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【朝日新聞】争論:社員の発明、誰のもの

10月16日朝日新聞朝刊オピニオン欄。社員が仕事で発明した特許で会社が利益を得た場合、社員にどのように報いるべきかを、弁護士・升永英俊氏と知的財産法学者・紋谷暢男氏が意見を述べています。

升永英俊氏は社員の大きく報いるべき、という意見。紋谷暢男氏は会社側の権利を重く見る意見です。

私はこの問題について深く考えたことはありませんし、具体的な事例に接したこともありませんので、特に見識は持っていません。あくまで、新聞に載った両氏の意見だけを判断します。

紋谷氏の意見に説得力を感じます。

紋谷氏は、英国・フランス・ドイツの例をもとに、日本の社員への対価は決して低くはなく、むしろ高いことを明らかにしています。また、アメリカでは確かに社員への対価が高額だが労働市場が固定的な日本の国情に合わないとしています。発明は会社のものであると規定した上で、昇進・昇給・表彰・留学・記念品など様々な形の報奨にすることが社員のやる気を引き出し国際競争力の向上につながる、という意見です。

他国との比較をした上での考察ですので、一定の説得力があります。(ただし、知的競争の分野で現在の欧州を手本にするのが適切なのか、やはり米国だけを参考にすべきではないのか、という疑問はあるにはあります。)

それに対して、升永氏は

 日本は1921(大正10)年から93年間も特許は「サラリーマンのもの」でやってきたのに、それを変えるなんて信じがたい。知的財産活用の時代に逆のことをやろうというのだから。
(略)
 特許の権利が「会社のもの」になったら、サラリーマン研究者の夢もなくなる。今の制度は、起業する勇気のない研究者や技術者でもチャンスがあるという世界に誇るべきものです。理系の優秀な人は今でも、ベンチャー起業をしやすい米国に渡る人がいる。権利の帰属を会社に移せば、それに拍車をかけることになるでしょう。
(略)
 発明の対価が高すぎるということもありません。ヤンキースの田中将大投手の年俸総額は、7年で約160億円。それは、田中投手が多くのファンを集め、関連グッズを売り、莫大な金を稼ぐからです。中村さんだって発明で膨大な超過利益をもたらしたんだから、一部をあげるべきです。
(略)
 日本が知的財産時代の勝者になるためには、社員の発明を「会社のもの」にしてサラリーマン発明者の夢を奪ってはいけません。


夢がどうのこうのと浮ついたことを言っているだけです。他国との比較をしないで野球選手と比較しています。

特許を「会社のもの」にしてしまうと起業する勇気のない人がますます米国に渡ってベンチャー起業する、という理屈にいたっては理解不能です。

議論に緻密さも誠実さもありません。ゆえに、説得力がありません。
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