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【朝日新聞】日本人の外出自粛

7月29日朝日新聞朝刊の記事『感染対策の「優等生」、苦境に インド失業1.2億人/アルゼンチン財政破綻』は、インドやアルゼンチンが新型コロナの影響で経済が苦境に陥っていることを伝えています。その中で、この間の日本の外出状況を伝えています。引用します。

 米グーグルはスマホの位置情報データをもとに、各国の市民の外出状況をデータ化している。分析結果からは、各国の規制強化に合わせるように、人々の外出も3月に世界一斉に抑制が始まったことが分かる。
 欧州ではその後、人々の生活は日常に戻り、現在は平時に近いレベルにまで人出が回復。一方、中南米や南アジアでは人出の戻りが鈍い。
 世界各国と比べると、日本は比較的緩やかだったようだ。グーグルのデータでは、日本人の外出抑制は最大でも4割減ほどにとどまっている。またオックスフォード大大学院のデータによると、日本は各国に先駆けて規制を強めたが、規制の厳しさは他地域より低いレベルで推移している。


新型コロナの発生源が中国であるにもかかわらず、東アジア諸国の感染者数が少ないことが分かっています。日本も中国も韓国も台湾もそれぞれ違う対策をしているのにかかわらず同じように感染者数が少ないというのは興味深いものがあります。

日本の感染者が少ないのは日本人の民度が高いからだ、と放言した政治家がいました。たしかに罰則規定のないお願いで外出を控える人がいたことは、民度が高いというべきか、権力に従順というべきかもしれない、と思ったものです。

しかし、グーグルのデータから分かったのは、やはり日本人罰則規定がない国よりは外出していたということです。

つまり、
民度が高い(or権力に従順)→外出しない→感染者数が少ない
という論理は成立していなかったのです。

データをもとに考えないといけないとつくづく思いました。

それにしても、なんで日本の感染者数はこんなに少ないのでしょうか?
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【雑誌】チャーチルは人種差別主義者?

ニューズウィーク日本版6・30号「イギリスを救った首相は差別主義者だった?」は、今般のBLM運動がウィストン・チャーチルを標的にしたことを伝えています。

ウィンストン・チャーチルといえば第2次大戦でイギリスを勝利に導き、戦後も首相として国の再建に尽力した英国政界の偉人。まさか人種差別に抗議するBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は重い)運動でやり玉に挙がるとは誰も思っていなかった。
ところが先日ロンドンで行われた大規模デモで、ある参加者がチャーチル像の台座に刻まれた首相の名にスプレーを吹き掛け、その下に「こいつは人種差別主義者」と書き込んだ。
(略)
チャーチルを人種差別主義者と呼べるかどうかは、歴史家によって評価の分かれるところだろう。しかし彼の人種観が今日の基準では受け入れ難いものであることは、ほぼ誰もが認めている。
「白人が最も優れているという信念を、彼は隠そうともしなかった」と解説するのは英エクセター大学の歴史学者リチャード・トイ教授だ。「中国人は好かない、インド人は野蛮な宗教を信じている、アフリカの人間は子供っぽい。そんなことを公言していたから、存命中も時代遅れと批判されたことがある」
(略)


チャーチルのことは好きでも嫌いでもありませんが、彼一人をやり玉にあげるのは違和感があります。

チャーチルが有色人種を白人と同等と思っていなかったであろうことは間違いないと思いますが、それは当時の白人一般の考えであったはずです。

チャーチル一人を人種差別主義者と攻撃することで、あたかも当時のほかの白人が人種差別主義者でないかのような演出に見えてなりません。

奴隷貿易で財をなしたとかいう具体的に害悪(当時としては普通でも今の基準でのことですが)をなしたのであれば、公共の場に像を置くのに反対するのは分かります。しかし、チャーチルの像までしまわれるようになったら、残せる像はそんなにないのではないでしょうか?

【時事問題】韓国の植物園に安倍首相の像

7月29日朝日新聞の記事『韓国民間施設、「慰安婦に謝罪」像』より

 韓国北東部の江原道平昌にある民間の「韓国自生植物園」は園内に、慰安婦を表現した少女像と、その前にひざまずいて謝罪する安倍晋三首相をモチーフにした像を設置した。菅義偉官房長官は28日午前の記者会見で、事実確認していないとしつつ、「国際儀礼上、許されない。事実であるとすれば、日韓関係に決定的な影響を与えることになる」と強い口調で述べた。
 同園は26日に発表した報道資料で、「造形物『永遠の贖罪』の除幕式を行い、一般公開する」とした。金昌烈園長は26日、朝日新聞の取材に「韓国に少女像は多いが、責任ある人が謝罪する姿の像を作ればさらにいいと考えた」と話した。ただ27日には、除幕式を中止すると伝えてきた。
 金氏によると、像は2018年に完成。火災で休園した同園を今年6月に再開させたのを機に、除幕式を行おうとした。職員だけが参加予定だったという。
 韓国外交省関係者は、民間の行為に政府が具体的に言及することは避けたいとしつつ、「韓国政府として外国の指導者への国際的な礼譲を考慮する必要があるとみている」と語った。
 韓国のネット上では賛否が割れる。「小型にして全国民が持つべきだ」との主張がある一方、「外交的な摩擦を呼び、善良な日本人まで眉をひそめることになる」という声も出ている。


民間の施設とのことですので何をしようとその人の勝手だと思います。

私としてはどんどんやればいいんじゃないかと思います。韓国人のいう「善良な日本人」は安倍首相を支持していないので、いつも反発する層が反発するだけです。

土下座しているのが安倍首相ではなく天皇陛下だったら、おおかたの日本人は気分を害すると思いますが、民間人のやることですから止めようがありません。

なんで植物園に慰安婦や安倍首相の像が必要なのかさっぱり分かりませんが、好きなようにやればいいんじゃないかと思ってしまいます。

日韓のいきつく先になにがあるのか見てみたい気がしてきました。

【テレビ】激動の世界をゆく 巨竜中国が変えゆく世界 ”ポストコロナを迎え市民は

NHK-BSの放送。世界各地の市民に現在の中国についてリモートインタビューをしました。

▼上海の若者
「湖北省(武漢)から広がった当初は多少当局の初動に足りない部分があったように思います。政府に感染状況が報告されるのが遅すぎました。武漢当局は当初感染の報告を怠り医師9人の警告を直ちに発表しmせんdした。批判が高まるなか中央政府は迅速に対応しました。全体的に政府は良くやったと思います」

「以前はヨーロッパや他の先進国の方が中国より優れていると思っていました。でもコロナの経験をして『良くやったのは中国だ』と思うようになりました。」

「共産党一党体制のなので政府と国民が統一された行動がとれます。以前よりみんなの愛国心が強くなりました。政府への信頼も増しています。コロナ終息後も中国の人々は祖国を支持し続けるでしょう」

▼北京の人気作家
「人々は『分類』されることにすぐ慣れてしまうとは1年前は想像もできませんでした。しかしこれが普通に感じられるほど人々に受け入れられています」
インタビュアー「コロナを経て(中国のように)強制力の強い国が有利という意見もありますが・・・」
「そのように軽率に結論づけるのは危険です。どの政治体制が最も優れているか人類は長い間実験を繰り返してきました。大変長いプロセスを経てきたのです。非常時の一時的な結果だけで判断するのは大変危険なことです」

▼北京のお笑い芸人
インタビュアー「去年ウイグルをネタにしている芸人がいましたが、今もそういった話はできますか?」
「ウイグル出身の芸人が自分のことをネタにしているだけなのでそういうものならまだ大丈夫です」
インタビュアー「いま日本ではコロナ禍の不安を話題にする芸人がいますが、中国ではどうですか?あなた自身は?」
「いいえ私はコロナをネタにする気はないです」
インタビュアー「どうしてですか?」
「例えば・・・ちょっとマネージャーに話せる範囲を聞いてみます」・・・「コロナは人々の暮らしに大変な影響を与えたので話題としてすごく重たいんです。変にネタにすると不愉快な思いをする人がいるかもしれません」
インタビュアー「ではどういう話題だと悪影響が出るのですか?」
「その質問には答えにくいです。さっきマネージャーに『触れないように』と言われたので私たちも公の場では少し慎重に発言するようにしています。」

▼香港の活動家
インタビュアー「中国政府が国安法の導入を決めたと聞いてどんな気持ちでしたか?」
「きょう国安法がついに施行されると知り本当に気が重いです。香港は崖っぷちに追いやられました。私たちに選択肢はほとんど残っていません。声を上げ続け逮捕されるか黙っておとなしくするしかありません。巨竜に対し私たち一人一人は小さな存在です。どう抵抗すればいいのか分かりません」

▼香港の親中派
インタビュアー「中国政府が国家安全維持法の導入を決めましたがどう思いますか?」
「良いことだと思います。私も周りの人も早く国安法が導入されてほしいと思っていました。中国が国安法を導入しなければ混乱がいつまで続くか分かりません。
かつての香港を取り戻すために国安法に賛同する人の署名を集めました。300万もの署名を中国政府に送り多くの市民が支持していると伝えたのです。

インタビュアー「香港の将来をどう見ていますか」
「政治的に意見の異なる市民が互いに認めなければ対立は解消されないでしょう。分断はますます深刻化しているので将来には悲観的です」

▼イタリアのジャーナリスト
イタリアでは”中国は友好国”とする意見に去年は10%が賛成だったのが、今年は52%になった。コロナ禍で中国が医療物資を送ったり、医療チームを派遣したことが影響したものと見られている

「いつまで緊急事態が続くか分からない中で自分を守るマスクさえなくなる恐怖感がありました。そこに中国から届いた医療物資は大変貴重だったのです。

▼イタリアの街の人
「中国の人たちは私たちのことを考えてくれました。尊敬すべきです。中国は自分たちも大変な中で支援してくれました」

▼中国がイタリアで世論操作をしたと告発している記者
「データ分析会社とSNSで拡散した検索キーワードを調査しました。”頑張れ中国イタリア””ありがとう中国”というキーワードです。これらを最初に発信したのが中国大使館の公式アカウントだったことがわかりました。」
「私たちが見つけたボットの中には1日最大90回キーワードを拡散したり4時間にわたり拡散を続けたボットもありました。中国共産党のプロパガンダのためにボットが使われたとみています」
「中国政府はパンデミックを最大限利用してイタリア世論を変えようとしたのだと見ています。中国がイタリアの好感を得ることは以前は考えられませんでした。完璧にタイミングをつかんで世論を動かそうとしていました」


▼カンボジアの雑貨店店主
カンボジアの経済を引っ張ていた中国人が姿を消したことで街に以前の活気はなくなっている

「ここまで来たら中国人の投資に頼るしかありません。他の国は中国のように金をつぎ込んでくれませんから」
「外国に頼りすぎると何かあれば今のように街は閑散となるし中国が沈めばこの街も沈みます。でも一度進んでしまった時計の針は戻せないのです」


▼香港の活動家
「怖いですが前に進むしかありません。いま諦めたらより多くのものが失われるだけです。敵がどんなに巨大でも闘い続ける意志が最も大切です。私は立法会選挙で勝負します。この半年の状況を見ていると理由もなく逮捕されるなど予想もつかないことがたくさん起きるでしょう。香港の将来は全く見えませんがもう引き返すことは出来ません」

■感想
中国の人たちの意見は当局の目を気にしているのがまるわかりです。それでも今回のコロナ禍は、他国に比べうまく乗り切ったという成功体験になっていることがうかがえます。

香港の状況は直接コロナとは関係ないのでしょうが、中国政府の圧力がどんどん増している状況が理解できます。

イタリアで世論工作をしていたように、他の国でも似たようなことは展開してくるでしょう。感染が始まった初期に、中国からやたら親日的な発言が聞こえてきました。もしかしたらこれは日本の世論工作かもしれません。

カンボジアの状況は、中国によってつくられたバブルです。早晩破裂するでしょうが、投資している中国人なのでカンボジア人自体は損はしないのかもしれません。

【テレビ】名探偵ポワロ:第十七回「安いマンションンの事件」

原作は短編集「ポワロ登場」の中の「安アパート事件」です。

パーティーで知り合った若夫婦が、相場より格安価格でマンションを借りることができたと自慢していました。ポワロは不信に思い調査してみると・・・

どれほど安いかというと年に80ポンドです。

同じマンションの同じ間取りの部屋をポワロが借りようとしたら一週間で6ギニーと提示されています。
1ポンド=20シリング
1ギニー=21シリング
ですから、年間で300ポンドくらいになります。

上流階級とも付き合いがあり、いつも引退をほのめかしているポワロの貯金が444ポンドですから、そもそもが高級のマンションで驚くほどの格安であることがわかります。

悪党が盗んだアメリカの潜水艦の設計図を某国に売ろうという計画がありますが、原作では某国は日本であると推測されています。ドラマでは残念なことに(残念なのか?)日本の名前は出てこず、イタリアに売り渡す計画だと推測されています。

原作もそうなのですが、ポワロがどうやって格安不動産の話と潜水艦の話をつなぎ合わせたのかはっきりしません。短編だからそういう細部に手が行き届いていないということなのでしょうが、ミステリーファンとしてはちょっと残念ではあります。

【時事問題】ALS患者嘱託殺人

ALS患者の女性が薬物を投与され殺害されたとする事件が発生しました(容疑者の認否は不明)。

朝日新聞は日本ALS協会の近畿ブロック会場の増田英明氏にインタビューし、メールでの回答を得ました。引用します。

 報道をみて驚いていると同時に、ついに起きてしまったか、という思いです。女性は、安楽死を望んでいると語っていたようです。
 彼女がその意向を持ち、そのことについて強い希望をもって何度も語ったことは不思議でありません。そしてまた、私たちALS患者は、生きたいと強く表明しなければ生きられません。
 生きることが当たり前の社会で、私たちは常に生と死の間におかれています。誤解して欲しくないのは、彼女の意思表明は、生きたいと思ったからこそのものであること、そして事実生きていたということです。安楽死という希望は彼女が作り出したものではなく、社会が作り出した差別の中で生み出された彼女の叫びなのだと私は思います。
 私はその女性とは面識はありませんが、彼女のように生きることに迷って、生きることをためらっている人はたくさんいます。ましてや、体が動かせずにコミュニケーションもままならない状態では、私たち患者自身も生きたいという意欲が持てずに尊厳死・安楽死に気持ちが傾いていくのは当然のことです。
 社会は、ALSなど重度の障害者が生きることを簡単には認めてくれません。そういう社会では、まさに今起こっているように、彼女と他の患者の条件を比べて、同じ病や障害を持つもの同士を分断しようとします。
 きっと社会は、安楽死や尊厳死の法制化に向けて議論を再開するでしょう。そして、私はそれに反対することになります。こうやって同じALSなのに、さも私の存在や主張が彼女を否定するかのように受け取り、彼女と私をわけていきます。そうして、私や彼女、ALSの人が抱えている問題や苦悩を覆い隠していくのです。
 私も彼女も同じです。ちゃんと私たちが直面している苦悩に、現実に目を向けてください。彼女を死においやった医師を私は許せません。そしてその医師を擁護する医師や医療者、社会があるとするなら、その社会自体が否定されるべきです。
(略)


病気の当事者や家族でもない人間が、この問題を軽々に語るのは慎重であるべきだと考えます。しかし、この問題がなかったことのように目を背けるのもまた正しくないように考えています。

論を進める前に私の背景を説明しておきます。私の周囲にALS患者はいません。しかし病気苦ではありませんが自殺した人間はいます。

基本的に人間は自分の命を絶つ権利があると考えています。残された家族のことを思えば簡単に自死など選ぶべきではありませんが、根源的に自分の命が自分のものであることは譲れません。

一方でこの事件を肯定的に評価することが、介護を受けながら生きている人たちへの無言の圧力になるのではという懸念は理解できます。

しかし、そういった無言の圧力が不当であるのと同様に、死を望んでいる人に、生きるべきだ、死を望むべきではない、と言い募るのもベクトルの違う無言の圧力です。

安楽死を望んだ女性を擁護しながら、容疑者の医師を人非人のように罵るのは無理があります。

この事件そのものは現行の法律で裁かなければならないのでしょうが、安楽死・尊厳死に関してはもう少しオープンで冷静な議論が生まれることを望みます。

参)
【テレビ】NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」
【朝日新聞】投書:長生きはめでたいことなのか

【朝日新聞】矛盾しているわけではありません

7月24日朝日新聞の天声人語を引用します。

 「私の命令に従うな」ともしも命じられたら、どうすればいいのか。命令に従わないという命令を守ることが、すでに命令違反かも。相反する命令や要求に直面する時に生じる心理状況を「ダブルバインド(二重拘束)」という
 もとは精神病理学の概念だが、日常生活にも応用できる。親から「もっと大人になりなさい」と「子どもらしくしなさい」を同時に言われる場合。どっさり仕事を課せられているのに「残業せず早く帰れ」と会社から命じられる場合。
 矛盾のなかでストレスばかりがたまってしまう。さて目下のコロナ禍で、私たちは深刻なダブルバインドにさらされているようだ。一緒に対策にあたっているはずの政府と東京都から発信される内容があまりに違う。
 「医療提供体制も逼迫していないので、緊急事態宣言を発する状況ではない」と安倍首相は言う。しかし東京都から現状分析を任された杏林大病院の山口芳裕氏は「国のリーダーは『東京の医療は逼迫していない』と言うが、誤りだ」と訴える。
(略)


東京都は国の下部組織というわけではありませんので、都と国の発信する内容が違っても矛盾とは言えません。同じデータを見ても、医療体制が逼迫していると判断する人もいれば逼迫していないと思う人もいます。都と国の意見が食い違ったからといってストレスをためるのはおかしなことです。

国の言うことを信じて旅行に行くのも、都の言うことを信じて家にいるのも、自分の責任で判断すればいいだけのことです。

天声人語の筆者は、都と国が一致しないで困っているのではなく、政治家の失敗を鵜の目鷹の目で探して出しているだけだと思います。

ところで、仕事がたくさんあるのに残業するな、というのも矛盾ではありません。仕事をたくさん割り振るのは直上司であり、残業するなというのは経営トップで、別の人間が言っています。好意的に解釈すれば、たくさん仕事があっても残業せずに片づけてね、という意味です。

得手勝手との批判は当たっているかもしれませんが、矛盾しているわけではありません。

【テレビ】ダークサイドミステリー:「感染症パニック 見えない恐怖 なぜ人類は間違えるのか?」

今回の内容は、新型コロナにちなんだものみたいです。感染症に関するいくつかの歴史エピソードが紹介されています。

●幕末のコロリ
1858年幕末の日本でコロリが流行。目に見えない生き物のせいだという噂が流れた。「くだ狐」とか「千年モグラ」といったたぐいの妖怪(?)のようなものが信じられた。さらに「千年モグラ」の別名は「あめりか狐」だとか、「イギリス疫兎」といった外国から入ってきたものだともいわれた。

これに対抗できるのは日本古来の神であるオオカミだと信じられ、ニホンオオカミの骨が特効薬と珍重された。皮肉なことにこれがニホンオオカミ絶滅の一つの原因となっている。

●欧州のペスト
14世紀から18世紀にかけて欧州でペストが流行した。とくに1346年から52年の流行では総人口の60%にあたる5000万人が死亡したとされる。
1348年パリ大学がペストに関する論文を出版。そこには「ペストは火星や木星など惑星の不吉な配置、地震などの異常気象、さらには動物の大量の死骸による腐敗した空気、すなわち瘴気によって起きるのだ」とある。つまり悪い空気によって引き起こされると考えた。
教会は、神罰であると説いた。
庶民は科学者の説明も、自分たちに罪があるとする教会の教えにも納得せず、ユダヤ人のせいだと考えた。
1348年3月バルセロナでユダヤ人虐殺が起こり、同年4月にはフランス南部、9月にはスイスにも波及した。特に1349年のストラスブールではペストが流行していないにも関わらず、900人ものユダヤ人が共同墓地で焼き殺されるという事件が起きた。
ペスト禍のなかで100以上のユダヤ社会が壊滅し、1万人以上が犠牲になった。
なお、ユダヤ人同様にハンセン病患者やロマ人(ジプシー)も迫害を受けている。

●手洗いの発見
17世紀に微生物の存在が発見され、病気の原因とする説が唱えられだしたが、学会の主流はいまだに瘴気説だった。
19世紀のウィーン大学のイグナック・ゼンメルワイスが産褥熱の原因を探っていくうちに、死体を解剖した医師の手から感染したのではないかと考えた。つまり瘴気説を否定し、病原体説を唱えた。ゼンメルワイスはウィーン大学の医師に手洗いをもとめ、産褥熱死者の低減に成功した。
1861年にその結果を出版する。しかし、医者が病気の原因だとするゼンメルワイスの説に医学会は激怒。有効な反論ができなかったゼンメルワイスは1865年、46歳で夭折した。

●スペイン風邪
1918年スペイン風邪が流行。
サンフランシスコ市保健委員会委員長のウイリアム・ハスラーは予防にマスクが有効だと考え、市議会にマスク義務化の条例制定を要請。条例の制定前に市民の99%が自発的にマスクをしていたこともあり、サンフランシスコでの流行は収束に向かい、マスク義務化は解除された。
義務化解除の前から、第一次世界大戦の休戦などのお祭りムードで気が緩み、市民はマスクをしなくなっていたため、第二派が襲ってきた。再度、義務化をしようとしたが、クリスマスを祝いたいという声に負け、マスク条令は否決されてしまった。

■感想
教訓として、感染症が流行すると、外(外国とか異民族)に責任を求める声があがりがちということです。もっともコロリが流行したのは、わざとではないかもしれませんが、外国が原因だったのは事実だと思いますが・・・

あたらしい知見が生まれても、既得権者に都合が悪いと無視や攻撃にさらされる、というのも示唆的です。

クリスマスのお祝いととるかマスクをとるかという論争も、一般論化していえば経済が感染対策か、ということで現在の世界の状況と同じです。

ためになる話だと思いましたが、「ダークサイドミステリー」の題材にはちょっとふさわしくないようにも感じました。

【朝日新聞】質問が尽きるまで・・・

7月22日朝日新聞夕刊。「取材考記」のコーナーは政治部・楢崎貴司氏の『コロナ禍の記者会見打ち切りばかり 首相は質問尽きるまで答えて』を引用します。

 5月27日付の本紙に、「コロナ禍」における安倍晋三首相の記者会見を分析する記事を書いた。その中で首相が毎回決まって「次の日程」を理由に会見を打ち切っていることを指摘した。
(略)
記者会見は国民のためのもののはずだ。首相には質問が尽きるまで会見を続けるよう提案する。そして、記者の質問も厳しく問われているということも自戒したい。


首相の記者会見が国民のためというのはその通りだと思います。しかし、「質問が尽きるまで会見を続ける」というのが現実的ではありません。

記者会見で答えるのも首相の仕事でしょうが、首相の仕事はそれだけではありません。延々と続く記者の質問に最後まで付き合っていたら他の仕事ができませんし、寝る間もなくなります。

それに、質問する記者たちが常識をわきまえているのなら「質問が尽きるまで会見を続ける」こともできるかもしれません。しかし、記者の中には、失言を誘ってやろうとか、怒らせてその絵を取ろうとか虎視眈々としている人たちがいるようです。

楢崎氏は、「記者の質問も厳しく問われているということも自戒したい」と言い訳みたいに付け加えています。つまりあくまで自分たちでチェックしますという”自戒”です。

政治家には性悪説で、マスコミには性善説に立てという得手勝手な主張だと思います。

【テレビ】名探偵ポワロ:第十六回「二重の罪」

原作は短編集「教会で死んだ男」の中の「二重の罪」です。

この事件では、盗品だと知らない善意の人が盗品を売りつけられた場合、元の持ち主に無償で返す可能性があることが根幹にあります。

現在の日本の法律ではこういうことはありません。盗品だと知らずに購入した場合はその取引は有効で、元の持ち主に返す必要はありません。

これは現在の英国でも日本と同じ規則だと思います。原作では、問答無用で返すことになるかのように書かれていましたが、現代につくられたドラマでは、”正規の所有者が誰かは裁判所で決める”というように改変しています。

クリスティの原作の当時の英国でそういう法律だったのかもしれませんし、クリスティが法律に疎かったのかもしれません。

なお、盗品の価格は原作では500ポンド。ドラマではなぜか1500ポンドになっています。これがどの程度の金銭価値かというと、第十三回「消えた廃坑」でポワロの銀行残高が444ポンド4シリング4ペンスであると言っています。ここから想像すると、それなりの価格だと分かります。

ところで、ドラマで車椅子が出てきました。今は見ない前輪の大きな車椅子です。映画「市民ケーン」でも見ました。昔はこれが普通だったのでしょうか?

参)
【介護】車椅子の前輪
【介護】車椅子での電車の利用

【世論調査】朝日新聞〈7月18、19日実施〉

7月20日朝日新聞で世論調査の結果が発表されました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、6月20、21日の調査結果)
◆今の政治などについてうかがいます。あなたは、安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する33(31)
 支持しない50(52)
 その他・答えない17(17)

◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
 首相が安倍さん 8〈3〉
 自民党中心の内閣 16〈5〉
 政策の面 15〈5〉
 他よりよさそう 59〈19〉
 その他・答えない 2〈1〉

◇(「支持しない」と答えた人に)それはどうしてですか。(択一)
 首相が安倍さん 18〈9〉
 自民党中心の内閣 19〈9〉
 政策の面 50〈25〉
 他のほうがよさそう 8〈4〉
 その他・答えない 5〈3〉

◆あなたは、今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
 自民党 30(29)
 立憲民主党 5(5)
 国民民主党 1(1)
 公明党 3(3)
 共産党 2(3)
 日本維新の会 2(4)
 社民党 1(0)
 希望の党 0(0)
 NHKから国民を守る党 0(0)
 れいわ新選組 1(1)
 その他の政党 0(0)
 支持する政党はない 47(46)
 答えない・分からない 8(8)

◆仮に今、衆院選挙の投票をするとしたら、あなたは、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか。(択一)
 自民党 35
 立憲民主党 13
 国民民主党 3
 公明党 6
 共産党 5
 日本維新の会 10
 社民党 2
 希望の党 1
 NHKから国民を守る党 2
 れいわ新選組 2
 その他の政党 3
 答えない・分からない 18

◆今の衆院議員の任期は来年の10月までです。あなたは、衆院を解散して総選挙をするのはいつごろがよいと思いますか。今年中がよいと思いますか。それとも、来年がよいと思いますか。
 今年中がよい 27
 来年がよい 60
 その他・答えない 13

◆あなたは、東京オリンピック・パラリンピックをどのようにするのがよいと思いますか。(択一)
 来年の夏に開催する 33
 再び延期する 32
 中止する 29
 その他・答えない 6

◆あなたは、新型コロナウイルスを巡る、これまでの政府の対応を評価しますか。評価しませんか。
 評価する 32(38)
 評価しない 57(51)
 その他・答えない 11(11)

◆あなたは、安倍首相は、感染拡大の防止に向けて、指導力を発揮していると思いますか。発揮していないと思いますか。
 発揮している 24
 発揮していない 66
 その他・答えない 10

◆政府は、旅行代金の割引などで観光を支援する「Go To トラベル」について、東京を除外して、22日から始めます。あなたは、こうした観光支援策を、22日に始めることに賛成ですか。反対ですか。
 賛成 19
 反対 74
 その他・答えない 7

◆「Go To トラベル」について、開始の時期や対象の地域を決めるまでの、安倍政権の一連の対応を、あなたは評価しますか。評価しませんか。
 評価する 18
 評価しない 74
 その他・答えない 8

◆最近の新型コロナウイルスの感染状況を受けて、政府は、地域を指定して、再び緊急事態宣言を出すべきだと思いますか。その必要はないと思いますか。
 出すべきだ 65
 その必要はない 25
 その他・答えない 10

◆あなたは、新型コロナウイルスの感染が再び拡大することをどの程度心配していますか。(択一)
 大いに心配している 58
 ある程度心配している 36
 あまり心配していない 4
 全く心配していない 1
 その他・答えない 1

◆新型コロナウイルスの感染拡大で、あなたは、生活が苦しくなる不安を感じますか。感じませんか。
 感じる 56(48)
 感じない 42(50)
 その他・答えない 2(2)

◆今月から、コンビニやスーパーなどで、プラスチック製レジ袋を有料にすることが義務づけられました。あなたは、この政策を評価しますか。評価しませんか。
 評価する 67
 評価しない 29
 その他・答えない 4

◆あなたは、今回のレジ袋の有料化をきっかけに、自分の買い物袋を持っていくことが多くなりましたか。それほどでもありませんか。
 多くなった 63
 それほどでもない 31
 その他・答えない 6
     ◇
 〈調査方法〉コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、18、19の両日に全国の有権者を対象に調査した。固定は有権者がいると判明した1937世帯から1032人(回答率53%)、携帯は有権者につながった2287件のうち1065人(同47%)、計2097人の有効回答を得た。


この世論調査が私のところにきたと想定して回答してみます。

>◆今の政治などについてうかがいます。あなたは、安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持も不支持もしません

>◆あなたは、今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
自民支持率(30)+公明支持率(3)=内閣支持率(33)
となりました。とりあえずは安全圏内です。

>◆仮に今、衆院選挙の投票をするとしたら、あなたは、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか。(択一)
あえて選べば維新です

>◆今の衆院議員の任期は来年の10月までです。あなたは、衆院を解散して総選挙をするのはいつごろがよいと思いますか。今年中がよいと思いますか。それとも、来年がよいと思いますか。
基本的に任期満了まで解散すべきではありません。与党の都合で解散するのは不適切です。しかも今回はコロナ騒ぎがありますので、できるだけ延ばすべきです。

>◆あなたは、東京オリンピック・パラリンピックをどのようにするのがよいと思いますか。(択一)
中止してもいっこうにかまいません。

>◆あなたは、新型コロナウイルスを巡る、これまでの政府の対応を評価しますか。評価しませんか。
未知のウイルスへの対応なのでやむを得ないところがあるのは承知していますが、それでも政治は結果責任です。評価するとは言えません。

>◆あなたは、安倍首相は、感染拡大の防止に向けて、指導力を発揮していると思いますか。発揮していないと思いますか。
発揮しているとは思えません。

>◆政府は、旅行代金の割引などで観光を支援する「Go To トラベル」について、東京を除外して、22日から始めます。あなたは、こうした観光支援策を、22日に始めることに賛成ですか。反対ですか。
反対です。
東京を含めたらやってもいい、ということではありません。そもそも収束していないのに旅行業者だけ補助する政策には反対です。

>◆「Go To トラベル」について、開始の時期や対象の地域を決めるまでの、安倍政権の一連の対応を、あなたは評価しますか。評価しませんか。
評価しません。

>◆最近の新型コロナウイルスの感染状況を受けて、政府は、地域を指定して、再び緊急事態宣言を出すべきだと思いますか。その必要はないと思いますか。
必要ないと思います。出すとしたら東京など都市圏になるのでしょうが、感染者をおさえるのも大事ですが、経済を萎縮させないのも大事です。

>◆あなたは、新型コロナウイルスの感染が再び拡大することをどの程度心配していますか。(択一)
心配はしています。

>◆新型コロナウイルスの感染拡大で、あなたは、生活が苦しくなる不安を感じますか。感じませんか。
感じません

>◆今月から、コンビニやスーパーなどで、プラスチック製レジ袋を有料にすることが義務づけられました。あなたは、この政策を評価しますか。評価しませんか。
望ましくありません。何をサービスするか有料にするかは自由経済なのですから、店が独自に判断すべきです。そもそもレジ袋の環境への影響は軽微だと思います。

>◆あなたは、今回のレジ袋の有料化をきっかけに、自分の買い物袋を持っていくことが多くなりましたか。それほどでもありませんか。
持っていくようにしています。

【時事問題】県知事が民間人を非難

めいわく系Youtuberへずまりゅう氏が新型コロナウイルスに感染していて、多くの人に感染させていたことが判明しました。

Yahooニュースより引用します。

山口県の村岡嗣政知事は怒り心頭の様子で7月17日に急きょ、記者会見し、「心当たりのある人は保健所に相談してほしい」と呼びかけた。
 ことの発端は、愛知県警が同月11日に窃盗の疑いで逮捕し、コロナ感染が確認された自称、YouTuberのへずまりゅうこと、原田将大容疑者(29歳)が山口県に滞在していたこと。
 原田容疑者の感染を知った17人から相談があり、全員をPCR検査した結果、2人が陽性だった。原田容疑者は山口県内で人を集めたり、居合わせた人に一方的に接触して、YouTubeで画像をアップしていたという。
「いったい、何てことしてくれるんだと」と村岡知事。
(略)


愛知県警が窃盗で逮捕した事案は、スーパーでレジを通す前に魚の切り身を店で食べたことです。事後に支払いはしていますが、店内で食べる様子を撮影していました。

この映像はテレビで見ましたが、あまり気持ちのいいものではありませんでした。

それでも、ひところ流行ったバイトテロと比べると迷惑度は低いものです。コロナを感染させてしまったのも考え無しの行動の結果ですが、意図的にやったことではなさそうですし、違法ではありません。

新型コロナ陰性の人でこのくらいの行動をしている人は日本にごまんといるでしょうし、陽性でも「有名人」でないから気づかれない人もある程度いると想像できます。

へずまりゅう氏の行いを擁護するつもりはありませんが、他のバイトテロ犯や、コロナ陽性者と比べると不当に厳しく非難されているように見えます。

県知事が違法とは言えない民間人の行動をあげつらうのは違和感があります。”他所からわが県にコロナを持ち込んだ”という偏狭な意識なのでしょうか。なじめないものを感じます。

【放送大学】2020年前期試験

本日、放送大学の前期試験を受けました。

「放送」大学とはいえ、いつもの試験では集合して試験を受けるのですが、今回は新型コロナウイルスの影響で、集まることができなくなりました。そこで、今回に限り(かどうか微妙なのですが)、自宅で受験して回答用紙を送付する方法になりました。

ネット環境がある人は放送大学のホームページから試験問題を見ることができますが、まだまだネットをしない人もいるみたいで、コンビニのネットプリントサービスを利用するようにとの案内もありました。

新型コロナウイルスのせいで、どこもかしこも大変なのですが、放送大学の運営もずいぶん苦労したみたいで頭が下がります。

自宅で受験してみての感想ですが、非常に快適です。いつもは仕事を休んで受験なのですが、今回は好きな時間帯で受けられます。

会場を借りる経費も節約できるから、これからずっとこの形式でもいいんじゃないかと思いました。

【時事問題】東京差別

政府の観光支援策「Go To トラベル」キャンペーンが東京を除外してはじまろうとしています。日本の観光業が危機にあることと、東京都でコロナの感染が広がっていることがその理由だそうです。

私が東京都民だからではないですが、ひどく違和感を覚えます。税金を使ったキャンペーンに東京都民が排除されるのはおかしなことです。

11日北海道千歳で行われた菅官房長官の会見で現在のコロナの問題は「圧倒的に東京の問題」と発言したことにも通じます。

政権与党の東京差別が目に余ります。

仮に、東日本大震災の原発事故の影響を”圧倒的に福島の問題”と発言する政治家がいたら、大騒ぎになったはずです。東京人が怒らないからと思っているのかもしれませんが、自民党はいつかしっぺ返しをくらうことになるでしょう。

【朝日新聞】歴史「で」語る

7月15日朝日新聞朝刊オピニオン欄。私立西大和学園中学・高等学校(奈良)教諭・浮世博史氏へのインタビュー記事です。

--先生の近著は、百田尚樹さんの「日本国記」をはじめ相当数の史実の誤認を指摘しています。
「歴史にまつわる俗説や誤認はネットが普及した2000年以降、顕著です。これらの文章は、プロの歴史家が書いたものでないことはすぐ分かります。自分の主義主張が先にあり、それに合わせて歴史を語る、という分かりやすい特徴があるからです。歴史『を』語るのではなく、歴史『で』主張を語っています」
--歴史『で』語ると、どんな弊害があるのでしょう。
「自分の言いたいことに合わせ、歴史をつまみ食いする傾向があります。たとえば日露戦争での日本の勝利はアジアに勇気や自信を与えた、という言説がありますが、一方で、孫文やインドのネルー、ビルマ(現ミャンマー)の独立運動家バー・モウは、日露戦勝利が日本の帝国主義と植民地支配のきっかけになったことを批判しました。『自信を与えた』という評価Aだけを説明し、『失望させた』という評価Bを言わないと、社会科学ではなくプロパガンダになってしまいます」
(略)
「蒙古襲来(1274年の文永の役、1281年の弘安の役)は、時代によって説明が大きく揺れた典型例です。太平洋戦争までは、寺社が祈祷して神風が吹き、元が撃退されたとの見方が浸透していました。神国思想を強める狙いがあったからです。戦後は、武士たちが頑張ったから勝てたというストーリーが強調されました。右から左に振り子が振れた結果、1980年代ごろまで、両者が混ざった何だかよく分からない内容が教えられていました。
--私自信、「神風で撃退された」という印象が強いです。
「暴風雨の影響は皆無ではないのですが、勝負を決した唯一最大の理由でないことは、近年見つかった日本の一次史料、元と高麗という相手国側の史料から明らかになりました。元は当時支配していた高麗の三別抄の乱(1270~73年)で日本遠征が遅れました。その間、日本は戦闘準備の余裕ができました。元は文永の役のあとに南宋を滅ぼしますが、その戦いで厭戦気分が広がりましたし、ベトナムの反乱鎮圧で3回目の日本攻撃計画を中止したことも重要です。『運がよかった』とか『日本が軍事力で優位だった』からではありません。
(略)


歴史を『で』語るのは良くない、というのは同意します。

ただいくつか疑問と異議があるので述べてみます。

まず、歴史学というのは自然科学とは違い、最新の説だから正しいとは言い切れません。現在の歴史家がこう言っているぞ、とけんつくに言われても、それだけでは納得させるのは無理でしょう。

孫文たちが日露戦争後の日本を批判をしたということですが、これは明らかに戦争直後の評価ではなく、その後の日本の振る舞いを長い目で見てのことです。当時のアジアに勇気や希望を与えた、ということの反証にはなっていません。

それと、歴史「を」語ることと、歴史「で」語ることを客観的に判別する方法はないと思います。

元を撃退できた理由として朝鮮や南宋の人が頑張ったからだ、というのは、人によっては歴史『で』語っている、とみなすでしょう。

あと、ベトナムの反乱鎮圧のために3回目の元寇がなかったのだとしても、今議論になっているのは1回目と2回目をなぜ撃退できたかです。3回目がなかった理由を議論しているのではありません。

ここから、日本が頑張ったというストーリーでなく、アジアの民衆がみんなで頑張ったというストーリーを欲しているように見えます。

悪口を書いちゃったようですが、世の中に出ている言説に対して、ここがおかしいあそこが変だ、と批判する浮世氏の姿勢は正しいと考えています。それぞれの立場から色々な意見を出していくことが大事なのは言うまでもありません。

【アニメ】2020夏調査(2020/4-6月期、終了アニメ、32作品) 第57回

アニメ調査室(仮)さんで行っているアンケートに投稿しました。
評価基準は
S : とても良い(第3回より追加)
A : 良い
B : まあ良い
C : 普通
D : やや悪い
E : 悪い
F : 見切り、視聴はしたが中止(または見逃しが多い)
x : 視聴なし、(または視聴中のため評価保留)
z : 視聴不可(わかる範囲で良いです)

詳細なレビューはリンク先をご覧ください。
01,球詠,x
02,アルテ,C
03,number24,x
04,プランダラ,x
05,かくしごと,x
06,継つぐもも,x
07,グレイプニル,x
08,啄木鳥探偵處,x
09,困ったじいさん,x
10,波よ聞いてくれ,x

11,神之塔 Tower of God,F
12,BNA ビー・エヌ・エー,x
13,おしりたんてい (4期),x
14,LISTENERS リスナーズ,x
15,イエスタデイをうたって,x
16,社長、バトルの時間です!,F
17,BanG Dream! 3rd Season,x
18,アルゴナビス from BanG Dream!,x
19,A3! SEASON SPRING & SUMMER,x
20,かぐや様は告らせたい? 天才たちの恋愛頭脳戦 (2期),x

21,本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでられません 第2部,C
22,乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…,A
23,白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE,x
24,邪神ちゃんドロップキック' (2期),B
25,八男って、それはないでしょう!,x
26,新サクラ大戦 the Animation,C
27,プリンセスコネクト! Re:Dive,x
28,(TV初放送) ケンガンアシュラ,B
29,(全 8話) 俺の指で乱れろ。 閉店後二人きりのサロンで…,x
30,(全13話) <Infinite Dendrogram> インフィニット・デンドログラム,x

31,(全12話) はてな☆イリュージョン,x
32,パウ・パトロール シーズン2,x


■感想
アルテ:時代背景はルネッサンスですが、登場人物の性格が現代女性とかわりありません。
神之塔 Tower of God:バトルでもなければ知能ゲームでもないものが延々と続きそうだったので切りました。
社長、バトルの時間です!:こういうのは飽きました
本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでられません 第2部:安定したクオリティだと思います。
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…:今クールの収穫です。
邪神ちゃんドロップキック' (2期):一期同様面白かったです。
新サクラ大戦 the Animation:ストーリーがちょっと変だと思います。
ケンガンアシュラ:ストレートに面白かったです。

【テレビ】名探偵ポワロ:第十五回「ダベンハイム失そう事件」

原作は短編集「ポアロ登場」の中の「ミスタ・ダベンハイムの失踪」です。

探偵が現地調査をしない「安楽椅子探偵」の形式です。なんで現地に出向かないかというと、話だけで事件を解決できるかどうかジャップ警部と5ポンドの賭けをしたからです。ドラマでも同じ展開なのですが、ポワロが話を聞いているだけでは絵にならないっからか、ヘイスティング大尉が現地調査をすることになりました。

原作では、ポワロがジャップ警部に、ダベンハイム夫妻はベットルームが別々かどうかを尋ねてくるように依頼します。ジャップ警部は、ポワロの思惑を疑いながらも、調査自体はどうということもない、という感じで了承しています。

原作を読んだときは、こんなプライベートなことをよく聞けるものだと思いました。

時代背景は七・八十年前ですが、現代に作られたドラマではこの調査はヘイスティング大尉に依頼され、ヘイスティング大尉は現代の我々と同じようにかなり苦労して(おたおたして)聞きだしています。

現代人と七・八十年前の人間感覚の違いなのかもしれません。

【時事問題】偽陽性と偽陰性

新型コロナウイルスに感染しているかどうかを検査するのにPCRという方法が使われています。しかし、PCR法で陽性と出たら絶対感染していて陰性と出たら絶対感染していないとは言い切れません。感染しているのに陰性と出てしまう(偽陰性)、感染していないのに陽性と出てしまう(擬陽性)というものがあります。実際に何パーセントがそういうエラーを起こすのかは簡単に分からないのでしょうが、ある一定の確率でそれらは起きてしまうようです。

ここで、一昔前に起きた大相撲力士の大麻疑惑を思い出しました。検査の結果、大麻を使っていたとされた力士はテレビで”絶対にやっていない”と力説していました。

当時は、科学的検査の結果が出ているのに白々しいやつだ、と思ってしまいまた。

しかし、この大麻検査だって、やはり一定の確率で擬陽性(というのかどうか分かりませんが)が出てしまうのかもしれません。

もしかしたら何度も追試を重ねても陽性と出続けたのかもしれませんが、あの時は、一発の検査で黒と出たら黒なんだ、と単純に信じていました。

あの馘になった力士たちは今はどうしているのでしょうか・・・

【テレビ】ダークサイドミステリー:「やあ諸君、私は連続殺人鬼だ ゾディアック事件」

1969年7月5日AM0:40 サンフランシスコ郊外のヴァレッホ市の警察に電話がある。「二重殺人の報告がしたい。実は去年も同じように殺しをしている・・・」
その40分前に確かに事件は起きていた。車の中のカップルが10発の銃弾をうけ、22歳の女性は死亡。20歳の男性は一命をとりとめる。
電話にあったように1968年12月20日に、やはりカップル二人が射殺される事件があった。
今年と去年のカップルに共通点がなかったことから無差別連続殺人だと判明した。
8月1日(金)。地元の新聞サンフランシスコ・クロニクルとエグザミナーとタイムズ・ヘラルドに犯人を名乗るものからメッセージが届く。1日までに同封の暗号文(三社で別の内容)を掲載するように要求。従わない場合はさらに殺人を重ねると警告。
サンフランシスコ・クロニクルは夕刊を持っていないので掲載を見送り。エグザミナーは犯人から手紙が来たことを報じるが暗号文は掲載せず。タイムズ・ヘラルドは1面に暗号文を載せる。
翌日になって出遅れた二社もそれぞれ暗号文を掲載した。
いわゆる「劇場型犯罪」のはじまりである。
読者は暗号文解読に夢中になり、その中で高校の教員が警察よりはやく暗号を解いた。主要部分は次のとおり。

「俺は人間を殺すのが好きだ。なぜなら楽しいからだ。
「俺は自分の名前を貴様たちに明かしたりしない。貴様たちに俺が死後の奴隷を集める行為を邪魔も阻止もされたくないからだ


9月27日PM4:00.第三の事件発生。22歳の女性と20歳の男性のカップルがめった刺しにされた。女性は死亡。男性は生き残る。今までと違い人気のあるところでの犯罪だった。
新たな暗号文が送られてくる。この暗号文は現在に至るも解読されていない
10月11日PM9:30.サンフランシスコ市内でタクシーの運転手が客に射殺された。その後サンフランシスコ・クロニクルに運転手から奪った血まみれのシャツを同封し、あらたな犯行予告が送られる。

「学校に通う子供たちは格好のターゲットだ。いつか朝になったらスクールバスを襲ってやろうと考えている。前輪を銃で撃ちぬいて子供たちが慌ててバスから降りてくるのを狙い撃ちにしてやる」


10月22日AM2:00.警察に電話。

「俺が指名する弁護士を7チャンネルのトークショーに出演させろ。そうしたら番組に電話を入れる」


7チャンネル(ローカル局KGO-TV)は特別番組を組んだ。実際に「犯人」を名乗る人間から電話があった。やり取りが生放送で放映されるなか警察は逆探知に成功。電話の主は州立病院の患者で犯人ではなかった。

11月9日。7通目の手紙がサンフランシスコ・クロニクル社に届く。同封されていたのは手作り爆弾の設計図だった。

「もしお前たち警察が俺が言った通りの方法でバスを襲うなんて思っていたら自分の頭に穴を開けた方がいいぜ。
殺人装置はもうできあがっているんだよ
こいつのいいところは全ての材料が普通の店で手に入るということだ。
それもなんの質問もされずにな」


サンフランシスコ・クロニクルは爆弾設計図についての報道は控えた。
1970年4月29日サンフランシスコ・クロニクルに10通目の手紙

「俺に爆弾を爆発させたくなければバス爆弾のことを報道しろ。それも組み立て方まで細かくだ」


サンフランシスコ・クロニクルは要求をのんだ。
1974年まで手紙は送られ続けたが、その年を最後に犯人からの接触はなくなった。
その後、メディアは犯人のメッセージを軽々に報道することを控えるようになった。

■感想
日本でもグリコ・森永事件というのがあって犯人のメッセージがマスコミで報道されました。神戸の児童殺傷事件でも犯人の手記が新聞や雑誌で公開されています。
米国ではこの事件の後、犯罪者のメッセージの報道を控える風潮になっているようですが、日本ではまだそこまでに至っていないように思います。
それというのもこのゾディアック事件はメディアで報道されることが次の犯行のエネルギーになっているようなところが見受けられ、報道しなければ犯行は起きないことが予測されます。一方の、日本の事件の場合は犯罪者の勝手な言い分を流すのがいいのか、それとも広く事実を報じるのがメディアの責務なのかという道徳的な判断の問題に過ぎないからでしょうか。

【映画】空飛ぶゆうれい船

久しぶりに映画館で映画鑑賞をしました。

新型コロナの影響でかける映画がないのか、出し惜しみをしている(ソーシャルディスタンスを取るために半分の席は売れないので)のかわかりませんが、各映画館とも昔の映画のリバイバル祭りをしています。

東映は1969年公開の「空飛ぶゆうれい船」(60分)をやっていました。

ウィキペディアで調べると、夏休みの「東映まんがまつり」でかけたもので、他の短編と合わせての上映でした。

原作は石ノ森章太郎。主役の声は野沢雅子さんです。

さすがに50年前なので絵柄は古いのですが、今のアニメではやらない構図も結構あって新鮮な部分もありました。

作中のビルの看板や本の題名などがすべてアルファベットで漢字・ひらがな・カタカナがありませんでした。もしかしたら海外展開を見据えていたのかもしれません。

しかし、かなり日本的な部分もあります。悲しい場面で役者が(アニメの場合はキャラクター)がわんわんと泣きます。やたら泣くのが日本の映像作品の特徴かと思っていますが、この作品も泣きます。

さらに、生き別れの父親と出会い感動の再会を果たすというのも人形浄瑠璃にありそうなパターンです。

ストーリーとしても現代の流行は敵の行動原理をきちんと説明することです。しかし、この作品だと敵のBOAなるものの正体が全く分かりません。世界支配が目的らしいですが、たくさん飲むと人体が溶けるジュースを売りまわって、それが世界支配とどう結びつくのかまるでわかりません。

当時は、少年が活躍して悪い奴をやっつけるという単純明快な勧善懲悪で十分だったようです。

それなりには楽しめました。

【朝日新聞】IOCは正義の味方にあらず

7月11日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「多事奏論」は編集委員・稲垣康介氏の「差別撲滅へ向けて 五輪憲章、行動伴ってこそ」より

(略)
時は流れ、現職のIOC会長、トーマス・バッハ氏が批判の渦中にいる。フロイドさんの暴行死を受け、人種差別撲滅への団結を表そうとアスリートが片ひざをつく行動が世界的に広がった。それとは対照的にIOCは今年1月、政治的、宗教的、人種的な宣伝活動を禁じた五輪憲章第50条の禁止事項を明確化した。国歌演奏のときに片ひざをつく行為も処分対象になった。
悩ましい問題、ではある。私にとって2012年ロンドン五輪のサッカー男子3位決定戦の取材は嫌な記憶として残る。日韓戦で勝った韓国選手の一人が島根県竹島について「独島は我々の領土」と書かれた紙を掲げた。スポーツが政治に汚された気分になった。メダリストをたたえる表彰式や勝負の余韻が残るピッチ上の雰囲気を壊すようなパフォーマンスは見たくない。
ただ、今回の「ブラック・ライブス・マター(BLM、黒人の命も大切だ)」運動は、国と国とで主張が食い違う領土問題ではない。五輪憲章は誇らしげにオリンピズムの根本原則を記す。「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的など」いかなる差別も認めない、と。基本的人権を訴えるBLM運動にはIOCが真っ先に賛同のメッセージを発信すべきだった。
(略)


IOCというのはオリンピックを主催しているだけの団体であって、正義の味方でもなければ、真実の審判者でもありません。

表彰式で政治的主張をするなとか、選手選考に人種差別や宗教差別があってはならない、と言うのは彼らの立場として当然の主張です。しかし、スポーツ選手でもなんでもない黒人男性が、スポーツ大会でのなんでもない場所で白人警官に殺されたことに対して、IOCが方向性を出す理由はありません。

片ひざついてBLM運動への賛意を示したいなら、アメリカの警察署の前とかホワイトハウスの前でやればいいことであって、オリンピックでやるべきことでないでしょう。

選挙で選ばれたわけでもないIOCの委員はスポーツに関係ないことに口をはさむのを慎むべきですし、周囲もIOCに方向違いのことを期待すべきではありません。

【アニメ】乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

原作は未読です。

今期はこれが一番面白かったです。

よくある異世界転生ものですが、本作はゲーム世界に転生し、しかも悪役の令嬢として生まれてしまったという設定です。何もせずに、放っておけばどうやっても破滅しかないという運命があらかじめ決定しています。この危機をいかに乗り越えるかというのがストーリーになります。

ライトノベル原作だと、おうおうにして設定とキャラクターはきちんと整えられているのに、ストーリーが出来合いのものになりがちです。

強いキャラが現れて倒したら仲間になった。さらに強いのが出てきて、仲間といっしょに倒した。さら・・・。といった具合です。

つまりストーリーは世界の設定を説明したり、キャラを魅力的に見せるための道具となり下がっています。これがいけないというわけではありませんが、たまにはストーリーのしっかりしたものを見たいとも思います。

その点、本作はいかにして卒業パーティーの破滅を回避するかというストーリーがしっかりとしたものです。かといってキャラの魅力も十分で、理想的な出来です。

ただし、ゲームの最後にあたるところまでの展開は良かったのですが、その後の追加部分が分かりません。

ダンジョンでは命を助けていたのに、闇の魔法使いはなんで本作の主人公(カタリナ)を襲ったのかが説明されていません。闇の魔法使いもゲームの隠しキャラらしいので、すべて回りのキャラに害意を持っているというところまではいいのですが、ゲームの主人公(マリア)よりもゲームの中では脇役だけど本作での主人公(カタリナ)を主に狙うというのが分かりません。

人気作らしく第二期が予告されています。ゲームのシナリオから離れていくとなると、ストーリーが出来合いでキャラに頼った普通の作品になるかもしれないのを危惧しています。

少なくとも第一期は良作です。

【朝日新聞】古代の出来事をそのまま現代に当てはめるのは・・・

7月8日朝日新聞夕刊。奈良女子大学准教授・河上麻由子氏の「にじいろの議 倭国の若者守った唐の存在感 留学生支援、歴史の教え」を引用します。

 新型コロナウイルス感染拡大のため、世界中の大学で国際交流事業が滞っている。深刻なのが、留学生の受け入れと送り出しだ。学生の安全をどう確保するのか。問題は山積みだ。
 日本では特に、「学生支援緊急給付金」をめぐる問題が未解決だ。これは、外国人留学生だけ、出席率や成績が良い場合にのみ申請を可能とするもの。日本では国策として留学生を増やしてきた。国家として歓迎し、自国民と同じ学費を課しながら、危機においては大多数を切り捨てようとする態度に批判が相次いでいる。
 東アジアの留学生の歴史は古い。国費として多くの留学生を受け入れた国は、中国の隋までさかのぼって良いだろう。
(略)
 公費・私費を問わず、受け入れ国に生活の基盤がない留学生の保護は人道的な見地から不可欠だ。本国への帰路を断たれ、アルバイトは難しく、生活保護も受給できない。本来は第一に支援されるべき存在だ。
(略)
 日本が文化立国の看板を維持できるか否かは、今この時にかかっている。


留学生の支援をどうすべきかはいろいろな議論があると思います。私の親しい同僚にも外国から日本の学校を出てそのまま日本で就職した人がいますので、邪険にしずらいところはあります。しかし、出席率や成績を考慮するというのもわからない理屈ではありません。

ただ、その議論に、隋がどうした唐がこうした天竺がああした、というのは妙な理屈です。「留学生」といってもそのころの「留学生」と実態が違うでしょうし、国際関係のあり方もいまとは違います。

河上氏の専門が古代史だからといって、はるか昔の話をそのまま現代にあてはめて論ずるのは乱暴です。

歴史に学ぶとしてもせめて近代以降にすべきですし、現代の他国がどうしているのかの比較は絶対に必要です。

他国が支援していないからといって日本もしなくていい、とは言いません。しかしよその国がみんな無条件で留学生を支援しているのに日本だけやりません、というのはまずいと思いますので。

【アニメ】ULTRAMAN

「ウルトラマン」の続編にあたる作品ですがCGアニメで作っています。

ハヤタの息子がULTRAMANになります(ウルトラマンの因子を受け継いだので、高い運動能力を持っているという設定です)が、巨大化はせず等身大のままで闘います。ウルトラマンのボディーも機械的なもののようで、スペシウム光線の光学兵器となっています。これだとわざわざ「ウルトラマン」にした意味が分からないのですが・・・

地球は、すでに宇宙の知的生命体との連合体に組み込まれていて、悪い宇宙人もいれば、良い宇宙人もいて、一部は移民してきています。

ゼットン星人が味方の頭目だったりしてますが、どういう経緯かは語られていません。二期以降で明かされるのかもしれません。

CGのアクションシーンそのものはかっこいいのですが、アクションのシナリオが根性出して踏ん張って敵を倒した、というのがほとんどを占めていたように思います。これはちょっと減点です。

【言葉】手がかり・足がかり

7月7日の朝日新聞で、衆議院議員・無所属の中村喜四郎議員が、「投票率10%UP」を目指す署名活動を推進しているとの記事を載せています。投票率UPと言っていますが、実のところ野党の後援者集めのようです。

(略)
当面の目標は、自民党の党員数に並ぶ109万人に設定。1カ月ごとに中間集計を行い、各議員が競い合う形をつくる。 運動の事務総長を務める中村氏は当選14回。自民党を離れて無所属となっても小選挙区で勝ち続けている。野党議員には地道な地元活動が不足しているとみており、「この運動が新たな後援会組織をつくるための大きな手がかりになる」と訴える。 枝野代表も今月1日の記者会見で、「野党の連携を強め、さらには特に若い議員らの選挙の足腰を強くし、国民に呼びかける大変有意義な活動」と語った


気になったのは「手がかり」という言葉です。私の感覚では「足がかり」と方がしっくりきます。辞書をひいてみました。

てがかり:
(1)体をささえるため、手をかけるところ。転じて、物事を始める、または解決するいとぐち。「---も足がかりもない岩場」「犯人の---をつかむ」
(2)手近な所。また、弓・鉄砲の射程内のあること

あしがかり:
(1)高い所へ昇るとき、足をかける所。足場。「---がない」
(2)事を着手するいとぐち。拠点。「出世の---を作る」

(広辞苑)

このように「手がかり」には「物事を始める、または解決するいとぐち」という意味があるので中村氏が間違っているというわけではないようです。しかし、これだと、今まで野党議員が後援会組織づくりをまったくやっていなかった(=ゼロからのスタート)、といった感じになっています。

その点、「足がかり」なら、より高いところに昇るための足場、という意味なので、今までも後援会づくりはしていたけど、この運動でさらにたくさんの人を集めるんだよ、という雰囲気が出ます。

誤用とは言えませんが、「足がかり」の方が適切だと感じました。

ところで、投票率UP、といった目標は結構だと思って署名しちゃうと、後から電話だのがあって後援会に誘われちゃうのでしょうか? それってめんどくさいですね。

【テレビ】名探偵ポワロ:第十四回「コーンワルの毒殺事件」

原作は短編集「教会で死んだ男」の中の「コーンウォールの毒殺事件」です。

ドラマで追加されたのは、ヘイスティングの東洋趣味です。ヨガ(?)にせいを出したり、米食を勧めたり、中国占いや瞑想も試します。ドラマでのヘイスティング大尉はたいてい三枚目の役回りなので、また妙なものに飛びついている、という描かれ方です。ドラマが東洋趣味を馬鹿にしているとまではいいませんが、特段に優れたものだという扱いではありません。

このようにいつも三枚目のヘイスティング大尉ですが、今回は事件解決に大活躍をしました。原作では、真犯人を罠にかけるのはポアロでしたが、テレビ版ではヘイスティングの手柄になってます。ここら辺はバランスをとった、ということでしょうか。

舞台はいなか町です。日本でも同じでなのでしょうが、英国でもいなかは人間関係が濃密で、全員が知り合いで、人の噂が飛び交いまくるコミュニティでした。

日本でいなかが舞台の推理小説は横溝正史が得意としていますが、横溝の描くいなかは容易に超えることができない階級と因習に縛られています。しかしクリスティのコーンワルは、階級社会ではあるのでしょうが、それほど厳しいものには見えませんでした。コーンワルの住民も先祖代々住んでいる、という感じには見えませんでした。

英国の日本のいなかには共通する部分もありますが、違いもあって面白かったです。

【テレビ】ダークサイドミステリー:「東京・昭和の闇 姿なき爆弾魔”草加次郎事件”」

昭和37年(1962年)11月4日、歌手の島村千代子の後援会事務所に「祝」と「呪」と書かれた郵便物が届く。引き抜いたところ発火。事務員は手にやけどを負う。差出人の名は「草加次郎」とあった。

同月20日、日比谷の映画館ニュー東宝で床に転がっていた筒状の物体を持ち上げると発火し、被害者はやけどを負う。これも「草加次郎」から。

同月26日、日比谷映画劇場でも発火。けが人なし。

同月29日、世田谷区瀬田の電話ボックスで石川啄木の詩集が置いてあり、しおりのようなものを引き抜くと発火。被害者はやけど。

12月1日、新聞が5件の事件が同一犯であると報道

同月12日、浅草の浅草寺にエラリー・クイーンの本にいままでと同様の仕掛けがされ残されていた

昭和38年7月、屋台のおでん屋のおやじが背後からピストルで撃たれ全治3か月のけがを負う。十日後の25日に上野警察署に草加次郎からピストルの弾が送られてきて、これがおでん屋の事件の弾と一致。

9月5日、午後8時14分銀座線が京橋駅に着いたところで、一両目で爆発。10名の重軽傷者を出す。

9月9日、女優吉永小百合の自宅に脅迫状。寝台列車急行十和田に100万円をもって乗り合図があったら投下しろ、との文面。500人の警備体制を敷くが、犯人からの合図はなかった。この事件を最後に草加次郎は現れなくなった。

■感想
この事件のことはほとんど知りませんでした。「草加次郎」という名前は見たことがあるのですが「くさかじろう」だと思っていたくらいです。正式には「そうかじろう」だそうです。

これまで「ダークサイドミステリー」で扱った題材の中で断トツのつまらなさです。なにがつまらないかと言うと、この犯人のやっていることがぶれまくっているからです。発火装置をしかけるかと思えば、ピストルで撃ったり、脅迫状でお金を要求したり。また、不特定多数を狙ったり芸能人の標的にしたり、と。キャラがブレまくっています。

番組では、無理矢理犯人像を地方から集団就職で東京に出てきたけど、東京になじめない若者が起こした、と勝手な推理を展開していました。根拠はありません。そのくらいの無理な解釈をしないと番組として成立しなかったのだと推察します。

【時事問題】社内文章でヘイト発言

Yahooニュース『「韓国は嘘をついても責任を取らない民族」社内文書を連日配布...在日韓国人女性がヘイト訴え判決は』を引用します。

「韓国は嘘をついても責任を取らない民族」などと、ヘイトスピーチに該当するような社内文書を職場で連日配布されて精神的苦痛を受けたとして、在日韓国人の女性が会社側に損害賠償を求めた裁判で、大阪地裁堺支部は110万円の支払いを命じました。
訴えを起こしていたのは、大阪府岸和田市にある不動産大手「フジ住宅」のパート従業員で在日韓国人3世の女性(50代)です。訴状などによりますと、2013年ごろから創業者の会長が全従業員に対して、業務内容とは関係のない歴史認識や政治思想に関する書籍や新聞記事のコピーなどを社内文書として連日配布し、それらへの感想が書かれた一部従業員の業務日報も全従業員に配り続けたということです。
(略)
2019年10月に行われた裁判では、フジ住宅の社員や支援者ら600人以上が50席ほどの傍聴券を求めて長蛇の列を作りました。
会長は裁判の中で「差別はすべきでないが、正しいと思うから配っているだけ」「読む読まないは自由」として、ヘイトではないと述べました。会社側も「女性は直接差別的な言動を受けていない」と主張していました。
そして今年7月2日の判決。大阪地裁堺支部は、社内文書について「死ねよ、嘘つき、野生動物などの激しい人格攻撃の文言を用いることは、国籍によって差別的取り扱いを受けない人格的利益を具体的に侵害するおそれがあり、社会的に許容し得る限界を超える違法なものである」とし、フジ住宅側に110万円の支払いを命じました。
フジ住宅は取材に対し「対応は弁護士に一任しています」とコメントしています。


昨今の韓国政府のあり方には眉をひそめるものが、いちいち列挙するのがたいへんなくらい、数多くあると私は感じています。しかし、それでもこの会社の会長(創業者)やっていることは問題だと思います。

会長が文章を社員に配れば、強制でないといいわけしても、事実上の強制です。感想まで配布しているということは感想文を書くように暗にか陽にかしりませんが求めたのでしょう。おそらく文章に賛同しなければ報復されることが強く予測できます。

業務に関係ない内容の政治関係の文章を配るのは社員の政治思想の自由を侵害しています。仮にこれが宗教の案内を社員に配って感想文を求めていたとしたら、その異様さが分かります。

こういう馬鹿なことをする人間がいると、真っ当に韓国や北朝鮮を批判する人たちまで一緒くたにされてしまいます。

創業者であっても会社組織にしている以上私物ではないのだということから理解すべきです。

【朝日新聞】学校の存在理由は勉強を教えることでは?

7月3日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「耕論」のコーナーは「新型コロナ オンライン学べるもの」で学校の長期休校で広まったオンライン授業についてです。

その中から高知県土佐市議員で教育研究者の鈴木大裕氏の「受験=ゴールが進む危険」を引用します。
(略)
僕は最初、休校で多くの人が学校のありがたさに気付いたことは、教育のあり方を根本から見直すチャンスだと期待していました。子どもたちが待ち望んだのは、友達と会うことだったり、学校行事だったり、部活動だったり、授業以外のことが多かったのではないでしょうか。「学校は授業だけじゃない」。そんな当たり前のことを大切にする教育に変わるきっかけになるのではないか、と。
ところが、議論は授業時間の確保ばかり。オンライン化も今まで通りの授業をうけさせるためのツールとしかとらえられていません。
(略)
学校から授業だけを抽出してしまえば、教育は商品化し、合理化が進みます。受験勉強も、オンライン学習も、特化してやってきた塾や民間企業の方がノウハウがあります。効率化を突き詰める中で学校は存在意義を失い、「塾のカリスマ講師をオンラインで一斉配信すればいい」という意見もでてくるでしょう。限られた教育予算が民間に流れれば、しわよせは教員数の削減など学校現場にくるに違いありません。
「そうは言っても、授業が大事」という人は多いでしょう。授業を勝ち抜き、大企業に入ることを成功ととらえる今の社会では、仕方ありません。でも、そんな社会を問い直すことができるもの、教育だと考えています。学校の目的が「点数」になったとたんに、子ども一人ひとりの違いは序列化され、競争社会に飲み込まれてしまいます。そうではなく、多様な幸福の形を示し、一人ひとりの自己実現を教育の目標ととらえる。それが「勝ち組」「負け組」という今の社会から脱却する道なのではないでしょうか
(略)


たしかに授業以外のことを楽しみにしている子供はいるでしょう。しかしすべての子供がそれを望んでいるわけではありません。いじめの被害者だけではありません。私もそうだったのですが、集団になじめない性格の人は確実にいます。運動の苦手な生徒は運動会が苦痛でしょう。そうした子供たちにとっては、学校は授業だけ、にしてもらいたいのです。

問題なのは、政治家で教育研究者がそういう事実にまるで気づかず、すべての子供が友達がたくさんいて、学校行事を楽しみにして、部活動に熱心に取り組んでいると決めつけていることです。

私は、勉強の点数で序列化された社会は望みませんが、友達の数とか部活動に取り組む熱意の度合いで序列化された社会も同様に望みません。

【アニメ】ケンガンアシュラ

原作は未読です。

格闘ものです。序盤はありきたりな感がありましたが、トーナメントになってからは(それもありきたりな展開といえばそうなのですが)、かなり盛り上がってきました。主人公は主人公だから、どんなに苦戦しても最後は勝つのだろうと思ってしましますが、主人公でない二人が激突するとどちらが勝つか予測できないので俄然面白くなってきました。

CGも、すさんだ雰囲気が出ていて作風に合っていたように思います。

放送は、トーナメントの途中で終わってしまいました。当然、二期もあるんですよね?

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えいび

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日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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