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【週刊現代】小選挙区制は失敗なのか?

12月5日号。「検証シリーズ:人はなぜ間違えるのか」の第一回「どうして私たちは小選挙区制なんかに賛成してしまったのだろう」より

小選挙区制が導入されれば、バラ色の未来が待っている。誰もがそう信じていたが、間違いだった。民主党政権は失敗し、自民党の一強支配が続く。過ちを繰り返さないために、自戒を込めて振り返る。


バラ色の未来になるというのは過大な期待で、そうならなかったのは当たりまえです。ただ、なぜ小選挙区制を「間違え」と断じているのか、本文を見てみます。

京都大学名誉教授の中西輝政氏はこう解説する。
「目的は、純粋に政治改革でした。中選挙区制の時代は、選挙区が広い上に派閥間の競争が熾烈だったので、選挙運動に莫大なカネがかかっていました。だから小選挙区制が実現すれば、派閥解消など政治にかかわる問題は解決すると思われたのです。
ただ、現実は違いました。派閥の影響力はなくなったものの、党の独裁体制が生まれてしまったのです。様々な不祥事を起こしながらも安倍政権が7年8カ月も続いたのは、官僚も国会議員も逆らえなくなったからで、根本は小選挙区制導入に由来していたと思います。」


選挙にかかるカネが少なくなったのは事実のようです。現にロッキードやリクルート事件とくらべ最近の贈収賄事件の金額は少なくなっています。これは怪しい筋からの政治への介入が少なくなったことを意味していて、明らかに小選挙区制の長所です。

また、小選挙区制が導入されてから長期政権は小泉純一郎と安倍晋三だけです。むしろ短期政権が続いています。小選挙区制が党の独裁体制を生んで長期政権になるというのは間違っています。

さらに、

「たとえば、小泉政権による'05年の郵政選挙です。この時すでに、小選挙区制による負の側面が表れていました。
当時、小泉内閣は、内閣に従わない候補は、自民党の候補であっても全員クビをすげ替え、刺客まで立てるという暴挙に出た。
これは、党本部がトップダウンで候補者を決め、傘下の議員は逆らえないという、小選挙区制だからこそ起きた事態です」


政党なのですから、党の方針と違う人がその党から出ていくのは当たりまえです。なにが「暴挙」なのか全く分かりません。

「風」さえ吹けば、小選挙区制は猛威をふるい、確かに政権交代は起こる。だが、「風」が吹かなければ、圧倒的多数の与党=自民党の優位は揺るがず、安倍は絶対者として政権に君臨することになる。
どれほどの失態や醜聞を重ねても、立憲民主など野党に「風」が吹かなければ、もはや決して政権交代は起きない。変化を目指した小選挙区制は、何の変化も容認しない「一強政治」を生んでしまったのだ。


有権者の多くが投票してくれる現象を「風」と呼んでいるのですから、『「風」が吹かなければ勝てない』というのは同語反復です。
だいたい、中選挙区制のときは政権交代が起きていなかったのですから、小選挙区制で政権交代が起きにくくなったといは考えられません。

元自民党総裁の山崎拓氏はこう語っています

「立候補する立場からいえば、小選挙区制によって選挙は戦いにくくなりました。中選挙区の時代、私の選挙区の定数は6だったため、15%の票を得られれば勝てたんです。だから、己の信念に基づく政策を押し出し、反対する有権者がいても当選できる余地があった。


これは制度の痛し痒しというところです。たしかに少数意見を切り捨てる小選挙区制は欠点があります。ただ、その反面意見を集約して決定を迅速できるという面もあります。

つまり小選挙区制はほかの選挙制度同様になんらかの欠点を抱えているということです。

制度に問題点があるという認識はわかりますが、失敗だったとまで言うには根拠が足りないように感じました。
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【テレビ】フランケンシュタインの誘惑  「ナチスとアスペルガーの子どもたち」

NHK-BSにて放送

主人公はオーストリアの医師ハンス・アスペルガー(1906~1980)。

従来、自閉症には(A)対人関係の障害(B)パターン化した興味(C)言語・知能の発達の遅れがあるとされてきた。しかしアスペルガーは(A)と(B)は持つが(C)はない種類の症状を発見した。自閉症研究のパイオニアである。

アスペルガーは「医師は全身全霊をかけて、これらの子供に代わって声をあげる権利と義務がある。ひたむきに愛情を捧げる教育者だけが困難を抱える人間に成功をもたらすことができる」と発言したように、それまで社会から顧みられなかったこの症例の子供を擁護した。

しかし、近年発見された資料で、アスペルガーがナチスの安楽死作戦に協力したことがあきらかになる。教育不可能とされた子供を、分かっているだけでも44人を施設送りにし、そのうち37人が安楽死させられている。

1906年:ウィーンで生まれる。父親は中卒だったが教育熱心でしつけに厳しかった。
1925年:ウィーン大学医学部に入学
1929年:ウィーン大学の小児科医になる
1932年:治療教育診療所に配属される。そこは発達障害の子供が送られるところで、子供に自由に遊ばせるという独自の方針だった。そこで興味を持ったことに非凡な才能を示す子供を多く目撃する。
1933年:ヒトラーが政権を掌握。恩師がナチスに入党した関係で、アスペルガーはドイツで研修を受けることになる。
1933年7月:障害者の断種法が制定される。
当時のアスペルガーの日記には「民族全体が熱狂的に一つの方向に向かう。確かに限定的なビジョンであるが献身的で熱意にあふれ厳しい鍛錬や規律を伴いものすごい力を秘めている」とある
1938年3月:ドイツ、オーストリアを併合
1938年10月:特別講演で、ナチスを礼賛し優生学を賞賛した。自閉症児を国家への奉仕に役立てるようにすべきとの考えを示した。これは、自閉症児を役に立つ立たないで分類したことでもある。
1939年9月:第二次世界大戦はじまる
安楽死作戦が始まる。ウィーンではシュピーゲルグルント児童養護施設がその舞台となった。教育不可と診断された子供が送られ安楽死が実行された。死因は「肺炎」と記録されている。
1940年11月1日:ナチス親衛隊員による報告書「アスペルガーは積極的にナチスに逆らうような行動をしたことがない。彼は優生保護法の案件についてナチスの理念に従って行動している」
1945年5月:ドイツ降伏
1946年:ウィーン大学小児科医の院長に。のちに終身院長になる。
1974年:ラジオのインタビュー。ナチス時代の自分を振り返って「私は多くの国家(ナチズム)的なことは受け入れましたが非人道的なことは受け入れることができませんでした。診療所では異常や障害のある子供たちと数多く関わりました。私にできるのはそのような子供たちを彼らの価値において認め愛することにほかなりません。私は子供たちを引き渡すことを拒みました」と述べている。
この発言は、後に発見される資料で虚偽であることが明らかになる。
1980年:没(74歳)
1981年:ロンドンの精神科医ローナ・ウイングが特殊な才能をもつ自閉症の子供に注目。発見者に敬意を示して「アスペルガー症候群」となづけ英語圏に紹介
2002年:ウィーンでシュピーゲルグントの追悼式。ここで最低でも789人が殺されたことが判明している。
2010年:アスペルガーが教育不可とされた子供をシュピーゲルグントに送ったことを証明する資料が発見される。

なお、戦後アスペルガーは自閉症の研究から手をひき、自分の発見を声高に主張することがなかった。ローナ・ウイングがアスペルガーの研究を発掘しなければ埋もれたままだったと思われる。

■感想
この人物のことは知りませんでした。アスペルガーという名前は知っていましたが、発見者の名前からつけられたとは思っていませんでした。

番組でも触れていましたが、アスペルガーがシュピーゲルグントで行われていたことを知らなかったという可能性はなくもありません。子供を役に立つ立たないで分類したのは、現代人の感覚では受け入れにくいですが、当時としては普通だったのかもしれません。優生学はナチスの専売特許というわけではなく程度の差はあれ他の国でもやっていたことですから。

発見された資料について本人の反証がなされないのですから、悪人呼ばわりは酷なのかもしれません。

また、ユダヤ人を絶滅収容所に送ったのは当事者の同意なしに行ったことですが、教育不可とされた自閉症児を施設送りにしたのは保護者の同意があったはずです。施設当事者のみを責めるのもどうかと思います。

【朝日新聞】陰謀論の根底に宗教はあるのか?

11月28日朝日新聞夕刊。文芸評論家・藤田直哉氏の「ネット方面見聞録」。この日は「陰謀論の根底に宗教的伝統」です。

(略) 
 政治史学者リチャード・ホフスタッターは、アメリカは伝統的に「パラノイド・スタイル」の政治文化であったと分析している。常に脅威の存在を感じ、被害妄想(パラノイド)的にその対象を名指す傾向があるのだ。たとえば、フリーメーソンが政府機関を乗っ取ろうとしている、カトリックがアメリカを侵略している、エリートたちが支配しているなどと。そして大衆の熱狂を生み、エリートたちへの戦いを煽る。
 パラノイドの対象は、黒人や先住民などマイノリティーにも及ぶ。これは日本のオンライン排外主義者の主張と構造は同一だ。アメリカの右翼にこのスタイルは顕著で、アメリカが「奪われている」と感じ、取り戻すために戦っているのだという。これは1965年に発表された分析だが、現在にも当てはまる。
 パラノイドの人々が守ろうとしたものは、「民衆の秩序」や、プロテスタントにおける「個人主義と自由の原則」だと言う。エリートも、メディアも、知識人も、権力者も信用できない。であれば、何を根拠にして判断するのか? 自分の心である。心が神とつながっている、だからそれが正しいと考えられる。このような、宗教的伝統と結びついた個人主義や自由の感覚こそが、ポスト・トゥルースや陰謀論の淵源のひとつである。プロテスタントの伝統がない日本でなぜ同様の現象が見られるのかは、改めて分析が必要だろう。
(略)


アメリカには「パラノイド・スタイル」があり、その根底にはプロテスタントの宗教的な感覚が潜んでいるとホフスタッター氏は指摘しているそうです。

アメリカの右翼の排外主義と、日本のオンライン排外主義者と構造は同じだとのいうのが藤田氏の指摘です。

しかし、日本にプロテスタントはほぼないのでなんで同じなのか藤田氏は説明できていません。「改めて分析が必要だろう」などとカッコよく言っていますが、すくなくともここでは説明できていません。

論理に誠実であれば、
”日本にも米国にもパラノイドがいて排外主義を唱えている。しかしそこに宗教的伝統があるというホフスタッター氏の指摘は間違いである”
とか
”米国の排外主義は宗教に関係しているが、日本の排外主義はそれとはまったく別のところからきている”
などとなるはずです。

ホフスタッター氏の言うことは正しく、そして日本でも同じことが起きているといおう自分の指摘も正しい、と決めこんでいるから、おかしな感じになってしまてっています。

【雑記】こんどは「国境なき医師団」

国連WFP(世界食糧計画)からプレゼント付きの寄付のお願いがきたことを記事にしたことがあります。

先日、似たようなのが「国境なき医師団」から来ました。ボールペンとポストカード2枚が入っていました。

ボールペンはWFPのとは違って名前の刻印はありませんでしたが、クルスマス仕様なのか雪だるまやツリーのイラストがあしらったものです。

ポストカードは、ボールペンと同じイラストのと煙突のある一軒家に雪がふりつのり遠くから兎がながめているというイラストです。ただ、このポストカードの紙質が悪いからか同封のボールペンの圧力に負けてひん曲がっていました。とても人には送れません。

安物かもしれませんが、寄付するかわからない人間にまで配るというのは相当なコストがかかります。まったくの無駄遣いです、

「あなたのご支援により・・・」「5000円で100人のマラリア検査」とか「10,000円で300食の栄養治療食」とか書いていますが、嘘でしょう。5000円や10,000円の一部は先進国の裕福な誰かにおくるボールペン代になっているはずです。

組織自体は立派の活動をしているのだとは思いますが、なじめないものを感じます。

他の人がどう思うかは分かりませんが、私は寄付をする気をまったく持てませんでした。

参)【雑記】WFPのノーベル平和賞受賞

【朝日新聞】教育現場の各国比較

11月24日朝日新聞朝刊の教育蘭。「OECD調査にみる日本の現在地 1クラスの人数、平均を超過」を引用します。

 OECDが9月に公表した2020年版の「図表でみる教育」によると、18年の日本の1クラスあたりの児童生徒数は、小学校27人、中学校32人。一方、OECD加盟国の平均は小学校21人、中学校23人だった。
 加盟準備中を含む38カ国のうち比較可能な国のなかでは、日本はいずれも2番目に多かった。小学校では日本、チリ、イスラエル、英国以外の国が25人以下だった。中学校では、コスタリカと日本だけが30人を超えた。
 OECDは、学級規模と学力の相関については否定的な立場をとりつつ、少人数学級のほうが子どもと教員の対話が進むメリットがあるとしている。
(略)
 別の調査では、学校長が教員がデジタル端末を授業に取り入れるための「十分なスキルがある」と答えた学校に所属する生徒の割合は、OECD平均が65%だったのに対し、日本はとくに低い27%。「十分な時間がある」と答えた学校に所属する生徒の割合も、OECD平均が61%だったのに対し、日本はわずか12%だった。
(略)
 長時間労働のわりには、授業で生徒に接する時間は短い――。OECDの調査からは、そんな日本の教員の働き方も見えてくる。比較可能な最新の調査によると、日本の中学校の教員の年間の総労働時間は、ドイツとほぼ同水準。だが、授業時間は日本の方がドイツよりも少なく、総労働時間が少ないフランスやオランダよりも下回った。
(略)



クラスの人数は少ない方が学習効果が高いだろうというのは予想できます。仮に1対1で教えたら学習でつまずくということは起きないと思います。

その反面、児童にとってクラスというのは世界とほぼ同じ意味を持つことも忘れるべきではありません。小学生のころを振り返ると、いっしょに遊ぶ友人というのはクラスの中に限られます。どんなに仲がよくてもクラス替えがあると自然と遊ばなくなります。中学生ぐらいになるとクラスの枠をはみ出た人間関係を築けるようになりますが、小学生では無理です。

そういう小学生の時代にクラスの人数を減らすと、気の合う友人を見つけられないかもしれないのでちょっと可哀想な気もします。


学校長が教員がデジタル端末を授業に取り入れるための「十分なスキルがある」と答えた学校に所属する生徒の割合」の高い順は、韓国・米国・英国となっています。そして日本は極端に低くなっています。

ただし、これは客観的な指標ではなく、学校長の自己採点であることを忘れてはいけません。

したがって、お国柄がずうずうしいほど高い点数になっています(←ヘイトスピーチです!)


各国で教員の指導時間を比べていますが、その前に生徒が指導を受けている時間の比較の方が重要です。

教師の指導時間や事務にかける時間というのは、教員の働き方という意味での問題でしかありません。しかし生徒の授業時間というのは国家・社会の将来にかかわることです。もちろん長ければいいということでもありませんが、重要な指標ではあります。

記事全体が、教員の待遇とか能力というところに力点がかかり過ぎていて、生徒がどういう教育を受けられる環境にあるのかという視点が少ないように思いました。

【テレビ】名探偵ポワロ:第三十四回「エジプト墳墓のなぞ」

原作は短編集「ポアロ登場」の中の「エジプト墳墓の謎」。

しばらく長編原作が続いていましたが、ここから短編原作に戻ります。

今回は「エジプト墳墓のなぞ」で、主な舞台はエジプトです。ツタンカーメン王の呪いの印象を借りてきて、クリスティーには珍しい怪奇趣味です。でも、筆致が明るいせいか、それほど怪奇な雰囲気はありません。

いつも思うのですが一時間弱のドラマなのに金のかけ方が違います。実際にエジプトには行っていないと思いますが、それらしい場所でロケをしてエキストラを雇ってと豪華なつくりです。日本のドラマだったら絶対セットでやるところです。

【テレビ】麒麟がくる 第三十三回「比叡山に棲む魔物」

近年まれにみる面白さの大河ドラマ「麒麟がくる」です。ドラマは、いよいよ信長の上洛、姉川の合戦、叡山焼き討ちなど戦国時代のメインイベントの目白押しです。

朝倉義景、足利義昭、松永久秀などこれまであまりスポットライトの当たっていない人物をも新しい視点で描くなどひと味違っています。今回は比叡山の座主をタイトルどおり”魔物”のように描いて印象に残りました。

ちょっと気になったのは、初回では野盗と土豪の争いという地味なものをドローンまで繰り出した壮大なロケで撮っているのに、姉川の戦いは絵がなく、叡山焼き討ちはしょぼいセットというのはどうしたことでしょう。予算の都合かもしれませんが、お金のかけ方がおかしいように思います。それともコロナのせい?

それと、ドラマではこの時期の光秀はあくまでの足利の臣という立場を守って、信長の家臣になる誘いを断っていました。つまり客将です。にもかかわらず、朝倉攻めの退却戦でしんがりを光秀に命じたのはおかしいように思います。

おそらく後数回で義昭と信長の手切れがくるはずです。そこで光秀の不安定な立場が主なテーマとなるので説明がつくかもしれません。

光秀の謀反の理由として、叡山焼き討ちを命じた信長の無茶苦茶ぶりについていけないと考え始めたというのがありますが、このドラマでは特別叡山に思い入れがあるようには見せていません。そうなると、なぜ、どうなって本能寺の変につながるのでか? とても楽しみです。

【朝日新聞】教育のデジタル化

11月23日朝日新聞朝刊。「柳沢幸雄の教育考・共育考」の「デジタル化怖くない 豊かに学んで、画面を飛び出せ」は教育現場へのデジタル化の問題を取りあげています。

 デジタル化の「黒船」が、教育現場に襲来しつつある。1人1台の端末配布、高校での新たな情報教育、大学入学共通テストに「情報」の新設、教科書も原則デジタル……。
(略)
 デジタル化によって可能になる学習はたくさんある。例えば理科。理科室では不可能だった実験も、動画再生なら一瞬で、目で見えない反応まで写せる。数学も、立体の切断面などは3D画像の方がイメージしやすいし、AIドリルや学習アプリで効率的な自主学習も可能になるだろう。
 先日、学園長を務める北鎌倉女子学園中学・高校の教員に、1教科だけデジタル教科書・教材を使うとしたら何が適しているか尋ねた。1位は理科で3割超、2位は社会で2割。資料や動画素材への期待も大きい。私なら国語だ。一つの言葉で検索し、辞書や別の文章・作品により言葉の世界を広げられる。
 教員の時間の有効利用もはかれる。プリントなどの印刷が不要になり、配布や指示も指1本で行える。生徒と教員の新たなコミュニケーションラインも確立する。授業の最後5分の振り返りのコメントも、一人ひとりが瞬時に提出し、やり取りできる。これにより授業の浸透度を把握できるし、人前での発言が苦手な生徒の意向を知ることもできる。
(略)


デジタル化によって色々な教科で学習方法が変わることが予想されます。理科や社会はもちろん柳沢氏のいうように国語の勉強にも発展的に使えそうです。

私は、そうした発展的な使い方だけでなく、つまづいた生徒を見つけることに活用してほしいと思います。

できない生徒はみんなの前で質問するのも恥ずかしいのでためらいがちです。どこでつまづいたのかも自分ではわからないので復習するのも容易ではありません。1対1の家庭教師につければよいのですが、経済的な点から全員が利用することは困難です。

しかしデジタルを活用すれば、間違えた問題から、どこを理解していなかったのかを指し示すことが可能になるでしょう。人目を気にせず質問できるのも魅力的です。

柳沢氏のような年配の先生がデジタル化に拒否反応を示さず積極的なのは素晴らしいことだと思います。

【介護】無人駅とバリアフリー

11月22日朝日新聞朝刊オピニオン欄。『無人駅とバリアフリーの関係性「好きに乗り降りしたい」』は、無人駅が増えたことで障害者の駅利用が不便になっていることを伝え、いろいろな意見が紹介されています。乗車降車に駅員のサポートを受けていたのに、無人駅を利用する場合は事前に予約をして駅員を配置してもらう必要があります。

無人駅にせざるを得ないのはお金の問題なので仕方ないという面はあります。頼んだら来てもらえるのだからいいじゃないかというのも分からなくもありません。

一方で、障害者がお願いしなければ公共交通機関を利用できないというのはおかしい、というのももっともな意見です。

私は健常者ですが、介護をしているので車椅子を押して電車を利用することがあります。私が介助しているかぎり駅員の助けはいりませんが、仮に車椅子の人だけだったら、かなり乗車降車は難しいでしょう。

ホームまではエレベーターがあるので車椅子だけで移動できそうですが、電車とホームの間は結構間が空いていたり、段差があったりします。自力で通るのはかなり困難だと思います。

熊本学園大の東俊裕教授の意見「まず物理的障壁取り除いて」が私の意見と近いので紹介します。

(略)
 問題は、障害者が使えない構造にしていることです。階段だって、一般の人の身体能力に合わせて段差をつくっておいて、障害者には障壁となる段差を解消する仕組みを十分に提供しないのが今の社会です。
 駅員が手助けすることで利用できる状況というのは、「物理的障壁」を取り除かないまま駅員という人的資源で解決してきたに過ぎません。
 車いすの私が住む熊本県の鉄道会社は、無人駅でも列車の乗務員が車両とホームの間にスロープをかけてくれるので、事前に連絡する必要はありません。ただ、それもホームにたどり着けるから可能なのです。
(略)


駅員がいるかいないかの問題ではなく、「物理的障壁」があることが問題なのです。「物理的障壁」さえなければ駅員はいなくてもかまわないのかもしれません。

【時事問題】コロナ対策

11月19日朝日新聞の投書欄に、フランス在住の無職の女性(38)(元々日本人でフランス人に嫁いだと推測してます)の「コロナとの共生 日仏の差実感」を引用します。

新型コロナウイルスと私たちが共存するようになって、そろそろ1年になろうとしている。
私の住むフランスでは現在2回目のロックダウン(都市封鎖)中。人々のストレスは1回目より深刻だ。1回目では、マスクをしてあいさつのキスを避けると「なんで?コロナが気になるの?」と露骨に嫌な顔をされた。マスク着用義務や自宅から1キロ以内の行動制限など、個人の「自由」が奪われることへの強い反発。おのおのが「権利」を主張し、決まりが守られない中、罰金金額も上がり、怒りも広がっている。
この夏、日本に一時帰国した。隠れるようにして日々を過ごした。東京ナンバーの車には「私は山梨県内に住んでいます」というステッカーが貼ってあった。都道府県別に感染者数が公表され、お互いに監視しあうかのような日本。1日5万人以上の感染者が出ても、みんなで集まり反ロックダウン運動をするフランス。どこにいても誰にとっても、このウイルスとの共存生活は簡単ではない。ストレスがおかしな方向へ向かわないよう願うばかりである。


欧州ではロックダウンで新型コロナを封じ込めようとしましたが、日本では法制度上ロックダウンはできませんでした。そのため国民へのお願いのようなあやふやな対策になりました。

結果的には欧州はボロボロになりましたが、日本騒いでいるわりに大した被害を受けていません。

そのため、日本人の規範意識の高さたたえるという面もありましたし、同調圧力の高い社会だと批判する声もありました。

こうした考察は重要だと思います。この投書もそういう角度からのものです。しかし、この投書から別の面も考えることができます。

つまり、欧米と日本の生活習慣の違いを比較すべきではないかということです。

投書でもわかるように、フランス人はロックダウン中でもキスやらハグやらをする人たちです。それがいいか悪いかではありません。そういう人たちなのです。

それぞれの政府がどういう対策をとったかの比較も重要ですが、それぞれの国民が実際にどういう振る舞いをしていたのかの比較も今後の感染症対策には必要だと思います。

また、日本の同調圧力はコロナ対策にのっとった(あるいはそれを過激化した)方向に走ったのに対して、フランスでも同調圧力自体は存在しながら、それはコロナ対策に反する方向に走った(あいさつのキスを強要しあった)ということだと思います。

日本には同調圧力があってフランスにないということではなく、方向が違うだけに見えます。

【朝日新聞】ランキングに一喜一憂

11月19日朝日新聞朝刊の社会面。「ニュースQ3」のコーナー。『「我が県は」、魅力度ランキングにやきもき』 を引用します。

 調査会社が毎年発表する「都道府県魅力度ランキング」をめぐり、一部の県がやきもきしている。初の最下位に沈んだ栃木県では知事選の論点になる事態に。「魅力度」って測れるものですか。
(略)
(調査したブランド総合研究所)の田中章雄社長(61)は「誰よりも順位を気にしているのは自治体自身」と言う。自治体職員から「うちの点数を教えてほしい」という問い合わせも多数ある。
(略)
観光とメディアが専門の北海道大学の岡本亮輔准教授は(略)上位の北海道や京都、沖縄などに対し、下位が目立つ北関東は「首都圏に似ている」と受け止められやすい。「ランキングを上げたからといって観光客や住民が増えるわけではない。ルールがわからないゲームに振り回されず、自分たちに合ったPRをしていくのがよいでしょう」と話す。
(池田拓哉、貞国聖子)


記事は「魅力度ランキング」に一喜一憂している自治体を取り上げています。そして北海道大学の岡本准教授の的確な指摘で記事を締めています。

私も岡本氏の指摘に全面的に賛成です。おそらく取材した記者もそう思っていることでしょう。

そこで思い出すのが「男女平等指数」とやらのランキングです。

これもたいがい「ルールがわからないゲーム」です。一例をあげれば、この指数は下院(日本では衆院)の国会議員の女性割合を指標にしていますが、上院(参院)は入れていません。なんで上院を入れないのか分かりませんが、おそらく入れると都合の悪い国があるからでしょう。

意味のわからない指標に振り回されるべきではないと強く思います。

【朝日新聞】ハンコ業界

11月15日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「フォーラム」のコーナーで「脱ハンコ」を取り上げています。その中から、全日本印章業協会・福島恵一副会長の「忍耐 なくす議論、拙速」を引用します。

(略)
 ただ、行政のデジタル化が進まないからといって、ハンコを悪者にするような発言や行動を閣僚たちが繰り返すのはいかがでしょうか。急にハンコをなくそうという今回の議論はあまりに拙速です。
 別にデジタル化に反対しているわけではありません。一番の問題はペーパーでしょう。紙がオンライン化を阻んでいるのであって押印が最大の阻害要因ではない。紙をなくして行政システムのデジタル化を淡々と進めればいいだけで、なぜそこに「脱ハンコ」という言葉が必要なのか、その真意がわかりません。
 文化として残れといわれたら、業界はもうやっていけません。零細業者が多い全日本印章業協会の協会員は現在約900。この約40年で5分の1以下に減っています。ペーパーレスが進み、人口減少で販売本数は減り、後継者難で苦しい。そこに今回の脱ハンコが追い打ちをかけています。
(略)



「紙がオンライン化を阻んでいるのであって押印が最大の阻害要因ではない」という主張は意味がわかりません。

紙をなくしてデジタルデータにすることがデジタル化ということです。阻んでいるのはハンコを含めたいままでの慣習であって紙そのものではありません。

コロナ禍の中でも、ハンコを押すためにわざわざ出勤する人がいました。ハンコの習慣がデジタル化の障害になっているのは間違いありません。


橋がなかった川に橋をかけたら川越人足は失職しました。郵便制度が整ったら飛脚はいなくなります。彼らは、おそらく別の職をみつけたり郵便屋に転職して頑張って生きていったのでしょう。

ハンコ業界だって同じです。社会のニーズを満たさなくなったら形をかえて生き残りを図るか、別の業界に転職するかしかありません。

政治家に文句をいうことではありません。

【ニューズウィーク日本版】トランプ支持者の理由

ニューズウィーク日本版11月24日号。「Tokyo Eye」のコーナー。ジャーナリストのトニー・ラズロ氏の「遠くの共和党支持者より近くの日本人」を引用します。トニー・ラズロ氏は米国生まれで日本在住です。近所に住む物知りの年配者の友人との話です。

(略)
先日も、僕が何か口にする前に、この友人はあきれた顔で「自掘墳墓」という四文字(「墓穴を掘る」に類する中国のことわざ)を僕に見せてきた。唐突のことではあったが、何を言いたいのかはだいたい見当がついた。その日は11月4日---アメリカで大統領選が展開されていた日。あるいは友人に言わせれば、アメリカの有権者が自分の首を絞めていた日だ。
彼が問題視していたのは、バイデン勝利かトランプ勝利かということより、そもそも両者が接戦になっていたという事実だ。なぜトランプが率いる共和党に対する完全かつ圧倒的な否認にならなかったのか?
トランプは負けた。しかし、7000万人以上が彼を次期大統領として選択した。パンデミック(世界的大流行)に対する失策を考えただけでも、これだけ多くの人が変わらず共和党を支持しているのは確かに変だ。自分のすぐ近くで人が死んでいっているのに「現状維持」に票を投じる?
(略)


ラズロ氏はトランプ支持が7000万人以上もいたことにご立腹です。その理由として、「政治家にのレトリックや大企業の宣伝力にだまされている」とか、自分の共同社会を壊したくないからとか、習慣で投じているとかを挙げています。

要するにものを考えていない奴らがトランプを支持したのだ、という結論です。

政治運動家だったらそれでもいいのかもしれませんが、ジャーナリストと名乗っている以上、トランプ氏が「完全かつ圧倒的な否認にならなかった」理由を真摯に考えるべきです。トランプ支持者が馬鹿だから、で片づけるべきではありません。

だいたい米国での新型コロナの死者は100万人あたり776人です。とてもではありませんが「自分のすぐ近くで人が死んでいっている」状況にはありません。欧州の新型コロナの被害は米国と似たようなものです。トランプ大統領の政策だけに原因を求めるのは間違っています。

余談ですが「自掘墳墓」という四文字熟語は初めて見ました。知らないのは恥なのかと思って慌てて調べましたがどうやら日本には流入していない言葉のようでした。

【世論調査】朝日世論調査―質問と回答〈11月14、15日調査〉

11月17日朝日新聞朝刊に世論調査の結果が発表されていました。

(数字は%。小数点以下は四捨五入。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、10月17、18日の調査結果)

◆今の政治などについてうかがいます。あなたは、菅内閣を支持しますか。支持しませんか。
 支持する56(53)
 支持しない20(22)
 その他・答えない24(25)

◇(「支持する」と答えた人に)それはどうしてですか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
 首相が菅さん16〈9〉
 自民党中心の内閣18〈10〉
 政策の面21〈12〉
 他よりよさそう44〈24〉
 その他・答えない1〈1〉

◇(「支持しない」と答えた人に)それはどうしてですか。(択一)
 首相が菅さん10〈2〉
 自民党中心の内閣32〈6〉
 政策の面37〈7〉
 他のほうがよさそう16〈3〉
 その他・答えない6〈2〉

◆あなたは今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
 自民党39(39)
 立憲民主党6(6)
 公明党4(3)
 共産党2(3)
 日本維新の会2(2)
 国民民主党0(0)
 社民党1(0)
 希望の党0(0)
 NHKから国民を守る党0(0)
 れいわ新選組0(0)
 その他の政党0(0)
 支持する政党はない40(41)
 答えない・分からない6(6)

◆仮に今、衆院選挙の投票をするとしたら、あなたは、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか。(択一)
 自民党45(46)
 立憲民主党12(12)
 公明党6(5)
 共産党4(4)
 日本維新の会6(9)
 国民民主党1(2)
 社民党1(1)
 希望の党0(0)
 NHKから国民を守る党1(1)
 れいわ新選組1(2)
 その他の政党2(1)
 答えない・分からない21(17)

◆「日本学術会議」についてうかがいます。会員を選ぶにあたって、菅首相は、学術会議が推薦した学者の一部を任命しませんでした。あなたはこのことは妥当だと思いますか。妥当ではないと思いますか。
 妥当だ34(31)
 妥当ではない36(36)
 その他・答えない30(33)

◆日本学術会議が推薦した学者の一部を任命しなかった理由について、あなたは、菅首相の国会での説明に納得できますか。納得できませんか。
 納得できる22
 納得できない49
 その他・答えない29

◆あなたは、新型コロナウイルスを巡る、これまでの政府の対応を評価しますか。評価しませんか。
 評価する46(49)
 評価しない40(37)
 その他・答えない14(14)

◆政府は、旅行代金の割引などで観光を支援する「Go To トラベル」の期間を延長する方針です。あなたは、「Go To トラベル」の延長に賛成ですか。反対ですか。
 賛成37
 反対51
 その他・答えない12

◆新型コロナウイルスの感染拡大で、あなたは、生活が苦しくなる不安を感じますか。感じませんか。
 感じる56(52)
 感じない42(46)
 その他・答えない2(2)

◆今度の年末年始の過ごし方についてうかがいます。初詣について、あなたはどうすると思いますか。(択一)
 正月三が日に行く13
 正月三が日を避けて行く35
 初詣に行く予定はない50
 その他・答えない2

◆あなたは、今度の年末年始に帰省や旅行を計画していますか。計画していませんか。
 計画している11
 計画していない88
 その他・答えない1

◆核兵器の開発などを全面的に禁じる「核兵器禁止条約」が、来年1月に発効することになりました。日本はこの条約には参加しません。あなたは、核兵器禁止条約に日本が参加する方がよいと思いますか。参加しない方がよいと思いますか。
 参加する方がよい59
 参加しない方がよい25
 その他・答えない16

◆安全保障関連法が成立して今年で5年になりました。あなたは、集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法に、賛成ですか。反対ですか。
 賛成46
 反対33

 その他・答えない21

◆NHKは国の会議で、テレビを設置した家庭などに対し、NHKへの届け出を義務づける要望をしました。あなたは、テレビ届け出の義務化に賛成ですか。反対ですか。
 賛成24
 反対63
 その他・答えない13

◆NHKの受信料について、あなたはどのように感じていますか。(択一)
 妥当だ28
 高い63
 安い2
 その他・答えない7
   ◇   
〈調査方法〉コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、14、15の両日に全国の有権者を対象に調査した。固定は有権者がいると判明した1212世帯から623人(回答率51%)、携帯は有権者につながった1994件のうち924人(同46%)、計1547人の有効回答を得た。


この世論調査が私のところにきたと想定して回答してみます。

>◆今の政治などについてうかがいます。あなたは、菅内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持も不支持もしません。様子見です。

>◆あなたは今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
支持政党はありません。
事実上の解党にむかう社民が1ポイントを稼いでいます。目立つことがあったからでしょうか? それとも純血化した福島社民党で息を吹き返すのでしょうか?

>◆仮に今、衆院選挙の投票をするとしたら、あなたは、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか。(択一)
日本維新の会でしょうか。別に支持しているわけでもないですが、バランスをとる意味でです。

>◆「日本学術会議」についてうかがいます。会員を選ぶにあたって、菅首相は、学術会議が推薦した学者の一部を任命しませんでした。あなたはこのことは妥当だと思いますか。妥当ではないと思いますか。
問題を感じません。

>◆日本学術会議が推薦した学者の一部を任命しなかった理由について、あなたは、菅首相の国会での説明に納得できますか。納得できませんか。
納得しています。個々人の事情を説明すべきではありません。

>◆あなたは、新型コロナウイルスを巡る、これまでの政府の対応を評価しますか。評価しませんか。
諸外国とくらべて比較的うまくいっているのは事実です。評価します。

>◆政府は、旅行代金の割引などで観光を支援する「Go To トラベル」の期間を延長する方針です。あなたは、「Go To トラベル」の延長に賛成ですか。反対ですか。
旅行業界の現状がわからないのでなんとも言えませんが、ずっと「カンフル注射」をうち続けるわけにはいかないでしょう。

>◆新型コロナウイルスの感染拡大で、あなたは、生活が苦しくなる不安を感じますか。感じませんか。
感じません。

>◆今度の年末年始の過ごし方についてうかがいます。初詣について、あなたはどうすると思いますか。(択一)
寝正月です。

>◆あなたは、今度の年末年始に帰省や旅行を計画していますか。計画していませんか。
していません。

>◆核兵器の開発などを全面的に禁じる「核兵器禁止条約」が、来年1月に発効することになりました。日本はこの条約には参加しません。あなたは、核兵器禁止条約に日本が参加する方がよいと思いますか。参加しない方がよいと思いますか。
どちらでもいいです。参加することにも不参加にも意義を感じません。

>◆安全保障関連法が成立して今年で5年になりました。あなたは、集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法に、賛成ですか。反対ですか。
賛成です。
5年前の数字は

>◆安全保障関連法についてうかがいます。集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法に、賛成ですか。反対ですか。(前回は「安全保障関連法案に…」と聞いた)
 賛成 30
 反対 51


でしたので、明らかに賛成が増えています
参)【世論調査】朝日新聞:9月12日、13日実施

>◆NHKは国の会議で、テレビを設置した家庭などに対し、NHKへの届け出を義務づける要望をしました。あなたは、テレビ届け出の義務化に賛成ですか。反対ですか。
反対です。
国営放送でないなら(一般の企業だというなら)、届け出義務化などあってはなりません。

>◆NHKの受信料について、あなたはどのように感じていますか。(択一)
こう訊かれると、たいていは「高い」と答えます。実際そうなってます。こういう質問には意義を感じません。

【テレビ】名探偵ポワロ:第三十三回「愛国殺人」

原作は同名の長編。

章のタイトルにマザーグースを使っていますが、いわゆる”童謡殺人”ではありません。なんでマザーグースを持ってきたのか作者の意図は不明です。

クリスティーの本格推理の作品は明白な駄作はありません。ただそのクリスティーの諸作品の中では、私はこの「愛国殺人」には辛い点をつけています。

まず、重要ではない登場人物が多すぎます。それに、重要人物ではないモブキャラも多いのですが、そのモブっぽい描き方のキャラの中に結構重要な役回りの人がいるので、ちょぴりアンフェアな感じがしました。

また、事件関係者が偶然同じ歯医者にかかっている説明もありません、歯医者の秘書を追いはらうためには個人的な情報が必要なのですが、犯人はどうやってそれを手に入れたのかの説明もありません。

それでも、歯医者での犯行方法や、インド帰りのご婦人が銀行家に「あなたの奥さんの友達です」と挨拶した裏の意味など、はっとさせられるところがあるのはクリスティーらしいところです。

ドラマでは、冒頭からネタばれになりかねないシーンをつぎつぎと見せる驚くべき構成でした。登場人物も思いっきり削除して見やすくなっています。

ただ、犯人を指摘する場面は、原作ではポワロと一対一だったのが、ドラマでは関係者を全員集めて、と変えています。この犯人は公益のために自分の殺人を見逃すようにポワロに頼むのですが、殺人は絶対に許さないという哲学のポワロはそれを拒否します。

これは最終巻「カーテン」につながる思想で重要なのですが、ドラマのように大勢の中では交渉もなにもありません。関係者全員がそろっていて、さらに警察も同席でしいるのですから。ここは原作が勝っています。

【時事問題】社民党分裂

かねてから噂のあったとおり社民党が分裂しました。4人の国会議員のうち3人が出ていくとのことですので、社民党に残留する部分は溶解していくことでしょう。

JIJI.COMより引用します。

 「先輩方が築いた遺産を全て食いつぶしたのはあなただ」。14日の社民党臨時党大会で、照屋寛徳衆院議員(衆院沖縄2区)が福島瑞穂党首を面罵する場面があった。かねて照屋氏は福島氏の党運営に批判的で、日頃の不満が爆発した形だ。
 立憲民主党への合流に反対する福島氏がまず「総選挙勝利を実現したい」とあいさつ。合流に賛成の立場の照屋氏は質問に立つなり「心底むなしい、悲しい」とばっさり。「総選挙を勝利するには、あなたが衆院にくら替えして立候補しなさい」と参院比例代表で当選を重ねてきた福島氏に、衆院へのくら替え要求を突き付けた。
 これに対し、福島氏は答弁で「私のみが社民党を食いつぶしてきたと言われるのは極めて残念だ」と反論。ただ、くら替えについては「社民党を再生するために頑張って恩返ししたい」と述べるにとどめた。


照屋氏の言い分はちょっと分かりづらいものがあります。動画でも見てみましたがやはり分かりません。

福島氏が党首だった時代に社民党(社会党)が衰退したのは事実ですが、それを福島氏だけの責任にするのは疑問があります。福島氏が独裁的に運営してきたわけでもないでしょうし、福島氏を党首に選んだのは党全体でです。

現実的に考えて社民党の中で福島氏の知名度が群を抜いていました。福島氏が党首でなければここまで持ちこたえることもできなかったと強く推測できます。

照屋氏は、福島氏は衆院に鞍替えしろ、と言い張っていますが、無理に衆院に出て落選する可能性もあります。さらに、参院に出す後任も福島氏ほどの知名度がなければこれまた落選する可能性があります。これでは元も子もありません。

個人的な意趣で衆院鞍替えを言っているようにしか聞こえません。

歴史のある党なのに、実にみっともない終焉を迎えてしまいました。

【朝日新聞】「ドラフト指名から外れた君へ」

11月13日朝日新聞投書欄。滋賀県の高校教師(64)の「ドラフト指名から外れた君へ」を引用します。

プロ野球のドラフト会議は今年も、悲喜こもごものドラマを生んだ。私が北大津高(大津市)にいた2004年、中西健太郎がダイエーに指名されたときは、甲子園出場時に匹敵する空気が学校を包んだことを思いだす。今年も、勤務する学校にスカウトがあいさつに来ていて、生徒が指名される可能性があった。
会議の前から記者会見場を設け、新聞・テレビ数社に待機してもらう。本人とともに「その時」を待ったが、結局指名されなかった。周囲からは、選手にかける言葉もない。残酷である。生徒は気持ちを切り替えて、進学先を探す、と言う。
毎年、指名選手たちが歓喜の声を爆発させる傍らで、彼らの何倍もの選手が同じ残酷な体験をする。その選手らにエールを送りたい。その悔しさをバネに精進を重ね、何年か後に指名される日を夢見て歯を食いしばって頑張れ、と。
(略)


この先生は気づいていないみたいですが、指名されなかった生徒がさらし者になったのは学校の責任です。

どんなにプロ野球が人気でも、大勢いる生徒の一人の就職に過ぎません。記者会見場を設けたり、マスコミを待機させたりするのは、学校のやるべきことではありません。

本来、こうした「雑音」は生徒たちの学校生活の邪魔になるからと排除するのが教師の役割なのに、この学校は真逆のことをしています。

「エールを送りたい」などと美談っぽくまとめていますが、恥をかかせたのは自分たちだと少しは反省してもらいたいものです。

【朝日新聞】どう思いますか:“国勢調査”

11月11日の朝日新聞朝刊の投書欄。毎週掲載の、投書に対する反響の投書を載せる「どう思いますか」のコーナー。テーマは”国勢調査”です。一般人の投書はそれぞれの実情を訴える内容で面白いのですが、識者からの意見を引用します。東京外国語大学大学院特任教授・佐藤正広氏の「自分たちも使う意識と教育必要」です。

例えば、学校や高齢者施設を造る際に、どの地域に何歳の人がどんな割合で住んでいるかという情報は不可欠です。そこを明らかにできるのが国勢調査。住民基本台帳で代替可能ではという声を聞きますが、転入転出の届け出をせずに引っ越す人がいるため、正確な人口が把握できません。
(略)
調査への意識は「国家への一員だ」と積極的に協力した100年前から大きく変わりました。プライバシーを暴かれ面倒なだけとの感覚は強くなっています。住環境の変化で、調査員が訪問しづらい問題もあります。前回調査の回収率は86.9%。日本に住むすべての人が対象の「全数調査」といえるのか疑問です
(略)


調査員の経験者からは、不在の人が多くて苦労したとか町内会の仕事として安価で強制してこられて迷惑したとかの苦情の投書が来ています。

こんな国勢調査なんてやめてしまえばいいではないか、というのはもっともな意見なのですが、それに対して佐藤氏は、住民基本台帳では正確ではないので政策の立案に使えない、だから国勢調査は必要、と反論しています。

しかしその舌の根も乾かぬうちに、100年前と意識が変わり回収率は86.9%だと告白しています。

だったら国勢調査だって「正確な人口が把握できません」じゃないですか?

無理な理屈で必要性を訴えるのを聞くと、国勢調査というのは利権の温床じゃないかという気がふつふつと湧いてきます。

参)
【時事問題】国勢調査
【時事問題】国勢調査員のバッグ


【朝日新聞】「問われる権力取材」

11月11日朝日新聞朝刊「あすへの報道審議会 問われる権力取材」です。パブリックエディター(PE)(朝日新聞に提言をする外部委員)と編集部委員の責任者の議論の場で、東京高検検事と朝日新聞社社員の賭けマージャン問題について語り合っています。

小松理虔PE:東京高検検事長(当時)と朝日新聞社員らによる賭けマージャン問題は、読者の信頼を大きく裏切った。読者からは「権力との癒着だ」「賭けは違法行為」「緊急事態宣言中の行為であり不適切」など様々な批判があったが、結局、何が一番いけなかったと考えているのか。
 角田克・執行役員編集担当兼ゼネラルマネジャー:取材とはかけ離れた意味のない接触をし、読者の信頼を失墜させたことだ。
 坂尻信義・ゼネラルエディター兼東京本社編集局長:社員は、定年延長問題で渦中にいる検事長から情報を引きだそうとするのではなく、私的なつきあいでマージャンをしていた。これが世間からどう見えるかという想像力、自分が報道機関の一員であるという自覚が欠落していたと言わざるを得ない。
(略)


小松PEは、朝日新聞はどこがまずかったと考えているのかを分析的に問いかけています。
-権力と癒着することが問題なのか
-賭けが違法行為だから問題なのか
-新型コロナの自粛期間に集まったのが問題なのか
と例示し、どれがいけないのかを訊いています。

しかし、角田氏も坂尻氏もこの質問に正面から答えていません。読者があるいは世間が、苦情を言ってきたから駄目なんだ、というだけです。まるでものを考えていないのと同じです。

それに「取材とはかけ離れた意味のない接触」なら、単に友人と賭けマージャンをしただけで新聞社とは無関係な私的な行為ということです。私的な行為を勤め先の朝日新聞がとがめるというのはおかしなことです。

取材対象のふところに飛び込むのがいけないとは思いません。賭けは違法ですが、社会通念を超えた額の賭け金でもなく、これが悪いなら世の中脱法者だらけになります。コロナの自粛期間であっても友人宅にあるまることまで制限していたわけではありません。

私にはなにがいけなかったのかさっぱり分かりません。

具体的に何がいけないのか問い詰められると答えられません、というところでしょうか?

【ニューズウィーク日本版】人生相談のコーナー

ニューズウィーク日本版11月17日号の人生相談のコーナーより引用します。
Q;5歳の息子が警官に夢中です。制服もパトカーも警察犬も大好きで、「大きくなったらおまわりさんになる」とみんなに言います。

通りで警官を見つけると、駆け寄って挨拶します。私たちが暮らしているのは白人しかいないような住宅地なので、警官も気さくに息子の相手をしてくれます。彼らはたいてい暇そうですし、息子がパトカーを触ったり制服をじろじろ見たりしても気にしません。
こんな息子の憧れがとても心配です。息子は警官のことを、優しい正義の味方だと思っています。でも、もちろん私たちが裕福な白人だから、そう思えるのです。このところ相次いでいる事件が示すように、多くの人にとって警官は正義の味方でないという現実を、どう教えたらいいでしょう。
今まで息子の憧れを強く抑えつけるようなことはしませんでした。警官になるのが夢だと言えば、人のためになる他の仕事(救急車の運転手とか)をさりげなく薦めました。ハロウィーンに警官の制服を着たいと言ったときも、別の仮装をするよう、やんわり促したくらいです。でも、そろそろ警察の実態についてきちんと話すべきだと思うのです。アドバイスをいただけますか。---憧れ恐怖症の母


実に馬鹿げた相談です。5歳の子供の将来の夢なんて、ニコニコ聞いていればいいだけです。たとえば、医者になりたい5歳の子供に向かって、医療現場の過酷さをどう説明しようか悩む親なんてただの馬鹿です。

なんでこんな相談をしているのか想像しますと、自分はリベラルな白人だ、と言いたいだけではないでしょうか。

”自分は裕福な白人で、そういう人しかいない住宅街に住んでいる。でも人種偏見にも敏感な進歩的なの女性なのヨ”という具合です。

さて、これに対する回答もなかなかぶっ飛んでます。

A:息子さんがまだ人種や階級やジェンダーによる不平等を知らないなら、そこから話を始めましょう。社会にはびこる人種差別や格差や性差別について説明した上で、警察がそうした不平等を維持することに関わっていることを伝え、暴力を行使できる彼らが正義の味方であるケースは実はとても珍しいことを教えましょう。
これからも消防士や看護師など本当の意味で社会のためになる職業に関心が向くよう、息子さんに働き掛けてください。消防士や看護師にも悪い人はいます。でも消防士は警官と違い、弱者を傷つける職業ではありません。5歳児には難しい話だと思えるかもしれませんが、大丈夫、きっと理解できます。こういう話をしようとしているだけでも、あなたは立派です。---ジャミラ・ルミュー(文化評論家)


たしなめるどころか、警察は正義の味方でないことを説明しろ、とアドバイスしています。

それにしても、「暴力を行使できる彼ら(警官)が正義の味方であるケースは実はとても珍しい」とジャミラ・ルミュー氏が本気で思っているなら、ルミュー家に不審者が押し入ってきても警察なんかには助けを求めないつもりなのでしょうか?

ただ、相談者が一番言ってほしかったであろう言葉、すなわち「あなたは立派です」をきちんと書くあたりは、さすがつぼを心得ています。

【テレビ】名探偵ポワロ:第三十二回「雲をつかむ死」

原作は同名の長編。

今週も長編なので拡大版です。原作に合わせヘイスティング大尉やミス・レモンが登場しません。

ただキャラクターは原作そのままではなく、職業を美容師からスチューワーデスにかえたり、登場しない人がいたりとかなり整理してます。そのためなのか、いつもの長編原作は端折り気味なのですが、これは割と見やすくなっています。

本編のヒロインの名はジェーン・グレイで、ドラマの中で言及されていましたがイギリスには同名の女王がいました。ジェーン・グレイ女王は9日間だけ即位した後、17歳で斬首という悲劇的な一生を終えています。ただ、作中世界で名前をつけたであろうジェーンの親は、そういうことは気にしていないみたいです。

小説だと英仏を結ぶ飛行機内の様子とか座席の距離感がピンとこないのですが、映像でみるとよく理解できました。

【朝日新聞】気象庁のホームページに広告があってはいけないのか?

11月8日朝日新聞朝刊オピニオン欄。社説余摘のコーナー。社会社説担当・前田史郎氏の「不慣れな金稼ぎで失うもの」を引用します。

(略)
 少しでも効率よく仕事を進め、経費を節約する。そんな流れの一環ということだろうか。気象庁がホームページ(HP)に、広告を掲載するという話だ。
 同庁は9月15日に掲載を始めたものの、不適切な広告があったとして中止した。運用方式を見直し、再開にむけ準備中という。だが、役所による不慣れな金稼ぎに首をかしげる気象関係者は少なくない。
 同庁の今年度の当初予算は約237億円。減少傾向にある上、気象衛星やレーダーなどの維持・更新に巨額のお金がかかる。一方で同庁HPは年間の閲覧数が約79億ページビューに上る。これを売りに年8700万円の広告収入を得てHP運営費にあてる計画だ。
 防災情報の要である同庁HPの存在意義は高まっている。私自身、警報や台風の進路など、重要な情報を何度もここで確かめる。
 そんな視野の一角に、全く関係のない広告が飛び込んできたら……。しかも自分の関心が高い商品だったら、思わずクリックする可能性が十分にある。
 「今すぐ命を守る行動」を呼びかけながら広告を表示するのはおかしくないか。ある同庁OBは「大雨や津波の情報をPRと一緒に流すなんてあり得ない」と憤る。同感だ。防災に必要な予算なら税金で賄うのが筋だ。
(略)


気象庁のホームページに広告が表示されることについての批判です。

実際に広告されたのは怪しげな商売だったようで、こうしたものを載せるのは私も問題だと思います。

しかし、批判者の論点はどうもそこにはないようです。どんな広告だって載せてはいけないそうです。

曰く『「今すぐ命を守る行動」を呼びかけながら広告を表示するのはおかしくないか』。曰く『大雨や津波の情報をPRと一緒に流すなんてあり得ない』。

おかしな意見だと思います。

気象庁のホームページを見る人の全員が危険な状態にいるわけではありません。まともな商品なら広告が表示されたって何も不都合はありません。

「防災に必要な予算なら税金で賄うのが筋だ」そうですが、そんな筋論で予算が増額できるはずがありません。

稼げるところで少しでも稼いで経費削減に務めるのは当然です。

納税者としてはそういう感覚の役人を支持します。

【時事問題】米大統領選の勝者総どり方式

米国の大統領選は、各州ごとで一位を取った候補がその州に割り当てられた数の選挙人を総どりして、全体で過半を占めたものが勝者となります。このため、総得票数が多くても負けてしまうという”矛盾”も指摘されています。

しかし、私が米国人になったという想定で想像を膨らませると、直接大統領を選出するのだと自分の投票価値が億分の一にしか感じられないものが、州という中間物を挟むことで参加している気分が増すような気がします。

さらに、州ごとの帰属意識が感じられてきます。日本でも東京五輪のマスコットを決めるのに、小学生が学校ごとに候補を決めて多数決を取りました。子供が直接選挙で選ぶより気分的に盛り上がったのではないかと思います。

要するにお祭り気分です。

日本の選挙では棄権しているような人たちが、米国の大統領選挙のニュースに夢中になるのは、こういうお祭りっぽいところがあるからかもしれません。

【朝日新聞】17歳が74歳に噛みつくのは?

11月6日朝日新聞の記事『グレタさんトランプ氏に「落ち着け」 同じ表現でお返し』を引用します。

 米大統領選で、トランプ大統領が「開票を止めろ」とツイートを繰り返していることに対し、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(17)が5日、「落ち着けドナルド」と、昨年、トランプ氏がグレタさんをくさしたのと同じ表現でたしなめた。
 グレタさんはトランプ氏の投稿にリツイートする形で「とてもばかげている。ドナルドは怒りのコントロールに取り組み、友達と古い名作映画を見に行かなければならない。落ち着けドナルド、落ち着け!」と投稿した。
 気候危機を訴えるグレタさんにとって、気候変動に懐疑的で米国をパリ協定から脱退させたトランプ氏は因縁の相手。グレタさんが昨年12月、米誌タイムの「今年の人」に選ばれた際、トランプ氏はツイッターに「とてもばかげている。グレタは怒りのコントロールに取り組み、友達と古い名作映画を見に行かなければならない。落ち着けグレタ、落ち着け!」と投稿していた。今回はそれをそっくりそのままお返しした形だ。


開票中のトランプ大統領の醜態にはあきれるばかりです。”票をきちんと数えろ”と主張するならわかりますが、”開票を止めろ”というのは民主主義国家の政治家にあるまじき発言です。

この機に同じ言葉を投げかえしてやれ、という気分は分からなくもありません。

したがって、そのこと自体でグレタさん(「トゥンベリさん」じゃなくて「グレタさん」でいいの?)を非難するつもりはありません。

しかし、マスコミが面白がってニュースにするのは考えものです。トランプ氏がどれだけおかしかろうが、17歳の子供が70過ぎの大人にむかって”落ち着け!”はないでしょう。

自分のファンの間だけならまだいいかもしれません。しかし、マスコミが報じると拡散力が違います。こういうのは子供のこれからの長い人生にとって良いことだとは思えません。

マスコミは自制すべきです。

【テレビ】名探偵ポワロ:第三十一回「ABC殺人事件」

原作は同名の長編。

頭文字がAの土地で頭文字Aの人を殺し、次に頭文字Bの土地で頭文字Bの人を殺す、という連続殺人事件です。

後年発達する警察小説とかサイコキラー小説みたいな筋立てですが、伝統的な本格推理小説としてまとまっています。その意味で特異な作品だと言えます。

このテレビシリーズは短編を1時間弱のドラマにした場合は結構引き延ばさないとならないのですが、長編のドラマ化は2時間弱の尺ですが結構端折っています。細部の面白さがなくなったのは残念です。特にこの事件の場合は犯人のキャラ自体に面白さがあるわけではありませんので、絵的にはえません。

これまでのテレビシリーズでは、ヘイスティング大尉とミス・レモンとジャップ警部がレギュラーとして基本的に出ずっぱり原作とは別の世界設定でした。レギュラー陣が出ない場合も、休暇だのなんだのと理由付けをしています。しかし今回はなぜか原作に準拠し、ミス・レモンがまだ出てこない設定でした。ミス・レモンをからませると足りない尺がさらに足りなくなるからでしょうか?

舞台はイギリス中のいろいろな場所なのですが、土地土地の風景を見せるわけでもありません。競馬場の場面はありましが、それくらいです。

原作小説は有名ですが、題材的に映像向きでないのかもしれません。

【朝日新聞】「徴用工問題 協議加速し危機回避を」

11月4日朝日新聞社説「徴用工問題 協議加速し危機回避を」を引用します。

 戦時中の徴用工をめぐる問題で、韓国の司法が日本企業に賠償を命じる判決が確定してから2年が過ぎた。
 この間、政府間の対立は改善しないどころか、いよいよ危うい事態が迫っている。
 司法が差し押さえた日本企業の資産について、現金化を命じる可能性がある。そうなれば、日韓関係は一気に険悪化する。
 司法判断までの時間は、残りわずかといわれる。両政府はこれ以上、関係をこじらせないよう、危機感をもって協議を加速させねばならない。
(略) 
 両政府の冷えた関係が長引くなか、民間交流も滞っている。政治が判断を誤ると、いかに市民の生活に暗い影を落とすかを学習させた2年だった。
 日韓は多くの対外的な問題を共有する隣国でもある。
 米軍の駐留経費をめぐる対米交渉をどう決着させるか、米中対立の激化にどう対処するか。そうした難題について個々に行動するよりも、情報を交換して連携する方がずっと得策だ。
(略)
 韓国では年内に、日中韓の首脳会談を開く準備が進められている。だが日本政府内では、徴用工問題の進展がない限り、出席は難しいとの意見がある。
 北朝鮮問題をはじめ、北東アジアの懸案は山積している。日中韓の今後を考える大局的な首脳対話を滞らせることがあってはならない。



もともと韓国政府が司法の判断に介入できないと言っている以上、できることはほとんどありません。可能な案といえば、先日朝日新聞が報じた方策(日本企業が賠償して韓国政府が補填する)くらいです。

しかし、日本が拒絶したとされ、また韓国政府はそんな提案をしていないとも報じられています。

おそらく、企業に補填したというのを表に出さないというのが韓国政府の希望だったのでしょう。つまり韓国政府は名分を取りたかったのでしょう。

しかし、日本としてもここで名分を失うことになると後で尾を引きます。これまでも似たようなことがありました。

もはや妥協することはすっぱり諦めて、現金化すればいいと思います。日本も報復するでしょうが、常識的に考えて被害に相応する規模に落ち着くはずです。韓国経済が壊滅するようなことはしないし、他の国の目のあるのでできないでしょう。

ぐずぐず協議を続けるよりよほど健全だと思います。


民間交流が停滞したのはほとんど新型コロナの影響です。その前の日本製品不買運動もありましたが、それはいつものことで気にするほどのことはありません。

韓国の気に入るように振る舞わないなら交流が停滞するというなら、停滞してもかまわないのではないと思います。


米軍の駐留費については日本も韓国も共通しています。しかし中国に軸足を移しかけている韓国と、米国との同盟をやめるつもりのない日本とは立場が違います。

米軍の駐留条件について話すとすれば欧州各国との方が適切です。


日中韓首脳会談というのはなんのためにやっているのか分かりません。この三国に共通する土壌なんて昔の文化的なものだけです。それも現在はどれほど共通しているのかというレベルです。

だいたい何のつもりなのか、この会談に中国のNo1は出てきません。

こんなもの、やめたらどうでしょうか。

【時事問題】東アジアで新型コロナの被害が少ないのは?

10月31日朝日新聞の天声人語を引用します。

(略)
ドイツに限らず欧州はいま、感染第2波の中にある。夏季休暇シーズンに移動制限を緩めたことが響いたんか。フランスは全土に外出禁止を出し、イタリアも飲食店の営業を制限した。感染を抑えた上でクリスマスを迎えたいようだが、思惑通りにいくかどうか
それにしても彼我のこの差はどう考えたらいいのだろう。日本はGOTOトラベルやイートの真っ最中である。東アジアで被害が比較的小さい理由は生活習慣説から遺伝子説まで色々言われているが、証明されていない。油断はできない。
(略)


油断できない、というのはまあその通りだと思います。しかし、東アジアの各国の対策に共通点はないのに、ここまで欧米と被害に差があるというのは、もはや偶然とか運がいいとかでは済まされない何かがあるとしか思えません。

素直に考えて生活習慣の違いが効いているのだと思います。

遺伝子の何か(ネアンデルタール人のDNAとかいう説までありました)が影響したのだとすると、欧米に定着している(生活習慣が欧米人と変わらない)東アジア人の感染数が少なくなるはずです。しかし、そうした報告はありません。アメリカで黒人の感染が多いが、白人やアジア人は似たようなものだという記事を読んだことがあります。

欧米人だってマスクや手洗いとそれなりにしているのだと思いますので、やはり握手やハグといった習慣の影響が大きいのではないでしょうか

【テレビ】フランケンシュタインの誘惑  「ノーベル賞 爆薬王の遺言」

NHK-BSにて放送

1833年:ストックホルムにてノーベル誕生。貧しい家で、子供たちはマッチ売りをしているほどだった。
ノーベル9歳:ロシアのニコライ1世が、ノーベルの父が発明した機雷を採用。一家はロシアに移住し、裕福になる。ノーベルは英才教育を受ける
1853年:クリミア戦争。父の工場は大工場になる。ノーベルは父の工場で働き、兵器が儲かることを実感する
1855年:知り合いの化学者から黒色火薬の5倍の威力をもつニトログリセリンを見せられる。
1856年:クリミア戦争終結。父の工場は破産し、一家はストックホルムに戻る。ノーベルはストックホルムでニトログリセリンの研究をすすめる   
1864年:ニトログリセリンの事故で弟が死亡。事故から一か月後、鉄道会社から工事にニトログリセリンを使いたいという要請がある。ノーベルは安全に使え、ニトログリセリンの威力を弱めない研究に没頭する。これがいわゆるダイナマイトである
1867年:ダイナマイトの特許を取得
1870年:普仏戦争。ダイナマイトを用いたプロイセンは二か月でフランスを圧倒。ノーベルはヨーロッパ中にダイナマイトを売り込みに行く。
1876年:パリで無煙火薬の開発に乗り出す。当時の火薬は煙が出るので敵に砲の場所を察知されやすく、砲身にすすがたまりやすい欠点があった。煙の出ない火薬が求められていた。
1884年:無煙火薬バリスタイトを完成。ダイナマイトと違い、民用にはならない発明であったため、一線を越えたと言える
1888年:兄が死去。ノーベルが死んだと誤解され、新聞に追悼記事が載る。そこには「人類に貢献したとは言いがたい男が死亡した。ダイナマイトを発明したムッシュ・ノーベルである」とあった。死者を悼む記事としては異例のものであった。
1889年:母親が死去。バリスタイトはライバル社との競合に敗れる。
1890年:イタリア政府とバリスタイトの契約をする。フランスの新聞はノーベルを裏切者と攻撃する。このころ持病の心臓病が悪化したこともあり、平和への関心が向く。ただし、ノーベルは各国が強力な武器を持てば戦争はなくなるという考えであった。
1894年:スウェーデンで兵器工場を買収し、破壊兵器の開発を始める
1896年:脳出血で死亡。63歳。生涯独身であった。現在の日本円に換算し250億円の遺産があった。遺言で、人類の進歩に貢献したものへの賞として毎年与えることが発表された。いわゆるノーベル賞である。この中に平和賞があった。
1901年:第一回のノーベル賞授与


子供時代にノーベルの伝記を読んでいました。その伝記では、大規模工事が楽にできるようにダイナマイトを発明しながら、知らないところで戦争に利用され、苦悩したノーベルはノーベル賞を、わけても平和賞を作り人類の未来に貢献しようとする姿を描いていました。この伝記のイメージが強すぎたので、ノーベルの実際の姿には驚きました。

子供に伝記を読ませるというのは、教育的な効果もあるのでしょうが、判断力の定かでない子供に事実を捻じ曲げて伝えてしまう危険もあることを思い知りました。


【朝日新聞】少年の実名報道

10月31日朝日新聞朝刊「少年実名報道、立ち直りは 少年法、18・19歳厳罰化答申」を引用します。

法制審議会が少年法などの改正を29日に答申し、事件に関わった少年を推定できるような「推知報道」を禁じる規定の見直しが盛り込まれた。18、19歳の少年でも、強盗や強制性交といった罪で起訴されれば実名や写真などを報じることを可能とする内容だ。法制定以来初となる見直しに、「犯罪抑止につながる」と歓迎する声がある一方、立ち直りへの影響を懸念する声も相次ぐ。
(略)
大阪高裁は2000年の民事訴訟の判決で、実名報道がただちに違法となるものではないとの判断を示し、その後確定。規定について「表現の自由に当然に優先すると解することはできない」とし、「順守をできる限り社会の自主規制に委ねたもの」と述べた。
 ただ、近年は規定ができた当時には想定されていなかった事態も起きている。15年に川崎市で中学1年の男子生徒が殺害された事件では、発覚直後からネット上で「犯人捜し」が始まり、容疑者として少年の実名や写真が次々に投稿され、逮捕された少年の自宅とされる場所からの中継動画まで流れた。女性を殺害したとして名古屋市の女子学生が逮捕された事件でも、逮捕当日から実名などがネット上で広がった。
(略)


少年法の実名報道問題です。

身近に少年犯罪の加害者も被害者もいないので地に足のついた意見ではありませんが、私としては18,19歳を大人と同じような罰をあたえるのは酷かと感じています。

一番大切なのは、初犯も再犯も少なくすることです。実名報道をはじめたら初犯は減るかもしれませんが、再犯は増えるかもしれません。

結果的に社会から犯罪が減るのか増えるのかなんとも言えません。各方面の専門家の議論を聞きたいと思います。他所の国がどうしているかも参考にすべきでしょう。

ここでは記事では触れられなかった角度の指摘をしたいと思います。

まず、実名報道をすると更生が妨げられるという点です。この理屈は少年に限るわけではありません。大人だって実名報道をされたらなかなか社会に受け入れてもらうのは厳しいでしょう。

少年の実名報道をするなという人たちは成人の実名報道も反対しているのでしょうか? 

成人の実名報道は許容するが少年のは許容しないというなら、それはどういう理由なのでしょう。

成人の実名報道も許さないとなると、報道の自由というものをどう考えているのでしょう。政治家や大企業の重役の犯罪も実名報道を許さないという立場なのでしょうか?

次に、ネットの発達で犯人捜しと犯人バッシングという事態が起きているという点です。大阪高裁の判決時には想定していなかった。つまり実名報道の是非をもう一度考え直すべき、という理屈です。

これには別の面からも考える必要があります。

ある殺人事件で、お笑いタレントのスマイリーキクチ氏がネットで犯人だと攻撃され続けていました。犯人の実名が報道されていなかったのが原因です。報道されていたら、スマイリーキクチ氏は人生をひん曲げられるような被害を受けることはなかったはずです。

参)【本】突然、僕は殺人犯にされた

実名報道をしたら、真犯人がネットで攻撃を受けることはあり得ます。しかし実名報道をしなければ、無関係の人間がネットで中傷を受けることもあり得ます。

このどちらか片方だけを取り上げて論ずるのは不公平かと思います。
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