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【テレビ】NHKクローズアップ現代(10/10)

NHKの「クローズアップ現代」。「広がる“読書ゼロ”~日本人に何が」の内容と感想です。

■番組内容
・9月に文化庁が発表したデータでは、1ヶ月に1冊も本を読まない人は47.5%で10年前より約10%増えた。
・別の統計では、まったく本を読まない大学生がはじめて4割を超えた。
・帝京大学の図書館では、4年前まで貸出数は増え続けていた。4年前は17万冊/年だったのが毎年1万冊づつ減っている。これはスマートフォンの影響だとみている。
・筑波大学で、本を読む学生と読まない学生で、小論文の書き方・内容にどういう違いがあるかをテストした。
-1時間で1500字の小論文を書かせる。
-テーマは英語の早期教育について
-1日の読書時間が0の学生4人、0.5時間の学生1人、2時間の学生1人が被験者
-インターネットや図書館を自由に使える環境において、どのように書くかを観察する
-読書ゼロの学生は、インターネットで必要な情報を探し出した。中にはスマートフォンを同時に操る学生もいた。
-読書ゼロの学生は、サイトからのコピペにちょこっと手を加えて小論文を完成させた。
-読書ゼロの学生は、英語の早期教育というテーマに対して多方面からの論考をコピーしてきた。
-コピペした内容と考察の関連は薄いし、内容も浅い
-読書二時間の学生は、初めはインターネットを使ったが、直ぐに図書館から必要な書籍5冊を借り出した。
-読書二時間の学生は、英語の早期教育というテーマから、大人になってからも外国語の習得は可能では、という話に絞ってきた。
-担当の先生の話。『多くの情報を迅速に集める。それに関しては学生の技量というのは明らかに上がっています。しかし集めすぎた情報に振り回されてしまって、結果的に自分の意見の論理的展開は弱くなり「どこに君の意見があるのか」というのが見えなくなってきている』
・東京大学からのレポートは、読書が脳に与える影響について。テレビ(映像)は、視覚を司る部位が受け取り、意味を理解する部位に送る。テレビは次々と場面が変わるので、脳は意味を理解することに追われる。読書は、言葉を視覚でとらえ、次に意味を理解しようとしてイメージを補うために視覚を司る部分を動かすサイクリックな動きをする。これが想像力を養う。
・後半は評論家の立花隆氏のインタビュー
-前半の映像は、スマホを否定的に捉えている。しかしスマホの向こうには人類の知識全部がある。いわば「アレキサンドリア図書館」のようなものが実現している。したがってスマホだからどうのこうのという議論は成り立たない。
-インターネットの利用の影響は学生によって大きく違う。今の学生がどうのこうのと一概には言えない。
-東京大学の脳の働きの話も、個人差が大きい。
-ただし、自分自身(立花氏)が自分の思考力や発想力をつちかったのは、やはり読書である。
-読書の先に、さらに書くこと(アウトプットすること)で思考力はさらに鍛えられる。


■感想
・帝京大学の図書館の件、ピークは4年前のようですが、例えば10年前、20年前は何冊の貸出しなのでしょうか。案外、今と変わらない水準なのかもしれません。4年前からのデータしか示さないというのは、都合の悪いことを隠している可能性をうかがわせます。
・筑波大の実験は、被験者6人は少なすぎます。読書時間と小論文の出来の関係を調べたいのであれば、もっと大勢のデータが必要です。これでは個人差の影響を無視できません。
・読書2時間の学生の小論文については説明がありましたが、0.5時間の学生がどういう小論文を書いたか説明していません。読書ゼロ学生も4人とも同じような傾向の小論文だったのか説明がありません。
・学生に視線をモニターする機械を装着していますので、あらかじめ学生はどういう意図の実験だったか知っていたのだと思います。もしかしたら読書ゼロの学生も2時間の学生も期待された役割を演じてしまったのかもしれません。だいたい、この小論文にまじめに取り組むとどういう得があるのか分からない場合、コピペでいい加減に済ませるというのも合理的な行動といえます。
・また1時間で書く小論文のために、図書館までいって5冊の本を借りて読むというのは、ちょっと不自然です。読書2時間の学生は、もともと英語の早期教育について一家言あって、それを補強するために必要資料を集めたのではないでしょうか。つまり読書習慣で思考力を鍛えられ立派な小論文を書いたというより、もともとの知識や姿勢が合致したテーマだったということなのかもしれません。
・読書習慣と小論文の関係の実験としては疑問がありすぎます。
・東京大学の先生の説明は、映像情報と文字情報の違いです。読書とインターネットの違いではありません。NHKは、「読書VSインターネット」と「読書VS映像」をごっちゃにして議論しています。
・副題に「日本人に何が」とつけながら、外国との比較がないのは疑問です。スマホの影響であれば外人も同じように読書が減っているはずですし、そうであるなら「日本人に何が」という副題はおかしいです。外人の読書が減っていないのであれば、スマホの影響というのが眉唾になります。
・本には、小説ありハウツー本あり学術書ありノンフィクションありと様々な分野があります。単に、読書離れというだけでなく、どういう分野の本が読まれなくなったのかを示さないと議論は散漫になります。
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日々の出来事、映画やアニメの感想です。

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