東欧を支配し、対日参戦の条件に領土を要求する。今の中国にもその危険があるが、過去に覇権を握った歴史を持つ国は、新政権ができても大国主義が復活しやすい」
(略)
 ――不破さんは日本政治の変遷を見てきました。政治はどう変わりましたか。印象に残る人物は。
 「80年に一部の野党が『共産党を除く』という原則を唐突に打ち立てました。戦前の抑圧とは違うが、共産党排除という異様な政治体制が34年続きました。それ以前はマスコミでも、ひとつの政党として自然体で見られていました」
(略)
 ――今回の総選挙で共産党は大幅に議席を減らしました。過去にもブームがありましたが、ある地点で壁にぶつかります。
 「日本共産党が前進したときには、必ず反攻作戦が組織されるのが、戦後政治の一つの特徴で、先ほどの『共産党を除く』の壁もその代表的な一つでした。それに負けないで前進する条件をつくってきたのが、私たちの歴史だった。今度の党自身の後退は、『市民と野党の共闘』をめぐる状況の突然の変化の中で起こったことで、『壁』の再現とは位置づけていません」
(略)
 ――共産党という名にアレルギーがある人もいます。より広い層に訴えるために党名変更すべきだ、という議論があります。
 「いわゆるアレルギーの大もとには、いろいろな誤解があります。例えば、ソ連型、あるいは中国型の社会を目指している、という誤解。今度の選挙戦の教訓からも、そういう誤解を取り除いてゆく日常的な努力を全党を挙げて強めるつもりでいます。日本共産党は、戦前から95年、この名前で活動してきたが、将来的には、21世紀から22世紀をも展望しながら、日本に理想社会をつくるために活動する政党です。党名には、その目標が体現されています。誤解を取り除く本格的努力をしないで、名前だけ変えて当面を糊塗するといったやり方は、日本共産党の辞書にはありません」



ソ連がひどい国だったのはスターリンが悪いのだというのは、その通りかもしれませんが、私の知る限りソ連以外でも社会主義国家のすべてが為政者への批判を許さない政権でした。

スターリンが悪いからとか、「過去に覇権を握った歴史を持つ国」が悪いとかいうだけでは理屈に合いません。

社会主義や共産主義に問題があると考えるのが自然です。


日本共産党が逆風にさらされてきた原因を、自民党が悪い、他の野党が悪い(それも真実かもしれませんが)、と他に責任を求め、自分たちに非はなかったのかと反省しない姿はそれこそ”スターリン”です。


日本共産党の支持が広がらないのは、外国の社会主義国家のせいとばかりは言えません。日本共産党の党首がどうやって選ばれているのか不透明なことにも原因があります。公明党も不透明なのですが、彼の党の場合は宗教団体がバックにいてその意向で党首が決まっているというのが、良し悪しは別として了解できます。

その点、日本共産党はどういう基準で党首が選ばれているのか全く見えません。万一、日本共産党が政権を獲ったら、この不透明な人事がまかり通るのが見えています。

こういう不透明さというのが、外部の人間には気味悪く映っているのです。


不破哲三氏の肩書はこの記事によれば、日本共産党前議長です。あくまで前です。その人が「そういう誤解を取り除いてゆく日常的な努力を全党を挙げて強めるつもりでいます」って言うのは普通の市民、なんらかの組織の属したことのある市井の民の感覚からすれば変です。


日本共産党の悪口を書きましたが、時々良いことも言っている政党だと思いますので、まったく排除したいとは思いません。今の規模くらいで頑張っていただきたいと思っています。

【朝日新聞】ラストベルトの復活は

11月15日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。米トランプ大統領誕生の理由の一つである米中西部のラストベルト。その中で米民主党委員長として民主党の衰退を危惧していたデビッド・ベトラス氏のインタビューです。

(略)
 ――かつて民主党を支持した労働者はなぜトランプ氏に流れた?
 「民主党はブルーカラー労働者の暮らしを以前ほど気に掛けなくなった。少なくともそれがこの街の労働者に残した印象です。
(略)
 ――今後、どう変えるべきか?
 「配管工、美容師、大工、屋根ふき、タイル職人、工場労働者など、両手を汚して働いている人に敬意を伝えるべきです。高等教育が広がっていても、多くの人は学位を持っていない。重労働の価値を認め、仕事の前ではなく、後に(汗を流す)シャワーを浴びる労働者の仕事に価値を認めるべきです。彼らは自らの仕事に誇りを持っている。しかし、民主党の姿勢には敬意が感じられない。『もう両手を使う仕事では食べていけない。教育プログラムを受け、学位を取りなさい。パソコンを使って仕事をしなければダメだ』。そんな言葉にウンザリなんです」
(略) 
 ――とはいえ、かつての製造業をラストベルトに戻すのは容易ではないと多くの人が言います。
 「そんな言葉は候補者の口から聞きたくないんです。労働者の再教育という訴えも何度も聞かされた。今さらプログラミングなんてできませんよ。そんなメッセージは響かない。なぜ労働者のための政策を実施すると訴えないのか。インフラ整備は代表例。古びた橋や道路を補修すれば多くの雇用になる。彼らは汗を流して自分の腕で稼ぎたがっているんです」
(略) 


米民主党は労働者を向いていなかったからトランプに負けた、という分析です。

ブルーカラーがホワイトカラーに反乱を起こしたとみることもできます。まだ民主党で頑張っているベトラス氏の中にさえ党のエリートへの敵意を感じます。

気になったのは、俺たちはブルーカラーだからプログラミングの勉強なんかしたくない、と言わんばかりの態度、勉強を拒否する姿勢です。

ブルーカラーといえども、例えば50年前の労働者が使わなかった道具を現在は駆使しているはずです。世の中の変化にしたがって徐々に自分を変えていくのは当たり前で、”今さらプログラミングなんてできません”などと言っているようでは、ラストベルトでの製造業の復活というのは難しいのではないかと思います。

【テレビ】クローズアップ現代+

11月13日(月)の「クローズアップ現代+」は「”ネットリンチ”の恐怖 突然あなたも被害者に・・・」
スマイリーキクチさん (タレント)
唐澤貴洋さん (弁護士)
蔵重龍 (NHK記者)
武田真一・田中泉 (キャスター)

有名人のみならず一般人も突然ネットや実社会で攻撃をうけ社会生活に影響が出る事例が続出しています。この”ネットリンチ”についてのレポートです。

スマイリーキクチさんは、女子高生コンクリート殺人の犯人呼ばわりされ、現在も仕事に影響が出ています。唐澤貴洋さんは、依頼人に対するネットの誹謗中傷書き込みの削除を要求したことがきっかけで”ネットリンチ”を受け、今でも殺害予告を受けるほか、親族の墓にスプレーでいたずら書きをされるなどの被害を受けています。

他の事例として、東名高速で無理やり車をとめさせ事故を誘発させた男の父親ではないかと疑われ脅迫電話などで業務妨害をうけた人。公共サービスへの不満から料金を支払わなかったとBlogでつづったところネット・手紙果てはメディアの取材攻勢に耐え兼ね失踪(のちに遺体で発見)した人。東京オリンピックのエンブレム問題でデザイナーがネットリンチにあった例、などが紹介されました。

番組の感想です。ちょっと突っ込みが浅いというか一面的だと感じました。”ネットリンチ”に関しては次のような観点でも考えるべきです。

◇批判が事実に基づいていないからダメなのか?
スマイリーキクチ氏や東名高速事件の犯人の”父親”への批判は真実ではありませんでした。そのため”ネットリンチ”はいけないよね、と簡単に納得してしまいます。しかし、そうであるなら東名高速事件の犯人の本当の父親に対してならネットリンチ(「殺す」とか「若いものを連れていく」という電話もあったそうです)をしてもいいのでしょうか。

犯人は成人しているのだから親への批判をすべきでない、という意見もあるかもしれません。それでは仮に犯人が未成年だったら、親へのネットリンチは許されるのでしょうか。

事実に基づかないからダメというのは分かりますが、事実に基づいていた場合はどこまでOKなのか社会的合意はないように思います。

◇批判はすべてダメなのか?
「殺す」は誰が考えても論外でしょうが、普通の批判もあり得ます。”公共料金は払うべきだと思います”という書き込みまでリンチ扱いするのは疑問です。

◇批判がネットを飛び越えることはどう考えるのか?
Blogへの書き込みに対してBlogで反論が来ることは、内容によりますが、容認すべきです。ネットで公共サービスへの不満を書いているのですから、ネット自分が批判されるのは仕方ありません。しかし、隠していた本名や現住所を割り出して手紙や電話で批判をするのは一線を超えているように思います。

◇マスコミの取材攻勢は問題ないのか?
今回はネットリンチを取り上げていますが、マスコミの取材が殺到することもリンチといえばリンチです。一般人がやるのはネットリンチだからダメだけどマスコミは問題なし、というのは通じるのでしょうか?

こうした観点からも考察をすすめてほしかったです。


参)【本】突然、僕は殺人犯にされた

【世論調査】朝日新聞11月14日

11月14日朝日新聞朝刊で世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、10月23、24日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。
 支持する44(42)
 支持しない39(39)

◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
首相が安倍さん10〈4〉
自民党中心の内閣21〈9〉
政策の面22〈10〉
他よりよさそう46〈20〉

◇(「支持しない」と答えた人に)それはどうしてですか。(択一)
首相が安倍さん22〈9〉
自民党中心の内閣24〈9〉
政策の面39〈15〉
他のほうがよさそう11〈4〉

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民37(39)
立憲12(17)
希望3(3)
公明3(4)
共産3(3)
維新2(2)
社民1(1)
民進1(0)
自由0(0)
日本のこころ0(0)
その他の政党1(0)
支持する政党はない30(21)
答えない・分からない7(10)

◆安倍首相に一番力を入れてほしい政策は何ですか。(択一)
景気・雇用20
社会保障32
原発・エネルギー6
教育15
外交・安全保障15
憲法改正6

◆安倍首相に求めるのは、次のどちらが近いですか。周囲をどんどん引っ張るリーダーシップですか。他の人の意見を聞きながら丁寧に進める調整力ですか。
リーダーシップ25
調整力68

◆自民党は、国会での野党の質問時間を今よりも減らし、与党の時間を増やすことを提案しています。こうした自民党の提案に賛成ですか。
賛成29
反対55

◆民進党が分裂して、立憲民主党や希望の党、無所属の会に分かれました。自民党に対抗するため、こうした勢力が、一つにまとまる方がよいと思いますか。
一つにまとまる方がよい53
そうは思わない37

◆安倍首相の友人が理事長をつとめる学校法人「加計学園」の獣医学部について国は設置を認可する見通しです。国は認可するべきだと思いますか。
認可するべきだ33
認可するべきではない48

◆アメリカのトランプ大統領が来日し、安倍首相と会談しました。今回の会談を評価しますか。
評価する59
評価しない27

◆安倍首相は、トランプ大統領と会談した後、「北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全に一致した」と話しました。日米が一致して北朝鮮に圧力をかけていくことについて、期待の方が大きいですか。不安の方が大きいですか。
期待の方が大きい35
不安の方が大きい56

◆トランプ大統領が北朝鮮による拉致被害者やその家族と面会しました。このことによって、拉致問題が解決に向けて進むことに期待できますか。
期待できる26
期待できない68

◆トランプ大統領を同盟国のリーダーとして、どの程度信頼できると思いますか。(択一)
大いに信頼できる3
ある程度信頼できる34
あまり信頼できない48
まったく信頼できない13

◆日経平均株価がバブル崩壊後の最高値を更新しました。あなた自身は、景気がよくなったと実感していますか。(択一)
大いに実感している1
ある程度実感している15
あまり実感していない49
まったく実感していない33

◆安倍首相の経済政策が、賃金や雇用が増えることに結びついていると思いますか。
結びついている24
そうは思わない65

◆安倍首相は、今後、消費税を10%に引き上げた分を財源にして、3歳から5歳までの幼稚園と保育園を無料にすると説明しています。この政策に賛成ですか。
賛成59
反対32

 <調査方法> コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、11、12の両日に全国の有権者を対象に調査した(固定は福島県の一部を除く)。固定は、有権者がいる世帯と判明した番号は2127件、有効回答1034人。回答率49%。携帯は、有権者につながった番号は1942件、有効回答970人。回答率50%。


この世論調査が私のところに来たと仮定して回答してみます。
>◆安倍内閣を支持しますか。
支持します。

>◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。
首相が安倍さんだからです。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
立憲が大幅に減らしました。いくつか不祥事はありましたが、有名議員とはいえない議員のことでしたので不祥事はそれほど影響はないと考えます。選挙中の熱狂が覚めたということでしょう。それでも12ポイントというのは民進党の支持率の推移を考えると驚くほど高いです。
参議院議員が残っているのに支持率1%(社民と同じ)になってしまった民進党が哀れです。
「自由」ってまだあったんですね。

>◆安倍首相に一番力を入れてほしい政策は何ですか。(択一)
景気・雇用です。

>◆安倍首相に求めるのは、次のどちらが近いですか。周囲をどんどん引っ張るリーダーシップですか。他の人の意見を聞きながら丁寧に進める調整力ですか。
リーダーシップです。安倍首相にはその方が似合います。

>◆自民党は、国会での野党の質問時間を今よりも減らし、与党の時間を増やすことを提案しています。こうした自民党の提案に賛成ですか。
反対です。言語道断です。

>◆民進党が分裂して、立憲民主党や希望の党、無所属の会に分かれました。自民党に対抗するため、こうした勢力が、一つにまとまる方がよいと思いますか。
どうするべきかは党員が決めることなので外野の私の意見は無意味だと思います。それでも言えば、民進党は分裂することで合算すると元より支持率は伸ばしています。純化路線の方が国民の支持が多いというのが現実です。

>◆安倍首相の友人が理事長をつとめる学校法人「加計学園」の獣医学部について国は設置を認可する見通しです。国は認可するべきだと思いますか。
認可すべきです。加計の疑惑なるものの実体はあやふやです。疑惑の証拠どころか、どういう疑惑なのかもはっきりしないありさまです。

>◆アメリカのトランプ大統領が来日し、安倍首相と会談しました。今回の会談を評価しますか。
評価します。

>◆安倍首相は、トランプ大統領と会談した後、「北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全に一致した」と話しました。日米が一致して北朝鮮に圧力をかけていくことについて、期待の方が大きいですか。不安の方が大きいですか。
おかしな質問です。危機があるから話し合っているのですから、不安があるのが前提です。会談に難癖をつけたいだけの質問です。

>◆トランプ大統領が北朝鮮による拉致被害者やその家族と面会しました。このことによって、拉致問題が解決に向けて進むことに期待できますか。
直接解決に結びつくことはないでしょうが、北朝鮮の悪行を事あるごとに再確認するのには役立ちました。

>◆トランプ大統領を同盟国のリーダーとして、どの程度信頼できると思いますか。
よくわかりません。心配していたほどには無茶苦茶ではありませんでしたが・・・

>◆日経平均株価がバブル崩壊後の最高値を更新しました。あなた自身は、景気がよくなったと実感していますか。(択一)
ある程度実感しています。少ないながらも株主なものですから。

>◆安倍首相の経済政策が、賃金や雇用が増えることに結びついていると思いますか。
経済政策の功かどうかは不明ですが、雇用が増えているのは確かです。

>◆安倍首相は、今後、消費税を10%に引き上げた分を財源にして、3歳から5歳までの幼稚園と保育園を無料にすると説明しています。この政策に賛成ですか。
賛成です。最優先課題だとは思いませんが、この政策単体で評価すれば賛成します。

【朝日新聞】「世界で稼ぐコンテンツ」

11月11日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。「世界で稼ぐコンテンツ」と題して、日本のアニメ・漫画などの海外展開について識者の意見を聞いています。その中の一人で、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を手掛けた映画・舞台プロデューサーの福原秀己氏の話です。

 コンテンツの輸出とは、単に作品を海外に伝えるのではなく、価値を「運用」して最大化していくことです。ところが日本ではコンテンツで稼ぐと言うと、国内の人気作品にちょっとしたローカライズ(現地化)を加える「翻訳」のようなイメージで受けとめられがちです。原作を100%と考え、いかに価値を減らさないか。まるで伝統芸能の継承のように考えられています。
 私は、2004年から集英社と小学館の海外展開を担う米企業の幹部になり、10年ほど、アメリカで輸出に携わりました。14年にトム・クルーズ主演で公開された映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」は日本のライトノベルが原作で私が仕掛けた作品です。
 幸い商業的に成功しましたが、学んだことがあります。「メジャー」にしたいのならハリウッド側の論理を理解し、どう原作の価値を発展させるか。つまり異なる立場の意見を吸収し、利害を調整しながらコンテンツをゼロから作り直す必要があるということです。実際、「オール・ユー・ニード」も映画化に伴って主人公が日本人という設定も含め大幅に変えた。
 日本のコンテンツへの海外からの注目度はかねて高い。「輸出」される前からインターネット経由の海賊版を通じてマンガ「NARUTO」など国内のヒット作は人気を博してきました。今では正規版が時間をおかずに消費者に届くようになり、さらに市場は拡大しました。知名度や前評判がない作品でも日本のコンテンツを当たり前のように消費する層が生まれてきた。ただ数ある中から選ばれるには、原作が当初想定していたより幅広い層が楽しめるようにする必要がある。原作を大幅に変えることもいとわない、いわば原作至上主義からの脱却が、価値を「運用する」ことには欠かせません。
 米国でも、「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスは12年、自社「ルーカス・フィルム」をディズニーに売却しました。時にルーカス本人が批判することがありますが、発表された新シリーズは成功している。どんなに優れた作品も作家性だけでは価値を高められない時代になっている。
(略)


海外展開で成功を目指すには、作家性を薄めて一般に受けるような改変を厭うべきでないという意見です。

実際「オール・ユー・ニード・イズ・キル」も主人公を白人にしなければ成功しなかったというのは想像に難くありません。文面から察するに、福原氏は”作家のわがまま”に手を焼いてきたのでしょう。

しかし、大勢の意見をいれて改変をするというのは無難な成功はできますが、尖がった魅力を失うという側面もあります。万人にそこそこ受けることをしたらコアなファンが去っていった、というのはありそうです。

海外展開を目指して日本で作ったコンテンツが必ずしも日本国内で受けないというのもこれが理由だと思います。

営業的観点からは正しいのかもしれませんが、ファン目線で言えば、作家性を押し出した作品がなくなるのは見たくない光景です。

【時事問題】野党質問時間削減の件

国会の質問時間の野党の持ち分を与党が減らすことを求めています。現在は与党2に対して野党8です。これだと、与党の若手議員が質問をできず、地元で仕事をしていないと突き上げをくらった、というのが理由です。

11月11日の朝日新聞の4面「質問時間与野党譲らず」を引用します。

「質問時間は3時間。比率は5対5でどうか。」10日午後、国会内で行われた衆院文部科学委員会の与野党筆頭理事による協議。与党側の自民党・鈴木淳司氏はこう提案した。野党側の立憲民主党・川内博史氏は「質疑時間は7時間。野党8対与党2でお願いしたい」と答え、「これは譲れません」と付け加えた。
(略)


与党提案の3時間で5:5なら与党の持ち時間は90分です。野党提案の7時間で2:8なら与党の持ち時間は84分です。つまり与党は6分しか多くなりません。これでは若手議員に活躍させることはできません。

普通に考えて若手議員に活躍の場を与えたいというのは嘘だったということです。とにかく野党の質問時間を削減したいのが目的だったのがバレバレです。

【朝日新聞】悪夢のような「東アジア共同体」

11月11日朝日新聞朝刊。『シンポジウム「日中韓国民相互理解の促進」東アジア共同体への道は』より
日中韓の関係者があつまって「国民相互理解の促進」をテーマにしたシンポジウムがありました。朝日新聞が共催しています。このシンポジウムは15回目だそうです。

 日本、中国、韓国。3カ国の間でたびたび生じる国民感情の摩擦について、中国側と韓国側の研究者は「歴史認識の違い」を大きな要因としてあげた。
 中国の金景一氏は、近代以降における、日本の中国や朝鮮半島への侵略や植民地支配を挙げ「3カ国で歴史の記憶は異なる。こうした歴史問題は相互理解の最も大きな障害になっている」と現状を分析。韓国の尹徳敏氏も「戦後70年以上たつが、歴史的な和解がまだなされておらず、3カ国の国民の相互理解は後退している」と危機感を示した。
(略)


あいもかわらず”歴史認識”です。

こんなものが国家間の軋轢の原因であるはずがありません。例えば中国とアセアン諸国がもめているのは中国の拡張主義が原因であって、別に歴史解釈の違いが原因ではありません。中韓がTHAAD配備でもめているのも利害の不一致が原因です。歴史観なんて関係ありません。

そもそも歴史観というひとりひとり異なって当然のものを、自国どころか他所の国とまで一緒になりたいという情念が不気味です。

だいたい日中韓がことさら仲良くしなければならない理由を思いつきません。近くの国だからいがみ合うより仲良くするに越したことはありませんが、それ以上に接近しなければならない理由はありません。人間関係でいえば顔見知りになったからといって結婚を迫られたみたいです。国家レベルのストーカーです。

 尹氏は、東アジア地域が直面する共通の「危機」として、北朝鮮の脅威▽高齢化と人口減少社会▽経済成長の停滞――を挙げた。「自国利益だけに執着していては東アジアの発展はない。日中韓は運命共同体。東アジア共同体の構築が必要だ」と呼びかけ、例としてEUを挙げた。
 金氏は「3カ国の相互理解は、東アジアで冷戦体制を維持したい米国によって阻害されている」と持論を展開し「運命共同体にするためには、米国の影響力を最小限にする必要がある」とした。
(略)


韓国の尹氏のあげた共通の「危機」のうち北朝鮮の脅威だけは日韓で共有する問題です。中国にも影響はありますが、日韓と共有はしていません。高齢化と人口減少は共通する課題ですが、それぞれの国で解決する問題であって三国が一致協力したって意味はありません。経済成長もそれぞれの国の問題です。他国の成長まで責任は持てません。
中国の金氏の言っているのは陰謀史観です。米国の影響力は排除して自国が優位に立とうという底意が丸見えです。
 

小針進氏は「日本人が中韓に親しみを感じないのは、外交摩擦と否定的な報道の影響が大きい」とし、「『糾弾ありき』で近隣国への批判に前のめりになる姿勢が新聞、テレビ、ネットを問わず3カ国のジャーナリズムに見られる」と語った。
 また、慰安婦問題などで関係改善に向けた日本の政策を韓国メディアが「生ぬるい」として評価せず、それが日本で「嫌韓感情」の拡散につながるなど「負のスパイラル(連鎖的悪循環)に陥った」とも。さらに、例えば韓国メディアは日本語訳版をネット配信しているが「その文言がかえって反感の材料になっている」と語り、「読者は自国民だけではない」という地域的な広がりを日中韓のメディアは自覚すべきだと述べた。


報道によって連鎖的悪循環に陥ることがあったかもしれませんが、マスコミの使命は事実を伝えることです。日中韓有効のために事実を伏せようとか、表現を弱めようとかするのは本末転倒です。
日中韓友好は結構ですが、それを目的として報道の目的を見失っては困ります。

次の囲み記事が面白かったです。

 米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD〈サード〉)の韓国配備を巡り、冷え込んでいた中韓だが、10月31日、関係改善の共同文書を発表した。シンポジウムでは両国の参加者による議論が白熱する場面もあった。
 「共同文書の発表は歓迎するべきことだが、中国は今もTHAAD配備に反対している」。自由討論で、韓国の金漢権氏はこう述べ、韓国の立場を中国は理解すべきだと訴えた。
 申錫昊氏も「中国はTHAAD配備が北東アジアの(安全保障上の力の)均衡を崩すと言うが、北朝鮮と米国の対立の根源は朝鮮戦争にあり、中国の毛沢東主席も戦争に同意した。中国に責任はないのか?」と、中国側に問いかけた。
 中国の趙強氏は「朝鮮戦争を中国が推し進めたとは私は思わない」。さらに「THAAD問題には様々な見方がある。中国は地域平和のために最大限の努力をし、対価も多く払っている。より広い視点で中国の動きを見てほしい」と切り返した。


韓国が中国に歴史認識を迫ったら一蹴された形です。韓国の事大主義っぷりのあらわれともとれますが、もしかしたら対日本戦略として中国が焚きつけた”歴史カード”が中国に撥ね返る予兆かもしれません。

【朝日新聞】「横断歩道のルール 止まらぬ車、戸惑う外国人」

11月9日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。「私の視点」のコーナー。名城大学准教授のマーク・リバック氏の「横断歩道のルール 止まらぬ車、戸惑う外国人」より 

 私が日本に来て、とまどったことのひとつは、日本は「信号機のない横断歩道は車優先」ということだ。
(略)
 このままの状態だと、海外から多くの人が訪れる東京オリンピックの際、「横断歩道では車は止まってくれる」のを当たり前だと思っている外国人は、すぐに交通事故にあってしまうだろう。実際にわたしの母が初めて来日したとき、横断歩道であやうく命を落としそうになった。
 日本の横断歩道で車と歩行者の行動を観察していると、車優先で、歩行者は車の途切れ目をみはからって横断しているようだ。わたしの日本人の妻も運転中に横断歩道で停車しないひとり。その理由を尋ねると、「日本人は人を待たせることを心苦しく感じる。停車してあげると慌てて渡ろうとして、反対車線の車にひかれてしまうリスクが高まるから、下手に止まらないほうがいい」と話す。車も歩行者もお互いに迷惑のかからないあうんの呼吸をもって横断歩道と付き合っているのだろう。
 しかし、これは外国人には通じない。外国人は「日本人は親切で礼儀正しい」と信じているので、きっと横断歩道でも「必ず停車して、私たちが渡り終わるまで笑顔で見守ってくれるだろう」くらいの期待をもっている。そのため、オリンピックイヤーの2020年だけでも歩行者優先のルールを徹底するか、「日本では横断歩道で車はとまりません」と空港に降り立った外国人全員によく周知するか、どちらかにしないと、「日本人は思っていたほど親切じゃない」とがっかりさせるだけでなく、実際に事故にあう外国人も出てしまうだろう。オリンピック成功のためにも、ぜひこの問題に真剣に取り組んでほしい。



この状況はよくわかります。地域差はありそうですが、私の暮らす街では車はほぼ止まってくれません。ただし例外があります。それは車椅子を押している場合です。ドライバーは車椅子利用者にはなぜか優しいです。しかし、リバック氏の奥さんが言うように、これも有難迷惑になっていることはままあります。車椅子を押して急いで渡るのは大変なんですよね。親切で止まってくれたのはわかるのでお辞儀して渡るんですが、内心後でのんびり渡りたいな、と思っていることもあります。(もちろん止まってもらって助かることも少なからずあります)


面白いのは、リバック氏や彼の頭にある外国人は、日本人は親切で礼儀正しいのに横断報道で車は止まらない、とショックを受けていますが、リバック氏の奥さんの言によれば、日本人ドライバーは暴走しているわけではないそうです。
リバック氏の奥さんの言うのもちょっと誇張があると思いますが、日本人は外国人より複雑な気の使い方をしているみたいです。


オリンピックだからといって外人に見場をよくするために生活習慣を変えるというのは好きになれませんし、ドライバーには言い分もありましょうが、法律が車は止まれと言っている以上、止まってもらうしかないでしょう。日本人だけならなんとかなったところろでも、外人相手には通じません。
本当に事故が起きたら、轢かれた方だけでなく轢いた方も辛いですし。

【朝日新聞】他人の会話を聞いて怒るとは

11月8日朝日新聞の投書欄。東京都の団体職員の男性(66)の投稿です。

「人身事故」で少女の発言に凍る
先月末の月曜日の夕方、私鉄電車に乗った。途中、「人身事故が発生したので停止します」というアナウンスがあり、込み合う車内で缶詰め状態となった。
突然、私の近くに立ってスマホを使っていた2人組の少女の一人が言った。
「死ぬ時間考えてほしいよ。この時間は死ぬ時間じゃねえだろ。2時くらいに死ねよ」。もう一人も「そうだよね~」と画面から目を離さずに答えた。
ハロウィーンの仮装用と思われる衣類を入れた大きな透明の手提げを持つ普通の女の子たちだった。
確かに、疲れて家路を急ぐ、あるいは大事な用事へと向かう人たちで満員の電車が、見知らぬ誰かのために長く止まることになれば、身体にも気持ちにも負担がかかり、迷惑だと感じるのは分かる。それでも、人の生き死にに関わることだから、それは口にしないものだ。
この少女たちはなぜあえて「2時に死ねよ」と言ったのか。少なくとも、亡くなった人の人生に思いを致すことはないのだろう。珍しくなくなった「人身事故による停車」をどうとらえるのか、考えさせられた。


前提としてこの「人身事故」は飛込自殺です。投書子もそのつもりですし、登場する少女たちもそのつもりです。不可抗力の事故だったら違ってくるかもしれませんが、それは考慮しないことにします。自殺を前提として考えます。

人の生き死にですから「2時に死ねよ」という発言は、そもそも2時に電車は走ってないから死ねないじゃないかという点をおいても、美しいものではありません。

しかし、人間の本音なんて案外こんなものだというのも事実です。見も知らぬ人の人生に思いを致すことなどあるはずありません。社会生活を営む知恵として本音を隠して生きているのです。心を許した友人への会話だったらそんなものかもしれません。たまたま漏れ聞いたから「凍」ったのであって、本来この団体職員向けに言った言葉ではありません。

電車内の会話だけでなくネットの発言にも、こうした不謹慎狩りが横行していますが、自分に向けて言われたわけでもない発言に怒って新聞にまで投稿するというエネルギーがどこから沸くのか不思議でなりません。

【時事問題】天皇陛下の訪韓問題

駐日韓国大使がさかんに天皇の訪韓を求めていますが、現在の北朝鮮と戦争になりかねない状況では現実味はまるでありません。北朝鮮問題が解決したらどうかというと、それも難しいのではないかと思います。それというのも、米トランプ大統領の訪韓での韓国側の対応です。朝日新聞の記事より引用します。

韓国の文在寅大統領が7日夜、トランプ米大統領らを歓迎するために青瓦台(大統領府)で催した夕食会に日韓が領有権を主張する島根県の竹島の韓国名を冠した「独島(トクト)エビ」を使ったメニューが出された。夕食会には元慰安婦の女性も招待された。
 大統領府の報道資料によると、「独島エビ」は春雨の炒め物の材料に使われた。竹島がある日本海で捕れたとされる。招かれた元慰安婦は、慰安婦問題をめぐる日韓合意の破棄を主張している李容洙(イヨンス)さん(88)。米国でも証言活動を行っている。夕食会でトランプ氏は李さんとあいさつを交わし、抱擁した。
(略)


慰安婦やら竹島は、米国には無関係です。米国大統領を迎える晩餐会にはふさわしくありません。それに今回のトランプ大統領のアジア歴訪の目的の一つは、対北朝鮮に対して日米韓の結束固めという側面があったはずです。場にふさわしくないことをしたのは、こういうことをして留飲を下がったと喜びたがったのでしょう。

こういう国に天皇陛下が訪れるたら、どうなるのでしょう。まったく関係ない米国にやったぐらいですから、関係ある(=標的である)日本の天皇にはもっとすごいことをやりかねません。

話はまったく変わりますが、この記事を書いていて気が付きました。「トランプ」と「いあんふ(慰安婦)」って韻を踏んでますよね。

【朝日新聞】教科書の文章、理解できる? 中高生の読解力がピンチ

11月7日朝日新聞朝刊。「教科書の文章、理解できる? 中高生の読解力がピンチ」より

 教科書や新聞記事のレベルの文章を、きちんと理解できない中高生が多くいることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究グループの調査で分かった。新井教授は「基礎的な読解力がないまま大人になれば、運転免許や仕事のための資格を取ることも難しくなる」と指摘している。
 調査の名称は「リーディングスキルテスト」。教科書や新聞記事などの文章を読んでもらい、意味や構造を理解できているかを調べる内容で、2016年4月から今年7月にかけて、中高生を中心に全国で約2万4千人が受けた。問題は、コンピューターで受験者ごとに無作為に出題した。
 その結果、例えば「メジャーリーグ選手の出身国の内訳」に関する中学校の社会科教科書の文章を読み、内容に合うグラフを正しく選べた中学生は12%で、高校生も28%にとどまった。文章には「選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身」とあったが、四つのグラフの中から「72%がアメリカ合衆国出身」という事実を示すものを選択できない生徒が多かった。
 似た文章を比較する問題でも誤答が多かった。調査では、やはり中学校の社会科の教科書にある「幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた」という文と、「1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた」が同じ意味かを尋ねた。幕府と大名の関係が入れ替わっているため、正解は「異なる」だが、中学生の42%、高校生の27%が「同じだ」と答えた。
 調査では、中高生に読書の好き嫌いや1日の勉強時間、スマートフォンの利用時間も聞いたが、読解力との関連は確認できなかった。一方、所得の低い家庭の子どもに学用品費などを補助する就学援助を受けている子どもの割合が多い学校ほど、生徒の正答率が低かった。
(略) 


添付されていたのは次の問題です。

下記の文を読み、メジャーリーグ選手の出身国の内訳を表す図として適当なものをすべて選びなさい。
メジャーリーグの選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身の選手であるが、その出身国を見ると、ドミニカ共和国が最も多くおよそ35%である。


円グラフは省略しました。

以下の文を読みなさい。
 幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。
上記の文が表す内容と以下の文が表す内容は同じか。「同じである」「異なる」のうちから答えなさい。
 1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。




問題文が適切でないように思います。これだと読解力があやふやでも歴史に詳しかったり、メジャーリーグが好きだったりしたら、間違った読解をしても修正できてしまいます。たとえ同じ意味の意味に読めてしまったとしても、幕府が大名から命令されるはずはないという知識があれば、修正できてしまいます。
これでは純粋に読解力をはかることはできないのではないでしょうか。


伝わらないのは、読み手読解力が低いのが理由なのか、書き手の文章力が駄目なのか、というのは永遠の課題です。
はじめの例で言えば、一つの文章でメジャーリーグ全体を100%としたのと、米国以外の選手を100%にした二つの基準が交じり合っています。これではわかりやすい文章とは言えません。
二番目の例では、一つの文章で「ポルトガル人は~」と「幕府は~」というように二つの主語が出ています。これも親切な文章とは言えません。


>一方、所得の低い家庭の子どもに学用品費などを補助する就学援助を受けている子どもの割合が多い学校ほど、生徒の正答率が低かった。

これは変な調査です。「所得の低い家庭の子どもに学用品費などを補助する就学援助を受けている子ども」の正答率が低いとか高いとかいうなら調査として分かりますが、「就学援助を受けている子どもの割合が多い学校」の正答率というワンクッション置いたものを持ち出すのは不可解です。

可能性としては、

1)学校全体として正答率を見ていて、個々の子供の正答率は見ていなかった(データがなかった)
これだと、勉強時間やスマートフォンの利用時間との相関関係の調査があやふやだったことになります。なにより調査としておおざっぱすぎます。

2)所得の低い家庭の子どもに学用品費などを補助する就学援助を受けている子供の正答率は確かに低かっただけど、それを言うのは差別みたいだから言えなかった。
これはありそうです。しかし学術調査なのですから、言いにくいことも言わなければ困ります。

3)所得の低い家庭の子どもに学用品費などを補助する就学援助を受けている子供の正答率は特に低くはないが、学校単位で見ると低くなる。

これはこれで問題です。就学援助の問題ではなく地域的な特性かもしれません。


【朝日新聞】「9条に自衛隊明記なら」

11月4日朝日新聞朝刊。社会面。「9条に自衛隊明記なら」より

(略)
 (改憲の目的は)憲法学者の中にある違憲論を解消するのが改憲の理由だという。「安全保障関連法を成立させる際には憲法学者の違憲論を無視しながら、ご都合主義が過ぎる。違憲論との対抗の中で、政府は自衛隊を合憲の存在としつつ抑制的に運用してきたのが、これまでの歴史だ」と愛敬氏。
(略)


愛敬氏は、安保関連法案では憲法学者の違憲論を無視したのに、憲法学者の違憲論を解消するのが目的というのはご都合主義だ、というものです。

”昔無視したくせに、いまさら何だ”とすねてるようにしか見えません。

そもそも政策の変更は情勢の変化に合わせて行うので、一部の憲法学者が言ったというだけの理由で方針を変更することはできません。しかし、違憲とする声が大きくなったり、最高裁で違憲判決が出たりしたら、政策を見直すとか憲法を書き換えるかという判断が入るのは当たり前です。

違憲論を解消するために憲法に明記するというのは、筋が通った考え方だと考思います。

【映画】劇場版Fate stay night Heaven's Feel 第一章

原作ゲームは未プレイ。アニメ化されたものは観ています。今回は三部作の映画は映像化されていないルートなので先がどうなるかは知りません。

驚くべきは、初見の観客を完全に置き去りにしたところです。初めて観る人がいくらなんでもこれを理解できるとは思えません。初見の客はこない、と決めてかかっているのでしょうか?

映像は大画面に負けず素晴らしいものがありました。背景の細やかさには驚かされます。バトルシーンも迫力たっぷりで、それぞれの勝敗の行方を知らないこともあって惹きつけられました。

Fateを知らない人には全くおすすめできません。知っている人にはおすすめします。

第二章は来年公開予定です。月日の告知がなかったので、突貫工事中かもしれません。

【朝日新聞】順位を三つ下げた男女格差ランク

11月2日朝日新聞朝刊は、男女格差を国別に順位付けをした「世界市場フォーラム」の報告書を伝えています。日本は144位と昨年より三つ順位を下げたとのことです。朝日新聞は、もっぱら女性議員の少なさを問題視して伝えています。

 男女格差(ジェンダーギャップ)の大きさを国別に順位付けした「世界経済フォーラム」の報告書が2日付で公表され、日本は144カ国中114位と、前年より三つ順位を下げた。主要7カ国(G7)では今年も最下位だった。
 経済、政治、教育、健康の4分野14項目で、男女平等の度合いを指数化し、順位を決める。
 日本がひときわ出遅れているのが、政治分野での男女平等だ。123位で、前年の103位から後退した。女性国会議員の割合▽女性閣僚の割合▽過去50年間の女性国家元首の在任年数の3項目で評価する。
 女性議員は1日現在、衆院で47人(10・1%)、参院で50人(20・7%)。地方議会も昨年末時点で12・6%にとどまる。先月の衆院選では、女性候補者の割合は17・7%と過去最高だったが、当選者は前回から2人増えただけ。朝日新聞の調べでは、女性が参政権を得て初めての衆院選(1946年4月)から、選挙区で女性議員が1人も誕生していない県は青森、富山、山口、香川、高知、佐賀、大分、鹿児島の8県ある。
 海外では、候補者や議席の一定割合を女性に割り当てるクオータ制を導入する国もあり、女性議員が増加。カナダやフランス、ノルウェーなどは内閣が男女半々だ。日本でも今年、候補者数をできる限り男女均等にするよう政党に求める法案が各党で合意されたが、国会の混乱や衆院解散で廃案に。1日に発足した新内閣は全員再任で、女性閣僚は2人だ。
(略)


別に女性の社会進出に反対しているわけではありませんが、さっぱり要領を得ない記事です。

まず、2日付けで公表された順位に、先月の衆議院選挙の結果が反映されているのかされていないのかわかりません。

反映されていないとすれば、女性議員は2人増えたのですから、実際の男女格差はこのレポートより少なくなるはずです。反映されていないとすれば、議員数が増えたのに、全体の順位が落ちた理由が気になります。

一つの可能性として、日本の点数は落ちていないけど他の国が頑張ったから順位が落ちた、というものです。それならそれで、良くはないかもしれませんが、悪いとも言えません。

実際に点数が落ちたのなら、女性議員のカテゴリー以外の何かが悪くなったはずです。それが何であるかを伝えるのが報道の使命のはずです。

この記事では知りたいことが伝わってきません。

それはそうと
男女格差(ジェンダーギャップ)の大きさを国別に順位付けした「世界経済フォーラム」の報告書が2日付で公表され、日本は144カ国中114位と、前年より三つ順位を下げた。

「男女格差の大きさを国別に順位付けした」というのであれば、格差の大きい国が上位にくるはずです。「男女格差の少なさを国別に順位付けした」と言うべきではないでしょうか。

【ウルトラセブン】第三十一話:「悪魔の住む花」


宇宙細菌ダリー登場

巨大怪獣や巨大化した宇宙人相手ではなく、人体に潜むミクロサイズの侵略者と戦うという異色の舞台です。おそらく「ミクロの決死圏」を下敷きにしたのでしょう。

この回の特色は、有名になる前の松坂慶子さんが出演していることです。子役として活躍していたとのことなのでデビュー作ではないそうですが、当時はかけだしbの役者でした。「ベン・ハー」のジュリアーノ・ジェンマとか「地獄の黙示録」のハリソン・フォードみたいなものでしょうか。

ダリーには知性らしきものが感じられませんので、侵略ということではないように見えます。宇宙細菌によるバイオハザードというのが正解でしょう。

【朝日新聞】野党が目指す二つの道

10月31日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「耕論」のコーナー。「リベラルを問い直す」です。その中から法政大学教授の山口二郎氏の「保守の護憲派含め再編を」より

(略)
 リベラルの価値を大切にし、安倍政権に反対する野党が小選挙区で一本化する。巨大与党に勝つには、それしかありません。安倍内閣の支持率が低下しているのに、与党が圧勝した最大要因は民進党の自己分裂でした。
 野党協力の軸となる民進党の前原誠司代表が、公示直前に希望への「合流」を決めたときは、「裏切られた」と感じました。結果として民進党が割れ、リベラル勢力は立憲民主党をつくった。枝野幸男代表は「リベラル」と呼ばれるのを好まないようですが、9条改憲反対、所得再分配の強化を訴えるなど公約はリベラル色が強いものです。かつての民主党、民進党の「バラバラ感」が消えて有権者にも分かりやすい。立憲民主は比例代表で1千万票を超えて野党第1党となり、リベラル再生の足がかりとなりました。
(略) 
 今後も政党間の協力は大きな課題です。安保法制反対の運動以後の野党協力は、抵抗の段階でした。次にリベラル政権を目指す建設の段階に進まなければなりません。
 自民党宏池会のような保守内の護憲派を含めて与野党を再編しないと、左派の弱い日本で政権交代はできない。安倍総裁が自民党を右に寄せすぎ、党内でのバランスがなくなった今、かつての自民党内での国家主義とリベラルの権力交代を、政党間で実現するのが新たな政権交代のイメージです。単に宏池会の路線に戻るのではなく、21世紀の現状に合わせ、安全保障問題や社会保障について政策提言をしていくべきです。この路線で、共産党を含めた野党協力ができるかが、問われます。
 国会では維新や希望も含めて改憲政党が圧倒的多数となりました。いずれ憲法改正が発議されるでしょう。最後のとりでは国民投票です。リベラル勢力が総結集して運動を展開しなければなりません。


野党が一体にならないと小選挙区で自民党にかなわないというのは現状ではその通りかもしれません。しかし、政策や理念が一致していないのに無理やり一緒になっても野合批判にさらされます。

これまでの野党の動きは、この二つの考えを行ったり来たりしていました。希望の党の「排除」も野合批判を躱すためのものと考えられますし、素直に解党しない民進党は野党共闘を目指すための動きととれます。

おそらく目標とする勢力をどこに置くかの違いだと思います。三分の一(憲法改正の阻止)を目標にするなら、野合といわれようがなんだろうが野党共闘が正しいでしょうし、二分の一(政権奪取)を目標にするなら、理念と政策が違う勢力とは一緒にやっていけません。

共産党や社民党は政権を取るつもりはなさそうなので野党共闘に積極的で、政権に触手が動いていた当初の希望の党や維新は否定的だったのはこれが理由だと思われます。

問題は立憲民主党です。党首の枝野氏の言を聞くと将来的な政権交代を目標にしているよう、「数合わせ」に否定的な立場です。しかし山口氏のような立憲民主党の応援団はどうも憲法改正阻止(つまり三分の一を目標)にしている気配があります。

枝野氏の目論見が成功するかどうかは、憲法改正阻止を目的としてる声の大きい支持者の声をどこまで制御できるかにかかっているでしょう。

私としては、迂遠であっても理念と政策を純化して地道に国民に訴える政党の出現を望みます。

余談ですが、山口氏の「自民党宏池会のような保守内の護憲派を含めて与野党を再編」というのは妄想に近いものを感じました。

【時事問題】指導死とは

10月29日朝日新聞の社説「指導死 教室を地獄にしない」を引用します。

 子どもたちの可能性を伸ばすべき学校が、逆に未来を奪う。そんな過ちを、これ以上くり返してはならない。
 教師のいきすぎた指導が生徒を死に追いやる。遺族たちはそれを「指導死」と呼ぶ。
 福井県の中学校で今年3月、2年生の男子生徒が自死した。宿題の提出や生徒会活動の準備の遅れを、何度も強く叱られた末のことだった。
 有識者による調査報告書を読むと、学校側の対応には明らかに大きな問題があった。
 周囲が身震いするほど大声でどなる。副会長としてがんばっていた生徒会活動を「辞めてもいいよ」と突き放す。担任と副担任の双方が叱責一辺倒で、励まし役がいなかった。
 生徒は逃げ場を失った。どれだけ自尊心を踏みにじられ、無力感にさいなまれただろう。
 管理職や同僚の教員は、うすうす問題に気づきながら、自ら進んで解決に動かなかった。肝心な情報の共有も欠いていた。追いつめられた生徒が過呼吸状態になっても、「早退したい」と保健室を訪ねても、校長らに報告は届かなかった。
 生徒が身を置いていたのは、教室という名の地獄だったというほかない。
(略)


「指導死」という言葉ははじめて聞きましたが、理解できます。私の経験でもおかしな教師は大勢見てきました。死ぬまでの「指導」は極端にしても似たような事例はいくらでもあるでしょう。

しかし、この件が実際にどうだったのかは、現場にいた人間でないとはっきりとはわかりません。もしかしたら熱血教師の愛の指導だったのかもしれません。第三者にはそう見えなくても、教師本人がそう思い込んでいた可能性はあります。

「周囲が身震いするほど大声でどなる」という証言も、こうした事態を受けての子供の証言ですので、どこまで真実なのかはなんとも言えません。

行き過ぎた指導と熱血指導の間に明確で客観的な境界線はありません。この件は生徒が死んだのだから行き過ぎと言えますが、そこに至る前に限度を超えたかどうかを客観的に判定する方法はない、という意味です。

問題の根本は、学校が人格教育を行うとしているところにあると考えます。宿題を忘れて困るのは結局は本人です。提出するように言うのは良いのですが、矯正しようとまでする必要はありません。生徒会活動は生徒の失敗も含めて自主運営にまかせるべきです。

人格教育は親がすべきことで赤の他人の教師がすることではありません。

学校の目的は勉強を教えるところだと割り切ることで多くの問題が解決すると思います。
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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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