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【朝日新聞】国民投票の結果は尊重すべき

2月28日朝日新聞社説「英のEU離脱 時間稼ぎでない延期を」より

迷走するイギリスのEU離脱交渉についてです。

(略)
 ブレグジット(BREXIT)と呼ばれる問題が示した現実は数々ある。過去の国家像にこだわって単独行動に走っても、国境を超えた経済活動の結びつきは簡単に変えられない。これからを生きる若い世代ほど国際協調の価値を認めている。
 メイ氏が姿勢を変えたのは、与党保守党の分裂を恐れてのことかもしれない。その懸念は野党の労働党も同じだろう。いまでは解散総選挙を求める態度を改め、「2度目の国民投票」を求める方針に変わった。
 延期は6月末まで、とメイ氏は言うが、決めてかかるべきではない。再度の国民投票を含め、国民が納得する道は何か。欧州と世界にとって最善の策は何か。英国政界は全員で立ち止まり考えてほしい。


イギリスのEU離脱に関しては特に意見はないのですが、朝日新聞の論調が気になりました。朝日新聞がEU離脱に反対するのはかまいませんが、「再度の国民投票」を提案するというのはどういうことでしょうか?

もう一度国民投票をして、仮にEU残留派が勝ったら、すぐに離脱派が再々国民投票を提案することでしょう。

何度国民投票をやっても、負けた方はやり直しを求めたくなります。これに応じていてはきりがありません。

そもそも朝日新聞は先の沖縄の住民投票の結果を尊重しろ、という立場のはずです。

気に入らない結果だったら投票を無視しろ、気に入る結果だったら尊重しろ、では通りません。
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【朝日新聞】それは二重基準では?

2月27日朝日新聞朝刊。特集記事「サヨナラしたい8つの呪縛」の一回目より。

 女性で人権や性の問題を発信する人は、攻撃の対象になっている――。
 居場所を失った女子中高生を支援する団体「Colabo」の代表をつとめる仁藤夢乃さん(29)は、そう感じている。活動開始と同時に嫌がらせが始まった。昨年4月には、SNSで元同級生と名乗る匿名アカウントが、子ども時代に仁藤さんにいじめられた、との投稿を「#MeToo」のハッシュタグをつけて繰り返し、拡散。講演会の主催者にも抗議電話が入るなど実生活にも影響が出た。
 仁藤さんは言う。「投稿はとんでもないデマ。女性が声をあげると怖い目にあうと思わせたい人がいる」
 セクハラ被害を訴えても泣き寝入りを強いられたり、異論を唱えると「女のくせに生意気だ」とたたかれたり。長らく続いてきたこうした現状にサヨナラすべく、2017年に世界に広がった#MeToo運動と前後するように日本でも、性差別に「ノー」と声をあげる動きが広がってきた。
 今月7日、地方議員や弁護士ら女性7人が東京都内で記者会見を開いた。
 「声をあげる人、とりわけ女性に対して『黙らせてやろう』という圧力を感じる。でも、私たちは絶対に黙らない、という姿を見せたい」。弁護士の太田啓子さん(42)は、背筋を伸ばし、こう口火を切った。
 自分では注文していない下着や化粧品などを、送りつけられる被害にあってきた女性たちだ。
 北九州市議の村上聡子さん(53)は昨年4月、前川喜平・元文部科学事務次官の講演会で司会をしたことをきっかけに、誹謗中傷や脅迫を受けるようになった。そして、大量の下着などが送りつけられる被害が続いた。村上さんは「私1人の問題ではなく、社会の問題」ととらえる。「女性が前に出ていこうとしたり声をあげたりすると、たたかれる。そして、萎縮してしまう。そういう社会はおかしい」
 SNSなどでつながった7人がこうして会見を開いたのは、「私たちは黙らない」という強い意志を発信するためだった。
(略)




女性が人権を訴えたからといって、いやがらせに下着や化粧品を送りつけたり、脅迫をするのはよくないことです。

しかし、言っていることが事実なのか、合理的なのか、倫理的なのか、という検証は言論の自由の範囲内です。それが許容できないなら社会に対してものを言う資格はありません。


「#MeToo」運動はいままで表にでなかった被害を明るみにさせたという意義がありました。その中には真偽の怪しいものもあるかもしれませんが、それで「#MeToo」運動の価値を損ねるものではありません。

そうであればこそ、自身がいじめの加害者だと告発されたのを「投稿はとんでもないデマ」の一言で終わらせるのは釈然としません。これでは、”セクハラした覚えなんてありません”と告発を全否定した男たちと同じです。

やっていない証拠を出せというのは無理だというのはわかります。しかしそれはいじめもセクハラも同じです。

”いじめをされた”という投稿は、事実であったかもしれませんし、全くのデマで嫌がらせだったかもしれません。しかし第三の可能性として、二重基準であることを嗤う皮肉だったとも考えられます。

【時事問題】政府は沖縄の民意を受け止めるべきでは?

沖縄県の普天間基地を辺野古に移転する工事への賛否を問う住民投票が沖縄でありました。反対票(辺野古の埋め立て反対)が72%を超えました。

住民投票に法的意味はないとはいえ、政治的には意味があります。

先の知事選と合わせて考えれば、沖縄の民意はあきらかです。

外交や防衛は政府の所管なので、基本的には地方自治体が口を出すことではありません。しかし、この投票は工事の賛否を問うものなので、厳密には防衛問題ではありません。

そもそも辺野古(沖縄県内)に移設しなければならない理由が、安倍政権を支持している私にさえわかりません。不支持層ではもっと分からないでしょう。

辺野古移設を強行すれば、普天間の負担は減るでしょうが、沖縄県民は感謝するどごろか、むしろ感情的しこりが残ることになるでしょう。

安倍首相の決断を望みます。

元防衛大臣の説明ではさっぱり分かりませんでした。
参)【朝日新聞】辺野古しかないのか

【本】ド文系大国日本の盲点

著:高橋洋一

著者は、小泉元首相のもとで郵政民営化などを手掛け、政治経済外交などさまざまな時事問題について積極的にテレビで発言したり、著作を世に問うています。現在は現在嘉悦大学教授です。

この人の本は何冊も読んでいます。これだけたくさん本を出していると内容のダブリは仕方ありません。それでも時事問題は刻々と新しいニュースが飛び込みますので、新しい部分もあります。

別にこの著者の書いたことを全面的に信じているわけではありませんが、同じ人の発言をトレースすることで、世の中のことを知る道標となると信じて読んでいます。

この本は、これまでのとは違い、「インタビューをまとめたものだ。その意味で、私の話し言葉が多い。そのためか、私の人物評が多くなっている。」(はしがきより)という特徴があります。

一番面白かったのは、経済学者浜矩子氏のくだりです。引用します。

経済学者の浜矩子氏と対談企画でご一緒したことがあった。まったく噛み合わず、企画は没になった。
浜氏は、日本の国際は暴落する、という意見を持っていた。暴落とは、国際の価格が下がるということだ。「暴」と修飾されているが、下がることだけは間違いない。
私は、どのくらいの期間で何パーセントくらい下がりますか、と聞いた。ふわっとした言い方では何もわからないからだ。
五パーセントくらい下がるのを暴落と言っているのか、五パーセントにしたところで、どのくらいの期間で下がるのを暴落と言っているのかわからない。それがわからなければ、これから先、浜氏が話すだろうことは何もわからないことになる。
ところが浜氏は答えない。私は意地悪をしているのではなく、ただ単にわからないから教えてくれ、と言っているだけだ。浜氏は暴落なき暴落があります、と言った。では暴落はないのですか、と私が尋ねると、暴落なき暴落があります、と繰り返すだけである。
その繰り返しだから、対談にならない。私の質問に答えられなかったから対談の担当者も皆呆れていた。

(P40)

大笑いしました。

【朝日新聞】「無知」ではなくよく理解しているのでは?

2月22日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「社説余滴」のコーナーは国際社説担当・箱田哲也氏の『無知から始まる「正義」の衝突』より

 どちらが無礼で盗っ人たけだけしいのか。日本と韓国はいま、国の威信を背にしたメディアも加わり、無制限一本勝負の様相だ。
 日韓とも正義は我にありと信じ、なぜかくも我々を挑発するのかと純粋にいぶかる。
 そこに「相手は支持率狙いで政治利用している」という便利な邪推が加わると、糸のもつれは一層ひどくなる。
 対立の戦端を開くのは総じて隣国に対する無知である。
 天皇が元慰安婦に謝れば問題は解消する、とした韓国国会議長の発言はその典型だ。
 日本からの強い反発に戸惑う議長の姿はそのまま、7年前の夏の記憶に重なる。
 当時、李明博大統領が「天皇が心から謝るなら訪韓を」と発言して大騒ぎとなった。
 李氏は当初、何が問題なのか理解できなかったが、想定外の日本の反発を見て、真意の釈明に追われた。
 日本政府がいつまでも歴史問題で誠実に向き合わないのなら、天皇の鶴の一声で決着してもらうしかない――。そんな思いからの関係改善を願う発言だった、と繰り返したが、後の祭りだった。
 多くの国民に慕われつつも政治的機能は持たない。そう言われても、韓国人には象徴天皇を理解しにくい。
 まして最近の韓国では「加害の歴史に背を向ける安倍政権を不快に思い、自らはアジア諸国に寄り添う天皇」とのイメージが強調される。
 かねて徴用工問題などで、加害者でありながら被害者然と振る舞う日本政府への不満は募っており、久々の「天皇発言」となったのだろう。
 一方で、これらの韓国発の言動を、何でもかんでも「反日」の一言で片付ける日本の言説もまた、無知のそしりを免れまい。
 韓国社会が強く反応するのは、植民地支配など過去を正当化するような動きを日本に見つけた時。現代の日本とは切り分けている。
 昨年、韓国からは750万人以上が日本を訪れた。今の日本社会に過去のきな臭さを感じとるのなら、1日平均2万人以上が来るだろうか。
(略)



李明博元大統領の、”天皇は訪韓して謝罪しろ”という発言の真意が、日本との関係改善を願う意図だったというのは嘘だと思っています。

参)【朝日新聞】韓国の李明博前大統領は虚言癖なのか?

真意なるものの説明に矛盾が多く信用できません。


今回の韓国国会議長発言の”真意”とやらはほぼ間違いなく嘘です。

騒ぎになったあと”戦犯の主犯の息子”という表現はしていないと白を切っていましたが、取材した米通信社が音声データを公開され、嘘がばれました。

したがって彼の言う”真意”も信用することができません。


そういえば、自衛隊機へのレーダー照射問題でも、当初は遭難した北朝鮮の船を探すためだった、と主張していたのに、自衛隊が漁船が近くに写りこんだ動画を公開したら、照射なんてしていない、と主張を変えました。

韓国人全般がどうのこうのというとヘイトスピーチになってしまうので止めますが、韓国の高官の中には平気で嘘をつく人たちが少なからずいるのは確かです。


天皇が政治機能をもっていないことを韓国大統領や国会議長が知らなかった、というのはあり得ません。

仮に天皇が政治機能を持つと思っていたのなら、関税の交渉でも防衛協力の話でも、首相ではなく天皇と会談を持ちたいと言い出したはずです。


「アジア諸国に寄り添う天皇」という肯定的イメージで、元大統領や国会議長が先の発言をしたというのも間違いです。

本当にそうなら、”独立戦士の墓に土下座しろ”とか”戦犯の主犯の息子”という言葉は出てこないはずです。

ただただ日本の最高権威を貶めて留飲を下げたがっていた、としか解釈できません。


韓国から日本に多数の旅行者が来ているから、韓国人一般は日本を肯定的に捉えているという分析も眉唾です。

日本が観光客を受け入れる施策をとったから来やすくなったというだけでしょう。

反米的なことを言ってる日本人が正月にハワイに行ったっておかしくはありません。

旅行者数で相手国への好感度をはかるのは難しいと思います。


韓国議長の”戦犯の主犯の息子”という奇怪な発言から、彼の国では、親の罪は子孫の罪と考える習慣があるみたいです。

したがって、戦時中の日本と現在の日本を切り分けているとは思えません。


一連の韓国高官の発言は客観的にいって擁護不能です。無理やり日韓両方に反省すべき点がある、とまとめるのは不自然です。

【映画】アクアマン

私は全然知りませんでしたが、原作はアメリカコミックのようで、知ってる人は知ってるヒーローだそうです。切符が手に入ったし、派手に宣伝しているので観に行きました。

CGを多用したアクション映画なのは分かっていましたが、全編タメもなにもなくひたすらアクションの連続で、観ていて疲れました。

それに、このヒーローは自分の血統の力だけで勝ち進んだというのが私の印象です。正当な血統だから海の生き物が従うし、正当な血統だから伝説の武器を手にすることができたのです。本人の力とか信念とかは無関係に見えます。それでヒーローと言えるのでしょうか?

結局、ストーリーが単純すぎるのが難点です。

大人が観る映画じゃないように思います。

【朝日新聞】新聞購読と内閣支持

2月22日朝日新聞朝刊の金融情報欄。経済気象台のコーナー(「この欄は、第一線で活躍している経済人、学者ら社外筆者が執筆しています。)は「新聞購読と内閣支持」でした。筆者はペンネームで玄です。

(略)
麻生太郎副総理は昨年6月、10~30代は自民党支持率が高いとして「一番新聞を読まない世代だ。新聞を読まない人は、全部自民党なんだ」「新聞とるのに協力なんかしない方がいい」と語った。
この麻生氏の発言は的外れとも言えない。新聞通信調査会の「メディアに関する全国調査」では昨年、新聞を毎日読む人は、麻生氏と同じ70代は79.3%だったのに対し、18、19歳は5.7%、20代は6.4%、30代は13.0%と低かった。
自民党の支持率は、薬師寺克行東洋大学教授が朝日新聞の世論調査を分析したところ、2012年9月調査を境に、年齢に連動した「右肩上がり」から若者と高齢者が高く中堅世代が低い「U字形」に変わったという。
(略)
逆説的に捉えると、若者がより新聞を読むようになれば支持率の動向に影響し、安倍政権の姿勢にも変化がでるかもしれない。
(略)


「メディアに関する全国調査」によれば、年齢が上がるほと熱心に新聞を読んでいます。

そして、2012年の調査によれば、若者と高齢者の自民党支持率が高いことが判明しています。

ここから考えると、新聞を読むことと、自民党の支持率には相関の関係がありません。新聞を読まない若者もよく読む高齢者も自民党の支持しているのですから。

したがって、若者が新聞を読んだら自民不支持に転向するかも、という玄氏の仮説は成り立ちません。

なお、それでも麻生氏の「新聞を読まない人は自民党支持層」説が正しい可能性はあります。「新聞をよく読む人は自民不支持」という説が成り立たないというだけです。


【時事問題】コンビニの24時間営業

2月21日朝日新聞朝刊の記事『セブンイレブン「24時間営業限界」 FC店と本部対立』より引用します。

 大阪府東大阪市にあるコンビニ「セブン―イレブン東大阪南上小阪店」が、今月から未明の営業を取りやめた。アルバイトが足りなくなったためだ。だが、セブン―イレブン・ジャパンの本部は、「24時間営業が原則だ」として営業時間の短縮を認めておらず、対立している。
 セブンのフランチャイズ(FC)契約では、オフィスビル内にあるなどのケースを除き、営業時間を変えることを認めていない。だが、南上小阪店は1日から、午前1~6時に店を閉め、1日19時間営業にしている。オーナーの松本実敏さん(57)は、アルバイトの時給を引き上げて募集したものの、24時間営業を維持するだけの人員は集まっていないという。
 セブン本部はオーナーに対し、営業時間を戻さない場合はFC契約を解除すると連絡。その場合、1700万円の違約金が発生することも伝えた。
 朝日新聞の取材に同本部の広報担当者は、「オーナー様とは適切な意思疎通がとれていなかった。今後はしっかりと話し合い、地域社会に必要な店舗として24時間営業を継続できるよう本部としても店内態勢を整えるためサポートする」と話す。

新聞記事に書かれた以上の事象があるのかもしれませんが、新聞記事のみから考えると、セブン本部が悪いように思います。

契約で24時間営業となっている以上、勝手に1日19時間営業にするのは契約違反です。営業時間の裁量権がないことを承知で契約したのに、勝手に営業時間を変えるのはまずい行いでした。

しかし、どうしても24時間営業ができないのであれば、両者きれいに契約を打ち切るべきでした。

その際、若干の違約金が発生するのは分かりますが、1700万円というのは普通に考えて法外です。

だいたいコンビニの24時間営業なんて本当に必要だと思いません。私は夜中にコンビニを利用したことなんてありません。

こういう記事が広まると、コンビニのオーナーのなり手が減ると思います。売れ残り必至の恵方巻を無理に入荷させられたりもしているようですし・・・

【朝日新聞】「心情逆なでする過言慎むべきだ」

2月20日朝日新聞投書欄。静岡県の無職の男性(76)の投書「心情逆なでする過言慎むべきだ」より

韓国の文喜相国会議長の発言が物議をかもしている。米国の通信社によるインタビューで、天皇陛下を「戦争犯罪人の主犯の息子」と称したというのだ。
文氏には、日韓の間にある歴史問題の解決に対する日本政府の動きに不満があるのであろうが、これは言い過ぎだ。慰霊の旅を続けるなど、陛下の平和を願う思いを無視しており、現行憲法で「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と定めている天皇の名誉を傷つけているからだ。
文氏の不適切な発言に対する安倍首相の講義は至当だ。ところが、首相にも不適切な発言があったのだ。自民党大会や衆議院予算委員会で、旧民主党政権を「悪夢のような」と形容したのだ。これも言い過ぎだ。民主党政権は「正夢のような」政権ではなかったが、自民党政権が解決できなかった政治課題を背負わされたという事情もあったからだ。首相は「国民の期待に応えられなかった」くらいの発言にとどめるべきだった。
もちろん、政治家の発言の自由は守られるべきだ。しかし相手の心情を逆なでするような過言は慎むべきだ。それを内外の政治家に強く望みたい。


前半の韓国国会議長の発言に対する意見は分かるのですが、安倍首相が旧民主党政権を「悪夢」と評したのが過言とは思いません。

決して、民主党政権の評価をして、あれは「悪夢」だ、と言っているのではありません。

対立する政党なのですから、互いを非難し合うのは日常的なことであって、目くじら立てて怒ることではありません。

外国の元首への悪態は儀礼上許されませんが、与野党間でやっているのはいつものことだと思いますし、別に悪いこととは思えません。

補足ですが、『民主党政権は「正夢のような」政権ではなかったが』というのが気になりました。

正夢とは「現実の出来事と一致する夢」(広辞苑より)のことです。”良いこと”という意味はありません。

投書というのは新聞社が文章をチェックしているはずですが、どうしたことでしょう?

【世論調査】朝日新聞:2月19日発表

2月19日朝日新聞に世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、1月19、20日の調査結果)

◆安倍内閣を支持しますか。
支持する41(43)
支持しない38(38)

◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
首相が安倍さん11〈5〉
自民党中心の内閣14〈6〉
政策の面20〈8〉
他よりよさそう52〈21〉

◇(「支持しない」と答えた人に)それはどうしてですか。(択一)
首相が安倍さん17〈7〉
自民党中心の内閣21〈8〉
政策の面48〈18〉
他のほうがよさそう9〈3〉

◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
自民37(38)
立憲6(7)
国民1(1)
公明3(3)
共産2(3)
維新1(1)
自由0(0)
希望0(0)
社民0(0)
その他の政党1(0)
支持する政党はない41(38)
答えない・分からない8(9)

◆政府は、景気回復の期間が戦後、最も長くなった可能性が大きいと発表しました。景気が回復している実感がありますか。
実感がある16
実感はない78

◆厚生労働省の賃金などに関する統計が、不正に調査されていたことが分かりました。政府が出す統計データへの信頼が揺らいだと思いますか。
揺らいだ67
そうは思わない21

◆統計が不正に調査されていた問題の真相解明について、安倍政権の対応は適切だと思いますか。
適切だ15
適切ではない61

◆賃金などに関する統計の不正が発覚した後も、安倍首相は、雇用や所得の環境が改善しているとの判断に変更はない、と説明しています。安倍首相の説明に納得できますか。
納得できる20
納得できない64

◆オリンピックなどを担当する桜田義孝大臣が、失言などを理由に野党から大臣としての資質を問われています。桜田大臣がオリンピックの担当大臣にふさわしいと思いますか。
ふさわしい13
ふさわしくない65

◆安倍首相は最近、ロシアとの交渉に影響を与えるとして、北方領土について「日本固有の領土」という言葉を使わなくなりました。安倍首相のこうした姿勢に納得できますか。
納得できる32
納得できない47

◆千葉県で、親から虐待を受けていた小学4年生の女の子が死亡する事件がありました。この事件で児童相談所や教育委員会の対応に、どの程度問題があったと思いますか。(択一)
大いに問題があった67
ある程度問題があった28
あまり問題はなかった3
まったく問題はなかった0

◆親による体罰を法律で禁止する方がよいと思いますか。
禁止する方がよい46
禁止しない方がよい32

◆沖縄県にあるアメリカ軍の普天間飛行場を、沖縄県の名護市辺野古に移設することに賛成ですか。
賛成34
反対37

◆沖縄の米軍基地は日本の安全保障にとって、どの程度必要だと思いますか。(択一)
大いに必要だ20
ある程度必要だ53
あまり必要ではない18
まったく必要ではない6

◆いま停止している原子力発電所の運転を再開することに賛成ですか。
賛成32
反対56

◆国民の間で福島第一原発事故の被災者への関心が薄れ、風化しつつあると思いますか。
風化しつつある71
そうは思わない23

 <調査方法> コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、16、17の両日に全国の有権者を対象に調査した(固定は福島県の一部を除く)。固定は有権者がいると判明した1934世帯から960人(回答率50%)、携帯は有権者につながった2080件のうち967人(同46%)、計1927人の有効回答を得た。


この調査が私のところに来たと想定して回答してみます。
>◆安倍内閣を支持しますか。
支持します。

>◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
首相が安倍さんだからです。

>◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
先般、国民民主と自由党の協力が発表されましたが、支持率に影響はないようです。立憲がからまないと駄目みたいですね。

>◆政府は、景気回復の期間が戦後、最も長くなった可能性が大きいと発表しました。景気が回復している実感がありますか。
景気が回復している実感はありますが、景気回復の帰還が戦後最長という実感はありません。質問文は簡潔に「景気が回復している実感がありますか。」だけにすべきです。

>◆厚生労働省の賃金などに関する統計が、不正に調査されていたことが分かりました。政府が出す統計データへの信頼が揺らいだと思いますか。
若干ゆらぎました。

>◆統計が不正に調査されていた問題の真相解明について、安倍政権の対応は適切だと思いますか。
適切だと思います。
なにやら誘導っぽい質問文ですね。

>◆賃金などに関する統計の不正が発覚した後も、安倍首相は、雇用や所得の環境が改善しているとの判断に変更はない、と説明しています。安倍首相の説明に納得できますか。
これも誘導っぽいです。

>◆オリンピックなどを担当する桜田義孝大臣が、失言などを理由に野党から大臣としての資質を問われています。桜田大臣がオリンピックの担当大臣にふさわしいと思いますか。
またまた誘導っぽいです。
正直言って、オリンピックなんてどうでもいいので誰が担当大臣でもかまいません。

>◆安倍首相は最近、ロシアとの交渉に影響を与えるとして、北方領土について「日本固有の領土」という言葉を使わなくなりました。安倍首相のこうした姿勢に納得できますか。
それは外交の技術なのでしょう。低姿勢がいいとは思いませんが、強気にでるだけが能じゃないでしょう。

>◆千葉県で、親から虐待を受けていた小学4年生の女の子が死亡する事件がありました。この事件で児童相談所や教育委員会の対応に、どの程度問題があったと思いますか。(択一)
実際死んじゃったのですから、問題はあったと考えます。

>◆親による体罰を法律で禁止する方がよいと思いますか。
限度を越した体罰は禁止すべきですが、全面的な禁止がいいとは思いません。

>◆沖縄県にあるアメリカ軍の普天間飛行場を、沖縄県の名護市辺野古に移設することに賛成ですか。
沖縄に住んでいるわけではないので、軽々に賛否は言えません。

>◆沖縄の米軍基地は日本の安全保障にとって、どの程度必要だと思いますか。(択一)
大いに必要だと考えます。

>◆いま停止している原子力発電所の運転を再開することに賛成ですか。
安全性が確認できるのであれば賛成です。

>◆国民の間で福島第一原発事故の被災者への関心が薄れ、風化しつつあると思いますか。
風化しつつあります。
どんな大事件大事故でも風化するので仕方のないことだと思います。


■補足
いま一番ホットな話題が韓国ネタなだと思うのですが、韓国がらみの質問を一切しないのが気になります。ひどい数字になると思ったのでしょうか?

【朝日新聞】ノーベル平和賞推薦依頼って案外よくあることだったりしませんか?

2月18日朝日新聞の天声人語より

「私は何があってもあなたと行動をともにする」。熱い書簡をブッシュ元米大統領に送ったのは、ブレア元英首相である。「ブッシュのプードル犬」と内外でやゆされた。
強引にもブッシュ氏は「大量破壊兵器を隠し持っている」という誤った見立てで、イラクに攻め入る。ブレア氏が続く。環境や教育では成果を上げたものの、ブレア氏の対米追従ぶりは英国の威信をおとしめた。
ではこちらの首相のふるまいはどうか。安倍晋三首相がノーベル平和賞の候補にトランプ米大統領を推薦したそうだ。先週金曜日、大統領が会見で誇らしげに明かした。「最も美しい5ページの推薦状」を首相から受けとったという。
ご親切にも、推薦された当人が解説している。「北朝鮮によるミサイル発射や核実験はなくなった。日本人は安心を実感している。私のおかげだ」。残念ながら、当方の実感とはまるで違う。安心どころか、米朝間の危うい駆け引きに不安は募るばかりだ。
米国から日本に「推薦してほしい」と打診があったという。賢く断る手立てはなかったのだろうか。大統領によると、「日本を代表して敬意を込めてあなたを推薦した」と首相から言われたそうだ。日本人の多くはむしろ盾をひそめてはいまいか。
「壁」だの何だの世界のあちこちで平和を壊しているトランプ氏に、これほどふさわしくない賞はほかにあるまい。言われるがまま、その賞に推薦するとは、それこそノーベル賞級のお追従ではないか。いかにも外聞が悪い。


湾岸戦争で米国に協力したのが、果たして英国の国益にかなっていたのだろうかという疑問はありますし、湾岸戦争自体正しかったのだろうかという議論もありますので、ブレア氏の対米追従が批判的に論じられるのはわかります。

しかし安倍首相がノーベル平和賞にトランプ米大統領を推薦したのは違います。トランプ氏がノーベル平和賞を受賞したって日本の国益が損なわれることはありません。単に、推薦を頼まれたから応じた、というだけのことです。お追従とは違います。

そもそも推薦は秘密にするという規則があるのにトランプ氏が喋っちゃたのが騒ぎの発端です。冷静に考えて、これまでのノーベル平和賞受賞の政治家も外国政府に推薦依頼をしていたのではないでしょうか。なんであの人が、というのが一杯受賞しているじゃないですか・・・

【朝日新聞】地方議員の女性の割合

2月17日朝日新聞朝刊のトップ記事。「女性ゼロ議会、なお2割 全国1788議会、朝日新聞社アンケート 統一地方選」より

 全国の1788地方議会のうち、女性議員がいない「女性ゼロ」議会が339議会にのぼることが、朝日新聞社のアンケートでわかった。8年前の調査で412議会、4年前は379議会で徐々に減っているが、依然として2割近くの議会で女性議員がいない。女性議員が1人しかいない議会も460議会あり、女性議員が1人以下の議会が全体の計45%を占めている。
(略)
 調査の結果、地方議員計3万2483人のうち、女性議員は4278人で、全体の13・2%(前回11・7%)。都道府県別にみると、女性がいない議会の割合は、青森県が46%と最も高く、奈良、熊本、福島、沖縄、山梨、鹿児島、群馬の各県でも3割を超えた。
(略)


女性の地方議員が増えるのが本当に女性の社会進出の指標になるのかという疑問はありますが、非常に少ないというのは確かです。

それはさておき、気になったのは、朝日新聞がこの調査をした方法がアンケートだったということです。

国会だったら女性議員の割合をアンケートで調べることはないでしょう。そんな数字は当然のように新聞社で持っているはずです。しかし地方議員については新聞社は普段気にしていないようです。

朝日新聞は全国紙だから地方議会なんか興味がないのかもしれませんが、それだったら地方議会の女性割合なんて記事にしなければいいのに、と思います。

好ましい表現ではないかもしれませんが、ちょっと偽善っぽいです。

【映画】コードギアス 復活のルルーシュ

一世を風靡したアニメーション「コードギアス 反逆のルルーシュ」の続編です。

10年も前にTV版の放映があり、それをもとにした劇場版三部作が昨年公開されました。今回は、その後を描く完全新作です。

TV版は観ていましたが、劇場版三部作は未見です。同じ内容だと思っていたのですが、実は微妙に違いがあり、「復活のルルーシュ」は劇場版三部作の続編という形になります。

一番論議をよんでいるのは、TV版で非業の最期をとげたヒロインが劇場版三部作で生き残り、この「復活のルルーシュ」にも登場していることです。賛否があるのは分かりますが、私としては人間の生き死にという大事なことを軽く扱われたみたいで釈然としない思いがあります。あのヒロインの死は重要な意味があったと思うのですが・・・

劇場版三部作でもTV版でもいいと思いますが、どちらも観ていないとこの「復活のルルーシュ」はチンプンカンプンでしょう。用語やキャラクター名が機関銃のように連呼されるので、ファンにしかついていけない世界です。

また、数年前にTVアニメにもなった有名な(コードギアスとは無関係の)ライトノベル作品に出てくるある「能力」が「復活のルルーシュ」で敵方の能力として出てきます。パクリといえばパクリかもしれませんが、敵味方を変えていますので、これはこれで楽しめました。

内容に比して尺が足りなかったように思います。目もくらむような駆け足でした。映画三本くらいのボリュームがあった方がよかったかもしれません。

「コードギアス」のファンなので満足できました。キャラクターのなつかしい同窓会みたいな感じもしました。

【朝日新聞】人間的な絆で「ポスト真実」に対抗できるのか?

2月15日朝日新聞朝刊。オピニオン欄。「耕論」のコーナー。テーマは「大統領はウソをつく」で、米トランプ大統領を筆頭とする政治家たちの”嘘”にどう向き合うかです。

その中から、哲学者・ボストン大学リサーチフェローのリー・マッキンタイア氏の『「ポスト真実」、対話で対抗を』より

(略)
 どうすれば「ポスト真実」に対抗できるのでしょうか。
 私は昨年、地球は球形でなく平らだと信じている人たちの集会に参加しました。哲学者として「なぜあなた方はそう信じるのか。どんな証拠を示せば、間違っていると信じてくれるか」と問いたかったのです。参加者を夕食に誘い、2時間話しました。最後にはお互いに好感を持ち、尊敬し合うようになりました。また会話ができるような関係になったのです。
 大切なのはウソの言説を放置せず、向き合うことです。彼らがどこで情報を得て、なぜ信じているのか尋ねて下さい。厳しい対話から逃げてはなりません。ウソを信じる相手を「ばかげている」と決めつけてもいけません。「事実」を示しても人はなかなか変わりませんが、人間的な絆を結べば変わりうるのです。


明示してないので分かりませんが、どうやらマッキンタイア氏は「人間的な絆を結」ぶことでも、地球は平らと信じていた人を球形だと考え直させることはできなかったようです。

もちろん地球は平らだと信じている人たちも、マッキンタイア氏と「人間的な絆を結」ぶことで、地球が平らだと理解させることはできなかったはずです。

客観的にみて、マッキンタイア氏は「ウソの言説を放置」して、夕食を共にしてきただけです。どうして「人間的な絆を結べば変わりうる」という結論になるのかまるで理解できません。

【朝日新聞】どう思いますか:“障害児の就学を考える”

2月13日の朝日新聞朝刊の投書欄。毎週掲載の、投書に対する反響の投書を載せる「どう思いますか」のコーナー。テーマは”障害児の就学を考える”です。

今回は、元の投稿はありません。そのかわりに朝日新聞から次のテーマが設定されています。

春から就学や進学に向け、障害のあるお子さんと保護者は今、選択を迫られています。
生活上の困難を克服するための技能などを養う就学先には、特別支援学校や地域の学校にある特別支援学級があります。どちらも通常学級との交流が進められてますが、取り組みには濃淡があります。また通常学級を望む人もいます。教育委員会や学校と相談を重ねて決めますが、地域や学校、教員により対応の違いがあるのが現実のようです。
障害と一口にいってもその種類や障害の重さ、子どもの個性も様々です。どうすればどの子より良い学校生活を送れるでしょうか。4人の体験から考えます。


四人は、子供が自閉症スペクトラムの主婦二人と支援学級の担任をしていた小学校教員。そして娘が障害のある子と一緒に学んでいた主婦。3人は障害児が通常学級で学ぶことに賛成だったり感謝をしています。問題は娘が一緒学んでいた主婦(40)の意見です。引用します。

私は障害児が通常学級にいることは基本的に反対です。以前住んでいた地域の小学校では、娘が1年生の時、同じクラスで障害があると思われる子に暴言を投げかけられたり、教科書などで叩かれたりすることが日常茶飯事でした。娘が怖くて「嫌だ」と言ったことから、私も学校に呼び出され先生から注意されました。数カ月後、突然パニックを起こしたその子に娘は目の下に5センチほどのひっかき傷をつくられて帰ってきました。国語の時間でした。学校からは障害についての説明はなく、「その子の個性」と言われ、謝罪もありませんでした。
健常者は障害者のために我慢するのが当たり前という考え方は間違っていると思います。中学生になった娘は障害者を怖いと言います。理由は「自分が悪者にされる気がするから」。障害児が通常学級で過ごすにはまだ課題があると思うのです。
学校のあり方、教師への教育、障害児の親と健常児の親が理解し合うこと。ただ通常学級に入りたいとか、その方が良いということだけでは不十分だと思います。うちの娘のような思いをする子が出ないことを願います。


こういう微妙な話題なのに真っ向から異論を表明するのは勇気がいることだと思います。その点では敬意を表したいと思います。

敬意は敬意として措いておいて、内容について考えたいと思います。

問題なのは、教科書で叩かれたり目の下に引っかき傷をつけたりという事案があるのに、学校側の対応がないことです。すくなくとも投書子とその娘さんからは対応しなかったと見られています。教室で暴力があったのなら学校は速やかに対応すべきですし、公平に扱っていると子供に信じさせることが重要です。

しかし、障害児を教室から排除しても解決しません。なぜなら普通の子供どうしでも起きうることだからです。

障害児を通常学級に入れたことに問題があるのではなく、その学校・教師の未熟さに原因があったのだと思います。

ただ投書子の課題としてあげる「学校のあり方、教師への教育、障害児の親と健常児の親が理解し合うこと」を充分に検討せよ、という結論には賛成します。

こういうことはできるだけ前向きに協力していきたいものだと思います。

【時事問題】韓国議長の発言

2月9日の朝日新聞の記事より引用します。

韓国議長「天皇の直接謝罪で慰安婦問題は解決できる」

 韓国の文喜相(ムンヒサン)国会議長は7日に行われた米ブルームバーグ通信とのインタビューで、日韓の懸案である慰安婦問題について、天皇が元慰安婦に直接謝罪をすれば解決できるとの考えを示した。同通信は、文氏が天皇を「戦争犯罪の主犯の息子」と呼んだとも報じたが、インタビューに同席した国会報道官はこの表現は否定している。
 同通信は文氏に対するインタビュー記事を8日に、英語と日本語で配信した。それによると、文氏は「(元慰安婦への謝罪は)一言でいいのだ。日本を代表する首相か、間もなく退位される天皇が望ましいと思う」と主張。さらに、「その方(天皇)は戦争犯罪に関わった主犯の息子ではないか。おばあさんの手を握り、申し訳なかったと一言言えば、問題は解消されるだろう」と語ったという。
 国会報道官は朝日新聞に「他の同席者にも確認したが、文氏は(天皇に関し)『戦争犯罪』という表現は使っておらず、『戦争当時の天皇の息子』と述べたと思う」と記事が引用した文氏の発言を一部否定。「天皇が訪韓の意思を明らかにしており、元慰安婦の手を握って謝罪すれば、心のしこりが解けるのではないかというのが文氏の趣旨だった」と説明した。
(略)


今日の新聞によるとブルームバーグが音声データを公開し、たしかに文議長が「戦争犯罪主犯の息子」と言っていたことが分かりました。

首相、外務大臣もこの発言を非礼として抗議をしていますが、いまのところ謝罪も撤回もしていません。

この問題でいくつか不可解なところがあります。


音声データが公開されないと思っていたのかもしれませんが、言ったことは言ったと認めるべきでした。口が滑った、と思ってごまかしたというならわかりますが、証拠をつきつけられても謝らないところを見ると、悪いことを言った(=口が滑った)とは思っていないようです。

ただ単に、嘘をついたという事実だけが残りました。


事実として、昭和天皇は戦争犯罪者として訴追されていません。したがって主犯どころか戦争犯罪者ですらありません。

知識が欠けているだけなのですしょうか?


昭和天皇が戦争犯罪者として訴追されていないというのは措いておくとしても、息子である今上天皇にはまったく責任はありません。

先月、朝日新聞の投書欄から、天皇の戦争責任が子孫に継承される、という前提にたった投書を紹介しました。
(参)【朝日新聞】天皇の戦争責任は子々孫々継承されるのか?

罪が遺伝だか相続だかされるというのは異様・異常な発想だと思いBlogに書いたのですが、それと同じ発想です。

どこかの界隈では、天皇の戦争責任は継承されるというのが常識になっているのでしょうか?


文議長の発言の骨子は、日本の偉い人が謝ったら解決する、というものです。その中で総理大臣とか天皇とかが出てきています。したがって、ここは天皇の権威を認めるような方向で発言するのが本当のはずです。日本で尊敬を集めている天皇陛下が謝ってくれたら、韓国でも重く受け止める、という流れです。

それを卑しめるようなことを言ったら、天皇に謝罪してもらう価値が台無しになります。

しゃべっているうちに興奮して本音が漏れた、ということなのでしょうか?

【朝日新聞】続発する不謹慎狩り

2月11日朝日新聞朝刊。『終末期医療とコスト、対談に波紋 「お金がかかる最後の1カ月、延命治療やめませんか?」』より

 「最後の1カ月間の延命治療はやめませんか?」――。文芸誌「文学界」(1月号)に掲載された若手論客の対談が、ネットなどで波紋を広げました。財政危機の中で終末期医療にはお金がかかっている、との認識があったようですが、実際はどうなのでしょう。また、人生の最後を「コスト」で語ることを、どのように考えたらよいのでしょうか。

 「文学界」では「『平成』が終わり、『魔法元年』が始まる」と題し、メディアアーティストの落合陽一氏(31)と、社会学者で著書が「芥川賞」の候補にもなった古市憲寿氏(34)が対談した。
 超高齢社会を話題にする中で、古市氏は「お金がかかっているのは終末期医療」としたうえで、「胃ろうを作ったり、ベッドでただ眠ったり、その1カ月は必要ないんじゃないですか、と。順番を追って説明すれば大したことない話のはず」と語った。落合氏は「終末期医療の延命治療を保険適用外にするだけで話が終わるような気もするんですけどね」と述べた。
 こうしたやりとりに対し、ネット上では「人間を『数』か『コスト』としてしか見ていない」などの批判の声があった。落合氏はその後、「延命治療を保険適用外に」の発言などについて、「反省し撤回」を表明した。朝日新聞が両氏にコメントを求めたところ、落合氏側はスケジュールの過密を理由に回答は難しいと説明。古市氏からは、公表を前提にしたコメントはなかった。
(略)
 落合氏、古市氏が対談で語ったように、「終末期」の医療には、お金がかかっているのだろうか。
 対談では繰り返し財政危機が説かれ、古市氏は「お金がかかっているのは終末期医療、特に最後の1カ月」と述べた。
(略)
 政府の社会保障国民会議で委員を務めた権丈善一・慶応大教授(社会保障・経済政策)は「エビデンス(証拠)に基づかない『ポピュリズム医療政策』の一環」と語る。「亡くなる1カ月前の医療費は、全体の3%程度だというエビデンスがあることは、この問題に関わる人は知っている。(元気で)急に亡くなる人も含まれるので、実際はもっと少ない。そもそも、『最後の1カ月』は予測がつかない」
(略)


終末期の医療をどう考えるのかというのは重い問題です。コストだけで考えていいわけではありませんが、コストも考えなければならないのは当然です。

対談自体は読んでいませんが、社会への問いかけという意味はあったのだと思います。

それが「炎上」して、発言の撤回にまで追い込む風潮には違和感を覚えます。魔女狩りならぬ、不謹慎狩りといったところでしょうか。

また、亡くなる1カ月前の医療費が3%に過ぎないから、両氏の発言を事実に基づかない「『ポピュリズム医療政策』」と批判するのは正しいとは思えません。私の感覚では、一般の企業でコストを3%節減できるとしたら、かなり大きい話です。

私の経験ですが、家族の年寄りが入院した際は、終末期医療について本人はどう考えているか、と医者に訊かれたました。あからさまに語られていないだけで、終末期医療については多くの人が直面している問題です。

それがネットの一連の「炎上」事件として片づけられることには疑問を持ちます。

【朝日新聞】設定を忘れたの?

2月11日朝日新聞朝刊。インタビュー記事『日韓関係悪化、「独立運動」100年も背景 李在禎・元統一相に聞く』より

 日本企業に対する元徴用工らへの損害賠償判決、海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題、日韓慰安婦合意に基づいて設立された財団の解散――。昨秋以降、日韓関係は悪化の一途をたどる。韓国側の対日姿勢が厳しくなったように映るが、背景に何があるのか。かつて統一相を務め、今は京畿道の教育行政トップ、教育監の李在禎氏に聞いた

 関係悪化の原因は、いまだに過去の植民地支配という歴史問題が根本的に解決されていないからだ。
 1919年3月1日。朝鮮半島で独立運動が始まり、100年を迎える今年、韓国では様々な催しがある。私が教育監を務める京畿道でも、生徒に100年前の(独立運動の)精神をつないでいく学習プログラムを準備中だ。記念日を控え、韓国人は過去のつらい記憶を思い出す。そういう時期なので、韓日関係はもっと悪くなるだろう。
 韓日両政府は65年に(日韓基本条約で)国交を正常化し、請求権協定を交わした。日本では、徴用者問題も慰安婦問題も、協定で解決されたとの意見が強い。だが、今も多くの被害者は心に傷を負い、癒やされていない。韓国では政府が問題を解決したと考えても、国民がおかしいと感じたらひっくり返す。日本では理解しづらいことかもしれないが、政治文化の違いだ。
 何度も謝っているのに韓国は許してくれないという不満が、日本にあるのを知っている。でも、韓国の国民は、慰安婦問題や歴史教科書の問題で日本国内から出てくる言動を見る度に、心から謝っているわけではないと感じてしまうのだ。
 私は次世代を担う韓日の若い人たちに期待している。独立運動から100年、日本では元号が変わる今年。難しいとは思うが、真の友好関係に向けた新たな出発の年になればうれしい。


慰安婦問題は村山内閣で「アジア女性基金」で一応の解決をみました。それがひっくり返ったのはイミョウンバク政権の韓国で裁判所が日本との再交渉をしろとの判決が出たからです。次のパククネ政権でも尾を引き、ようやく「最終的かつ不可逆」の合意を得ることができました。しかし、パククネ前大統領が失脚した後の大統領候補者たちは、パククネ前大統領の政治的遺産を攻撃するために再交渉を公約に掲げました。

また徴用工(?)問題は、韓国裁判所の判決が引き金をひいています。ムン大統領は三権分立を盾にして日韓合意を反故にしようとしています。

つまり、昨今の韓国の約束やぶりは「日本国内から出てくる言動」のせいではなく、司法の独立のために行政は口をだせない、というのが理由付けです。

「日本国内から出てくる言動」のせいだというのはちょっと昔の設定でした。

ありていにいって、李在禎氏は誤魔化しを言っているだけだと思います。

【本】北朝鮮がつくった韓国大統領 文在寅政権実録

著:李相哲

著者は龍谷大学教授。両親は韓国出身の中国国竜省生まれ、現在日本国籍。

副題に「文在寅政権実録」とありますが、韓国政治の「左派」が主題になっています。

また、題名は「北朝鮮がつくった韓国大統領」と扇情的ですが、かならずしも北朝鮮の影響を断定しているわけではありません。事実を丹念に拾い上げ、韓国社会の実像を明らかにしようとしています。題名は出版社が売れ行きを考えてつけるので、そういうものなのでしょう。

新聞連載をまとめたせいか、話題が時代順になっていなくてやや読みづらかったです。編集でもうすこし分かりやすくできなかったのでしょうか。

「左派」の異常性を示すエピソード(例えば反対派の自動車のボンネットに乗っかって走行を邪魔する)が紹介されています。

しかし、よく考えると、これはパククネ前大統領の男関係をほのめかして逮捕された産経新聞の記者に対しても支持者がやっていました。つまり、「左派」だからはなく、韓国人だからやっているのではないかと私は疑っています。どうしたわけか筆者は保守派には甘いのではないかと思いました。

【時事問題】ふるさと納税

2月9日朝日新聞朝刊の記事『総務相「身勝手な考えだ」 市「無理やり押さえつけ」 大阪・泉佐野、ふるさと納税「ギフト券還元」』より引用します

 ふるさと納税をめぐり、石田真敏総務相は8日、大阪府泉佐野市が返礼品に加えて額の10~20%のギフト券を還元する企画を始めたことを「身勝手な考えだ」と強く批判した。政府はこの日、返礼割合を3割以下の地場産品とするルールを定めて、守らない自治体を6月以降は制度対象から外す地方税法の改正案を閣議で決めた。年度内の成立をめざしている。
 石田氏は会見で、泉佐野市について「制度の隙間を狙って、趣旨に反する返礼品によって寄付を集めようとすることは、自分のところだけが良ければ他の自治体への影響は関係がないという身勝手な考えだ」と指摘。「社会的にも教育的にも悪影響が大きく、制度の根幹を揺るがし、存続を危ぶませる」と述べた。
 これに対して泉佐野市は8日、コメントを発表。「無理やり地方を押さえつけようとしているように思われ、それこそが地方分権という理念の『趣旨』に反する」としつつ、「法制化された場合はあくまでも法を遵守するのが、自治体として当然の姿勢と考える」として、地方税法が改正されれば従う考えを示した。


自分の自治体のことだけ考えて他の自治体のことを考えていないと石田総務相は批判していますが、的外れだと思います。

ふるさと納税の仕組みは、住んでいる自治体に納めるべき税金をよその自治体に払ってさらにお礼の品をもらおうという仕組みです。日本全体でならすと返戻金の分だけ納税者に有利、自治体に不利になります。それでも、なぜ自治体がやりたがるかと言えば、他所からたくさん納税してもらう自治体は本来ゼロだった税収があがり、そのなかから何割かの返戻をしても差し引き得をするからです。

ではその損は誰がかぶるかといえば他所の自治体です。つまり、もともとふるさと納税というは、”自分の自治体のことだけを考えて他の自治体のことを考えていない”制度です。

法律が改正されるまではギフト券還元は合法のようですので、総務相が文句を言うのは筋違いです。あやしげな道徳を説く前に、自分たちの作った法律に不備があったこと反省すべきでしょう。

【朝日新聞】それは不当な差別でしょうか?

2月7日朝日新聞朝刊。オピニオン欄。「私の視点」のコーナー。横浜市立高校常勤講師の李智子氏の「外国籍教員の処遇 差別改め管理職への道を」より。
外国籍の教師を管理職に登用できるように制度を当たらめよ、という主張です。

 在日韓国人3世の私は、2006年に横浜市教育委員会に採用され高校で国語を教えている。しかし、国籍が韓国のため、「教諭」ではなく「期限を付さない常勤講師」とされ、管理職の校長や教頭はもちろん主任にもなれない。外国籍(ルーツ)教員研究会の12年の調査では、全国の公立の小中高校で私のような外国籍の常勤講師は約250人いる。多くは植民地支配下の朝鮮半島から日本に来た者たちの子孫である在日韓国・朝鮮人だ。
 文部省(当時)は1991年、韓国政府との協議を踏まえ、日本国籍でなくても公立学校の教員採用試験の受験を認めたが、合格者は期限のない常勤講師として任用するよう各教育委員会に通知した。このため外国籍教員は、学級担任など日本人の教諭と全く同じ仕事をしているにもかかわらず、昇進の道が閉ざされてきた。ある自治体で、校長で退職した場合と常勤講師とでは、生涯賃金で1800万円の格差が生じるとの試算もある。生徒たちに「差別はダメ」と教える学校現場で、明らかな差別が放置されているのだ。
 「日本国籍でないと日本人に尽くす気持ちになれない」という声を聞く。しかし私は人種、性別に関係なく目の前の生徒のために最善を尽くしてきた。「韓国籍にこだわるなら国に帰ればよい」「管理職になりたいなら日本国籍を取得せよ」という批判もある。だが、日本生まれの私は、韓国に生活基盤がない。親から継いだルーツを大切にもしたい。社会に国籍による明確な差別があることを解決しないまま、個人に国籍変更を強いるのは納得できない。
(略)


日本国籍を取得しないのは本人の自由なのでどうのこうの言うつもりはありません。しかし国籍のある人とない人で行政が扱いを変えるのは必ずしも不当とはいえません。だいたい自国民と外国人を全く同じにあつかう政府が地球上にあるとは思えません。

仮に、災害時の非難所から外国人を排除するようなことだったら、それは不当だと思います。しかし、公立学校の管理職になれない程度のことが不当な差別だとは私には思えません。

もともとそういう制度であることを知って非常勤講師の道を選んだはずです。嫌なら民間企業に勤めるべきでした。

1991年に日本国籍がなくても受験できるように認めたら、こんどは管理職にしろです。譲れば、そこで感謝するどころか、さらに踏み込んできます。

一時期、外国籍者に地方参政権を認めようという機運がありました。これを認めていたら、次は地方の被選挙権・国政の選挙権・国政の被選挙権とエスカレートしていったことでしょう。

韓国に生活基盤がないから帰れないというのは分からないでもありません。また日本国籍と取りたくないというのも自由です。

ですが、日本国籍なしで日本で暮らす決心をしたのであれば、多少の不自由があるのは覚悟すべきです。

差別があるから国籍を取らないというのは理屈になっていません。国籍にようる差がまったくないのであれば国籍に意味はなくなり、国籍を取る意味がなくなるのですから。

【朝日新聞】動物園自体が「人間の都合やエゴ」では?

2月6日朝日新聞夕刊。『防毒マスクのゾウ、戦時を呼び覚ます 交流あった86歳「人間の都合やエゴで…」』より

 今から80年近く前、戦争が激しくなるさなかに神戸市内の動物園で一頭のインドゾウが死んだ。名前は「ダンチ」。背中に乗ったことのある女性が健在で、朝日新聞社が制作したニュース映画に登場するダンチを見てもらった。ただ、その姿は防毒マスクを着けられた異様なもの。かつての「軍国少女」はゾウの悲しい運命に思いをはせた。
 神戸市立王子動物園(同市灘区)の前身・旧諏訪山動物園。白黒のニュース映像では、防毒マスク姿の飼育員が3人がかりで、ダンチの長い鼻から頭まですっぽり覆う特大の防毒マスクを装着させようと四苦八苦している。ダンチはいやがって横を向くようなそぶりも見せる。
 だが、ナレーションは「生まれは外国でも、さすがに今は日本のゾウ。決して暴れたりなどは致しません」。1940年10月6日付の朝日新聞大阪本社版夕刊には「防毒面をしっかりつけて『ガス弾ござんなれ!』」と、写真入りで防空訓練の記事があり、映像もこの時のものとみられる。
(略)
 田中さんの記憶に残るダンチはおとなしく、気立てのいいゾウだった。背中に乗ると、ゆっくり立ち上がってくれた。「空に舞い上がったような感覚がした」という。
 映像の中のダンチは、ナレーションが言うような「ご機嫌」には見えなかった。「かわいそうやね。人間の都合やエゴで。自由に生きていた動物がこんなことにまで使われたなんて」
(略)


戦争前に動物園のゾウに乗っていた少女の写真があります。記者は、現在も存命のその女性へに写真を見てもらいました。防毒マスクをつけられたゾウの写真から、戦争のむごさに思いをいたそう、という記事です。

1940年という時代ですので、どこも「軍国」の気風にあふれ、防毒マスクを装着されたゾウまで、生まれは外国での今はあっぱれな日本のゾウ、というナレーションがついています。

これを、「人間の都合やエゴ」とあやしんでいます。

しかし、もともと野生だった動物を捕獲して檻に閉じ込め見世物にすること自体、動物にとっては可哀想なはずです。ゾウに女の子を乗っけて写真を撮るのも、防毒マスクをつけて愛国ナレーションをつけるのも、「人間の都合やエゴ」でしかありません。

ひどく一方的な見方をする記事だと思いました。

【朝日新聞】「ディアスポラの旅路」

朝日新聞では月1回「GLOBE」という特別編集冊子を発行しています。どうして別冊子なのかよく分かりませんが、余分にお金をとられるわけでもなく新聞と一緒に勝手に配達されます。中身は、月刊誌っぽい時事問題を突っ込んだ記事です。新聞とは違う読み応えがあるので読んでいます。

2月3日に発行のGLOBEの記事の中から「ディアスポラの旅路」を引用します。筆者は在日コリアンの宋光祐氏。自身との体験と絡めながら「ディアスポラ」(ディアスポラ 「離散」を意味するギリシャ語。本来はパレスチナ以外の地に移り住んだユダヤ人とその社会を指すが、今はユダヤ人に限らず、故郷や祖先を離れて暮らす人やコミュニティーにも使われる) を取材しました。

ここ数ケ月、なんとなく居心地の悪い日々が続いている。韓国の最高裁が日本企業に賠償を命じた徴用工訴訟や、韓国軍と海上自衛隊の間のレーダー照射問題で、日本と韓国の間がかつてないほど険悪になっているからだ。
私の祖父母は第二次世界大戦中、当時植民地だった朝鮮半島から日本に渡ってきた。韓国にルーツがあり、日本に生まれ育った身としては、日韓関係が悪くなるたびに、複雑な気分になる。正直、発言もしづらい。
これまで、誰かに「自分では何人だと思う?」と問われれば、「日本でも韓国でもなく、在日は在日」と答えてきた。どちらの国にも帰属しない存在。それが私にとっての在日コリアンだ。だから、私は本名の日本語読みを通してきたし、韓国人として韓国語を学ぶべきだというプレッシャーを感じると反発してきた。
2001年、外国人登録証明書(外登証)を当時の小泉純一郎首相宛てに、郵送した。外登証は免許書と同じサイズのカードで、日本に暮らすすべての外国人にとっての身分証。12年に廃止されるまで、常時携帯を義務付けられており、持っていなければ罰則の対象になる可能性もあった。日本で生まれ育った在日にとっては自分が外国人であることを突き付けられる現象でもある。国への外登証の返上は不携帯を公にすることで、常時携帯義務に抗議するのが目的だった。
しかし、たまたま知り合った運動の参加者に誘われるまで、常時携帯義務について考えたことのなかった当時の私が抗議をしたいほどの怒りに駆られたのは、日本だけでなく、韓国に対しても同じだった。
返上後しばらくして、韓国領事館でパスポートを申請した時、窓口の職員から身分証明書として外登証の提示を求められた。持ってない理由をいくら説明しても理解してもらえず、「携帯は義務だ」と指摘された。「同じ韓国人なのに在日のことを何も知らない」。自分が帰属していたはずの国から拒絶された気になった。
今思えば、窓口の人は日本の法律に従って対応しただけで何も悪くない。しかし、外登証をめぐるこの体験は、韓国への「祖国」としての愛情を失うきっかけになった。本国の韓国人と在日である自分との間の隔たりに気づき、素直に韓国人と言えなくなった。
しかし、それから20年近くが過ぎた今でも私の国籍は韓国のままだ。日本人のパートナーと結婚し、生まれた子どもは日本のパスポートを持っている。私も手続きを経れば日本国籍を取得できる。その方が自然の流れかもしれないと思いながら、踏み切れずにいる。
(略)
韓国人、日本人、フランス人・・・・・・。そもそも、人が「〇〇人」と呼ばれる根拠は、どこにあるのだろう。
出生時に国籍を与えられる条件は主に二つある。その国の親から生まれることが条件の「血統主義」か、親の国籍とは関係なくその国で生まれることが条件の「出生地主義」か。日本は親のどちらかが日本国籍であることを条件にした血統主義を採用している。
(略)


外国人登録証明書を突き返したのは「常時携帯義務に抗議するのが目的」だそうですが、携帯義務の何が不満なのはよくわかりません。サイズは免許証と同じくらいというのですからかさばるわけでもなく、重いわけでもないでしょう。面倒だというのかもしれませんが、財布に入れておけば特に常時携帯が面倒とも思えません。

うがった見方をすれば日本国籍を有する者と「違い」があることが気に食わない、ということでしょうか?

外国人登録証明書を見せろといった韓国領事館の職員に対して「同じ韓国人なのに在日のことを何も知らない」とのことですが、返上した理由を分かるように説明できなかった宋氏の方がおかしいです。

本人は説明した、と言ってますがどういう説明をしたのかここに書いていないし、領事館で働くほどの人間なら平均以上の理解を持っているはずで、その人が納得しなかったのだから、きちんとした説明が方に非があったのだと思います。

また、手続きをすれば日本国籍を取れるというのに取らない理由が分かりません。取るべきだ、と言っているわけではありません。取らなくてもかまわないのですが、取らない理由が書いていないので宋氏の気持ちが分からないのです。

血統主義と出生地主義の違いを説明していますが、日本も出生地主義にしてほしいというのでしょうか。これも書いていないから分かりませんし、国籍に対するもやもやがあるらしいので、出生地主義で生まれながらに日本国籍が付与されてもそれはそれで嫌なのかもしれません。

日本国籍と取れとか取るなとか言っているわけではありません。朝日新聞で記者をやっているくらいですから、相応の日本語力はあるはずです。しかし私には宋氏が何に葛藤しているのかよく分かりませんでした。

【朝日新聞】恵方巻

2月5日朝日新聞朝刊の社会面『恵方巻き、今年も作りすぎ 「廃棄するな」、コンビニ社員自腹も』より

 コンビニエンスストアのキャンペーンをきっかけに、全国的に節分の行事として定着した「恵方巻き」。近年、大量廃棄が問題になり、今年は事前に農林水産省が業界に文書で注意を促す事態になった。それでも、一夜明けた4日、食品リサイクル工場を訪ねると、多くの食材が運び込まれていた。
 500リットルのコンテナ一面を埋める細切りのキュウリ。焼きそばやおにぎりとともに詰め込まれた酢飯や卵焼き。4日午前、神奈川県相模原市の食品リサイクル会社「日本フードエコロジーセンター」には、恵方巻き用とみられる食材が食品工場などから大量に運び込まれていた。リサイクルされ、豚の飼料になる。
(略) 
 問題は廃棄だけではない。西日本のコンビニで働く社員は「本部から売り上げは前年以上にするようにいわれて仕入れ、廃棄も出すなと言われ、結局社員で6万円分を買い取った」。
 都内でコンビニを経営する60代男性は「本部から強く言われて発注を増やしても結局売れず、捨てているのが実態。恵方巻きは『福』でなく『廃棄が来た』という感じ。オーナーの間では『廃棄丸かぶりずし』とも呼んでいます」。こうした事態は、クリスマスケーキや土用の丑の日のウナギなどの季節商品でも起きているという。
(略) 
 欠品が許されない小売店、それに対応するため食材を多めに調達する工場、右肩上がりの売り上げ目標――。井出さんは「恵方巻きは象徴的だが、同じことは365日起きている。廃棄のコストは価格に転嫁され、焼却処理の費用は税金だ。消費者への影響も大きい」と指摘する。


食べ物を粗末にするのはよくない、というのは世界中の人が思っているのかどうかはよくわかりませんが、大方の日本人には共通しているようです。そのせいか去年あたりから捨てられる恵方巻がやり玉にあがってきています。なぜかクリスマスケーキについては聞きませんが・・・

しかし、この論調にはやや混乱があるように思います。その典型としてこの記事を引用しました。

まず、大量の恵方巻が食品リサイクル工場で飼料に転換されているということですが、厳密に言えばこれは”食べ物の廃棄”ではありません。飼料として活用しているのですから。

ノリに巻いたりする手間が無駄だったではないかという反論があるかもしれませんが、それは手間が無駄になったのであって食べ物を無駄にしたのとは違います。

コンビニのオーナーやアルバイトに買わせているのも”食べ物の廃棄”ではありません。立場の弱い人間に順繰りに押し付けるのはどうか、というのはもっともな指摘ですが、これは恵方巻だけでなく、また食品だけでなく起きていることですので、別途論じるべきことだと思います。

資本主義の国なのですから、無駄だろうがなんだろうが業者の責任で作って売れ残ったら業者が損をするというのが原則です。しかし、食べ物であるが故に理屈では割り切れない倫理観に我々は支配されているのだと思います。

【時事問題】教育委員会の役割の限界

父親が小学4年の娘に暴力を振るい死亡に至ったという事件がありました。娘が父親の暴力を訴えたアンケートを、市教委が父親の恫喝に屈して渡していたことが判明しました。

朝日新聞の記事より引用します。

 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡した事件で、市と市教育委員会が31日に会見し、心愛さんが父親の栗原勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=からの「いじめ」を訴えたアンケートのコピーを、市教委が栗原容疑者に渡していたことを明らかにした。市教委は「恫喝」されたと説明した。一方、厚生労働省は、市教委の行為が違法だった可能性を指摘している。
 市と市教委によると、心愛さんは2017年11月6日、当時通っていた野田市立山崎小のアンケートで父親からのいじめを訴えた。これを機に、心愛さんは千葉県柏児童相談所に12月27日まで一時保護された。
 翌年1月12日、栗原容疑者と妻(31)、学校、市教委指導課が今後の対応を話し合った際、栗原容疑者は「訴訟を起こすぞ」「(一時保護解除は)暴力がないあかしだ」などと学校の対応を批判。アンケートを見せてコピーを渡すよう強く求めた。学校側は「たたかれた」と内容の一部を伝えたが、市教委は個人情報であり「本人の同意がない」といったん拒否した。
 しかし、15日に栗原容疑者と妻が子どもの字で書かれた同意書を持って現れ、心愛さんに確認せず、同課の矢部雅彦課長の判断でコピーを渡したという。この頃、学校は保護者への情報開示などを約束する念書も書かされ、栗原容疑者に渡していた。
 心愛さんは18日に市内の別の学校に転校。2回あったアンケートでいじめを訴えることはなかった。
 矢部課長は「(12日の面会で担当者が)大きな声で恫喝され、威圧的な態度に恐怖を感じ、強い要求に屈してしまった。その後、どのような影響が出るか、心にひっかかりながらも渡してしまった」と話した。
(略) 


市教委がアンケートを見せたことに批判が集中しています。法令に反しているようですし、道義としても問題があります。

しかし、アンケートを見せようが見せまいが、一時保護の取り扱いをした際に父親から暴力を受けていると訴えていることは知らせているようです。したがって、アンケートを見せたから暴力がエスカレートしたとは言い切れません。その点で市教委ばかりを責めるのは酷なような気もします。

問題なのは、担当者が恐怖を感じるほどの態度をとったのに、身内で処理しようとしたところです。警備員を呼んで、警察に通報すべきでした。

子供への体罰は、程度が低ければ教育問題として考えるべきなのでしょうが、大人を威圧するほどになるなら警察の問題にすべきです。アンケートを見せたことより、自分たちのできる限界を見定めなかったことの方が重大なミスだと思います。

【本】怖いへんないきものの絵

著:中野京子、早川いくを

「怖い絵」シリーズの中野京子氏と、「へんないきもの」シリーズの早川いくを氏がタッグを組んで、絵に描かれた、へんないきものを肴に語り合います。

本文のほとんどは早川氏によるツッコミで、それに対して中野氏が解説を加えるという形式です。

西洋文化における動物観が理解できます。

堅苦しい美術書ではありません。全編にユーモアが漂う好著で、万人にお薦めします。

【時事問題】公立中学の制服

朝日新聞、地方面(東京)の記事「中野区、性別問わず選べる制服 世田谷も来春から」より引用します。

 東京都中野区は1日、今春から全区立中学校で女子がスラックス制服を選べるようにすると発表した。女児の提案を受けて子どもの希望を尊重する仕組みに変えたもので、世田谷区も今春から性別に関係なく制服を選べることにする。両区以外にも、都外を含めて広がりをみせている。
 中野区の酒井直人区長が記者会見して発表した。制服の取り扱いは各校長が決めており、同区では従来、全10校中5校が女子用スラックスを採り入れていたが、これを在校生も含めて全校に広げ、今春から始める。区長は「中野区は多様な生き方や個性、価値観を受け入れられる地域社会を目指している。先駆けて変更できた」と話した。
 今後、各校の新入生説明会で今回の変更を子どもや保護者に説明するなどして、希望通りの制服を子どもが着やすい環境づくりに努めるという。
(略)


おそらく体が女性の性同一性障害者への配慮だと思います。性同一性障害でなくても、スカートというのは見るからに寒そうです、そもそもスラックスを好む女児もいるかと思われます。

中野区長のいう「多様な生き方や個性、価値観」には、私も重きを置く人間ですので、それ自体は結構なことだとは思います。

しかし根本に立ち返れば、そもそも公立でしかも義務教育である中学で制服があるというのが間違っていると考えます。公立中学で余分な出費を強いる理由はありません。文房具代まで支給しろとは言いませんが、基本は無料で教育を受けられなければいけません。

これでは学校が洋服屋とつるんでいるんじゃないかとさえ疑いたくなります。

【時事問題】厚労省不正統計問題にみる野党のふるまい

朝日新聞の記事を引用します。

(略)
 「都合のいい数字だけをつまみ食いし、都合良く成果を宣伝することばかりに腐心しているように見える」。国民民主党の玉木雄一郎代表は質問をこう切り出した。アベノミクスの効果の指標とされる厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正調査問題が念頭にあった。
 野党は、統計不正の狙いが賃金上昇を演出する「アベノミクス偽装」だったと主張。2018年1月以降に毎月勤労統計の名目の賃金上昇率が上積みされていた点を重視する。
(略) 


厚労省の不正統計は民主党政権の時代もやっていましたので、自民党だけの責任にするわけにはいきません。そこで、安倍政権の経済政策の効果が間違いだっただろう、と搦め手できました。

たしかに統計の取り方に不正があったので、首相の誇る功績にいくばくかの疑問が生じるのはたしかです。しかし失業率が改善していっているのは確かですので、不正統計ですべてが間違いだったということにもなりません。

本来であれば、役所が統計をごまかしていたのですから、野党もアベノミクスがどうのこうのより、国家国民のために原因追及と再発防止に力をつくすべきです。それなのに政権批判しか頭にないかのような行動は嘆かわしいです。

それというのも、こうした政権批判が一部の有権者にウケがいいからだと思われます。しかしあくまでも一部の有権者であって多数派ではないので、政権奪還の道は遠いと言わざるを得ません。

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