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【朝日新聞】記者有論:NY新市長 格差の暴走、どう止める

1月25日朝日新聞朝刊のオピニオン欄、記者有論のコーナー、ニューヨーク支局長の真鍋弘樹氏の「NY新市長 格差の暴走、どう止める」より

 え、本気でそう思ってるんですか……。ニューヨークで格差に苦しむ人たちに話を聞いていると、予想外の反応に驚くことがある。
 「この国はすばらしいよ。努力すれば誰でも成功できる。俺は失敗したけどね」。ハーレムに住み、配給で食いつなぐジャマイカ移民の男性の言葉だ。「プール付きの家に住むのが私の目標なの」。ホームレスの20代シングルマザーがそう言うのも聞いた。
 この街には、格差と競争が組み込まれている。人々の意識にも、社会の仕組みにも。
 中流以上の家庭の多くは、家事や子の面倒を見る女性を低賃金で雇っている。食事のデリバリーを頼めば、チップを収入にする移民系の男性たちが、気温零下でも自転車をこいでくる。共働き夫婦が仕事と家庭を両立させるためのインフラは、いわば格差で支えられている。
 努力すれば誰でも豊かになれるという夢。いわゆるアメリカンドリームは、低所得層の意欲を支え、途上国から移民を呼び寄せる。格差と機会均等を経済の駆動力とする米国のからくりが、この街ではむき出しになっている。
 そんなニューヨークでは近年、暴走と表現できるほど格差が広がっている。最下層2割の平均年収は90万円以下なのに、資産1千億円以上の富豪は約70人もいる。企業と富裕層を誘致したブルームバーグ前市長は確かに市を豊かにしたが、わずかな人に過剰に富が集まるいびつさは放置された。
 最大の矛盾は、貧困に陥る子どもが増えていることだ。ブルームバーグ市政の約12年間で、ホームレスの家族は7割増えた。子どもの貧困は教育の機会を奪い、人生のスタート地点を不公正にする。いくら努力しても社会の階段をはい上がれないとしたら、米国の夢は画餅と化す。
(略) 
 総中流から格差社会へと姿を変えた日本は、米国の背中を猛然と追っている。格差先進都市の風景が今後、どう変わっていくのか。決して私たちにも無縁ではない。
 放っておくと格差は限りなく増殖する。それを、この街は教えてくれる。


貧困層が固定化するのは健全とは言いがたい社会だと思います。その点では真鍋氏に同意します。しかし、格差が広がるという問題と、貧困層が固定化するという問題は、関連はありますが、別です。格差が広がっても、その最貧困層が最低限の衣食住を得られ、子供に教育を授けられる社会もありえます。逆に格差が少なくても、貧困層が固定化する社会もありえます。ごっちゃにするべきではありません。

また、「ニューヨークでは近年、暴走と表現できるほど格差が広がっている」理由は、あきらかに低賃金で働く移民が一因です。移民が低賃金で働くため低賃金労働者の競争が激烈になっていよいよ低賃金になる、という構図です。仮に外国から移民が来なければ、賃金は下げ止まったはずです。低賃金で働く移民を受け入れることは、富裕層には恩恵がありますが、低所得層には打撃となります。これが格差を生み出しています。つまり、移民さえ入れなければ、「格差は限りなく増殖する」ことはないはずです。

真鍋弘樹氏関連で、このblogが触れたものは以下の二つがあります。
【朝日新聞】記者有論:慰安婦発言 米社会が理念を譲らぬ理由
【朝日新聞】(インタビュー)安倍政権と戦争の記憶
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