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【アニメ】ひそねとまそたん

秀作です。

航空機の外装をしたドラゴンが自衛隊に配備されていて、パイロットは胃袋にのみ込まれて操縦(乗りこなす)というとんでもない設定です。

CGを使っているのだとは思いますが、手書きのような味のある変形シーンが秀逸でした。ほのぼのとした感じの絵にしたのも、題材と合わないようで合ってました。

提供にヤクルトが入っていて、作中でもヤクルトの製品が(ヤクルトのおばちゃんも)登場していました。やりすぎると作品がぶっ壊れるのですが、抑えた形だったので、非難するほどでもありません。商業作品ですから、お金を得ることに努力するのは悪くはありません。

ラストシーンがどういう意味だったのか(ヒロインは完全に無事に帰還したのか)が分かりませんでした。それも余韻ということでしょうか。

重要なキャラクターである巫女の声優がぎこちなかったのが残念です。有名声優を集めているので、キーパーソンに一人でもうまくない人が入ると目立ちます。あれでは本人が可哀想です。
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【朝日新聞】朝鮮戦争に対する日本の責務とは?

6月29日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「社説余滴」のコーナー。社会社説担当・中野晃氏の『北東アジアの「戦後」のため』より

(略)
 開戦日にちなみ、韓国で「6・25(ユギオ)」とも呼ばれる朝鮮戦争(1950~53)でいち早く韓国軍支援に送られたのは、日本に駐留していた米軍主体の占領軍だった。その輸送には大勢の日本人が携わり、犠牲者も出た。約半年で五十余人の船員や港湾荷役者が死亡した記録が残る。
(略)
 朝鮮半島に降り注いだ砲弾は、日本でも製造された。
 「米軍からの注文で大忙しの工場」「朝鮮戦争の戦線で壊れた軍用車両を修理する工場」。朝日新聞の保存写真には「特需景気」にわく日本各地の様子が記録されている。
 朝鮮戦争中、日本は西側陣営と講和条約を結び、主権を回復した。経済も息を吹き返し、「天佑(天の助け)」との言葉さえ口にされた。
 一方、朝鮮半島では53年7月27日に休戦協定が成立するも、全土が荒廃。新たな分断線を挟んで韓国、北朝鮮両軍が対峙する緊張状態が65年も続き、戦争は終結していない。北東アジアは今なお、「戦後」とは言えないのだ。
 朝鮮戦争は対岸の戦火ではない。日本が深く関わった歴史を心に刻み、惨劇が繰り返されぬよう平和定着に尽力したい。「6・25」や「7・27」を、日本社会の負う責務を確かめる日に、と思う。


朝鮮戦争は日本の意志で始めたわけではありません。物資の輸送に大勢の日本人が関わったとしても、特需で儲けたとしても、日本に責任はありません。依頼に応じて商売しただけです。したがって「日本社会が負う責務」など何一つありません。

なんで朝鮮戦争の開始日や休戦日を、日本人が気にしなければならないのか、私にはまったく理解できません。

【アニメ】実験品家族 クリーチャーズ・ファミリー・デイズ

中国アニメです。原作は台湾の漫画ですが大陸で映像化したらしいです。最近、たくさん入ってくる中国アニメの一つで、それなりに評価できる作品もあるのですが、大ヒットもなぇれば、ファンを唸らせる名作もまだまだありません。もっとも中国アニメよりひどい出来の日本アニメはいくらでもありますので、そう馬鹿にしたものではなく、長い目で見ていきたいと思います。

現代中国人の日常が垣間見えて面白かったです。舞台はおそらく台湾の島なのでしょうが、政治的な理由かはっきりと明記されていないのが残念です。

キャラクター名が「スイシ」とか「アシス」とか「アイスリ」とか「スノー」とか「スイシ」とかで、どういう漢字をあてるのか分からないもの残念です。漢字の設定はなく無国籍風にしているのかもしれません。また、「スミレ」という女の子が出てきましたが、これは日本人という設定なのでしょうか?

絵は特に悪くもないのですが、ストーリーに問題を感じます。家族の絆をテーマにしているのに、親が子供に改造手術をした理由が明確でないのはいけません。テーマを家族愛とかではなくギャグアニメに徹しているなら分かるのですが、ちぐはぐな印象がします。

続編がありそうな終わり方ですが、一応の決着ぽく終わりましたので、その点は好印象です。

続編があれば観るかもしれません。

【時事問題】高校スポーツで外国人助っ人

6月24日朝日新聞の記事『審判殴打、「言葉の壁」背景 母国語話せる教員不在 延学バスケ部留学生、帰国へ』より引用します。

 全九州高校体育大会のバスケットボール男子準決勝で延岡学園(宮崎)1年の留学生(15)が審判を殴った問題で、同校は23日、この留学生を6月末までに帰国させると発表した。本人や保護者の意向を尊重した。自主退学にするという。また、監督を解任し、対外試合を3カ月間自粛する。出場権を得ていた8月の高校総体は辞退する。
 留学生はアフリカのコンゴ民主共和国から2月に来日したが、5月末からホームシック気味だった。今月17日に問題を起こした後も「帰国したい」との意向は変わらなかったという。
 留学生は試合後、監督に抱き付き、号泣しながら何度も「スイマセン、スイマセン」と謝ったという。審判を殴ったニュースが流れると、試合翌日から連日、人種差別表現を含む留学生への誹謗中傷や暴力行使を示唆する電話やメールが学校に深夜まで相次いだという。
 留学生の母国語は仏語だが、学校には仏語を話せる教職員が不在。学校は「コミュニケーション不足」が最大の原因と見て、今後は留学生の母国語が話せる非常勤教職員を雇うことなどを検討中という。


人種差別や暴力行為をほのめかす電話はよくありませんが、学校の課外活動中に人を殴ったのですから一般的な抗議の電話は甘受すべきでしょう。

それより問題にすべきなのは、高校のクラグ活動に、留学生を使って勝ちに行こうとする大人たちの姿勢です。日本で勉強したくて留学してきた外国人が課外活動でも頑張っている、というのであればほほえましいのですが、この事例は明らかに違います。母国語は仏語、とだけあるので他の言語を使えたのかどうかわかりませんんが、話の筋からいって仏語しかできなかったのでしょう。これでは授業を受けられません。

学生の本分はあくまで学業であり、その余暇に行われる課外活動が称賛されることがあってもあくまで付録扱いすべきです。

建前をかなぐり捨てて本音(何をやってでも有名になればいい)という大人の醜い本音がむき出しになった事件だと思います。

【アニメ】デビルズライン

原作は未読です。

活劇といえば活劇ですが、人で人ならざるものの恋を描いた作品です。

最近のアメリカの映画やドラマではバンパイアと人間の恋物語がやたらはやっています。よく考えたら、ブラム・ストーカー著の「ドラキュラ」もそんな話でした。吸血鬼以外にも、キングコングや半魚人も怪物が人間の女性への恋がテーマです。

日本では、と振り返ると、雪女・はごろも伝説・牡丹灯籠(もとは中国)など多数あります。

こうして概観すると、西洋では人ならざるものは男、東洋では人ならざるものは女、という違いが見えます。私が知らない作品にはこれに当てはまらないパターンがあるかもしれませんが、有名どころではこのパターンに当てはまります。

この「デビルズライン」は、人ならざる者が男で人間が女という西洋パターンです。そのためかちょっとバタ臭い感じがしました。

さて、肝心のストーリーですが、こうした道具立てならこうなるかなという無難というか普通の展開でした。ただし、きれいに終結させたところは高く評価できます。

【朝日新聞】そんなに移民を入れたいのか?

6月24日朝日新聞朝刊。シリーズ「平成経済」の第四部。財政再建をテーマに3人の識者が意見を述べます。その中の一人、作家・堺屋太一氏の「赤字より少子化深刻、地域格差も」を引用します。

 財務省はさかんに財政再建の必要性を訴えていますが、それほど緊急の課題ではないと思います。
 日本の財政は「何とかなる」と考えています。
(略)
 財政赤字よりも深刻なのは、少子化です。労働力減少を背景に、耕作放棄地や空き家などの余った土地の増加が問題になっています。東京への一極集中はますます進み、地域格差が広がっています。
 問題の解決には、人口を増やさなければいけません。人口を増やすためには、日本語や日本の文化、習慣などを学んだ外国人の永住を認めるべきだと思います。
 歴史を振り返ると、日本は外国人の受け入れに寛容でした。例えば、17世紀に中国大陸を満州族が支配したときには、大勢の漢民族が日本にやってきて、陶芸や染色などの仕事に携わりました。忠臣蔵の討ち入りに参加した武士には、ルーツが中国人だった人もいるんですよ。
(略)


財政再建について尋ねているのに「何とかなる」で終わりにして、移民歓迎の話を始めるというのもたいがいです。

忠臣蔵の浪士にルーツが中国人がいたというのは武林唯七のことだと思います。武林唯七は祖父が中国人ですが、その人は秀吉の朝鮮出兵時の捕虜です。満州族の支配を嫌って移民(難民?)になったというのとは違います。

もともと人間(ホモ=サピエンス)は東アフリカで発生して世界中に散っていったわけですから、元からの日本人、というのは原理的には存在しません。多かれ少なかれみんな移民の子孫です。そんなことを言い出したら大抵の国が「外国人の受け入れに寛容」になってしまいます。日本が「外国人の受け入れに寛容」というのは無理があります。

もともと日本が移民に寛容か不寛容かという「そもそも」論争は意味がありません。現在の日本が移民を受け入れるべきか否かだけが議論されるべきです。”赤穂浪士の一人が云々だから・・・”というのは歴史知識の悪用です。

だいたい移民を受け入れたって「耕作放棄地や空き家などの余った土地」問題は解決しません。今の日本では、無理やり田舎に住まわせて農業を強制することはできませんし耕作放棄地や空き家だって誰か持ち主がいます。具体的にどうやって移民がこれらの課題を解決するのか全く見えません。

なにがなんでも移民を入れたいという熱意だけは伝わりました。

【アニメ】魔法少女サイト

原作は未読です。念のために発表年を調べましたら2013年とのことなので、やはり「まどか☆マギカ」の後です。「まどか☆マギカ」に影響受けた作品なのは間違いないでしょう。

残念なのは、中途半端なところで終わったことです。連載が続いているから仕方ないとはいえ、ここで終わられたら評価のしようがありません。

二期があるなら見ようとは思う程度には面白かったです。

【展覧会】江戸の悪 PartⅡ

於:太田記念美術館

テーマは悪です。抽象的な「悪」では絵にならないので、悪人や悪事の場面を絵にしたものです。

数年前に「江戸の悪」展をやっていたので、今回はPartⅡということになります。

浮世絵専門美術館なので江戸時代に描かれたものです。ただし題材は、歌舞伎をクッションにしているので、江戸時代の悪人とは限りません。

浮世絵は、西洋絵画に比べて、こうした悪人の絵が多いように思います。歌舞伎が噛んでいるのが理由なのかもしれません。

今回は、いつもより展示数が多く、地下の部屋まで使っていました。

前期は6月29日(水)まで
後期は6月30日(土)から7月29日(日)まで
前期後期で展示作品は入れ替わります


都内各地で「悪」をテーマにした展覧会が複数同時に開かれています。「多分野連携展示」というものだそうです。

「悪人かヒーローか Villain or Hero」
於:東洋文庫ミュージアム
9月5日まで

「悪を演る -落語と講談-」
国立演芸場資料展示室
7月22日まで

「悪を演る -舞台における悪の創造」
国立劇場伝統芸能情報館
9月24日まで

「HN【悪・魔的】コレクション ~evil devil~」
ヴァニラ画廊
7月1日まで

「悪 -まつろわぬ者たち-」
國學院大學博物館
8月5日まで

【言葉】体液

6月21日の朝日新聞の記事より引用します。

長野市内で10代の女性の体を触るなどしたとして、長野県警長野中央署は21日、元長野市議の生出光容疑者(28)=同市伊勢宮2丁目=を強制わいせつ容疑で再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
 生出容疑者は今月5日、1月に他人の自転車のサドルに自身の体液を付着させたとして、器物損壊容疑で逮捕され、その後、容疑を認めて市議を辞職していた。長野地検は21日、生出容疑者を器物損壊の罪で起訴した。
 県警捜査1課によると、再逮捕の容疑は、4月19日午後7時40分ごろ、同市内の路上で、歩いて帰宅していた10代の女性の体をいきなり触るなど、わいせつな行為をしたというもの。被害関係者の届け出を受け、署が捜査していた。
 代理人の弁護士によると、生出容疑者は「被害者や信じて投票していただいた有権者、家族に申し訳ないことをした」と謝罪の言葉を述べているという。
 再逮捕と起訴を受け、生出容疑者が所属していた共産党長野市議団長の野々村博美市議は取材に対し、「許されない行為であり、被害者、市民の皆様に大変申し訳ありません」と話した。
 党県委員会では近く開かれる会合で、党としての処分を決める方針。


体液とはなんのことでしょうか?
広辞苑によれば、

体液:動物体内の脈管または組織間隙を満たすすべての液体。血液・リンパ液・脳脊髄膜液など。


とあります。

つまり、この犯人が自転車のサドルに付着させたのは、血かもしれませんし、リンパ液かもしれません。

しかし、本当は誰もが想像するあの体液をなすりつけたのだとは思います。

なぜこういうあやふやな書き方をしているのかと朝日新聞以外もネットで調べましたところ、読売・毎日・産経も同じ「体液」という表現を使っています。なお、東京新聞・日本経済新聞・あかはたでは事件の記事自体を確認できませんでした。

思うに、新聞記者が語彙をつくして記事ではなく、警察発表をそのまま書いているのでしょう。

コラムなどで言及するの場合であれば下品にならない婉曲表現を使うというのは分かりますが、報道記事は正確さを旨とすべきです。警察が「体液」と言ったとしても、記者は具体的にそれがなんなのかを追求するのが記者の役目だと思います。

【朝日新聞】儒学思想を政治に生かせるのか?

6月20日朝日新聞朝刊オピニオン欄。中国人民大学教授・康暁光氏のインタビュー記事「中国、儒学思想を政治に」より。

 ――中国の政治に、儒学的な思想を織り込む「儒家憲政」の必要性を主張されていますね。そもそも今の中国で儒学思想はどれほどなじみがあるのでしょう。
 「小中学校、大学で儒学を扱うことが増えています。テレビにも数多くの番組があります。それよりも、中国の若者の間で意外な現象がみられます。彼らは米国映画を好み、米国人のような服装を着ていますが、深層の考え方はたいへん儒学的で、個人主義的な傾向はあまりみられないのです」
 「ある調査で『個人は独立した主体。誰も他人の道具、手段になってはならない』、『社会は調和させる必要がある。家庭、社会抜きに個人は存立しない』のどちらを選ぶか聞くと、大半は後者でした。中国社会は儒学的なのです」
(略)
 「現代の中国は市場経済です。これはトウ小平の貢献です。もはやスターリンや毛沢東の計画経済に後戻りすることは不可能でしょう。これが大前提。市場経済に最も適合するのは、憲法に基づく政治、憲政です。中国の文化の主流は儒学思想だから、『儒家憲政』が必要だと思うのです」
(略) 
 ――「儒家憲政」は、具体的な制度を伴うのですか。
 「『儒家法院』という司法機関が必要になります。これが私の理論の核心です。中国の歴史と文化について深い知識がある儒学者らによって構成され、憲法と儒学の古典を踏まえながら審査する。これは主に過去の人々を代表し、現在の行動を審判するものです」
 ――儒家法院と、ふつうの裁判所の関係はどうなるのでしょう。
 「立法、行政、司法の上位にあって監視する立場です。他国にある憲法裁判所に似たものと考えればいいと思います」
(略)
 ――儒学の考え方を本当に今の政治に生かせますか。
 「儒学思想の『礼』は普遍的なものです。礼は制度、今の言葉でいえば法律です。礼を理解しないこと、守らないことは戒められます。今でいう法律の尊重という面で、儒学は明確な根拠を与えているわけです。儒学思想から現代の憲政の核心概念へと発展させ、両者はしっかりと結び付けることができる。人権、法治、国家主権。深くつながります。儒学の理想は古代には必ずしも実現できませんでした。憲政と結びつくことで現実となりました。中国にとって唯一の政治の道と信じます」
(略)
 ――もし、中国で過激な指導者が選ばれ、国の方向を誤ったら?
 「その人の政策が儒学思想に反するなら、儒家法院によって厳しい裁きを受けるでしょう。ふさわしくない政策は廃止されます。通常の憲政のもとでも、人権を踏みにじる政策は否定されますね。それと同じように、儒家憲政のもとでは儒学の価値観で判断が下されます。民族主権の考え方によって、過去と未来に責任を負う。儒学思想によって、現在を生きる人々が制約されるわけです」
 「かつては良い政治を求めるなら、良い君主の出現を期待するしかなかった。良い君主を持つには、教育して、徳を身につけてもらうしかなかった。現代は、悪い統治者が出てきたら代えることができる。より有効な政治制度が可能になっているのです」


『個人は独立した主体。誰も他人の道具、手段になってはならない』と『社会は調和させる必要がある。家庭、社会抜きに個人は存立しない』を選ばせたら、後者の方が多かったから中国では儒教が生きているという理屈はおかしいです。

この設問は、個人主義か全体主義(あるいは集団主義)のどちらかを選ばせています。ファシズムだって共産主義だって全体主義です。これだけでは儒教の影響なのか共産主義の影響なのか判断できません。

それよりわからないのは、「儒家憲政」の実態です。具体的なイメージがさっぱりわかりません。儒家法院なるもののメンバーが公正な方法で選定されるかという核心がぼやけています。

それに、私の理解では儒教の本質は忠孝の思想です。忠孝の思想で国家を安定させられるというのは、前提として皇帝が世襲で、臣下も基本的に世襲だからです。

時代錯誤の意見だと思います。

【時事問題】「万引き家族」騒動

6月18日朝日新聞の記事『「万引き家族」の是枝監督、発言機に議論 「助成」「公権力と距離」、矛盾するのか』より

 「万引き家族」でカンヌ国際映画祭の最高賞(パルムドール)を受賞した是枝裕和監督が「公権力とは距離を保つ」と発言したことに対して、「助成金をもらっているのに矛盾している」と批判があり、賛否の議論がわき起こっている。文化助成とは芸術家の思想や表現を縛るものなのか。
 発端は、林芳正文部科学相が7日、対面して祝意を伝えたい意向を示したことだった。是枝監督は同日、映画がかつて「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いたとして「公権力とは潔く距離を保つ」と辞退する考えを自身のサイトで示した。そのうえで「万引き家族」が文化庁の助成を受けていることに謝意を示して、映画文化振興のための予算拡充を訴えた。
 是枝監督の姿勢に、「補助金をもらっていながらあきれた発言だ」などとツイッター上で批判がわき、それに対して反論する意見も相次いでいる。
(略) 
  日本でも08年、公費助成を国会議員が問題視したことなどをきっかけに、一部の劇場がドキュメンタリー映画「靖国」の上映を取りやめたことがある。「日本は、お上から助成を受ける以上、反政府的なものをつくるべきではないと自主規制をする傾向はないとは言い切れない」と話すのは、深田晃司監督(38)だ。
 自身も公開中の「海を駆ける」で1千万円の助成を受けたが、日本の映画に対する支援は「量的にも質的にも十分ではない」と言う。助成金が振り込まれるのが完成後のため、製作期間を乗り切る見通しが立たない団体が事実上申請できない制度になっている。「結果的に資本力がある大企業などの後ろ盾がなければ立ちゆかなくなっている。本来、文化庁の助成金は映画の多様性のためにあるべきなのに」と話す。
 助成金を巡る今回の議論について、是枝監督は「国からの“施し”ではなく、文化発展のための税金再配分なんだということが結果的に広まり、そこに意味があったと思う。国の助成とは本来どうあるべきかという議論に届けば、と願っています」と話している。



記事では、この件の発端は文科大臣が祝意を伝えたいと言ったことになっていますが、本当はその前段があります。仏のマスコミが、カンヌ国でパルムドールを取ったのに日本の政治家の反応がない、と報じたことです。

要するに、フランスで賞を取ったら外国の政治家は大喜びすべきだ、ということでしょう。「中華思想」というのは中国に向けた言葉なのでフランスには使えませんが、フランス版中華思想です。

ぴったりの言葉はないのでしょうか?


外国で日本人が活躍したのは別に映画だけではありません。バレエでも、カーレースでも、飛行機競争でも、ホットドックの早食い競争でも活躍しています。

その度に政府が祝意を出しているようには思えません(←知らないだけかもしれませんが)。

カンヌのパルムドールは素晴らしいとは思いますが、日本政府が特にほめたたえなければならないとも思えません。


映画関係者から、助成金をもっと出せ、という声があるようです。

こういう意見には違和感があります。本来的には採算の取れないような創作物は世の中に必要とされていない、と判断されるべきです。国の伝統芸能のように、廃れてしまうと惜しいものは、税金で(みんなのお金で)保護するというのはあります。しかし、創作物すべてに当てはまるわけではありません。

映画関係者が、俺の作品には客が入らないので赤字になるから税金をよこせ、と言わんばかりなのは首を傾げます。


助成金をもらっている是枝監督が文科相の祝意を断ったというのは、私としては批判はありません。助成金の条件に政治家に挨拶することというのがあったわけではない以上、監督の自由です。

【世論調査】朝日新聞6月18日発表

6月18日朝日新聞で世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、5月19、20日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。
支持する38(36)
支持しない45(44)

◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
首相が安倍さん10〈4〉
自民党中心の内閣13〈5〉
政策の面20〈8〉
他よりよさそう54〈20〉

◇(「支持しない」と答えた人に)それはどうしてですか。(択一)
首相が安倍さん25〈11〉
自民党中心の内閣19〈8〉
政策の面40〈18〉
他のほうがよさそう12〈6〉

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民34(36)
立憲9(9)
国民1(1)
公明3(3)
共産3(3)
維新1(1)
自由0(0)
希望0(0)
社民0(0)
こころ0(0)
その他の政党1(0)
支持する政党はない40(39)
答えない・分からない8(8)

◆今年の秋に自民党の総裁選挙があります。次の自民党総裁にふさわしいのは誰だと思いますか。(択一)
安倍晋三さん27(27)
石破茂さん23(25)
岸田文雄さん5(5)
野田聖子さん7(7)
この中にはいない33(30)

◆森友学園を巡る公文書改ざんについてうかがいます。この問題で財務省の理財局長だった佐川宣寿さんと、関係した当時の職員らが刑事告発されましたが、検察庁は全員を不起訴にしました。佐川さんらが不起訴になったことに納得できますか。
納得できる18
納得できない66

◆財務省は文書改ざんの経緯について調査報告書を発表し、関係した職員を処分しました。これで森友学園を巡る一連の問題に決着がついたと思いますか。
決着がついた12
決着はついていない79

◆加計学園の獣医学部新設を巡る問題についてうかがいます。安倍首相と加計学園の理事長が面会したという愛媛県の記録が公表されましたが、安倍首相は面会を否定し、加計学園も実際には会っていなかったと発表しました。安倍首相や加計学園の説明に納得できますか。
納得できる13
納得できない75

◆この問題で加計学園の加計孝太郎理事長を国会に呼び、説明を求める必要があると思いますか。
必要がある61
その必要はない28

◆森友学園や加計学園を巡る問題について、国会が引き続き解明に取り組むべきだと思いますか。
解明に取り組むべきだ57
その必要はない32

◆政府は、ギャンブルができるカジノの入場料などを定めた法案の成立を今の国会で目指しています。この法案が成立すると、カジノが実際に国内でできるようになります。この法案を今の国会で成立させるべきだと思いますか。
今の国会で成立させるべきだ17
その必要はない73

◆自民党などは参議院の定数を六つ増やす公職選挙法の改正案を国会に提出しました。この改正案は、比例区では優先的に当選できる枠を新たに設けて定数を増やし、選挙区でも一票の格差を是正するために定数を増やします。この改正案に賛成ですか。
賛成27
反対49

◆アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が、初めて首脳会談を行いました。今回の会談が実現したことを評価しますか。
評価する73
評価しない19

◆トランプ大統領と金委員長は朝鮮半島の「完全な非核化」を目指すという共同声明を発表しました。北朝鮮が核兵器をなくすことに期待できますか。
期待できる26
期待できない66

◆安倍首相は北朝鮮の金委員長との会談に意欲を示しています。安倍首相のもとで拉致問題が解決に向けて進むことに期待できますか。
期待できる40
期待できない51

◆安倍首相は北朝鮮の金委員長と早い時期に会談すべきだと思いますか。
早い時期に会談すべきだ67(55)
急ぐ必要はない26(36)

<調査方法> コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で16、17の両日に全国の有権者を対象に調査した(固定は福島県の一部を除く)。固定は、有権者がいる世帯と判明した番号は1985件、有効回答976人。回答率49%。携帯は、有権者につながった番号は2043件、有効回答1023人。回答率50%。


この世論調査が私のところに来たと仮定して回答してみます。
>◆安倍内閣を支持しますか。
支持します。

>◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。
首相が安倍さんだからです。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
立憲は伸びないけれど落ちません。支持層が固いみたいです。野党でこれだけ支持率が違うと選挙協力というのは難しくなるかもしれません。

>◆今年の秋に自民党の総裁選挙があります。次の自民党総裁にふさわしいのは誰だと思いますか。(択一)
安倍晋三さんです。

>◆森友学園を巡る公文書改ざんについてうかがいます。この問題で財務省の理財局長だった佐川宣寿さんと、関係した当時の職員らが刑事告発されましたが、検察庁は全員を不起訴にしました。佐川さんらが不起訴になったことに納得できますか。
これは納得できません。裁判の場でなにがあったかをはっきりさせるべきでした。

>◆財務省は文書改ざんの経緯について調査報告書を発表し、関係した職員を処分しました。これで森友学園を巡る一連の問題に決着がついたと思いますか。
もう決着でいいんじゃないでしょうか。

>◆加計学園の獣医学部新設を巡る問題についてうかがいます。安倍首相と加計学園の理事長が面会したという愛媛県の記録が公表されましたが、安倍首相は面会を否定し、加計学園も実際には会っていなかったと発表しました。安倍首相や加計学園の説明に納得できますか。
納得できます。

>◆この問題で加計学園の加計孝太郎理事長を国会に呼び、説明を求める必要があると思いますか。
必要ありません。

>◆森友学園や加計学園を巡る問題について、国会が引き続き解明に取り組むべきだと思いますか。
なにが問題なのかもわからない問題を延々と続けることには反対です。

>◆政府は、ギャンブルができるカジノの入場料などを定めた法案の成立を今の国会で目指しています。この法案が成立すると、カジノが実際に国内でできるようになります。この法案を今の国会で成立させるべきだと思いますか。
今の国会で成立させる必要はないと思います。

本来は、カジノ法案に賛成か反対かを問うべきです。この訊き方だと、じっくり成立させればいいという意見の持ち主が、反対しているみたいに見えます。

>◆自民党などは参議院の定数を六つ増やす公職選挙法の改正案を国会に提出しました。この改正案は、比例区では優先的に当選できる枠を新たに設けて定数を増やし、選挙区でも一票の格差を是正するために定数を増やします。この改正案に賛成ですか。
反対です。党利党略の極みです。

>◆アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が、初めて首脳会談を行いました。今回の会談が実現したことを評価しますか。
実現したことそのものは評価します。

>◆トランプ大統領と金委員長は朝鮮半島の「完全な非核化」を目指すという共同声明を発表しました。北朝鮮が核兵器をなくすことに期待できますか。
期待できません

>◆安倍首相は北朝鮮の金委員長との会談に意欲を示しています。安倍首相のもとで拉致問題が解決に向けて進むことに期待できますか。
期待したいです。でも難しいと思っています。

>◆安倍首相は北朝鮮の金委員長と早い時期に会談すべきだと思いますか。
会談そのものは目的ではありません。変な前提条件をつけてくるなら会談する必要はありません。

【ウルトラセブン】第四十三話:「第四惑星の悪夢」

怪獣や宇宙人との闘いもないかわりに、ウルトラセブンはビルを壊しロケットを攻撃しと見た目だけは逆転したような話です。

前回の「ノンマルトの使者」と並ぶ「ウルトラセブン」の問題作です。テーマはコンピューター(ロボット)による人間支配というかなりよくあるテーマで、創作物だけでなくもしかしたら現実に起きるかもしれないという普遍性も備えています。

ダンとソガの両隊員が乗り込む宇宙ロケット・スコーピオン号は計器による自動運転で乗員は何もしなくていいという優れものです。これが人間がなにもしなくなったのでロボットに支配された第四惑星への道を暗示しています。

第四惑星では、資源となる人間が不足し始めたので(迫力あるドラマのためエキストラの人間を殺したりしているからかな?)、地球を侵略して地球人を手に入れようとします。

そのためにスコーピオン号をおびき寄せた、という説明ですが、説明になっていません。侵略のためのロケットを飛ばすのにスコーピオン号を鹵獲する必要はないはずです。むしろ疑われるだけ損です。第四惑星の出来事は夢だったのでは、というほのめかしがありましたが、この点を見ると夢だという説に説得力があります。

ほか夢説を裏付ける根拠があります。ソガ隊員の前でダン隊員がウルトラセブンに変身します。しかも、変身(ようするに巨大化)しながらビルを内側から壊すというかっこいシーンがありますが、これではソガ隊員は死んでしまうはずです。しかし、その後ソガ隊員は何事もなかったようにダン隊員と地球に帰ります。やっぱり夢だったのでしょうか?

第四惑星に降り立った両隊員は眠っている間に地球に(日本に)帰ってきたのではないかと疑います。風景は日本と変わりありませんし、日本語の看板もあれば、日本語も通じますが、実は地球ではありませんでした。

これは高名なアメリカのSF映画を思い出させます。この映画では人口冬眠していた宇宙飛行士が別の惑星に降り立ったと思ったら実は地球だったというオチがあります。そこの惑星の生物は英語を喋っているのだからはじめから気づいてもよさそなものなのですが・・・

なお、この映画の公開は1968年で、「第四惑星の悪夢」も1968年です。どちらが先かはっきりしません。もしかしたら偶然の一致かもしれません。

地球と第四惑星の距離は、ロボット長官の言によれば「120億万キロ」離れています。変です。「億」は一万集まると「兆」です。「億万」というのは言葉ではあるかもしれませんが、単位としてはありません。いまどきのSFだったら「光年」という単位を使うはずですが、この時代では「光年」は一般的でなかったようです。「兆」は子供には難しいと思って避けたのかもしれません。

ところでこの回も、「ウルトラセブン」で頻出する妙齢の姉と少年期の弟というパターンが出ました。何度目でしょうか?

【時事問題】ワンピース単行本は配慮を欠いていたか?

6月16日朝日新聞の記事『ワンピース単行本「配慮欠いた」 横井庄一さん念頭表現「作者共々反省」』より

 週刊少年ジャンプ編集部は14日、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」で配慮を欠いた表現があったとして、公式サイトで「作者共々反省しております」とのコメントを発表した。
 集英社広報部によると、問題の表現は4日発売の89巻にあった。作者の尾田栄一郎さんが表紙カバー裏のコメント欄で、「最後に一つ大皿にぽつんと残ってるからあげとかあるよね。あいつに名前をつける事にしました。横井軍曹と」などと書いた。太平洋戦争の終戦を知らずにグアム島の密林で28年間生き延びた元陸軍軍曹の故横井庄一さんのことを念頭に書いたという。これに対し、ネット上で「故人に失礼」などの批判が起きた。編集部は「より一層表現に留意して参ります」としている。


ネット上の批判というのがさっぱり理解できません。

横井庄一氏がグアムに残留した日本兵の最後の一人だったというのは事実です。大皿に残ったからあげと最後に残ったという共通点は確かにあります。

事実であっても失礼なもの言いというのはあり得ます。しかし尾田氏のコメントに、横井庄一氏が最後に残ったことを揶揄する様子はありません。尾田氏に限らず、日本人一般に残留日本兵が恥ずかしい存在という意識はないと思います。

どこにも失礼な要素はありません。

ネットで批判している人たちは、横井庄一の親族でもなんでもないのでしょう。無関係な人たちが「失礼だ」といって編集部に文句をいうのは、そちらの方が不謹慎だと思います。

【展覧会】近代の日本画展

於:五島美術館

近代日本画の展覧会です。

横山大観、川合玉堂の絵が多数を占めていました。一番古い絵は、狩野芳崖の「烟巒溪漲」(明治13年)。新しいのは、川合玉堂の「春峡」(昭和31年)。

狩野芳崖の「烟巒溪漲」が気に入りました。

小さい建物なので点数は少ないのですが、客が少なく観覧しやすかったです。

【朝日新聞】どう思いますか:“議員候補者「男女均等」に違和感”

6月13日の朝日新聞朝刊の投書欄。毎週掲載の、投書に対する反響の投書を載せる「どう思いますか」のコーナー。テーマは、“議員候補者「男女均等」に違和感”です。

元の投稿は宮城県の無職の男性(76)の投書です。

(略)
国会で「政治分野における男女共同参画推進法案」が議論されているそうだ。女性議員を増やすため、男女の候補者の数ができる限り均等になることを目指すという。ただ、政党に女性候補者擁立を促す努力義務を課すというのは、なかなか強制的だと思う。
確かに男女平等の点からは良い考えであろう。国政でも地方議会でも女性議員が増えているとはいえ、まだ少数派だ。もっと女性の声が政治に届けられるべきだろう。
しかし、この法案が通ったら、優秀な男性の議員や立候補志望者を閉め出すことにならないか。国民の議員選択の自由を阻害し、政治が貧弱なものになるのではないか。だから、この法案に危惧の念を抱く。
政治家は、男性か女性かということの前に、まず人物本位、あるいは政治家としての資質で選ばれるべきだと思う。


一般からの反応は四通です。

大阪の翻訳業の女性(57)は、

(略)
女性の社会進出が進んだ今なお「女性は家事・育児を最優先すべきだ」という旧来の考え方は根強い。「家のことはどうする」といった周囲の圧力で立候補を断念する女性も多いだろう。資質を持ちながら、活躍の場を得られずに埋もれている女性は確実に存在する。「優秀な人物が締め出される」という懸念は、女性に関してはまさに現実のものなのである。
候補者を男女均等にせねばならないなら、政党も適性ある女性をもっと必死に探し始め、議会も女性が働きやすい環境を整えるようになるだろう。そのとき初めて、男女にかかわらず人物本位で政治家が選ばれるという理想が実現するのではないだろうか


現実に女性が差別されているのだから、法律で差別されている側(女性)を優遇して差別を解消せよ、という意見です。

しかし私には、女性がたくさん立候補して議員になったって、社会にはびこる女性に対する「旧来の考え方」が矯正されるという理屈がわかりません。

静岡県の無職の男性(85)(元学者のようです)は、女性には男性にはない視点があるのだから、という理由で元投書に反対しています。

これは、女性には男性が持っていない能力があるのだから、立候補者を半々にするのは正しい、という意見で論理的な整合性がとれた反対意見です。

神奈川県の主婦(41)は、元投書への反論ではなく、世間にある「議員を志す女性の発掘、育成に時間がかかる」という声に反論しています。そうした政治家志望者ではなく、普通に生活している人の中から人材を見つけるべき、という意見です。

しかし私には、政治家になりたいと思う段階でそれは「普通」ではなく、形を変えた政治家志望者に他ならないと思います。

東京都の男子高校生(16)は、元投書の意見に賛同しています。

(略)
私は、良い政治家が選ばれるなら、男も女も関係ないと思う。男女均等にすれば、政治が男女平等になるという確証はどこにあろうか。まして性別がどちらともつかぬことだってあるのだ。
そもそも、男女差別の原因は、こうした男女を分けて考えるところにあろう。差別の原因がどっちの側にあると言っていては、性の溝はいつまでも埋まらない。性別に関係なく、個人を寛容に認められる心が差別をなくす唯一の方法ではないだろうか。
男女平等という制度によって解決しようとするのは、いささか強引であると思う。上からの力よりも、市民一人ひとりの心がけが真の解決につながると思う。


若いのにたいへんロジカルで説得力のある文章です。感心しました。

さて、識者の枠ですが、今回は服飾評論家のピーコ氏です。

政治家をどう選ぶかという点で議論しているのに、服飾評論家が識者として登場するのは違和感があります。実際内容も違和感だらけでした。

今の国会に優秀な男の人ってどれだけいるの?安倍(晋三)さんに声を上げる自民党議員なんて、石破(茂)さんや村上(誠一郎)さんぐらいじゃない。男の人に過度に期待するのは幻想だと思う。
極端に男が多いと政治がいびつになるから、女性が増えるのは良いけれど、東大出とか弁護士、医者ばかりじゃだめ。男の人とは違った目で政治を見つめられる、普通の生活をしていた女の人が立候補できるようにしてほしい。
でも、法律はできたけど、どこまで本気なの。「3人以上の子供を産み育てていただきたい」なんて発言を聞くと、落ちそうな女の人を候補者にするんじゃないかと思ってしまう。本気で女性議員を増やしたいなら、比例名簿の上位は女の人を優先するぐらいしないと。受かりやすくなったら、女の人だってもっと立候補してくるって。


元投書は、男一般は優秀なのに立候補できないのは問題、と言っているのではありません。男の中の一部の優秀な人が男女平等参画推進法で閉め出される、という問題提起です。ピーコ氏の誤読です。

また、安倍首相にものを言えるのは優秀さとはあまり関係ありません。第一に意見が違うからという理由です。第二に、政治力の問題で、総理総裁に下手なことをいっても大丈夫な立ち位置でないと言えません。

ピーコ氏は安倍首相が好きでないのかもしれませんが、安倍首相にものを言わない議員が優秀でない、というのは正しくありません。

一般の反応はどれもきちんとした意見だったのに、識者の枠(で書いている一般人)がレベルを下げているように感じました。

【雑記】「罪と罰」を読んでいた犯人

5月9日、東海道新幹線の車内で鉈を持った22歳の男が暴れ乗客3名が死傷するという事件が起きました。

鉈と聞いて嫌な予感がしました。

アニメ化されたゲーム「ひぐらしのなく頃に」でヒロインが振り回しているのが鉈です。猟奇事件が起きると、いつもやり玉にあげられる「ひぐらし」だけに、今回は鉈まで出てきたので、今回もかと観念していました。

ところが予感は外れました。いまのところ犯人がアニメオタクという情報はありません。それどころか「罪と罰」を愛読していて、蔵書の中には塩野 七生もありました。まずまず知的な精神生活を送っていたみたいです。

よくよく考えればアニメを観て鉈を振りまわす人間がいるなら、「罪と罰」を読んで犯罪に走る人間がいたって不思議ではありません。しかし、”「罪と罰」の悪影響だ”とは言いにくい雰囲気が社会にはあります。それどころか、今週の週刊文春の記事では、中学生時代にアニメに夢中だった云々という、記述までありました。犯人の年齢から考えて、中学生でアニメを観ているのは不思議ではない時代ですので、牽強付会の度が過ぎます。

「ひぐらしのなく頃に」や「罪と罰」で犯罪者が生まれるのかどうかは知りません。しかし理解できない犯罪者が出現した理由を短絡的な理由付けで納得して踏み込んで考えなくなることは問題です。それもアニメが原因となら言ってもいいが文学作品が原因とは言えない、というのは知的不誠実です。

【雑記】日本の「ジャック・サマースビー」

1993年に公開された映画に「ジャック・サマースビー」(主演:リチャード・ギア、ジョディ・フォスター)というのがあります。あらすじは

南北戦争終結直後の1860年代後半のアメリカ南部・テネシー州の小さな村。南北戦争に出征していた農園経営者のジャック・サマースビーが6年ぶりに戻ってきた。戦死したと思っていた妻のローレルや村人たちは困惑を隠せない。以前は冷酷な性格で周りから嫌われていたジャックだったが、帰郷後は別人のように周囲との協調を図ったりローレルに深い愛情を注ぐようになる。
(ウィキペディア)


この映画を観たときは、”いくらなんでも別人が亭主を名乗ったって信じるわけないだろう。リアリティーなさすぎ”、と思いました。ところが、実際にあった事件を下敷きにしたものだと知り驚愕しました。

16世紀フランスの田舎で、失踪していた亭主を名乗る男が妻の元に帰還。二人は仲睦まじく暮らし子供まで授かりますが、財産分与のことで親戚と争いになり、偽物だと告発されます。裁判になりますが、証拠不十分で無罪になる寸前に、本物の亭主が現れ、にせ亭主は死罪となりました。この出来事は映画化され(日本未公開)、それを南北戦争時代のアメリカに置き換えてリメイクしたのが「ジャック・サマースビー」となります。

さて、6月13日朝日新聞に『遺体、別の家族に引き渡し 「死亡男性」現れ発覚 警視庁』という記事が載りました。

 警視庁は12日、東京都内で見つかった男性の遺体を、無関係の家族に引き渡していたと発表した。死亡したとされた男性が今年、親族の家に現れたことで誤りが発覚した。
 刑事総務課によると、昨年6月下旬、東京都葛飾区の江戸川で意識不明の男性が見つかり、死亡が確認された。亀有署は、この3日前に行方不明者届が出ていた千葉県松戸市の40代の男性と特徴が似ていたため、男性の親族3人に確認を依頼。3人が「間違いない」と話したため、遺体を引き渡した。遺体は火葬されたという。
 しかし、今年5月、この男性が親族の家を訪れたため、親族が今月6日、同署に連絡。署が改めて残っていた指紋などで確認し、遺体の身元は東京都内の30代男性と判明した。親族らが顔を見て身元確認ができたと判断した場合は、指紋やDNA型の照合はしていないという。同庁は死亡した男性の遺族らに経緯を説明し、遺骨を引き渡す手続きを始めたという。


生きている人間を家族と間違えることに比べれば遺体を家族と見誤ることぐらいなんでもないのですが、それでも驚いてしまいます。

三人で確認した、というのがミソなのでしょう。一人だったら責任をもって確認するのですが、三人で行って連れの二人が家族だと言い出したら内心変だと思っても口にだせない、というのが全員に起きたのではないでしょうか。

ところで、私の仕事であるコンピュータ業界では、オペレーションミスというのがしばしば起きます。そのたびに業務改善として、複数人の目でチェックしよう、などと言っているのですがいっこうに効果が見えません。もうしかしたら効果がないどころか、”隣の人が自信を持っているみたいだからいいのかな”と互いに思っていて逆効果になっているのかもしれません。

【時事問題】米朝首脳会談

6月12日、シンガポールにてはじめての米朝首脳会談が開かれました。

本当に開催できるのかとも思っていましたが、つつがなく終了したようです。しかしこれまで何度も協定を破っている北朝鮮だけに、この融和ムードがいつまで続くのかという気もします。本当の評価は最低でも数カ月経ってからでないとできないでしょう。

ポイントとなるのは、北朝鮮としては核開発を放棄したことの損失と見返りでプラスマイナスゼロ以上になるかというところでしょう。マイナスになるならわざわざ核開発をした意味はありません。しかし国際社会からすれば、悪いこと(こっそり核開発)をしてそれを放棄したから得をする(プラスになる)というのは許しがたいことです。

戦争にならなかったことは良かったのですが、難しい状態はこれからも続くのではないでしょうか。

【時事問題】作者の差別投稿でラノベ出荷停止

6月7日朝日新聞の記事「原作者が差別投稿、アニメ化中止 ライトノベル18巻、出荷停止に」より引用します。

 アニメ化が決まっていたライトノベル「二度目の人生を異世界で」の原作者が、中国や韓国に対する差別的な発言をしたとして、出版元のホビージャパンは6日、これまでに刊行された計18巻を出荷停止にすることを決めた。アニメの公式サイトも放送及び制作の中止を発表した。
 5月下旬のアニメ化発表後、過去に原作者の「まいん」氏がツイッターに、「中国人が道徳心って言葉を知ってたなんて」「日本の最大の不幸は、隣に姦国という世界最悪の動物が住んでいること」などと投稿したとネット上で指摘された。ホビージャパンはこれらが事実と認め「作品の内容とは切り分けるべき事項ではありますが、不適切な内容だった」とのコメントを6日に発表した。投稿はすでに削除されている。まいん氏は5日、ツイッターに「行きすぎた内容であったことを深く反省しており、心より謝罪させて頂きたい」などと投稿した。ホビージャパンの担当者は朝日新聞の取材に「差別を助長する意図はなかったが、表現的に無視ができない内容だった」と述べた。
(略)


私はアニメにはそこそこ通じているのですが、ライトノベルには疎いです。アニメ化されたものを観て、気に入ったら後から原作を追いかけることはあります。そこで、気に入った作者の次はシリーズはアニメ化する前から読むこともあります。しかし、アニメ化したことのない作者の作品には手を出しません。したがって、この作者のことも、作品のこともまったく知りませんでした。

作者の投稿のうち「日本の最大の不幸は、隣に姦国という世界最悪の動物が住んでいること」は、表現も内容も擁護できるものではありません。しかし、「中国人が道徳心って言葉を知ってたなんて」というのは投稿の前後を見ないと非難しきれないと思います。文面を正確に読む限り、”かつては中国人は道徳心という言葉を知らないと思っていた(=道徳心はないと思っていた)が、実際には知っている(=持っている)ことに気づきました”と言っています。

ただ、こうも騒ぎが大きくなってしまうと、ビジネスという側面もあるのでアニメ化中止は仕方ないかもしれません。しかし、既存の本の出荷停止や続刊の打ち切り示唆は問題です。こんなことをしていては、気に入らない作者の発言を発掘して出版停止や映像化中止に追い込むことができるようになってしまいます。ホビー・ジャパンは出版社としては骨がありません。

【朝日新聞】カメラで北朝鮮が捉えられるのか?

6月9日朝日新聞夕刊のトップ記事。「カメラが捉えた、北朝鮮のいま 二つの写真集、相次ぎ出版」より

 全体主義、核開発や拉致問題などネガティブなイメージが先行する北朝鮮の姿を、先入観を排してとらえ直そうと試みる写真集が、相次いで出版された。撮影したのはともに40代の男性。現地で出会った市井の人々の表情を、ありのまま伝えようとしている。
 週末を楽しむ人たち。思春期の少年のニキビ。赤ん坊を抱く母親の視線――。北朝鮮も韓国も、政治体制や思想、文化は違っても、人の楽しみや悩みに大きな違いはないのではないか。
 大阪市の菱田雄介さん(46)は昨年末、そんな視点から「border | korea」(リブロアルテ)を出版。
(略) 
 日本では異質さや脅威ばかりが強調される北朝鮮だが、「固定化した価値観に一石を投じたかった」と菱田さんは言う。「テレビで平壌の映像が流れたとき、映る人たちの顔を見て『この人たちも人間なんだ』と思えない社会は、不幸だと思う」と問いかける。
 東京都の写真家、初沢亜利(はつざわあり)さん(44)は今年5月、北朝鮮で撮影した2冊目の写真集「隣人、それから。38度線の北」(徳間書店)を出版。経済制裁下でも独自の発展を続ける北朝鮮社会が記録されている。
(略)
 拉致問題で日本国内に反北朝鮮の感情が高まったことに違和感を覚え、「落ち着いた頃に、北朝鮮で生きる人の姿を写真で示したい」と10年に初訪朝。12年に1冊目を出した。
(略)


敵対している国でも、いや敵対している国だからこそ、実情を知る努力は必要です。その意味で、この二人の活動は評価すべきなのかもしれません。しかし、素直には受け取れませんでした。

まず、記事にも触れられていますが北朝鮮では自由に写真をとれたりインタビューできたりはしません。したがって彼らの写真は決して北朝鮮の「ありのまま」ではありません。

菱田氏の「テレビで平壌の映像が流れたとき、映る人たちの顔を見て『この人たちも人間なんだ』と思えない社会は、不幸だと思う」という発言も変です。

誰も、平壌の映像に写る北朝鮮人をみて人間でないなんて思ってません。

初沢氏の「拉致問題で日本国内に反北朝鮮の感情が高まったことに違和感を覚え」というのも釈然としません。同じ国の民間人が誘拐されたのですから多くの人が反感を持つのは不思議ではありません。初沢氏が怒らないのは個人の自由ですが、他人が反北朝鮮感情を持つことに違和感を覚えるというのは普通ではありません。

そもそも同じ時期に、北朝鮮の市井の人をテーマにした写真集が二つでるというのは不自然です。北朝鮮政府のなんらかの作為が働いていると考えざるをえません。

【映画】ランペイジ 巨獣大乱闘

主演:ドウェイン・ジョンソン

怪獣映画です。ゴリラ、オオカミ、ワニが巨大化して街中で暴れまわります。能天気に楽しめる映画でした。


アメリカのアクション映画だと、白人のヒーロー+白人の恋人+黒人のちょっといい人、というのがよくあるのですが、この映画では反転しています。有色人種のヒーロー+有色人種の恋人+白人のちょっといい人、です。

白人のちょっといい人は、本来は三枚目にするはずなのですが、ちょっとひねってひねたオジサンでした。

なお、悪役は白人です。全部反転させるなら、悪役は黒人にすべきなのですが・・・


ゴジラやガメラという日本の怪獣映画では、当初は恐怖の対象だった怪獣が、シリーズを重ねていくうちにいいものになってしまいます。奇妙な印象を与えますが、映画としては別ものなので、ぎりぎりセーフといえます。

この映画では、一本の映画の中で、恐怖の怪獣が正義の怪獣に転換をしてより変なのですが、これは解毒剤を飲んだという理由付けがありますので駄目とまでは言い切れません。

なお、怪獣に解毒剤を飲ませる方法は気が利いていました。(グロといえばグロですが、なぜか笑えます)


日本の怪獣映画との違い人間のヒーローが大活躍します。三匹の怪獣の闘いに割って入るくらいの活躍です。ここはいかにもアメリカ映画っぽいところです。


日本の怪獣映画と比べ怪獣が素早く動きます。映像技術の勝利という面もあるのですが、怪獣映画として弱点でもあります。

巨大なものの動きは、ゆっくり見えるというのが原則です。太陽フレアの爆発がゆっくりに見えるのと同じです。フレア爆発は実は高速なのですが、太陽が巨大であるためにゆくりに見えます。

このため、怪獣もゆっくり動かした方が巨大生物としてはリアルです。テレビの怪獣もの(ウルトラQとかウルトラマン)が映画に比べて画面に迫力がない理由の一つがこれです。テレビ怪獣はちょこまか動いているのに比べて、映画の怪獣はズシンズシンと歩を進め巨大さが表現されます。

この映画では、映像的には優れているのですが、怪獣映画としてはどうかな、と思いました。


お勧めします。

【雑記】内視鏡検査その2

昨年11月に大腸がんの疑いがあるとのことで、より詳細に調べるための内視鏡検査を受けました。その時の記事はここです。

結果は異常なしということで一安心だったのですが、その後の展開があったので報告します。

本日、居住する自治体から、「大腸がん検診追跡調査のお願い」という封書が届きました。内容は、平成29年度に大腸がん検診で陽性だった人の追跡調査です。目的は、「ご回答いただいた内容は統計的に処理し、がん検診の精度管理のために使用します。」とのことです。

要するに検診を促すのが主目的ではなく、便検査で疑いありとなった人の何パーセントが実際にがんだったのかを調べたいみたいです。調査内容は以下のものでした。

Q1.精密検査を受けましたか
1 受けた  →Q2へ
2 受ける予定がある→精密検診受信後にQ2以下をご回答・返送ください。
3 受けていない →質問はこれで終わりです。医療機関に相談し(大腸内視鏡検査等)を受診することをお勧めします。

Q2.精密検査はどこで受けましたか
医療機関名:
受診日:

Q3.何の検査を受けましたか。
1 内視鏡検査
2 X線検査
3 その他

Q4.検査結果をご記入ください
1 異常なし
2 大腸ポリープ
3 大腸憩室
4 潰瘍性大腸炎
5 クローン病
6 痔
7 大腸がん〔早期がん(粘膜性。粘膜下層)・進行がん・進行度不明〕
8 その他



受診した医療機関を訊いているところを見ると、通り一遍のアンケートではなく、きちんと調査する様子です。税金とっているだけあって、自治体も結構頑張って仕事をしているようです。

【朝日新聞】朝鮮戦争「終戦」で日本が困るとは?

6月5日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「耕論」のコーナー。「世界史の中の朝鮮戦争」より、神戸市外国語大学の山本昭宏准教授の『「基地」「平和」、日本に矛盾 』より

 朝鮮戦争は、戦後の日本の方向性を、事実上決定する役割を果たしたと思います。そして、朝鮮戦争が60年以上休戦のままで、北朝鮮が脅威であり続けたことを、自民党政権はナショナリズムを喚起するために使ってきました。
(略)
 冷戦後も、朝鮮半島の分断が続いたことを、日本の政権は利用してきました。事あるごとに、北朝鮮という格好の「敵」に言及し、ナショナリズムを喚起して、国民の支持を「調達」してきたのです。
 米朝首脳会談で、朝鮮戦争が「終戦」したら、一番困るのは日本かもしれません。自民党政権は、会談後も北朝鮮の脅威を強調し続けるのではないでしょうか。
 そうではなく、戦後の「平和」の矛盾を直視する機会にすべきだと思います。「基地国家」でありながら「平和国家」を自任するという、朝鮮戦争が作り出した二重構造を再考する時期に来ています。


戦後、日本の主な仮想敵国だったのはソ連です。ソ連が崩壊した後も中国がその位置にとって代わりました。北朝鮮の脅威だけを自民党が利用してきたというのは間違っています。

また『朝鮮戦争が「終戦」したら、一番困るのは日本』という書き方が不思議です。山本氏の論旨に従えば、ここは『朝鮮戦争が「終戦」したら、一番困るのは自民党』とならなければなりません。

自民党と日本が明確に区別されていません。

ケアレスミスではないと見ました。山本氏を含むある種のグループの人たちには、自民党が長く政権の座にあったためか、自民党への批判が日本への批判と同一化してしまっています。

日本が困ることになると喜ぶ日本人という変態みたいな人たちの典型です。

そもそも、朝鮮戦争が「終戦」しただけでは北朝鮮の脅威はなくなりません。すぐに第二次朝鮮戦争がおきるかもしれませんし、日朝の紛争が起きるかもしれません。仮に、北朝鮮が無害化したとしても、中国の脅威はなくなりません。したがって、朝鮮戦争が「終戦」しても日本(自民党?)はちっとも困りません。

【ウルトラセブン】第四十二話:「ノンマルトの使者」

ノンマルト、怪獣ガイロス登場。

「ウルトラセブン」のみならず「ウルトラ」シリーズ最大の問題作です。いままで宇宙からの侵略者と戦う地球人と地球人に協力するウルトラマンやウルトラセブンという構造でした。自衛権と集団自衛権行使みたいな話です。しかしこの回では、現在の地球人こそがかつての侵略者だったのではないか、という超絶的な問いかけがなされます。

子供の頃は、深く考えていなかったのかちっともショックを受けませんでしたが、深刻なテーマです。実は、第十七話「地底GO!GO!GO!」でも同じ設定を、さらっとですが触れていますが、ナレーションで言っているだけで劇中のキャラクターは気に留めていません。今回は、明確な証拠こそないものの地球人=侵略者説を突きつけています。

ただし、ノンマルト(の代弁者の真一少年)の言を100%真実だと仮定しても、現在の地球人が侵略者であるかどうかは微妙です。ノンマルトがもともと地球産なのはいいとしても、現在の地球人だって地球産かもしれません。ホモサピエンスとネアンデルタール人みたいな関係もあり得ます。

現地球人の祖先が宇宙から飛来する技術を持ち、地球に住んでいたノンマルトを海に追いやり、その事実を忘れるというのは非常に考えにくいことです。ノンマルトも地球人も地球生まれのヒト族で、ノンマルトは地球人の祖先(ホモサピエンス?)との生存競争に負けたと考える方が自然かもしれません。

ノンマルトは、イギリスの原潜グロリア号を乗っ取り海岸の漁村に砲撃をします。見たことがあると思ったら、第二十一話:「海底基地を追え」と同じパターンでした。

【アニメ】山本寛氏vs及川眠子氏

アニメ監督の山本寛氏と作詞家及川眠子氏の間の応酬が話題を呼んでいます。yahooニュースより引用します。

「フラクタル」「らき☆すた」などのアニメの監督として知られる山本寛さんとwink「淋しい熱帯魚」、やしきたかじん「東京」などで知られる作詞家の及川眠子さんの応酬がツイッター上で繰り広げられた。
 及川さんが作詞した「残酷な天使のテーゼ」を巡って起こった騒動とは。
 事の発端は、山本さんが2018年5月30日に「厨二病」というタイトルで掲載したブログだ。その冒頭でいきなり、
  「告白すると、最近『残酷な天使のテーゼ』を聴くたびに、こっ恥ずかしい気分になる。こんなのが良くアニソンのトップを飾っているものだ。これ、名曲か?? 」
と大ヒットアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング曲で、及川さんが作詞した楽曲へ持論を展開した。
 ブログは「厨二病」と呼ばれるものへの批判が書き連ねてあり、ブログの最後で
  「そんなのを『残酷な天使のテーゼ』を聴く度、思う。もう一度訊くが、これ、名曲か? 『厨二病』の吹き溜まりみたいな曲だぜ?? 」
と再び毒づいた。
 翌31日になり、ツイッターで及川さんがこのブログを取り上げたのだ。
  「『残酷な天使のテーゼ』やそれに関わったクリエイターに対して嫉妬してるとしか思えないような内容だったわ。厨二病の吹きだまりみたいな楽曲が売れちゃってごめんねー(笑)」
と反論した。
 及川さんの発言にファンは、
  「自分のマイナス感情を撒き散らすネタとして曲に八つ当たりしてるとしか読めませんね」
  「余りにも酷いとしか言えない。」
  「アニメ界のアンセムともいうべき曲ですよ。この山本某こそ、他人をけなすことしかできない残念な人ですね。」
と山本さんへの非難が相次いだ。
 これに黙っていられなかった山本さんは、更に及川さんのツイートを引用し、
  「売れたら大勝利で良かったですね(笑)。間違ってもう一回売れたらいいですね(笑)」
と嘲笑した。しかし、及川さんは、
  「間違ってもう1回売れちゃいました。『魂のルフラン』で。CDのリリース枚数では『残酷な天使のテーゼ』よりも多いです。売れたら勝ちです。私らはそんな仕事やってます」
と投稿した。
 山本さんはこの発言に固執し、
  「売れたのを気取ってても余裕のないこの感じ。」
  「もうちょっと言うと『残酷な天使のテーゼ』はオリコン初週27位。『もってけ』は2位。ついでに僕が作詞した『motto派手にね!』は10位。こいつ頭大丈夫か?」
  「売上自慢はやっぱり醜いねぇ。もうやめよう」
と及川さんへの皮肉とも受け取れる発言を続けた。
 これらのやり取りに及川さんは、
  「散々ワケのわからん攻撃してきた挙げ句、ブロックされちまったぜ(笑)ところで、この山本さんてのは誰?何?」
と呆れかえっていた。
 及川さんをブロックした山本さんは独り相撲を続けており、「残酷な天使のテーゼ」と題したブログやツイッターで批判を続け、自身のツイッターアカウント名を「山本寛@売れたら勝ちです」に変更し、6月1日現在も名前はそのままになっている。「なかなかの炎上芸人」
 山本さんによる一方的な持論の展開に半ば巻き込まれる形になってしまった及川さんには、
  「かのオジサンはこのあともまた粘着してくるのが定番なのでそこが心配です」
  「あれだけ書き込んでブロック?! 」
  「なんかよくわからんけどお疲れさまでした」
と同情のコメントが寄せられていた。
 山本さんに対しては、
  「人の著名な作品に勝手に難癖つけた挙句に支離滅裂なことを言って逆ギレですね。本当にこんなのがアニメの演出家なのかな。がっかりだな」
  「なかなかの炎上芸人である」
といった声が寄せられた。
 山本さんはこれまでも時折、「炎上」騒動を起こしており、J-CASTニュースでは2017年9月24日に「『ええ歳こいてアニメ観てるような人間は障害者』 アニメ監督・山本寛氏の主張がまたも炎上」、17年3月1日に「小金井刺傷事件で山本寛氏ブログ大炎上 『女子大生に落ち度なかったか』指摘」などで取り上げている。


この機に山本氏のブログを読んでみました。問題提起としては耳を傾けざるを得ないところはありますが、相手を説得するのでなく言いっぱなしで揶揄しているように見えます。そのためか、ヤフーのニュースでも一方的に山本氏に厳しい論調で報じられています。

しかし、私は及川氏にも問題があったと考えます。

山本氏の主張は、
・『残酷な天使のテーゼ』は『厨二病』の吹き溜まりみたいな曲だ
・ゆえに、名曲とは言えない
というものです。

それに対する及川氏の反論は、
・山本氏は『残酷な天使のテーゼ』に関わったクリエイターに対して嫉妬してる
・『残酷な天使のテーゼ』は売れた
です。

及川氏の反論は反論の体をなしていません。山本氏の主張の根源に嫉妬があるかないかは無関係です。また、売れたことと名曲であることとも無関係です。この売れたら名曲だと言わんばかりの主張(そうは言っていませんが、反論の中で言った以上そうみなさざるを得ません)に対して、山本しが噛みついたというのが炎上の正体です。

反論するなら、
・『残酷な天使のテーゼ』は『厨二病』ではない
・『厨二病』でも名曲はありうる
のどちらかを示すべきでした。

そもそも公に発表された楽曲に対して、名曲だとか名曲じゃないとかの批評はあり得ます。中には納得のいかない批評もあるかもしれませんが、創作者たるもの甘受すべきです。

【赤旗】カジノがいけないなら、競輪・競馬・パチンコは?

5月27日赤旗の社説『「カジノ」審議入り 違法賭博を合法にはできない』より

 刑法が禁じる賭博場・カジノを合法化するカジノ実施法案が、衆院で実質審議入りしました。安倍晋三首相は、なんとしても今国会中に同法の成立を図ろうと、執念をみせています。
(略)
 刑法の賭博禁止の下でも特別法で実施されているいくつかの賭博があります。競馬、競輪などの公営賭博です。しかしこれは、公設、公営で、公益を目的とするという極めて限定的な条件で特例として認めているものです。
(略)
 日本共産党の宮本岳志議員は衆院本会議で「違法性が高く経済効果もないうえ、カジノ資本が国民を搾取し深刻なギャンブル依存症を増加させる希代の悪法は廃案しかない」と強く求めました。
(略)


ギャンブル依存症を心配するなら、これからつくるカジノだけでなく、既存の競輪・競馬・競艇も問題視すべきです。「公設、公営、公益を目的」としいうからかまわないというのは理屈が通りません。

また、民営のパチンコが賭博である現実を無視しています。いきなりパチンコを違法にして取り締まるのが現実的ではないとは思いますが、実際に存在しギャンブル依存症の増加をもたらしているものを無視するのは誠実ではありません。

カジノ自体はどうでもよくて、安倍内閣が進めているから反対しているだけのようにも見えます。

【朝日新聞】小熊慶応大教授の「安くておいしい国」論は正しいのか?

5月31日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「論壇時評」のコーナー。歴史社会学者・小熊英二慶応大学教授の『観光客と留学生 「安くておいしい国」の限界』より

(略)
 16年のランキングだと、日本は国際観光客到着数で世界16位。ただし増加率が高く、12年から17年に3倍以上になった。今や観光は日本第5位の産業だが、多すぎる観光客のせいで「観光公害」が出ているという声もある。
 なぜこれほど急に増えたのか。アジアとくに中国が経済成長し、近場の日本が観光先になったことも一因だ。だが私が世界各地を訪ねた経験からいうと、別の理由がある。観光客からみれば、日本は「安くておいしい国」になったのだ。
 ここ20年で、世界の物価は上がった。欧米の大都市だと、サンドイッチとコーヒーで約千円は珍しくない。香港やバンコクでもランチ千円が当然になりつつある。だが東京では、その3分の1で牛丼が食べられる。それでも味はおいしく、店はきれいでサービスはよい。ホテルなども同様だ。これなら外国人観光客に人気が出るだろう。1990年代の日本は観光客にとって物価の高い国だったが、今では「安くておいしい国」なのだ。
 なお00年から16年に、フランスは国際観光客数が7%しか伸びていない。それに対し、日本は400%も伸びている。国際観光客数ランキング30位までの国で400%以上伸びたのは、日本・インド・ハンガリーの三つだ。この三カ国は、外国人観光客からみて「安くておいしい国」だといえるだろう。
 このことは、日本の1人当たりGDPが、95年の世界3位から17年の25位まで落ちたことと関連している。「安くておいしい店」は、千客万来で忙しいだろうが、利益や賃金はあまり上がらない。観光客や消費者には天国かもしれないが、労働者にとっては地獄だろう。
(略)
 私は、もう「安くておいしい日本」はやめるべきだと思う。客数ばかり増やすより、良いサービスには適正価格をつけた方が、観光業はもっと成長できる。牛丼も千円で売り、最低賃金は時給1500円以上にするべきだ。「そんな高い賃金を払ったら日本の農業や物流や介護がつぶれる」というなら、国民合意で税金から価格補助するか、消費者にそれなりの対価を払ってもらうべきだ。そうしないと、低賃金の長時間労働で「安くて良質な」サービスを提供させるブラック企業の問題も、外国人の人権侵害も解決しない。デフレからの脱却もできないし、出生率も上がらないだろう。
 日本の人々は、良いサービスを安く提供する労働に耐えながら、そのストレスを、安くて良いサービスを消費することで晴らしてきた。そんな生き方は、もう世界から取り残されている。


変な主張だと思います。

まず、日本の観光客が増えたのは日本が「安くておいしい国」になったからという説です。

これは小熊氏の想像でなのでしょうが、通常こうしたもの(旅行先に日本を選んだ理由)は旅行者へのアンケートで確かめるべきものです。想像だったらなんでも言えます。

だいたい、飛行機代やホテル代を払って来る観光客の目当てが安い食事だけのはずがありません。ほかの目的がある旅行者が、日本は安くておいしくてよかった、と喜ぶというなら分かりますが、それを主目的にはしません。難民とは違うのです。

百歩譲って、海外旅行者というものは「安くておいしい」食事にひきつけられるのだ、という理論が正しいと仮定します。

そうであるなら、観光客数伸び率上位の国(日本・インド・ハンガリー)ではなく、観光客数上位の国が「安くておいしい」はずです。

伸び率の上位と絶対数の上位を混同して惑わしています。

また、小熊氏は、(価格に転嫁して、あるいは増税して)最低賃金を引き上げ、「安くておいしい」国をやめようと主張しています。

当たり前のことですが、労働者は同時に消費者であり納税者です。賃金があがっても、それ以上に税金や商品価格があがったら不幸になりますし、賃金の上げ幅以下なら幸福になります。

なにを根拠に最低賃金を引き上げると労働者=消費者=納税者が幸福になると考えいるのか分かりません。

私には、定収入がない人のことも考えれば、選択すれば安い食事があるというのは正しいように思います。

【映画】宇宙戦艦ヤマト 2202 第五章 煉獄編

煉獄:

カトリック教で、死者が天国に入る前に、その霊が火によって罪を浄化されると信じられている場所。天国と地獄との間。

(広辞苑)

(カトリック教で)生きているうちに犯した罪のつぐないをしないで死んだ人の霊魂が贖罪を果たすまで、火によって苦しみを受ける場所

(新明解国語辞典)

カトリック教で天国と地獄の間にあり、死者の霊が天国にはいる前に火によって清められるという所。

(旺文社国語辞典)


シリーズ第五弾です。この回で、ヤマトはテレザード星でテレサと接触を果たし、ガトランティス軍と地球防衛軍が正面衝突をします。いよいよ佳境というところです。また2202のオリジナルストーリーとしては、ガミラス側でデスラーが軍を再編しガミラス本国との抗争が起きそうな雲行きです。

ガトランティス軍と地球防衛軍の戦いは、映像こそ素晴らしかったですが、流れが悪かったように思います。戦況が二転三転するのはいいのですが、主に地球防衛軍艦隊が五月雨式にワープアウトするのが原因です。全部そろってから一斉にワープすればいいのに、無駄に損害を出しているだけです。また、拡散波動砲をはじめ何度も何度も波動砲を連発するのも駄目です。連射はできない設定だったはずですし、作品とてもタメがありません。ここら辺の流れは、旧作(「さらば宇宙戦艦ヤマト」)の方が勝っているように思いました。

あとこの回は、テレサの台詞が多かったのですが、残念ながら声優の未熟さが目立ちました。まだ見せ場(聴かせ場)はあるので頑張ってほしいです。

【朝日新聞】「すさむ米の公教育」

5月31日朝日新聞朝刊の国際面。金成隆一記者の『(世界発2018)すさむ米の公教育 教室で雨漏り・昇給なく副業 教員らの抗議活動が拡大』より

 南部オクラホマ州の州都で4月、大勢の教員による抗議活動が起きた。
 高校の英語教諭、ロドニー・ウェバリングさん(37)。勤務校の年間予算は過去3年で25万5千ドル(1ドル=約109円)減った。「予算を獲得できたら雨漏り、床の傾斜の順で校舎を修繕したい」。雨の日は生徒がぬれないよう机の配置を変えている。小学生の娘の教材を見ると地図に「ソ連」がある。「小学校の先生も大変だ」と納得した。
 年収3万4千ドル。3人家族を養えず土日に計16時間、大型小売店で働く。最近休んだのは復活祭(4月1日)だけ。食料品店やパン屋で働く同僚もいる。配車サービス「ウーバー」の運転手は時間に融通が利くため人気の副業という。
 州議会議事堂での抗議活動は多くが女性だった。教員歴40年のキャシー・ウィリアムスさんが解説してくれた。「給料が低すぎて男性は家族を養えない。妻が教員になって家計を助けている」。全米教育統計センターによると、公立校の教諭に占める男性の割合は80年代後半に約3割いたが、今は約23%まで下がった。
 小学校で算数を教えるティファニー・クリステンさん(52)は「竜巻の警戒地域なのにシェルターがない。警報が鳴ると、もう祈るしかない」。10年間昇給なし。週末は食料品店の試食コーナーで働いてきた。
 家賃を節約するため母と同居中だ。「幼児教育学で学位を取り、就職後も技能を上げた。それでも同じ給料。家賃500ドル以内の部屋を、と神に祈り続けたら、1週間前に450ドルの部屋が見つかった。せめて自分の家を持ちたい。わがままじゃないでしょ?」
 コピー用紙、鉛筆、クレヨン、マーカー、ノートなどを自腹で購入。五感で学んでほしいと、数を数えるのに使う積み木とブロックも通販で買った。
(略)


よく分からない記事です。


勤務校の年間予算は過去3年で25万5千ドル(1ドル=約109円)減った」そうですが、3年前の予算がいくらだったのかが書いてありません。3年前に26万ドルだったのが25万5千ドル減ったのなら大ごとですが、3年前が3000万ドルだったら大した減額ではありません。証言した本人はよくわかって言っているのでしょうが、記事に書かなければ伝わりません。


教員が経済的に苦しんでいるとのことですが、教員以外の人たちとの比較がありません。もしかしたら教員以外も似たような境遇なのかもしれません。そうであるなら教育の問題ではなく、オクラホマ州の経済の問題です。


コピー用紙、鉛筆、クレヨン、マーカー、ノートなどを自腹で購入」というのもわかりません。コピー用紙は学校で用意すべきものを予算がないので教員が自腹で買ったということなのだと思いますが、少なくとも鉛筆・クレヨン・マーカー・ノートなどは保護者が買うべきものです。米国では事情が違う(学校で購入するのが普通)というのであれば、記事でそのように書くべきです。

記者の能力の問題なのか、ひどくわかりにくい記事です。

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えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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