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【朝日新聞】「大人」になり損ねた日本

12月20日朝日新聞朝刊のオピニオン欄。「言論空間を考える-拡散する排外主義」という特集に、社会思想史家・文化学園大学助教の白井聡氏による『「大人」になり損ねた日本』が載りました。

(略)
 中国や韓国は文句ばかりで生意気だからイヤ。米国も最近は冷たいからイヤ。批判する人はみんなイヤ。自分はなんにも悪くない――。どうしてこんなに「子ども」になってしまったのか。戦後日本が、敗戦を「なかったこと」にし続けてきたことが根本的な要因だと思います。
 日本の戦後は、敵国から一転、庇護者となった米国に付き従うことによって、平和と繁栄を享受する一方、アジア諸国との和解をなおざりにしてきました。多くの日本人の主観において、日本は戦争に「敗けた」のではなく、戦争は「終わった」ことになった。ただし、そうした感覚を持てたのは、冷戦構造と、近隣諸国の経済発展が遅れていたからです。
 冷戦が崩壊し、日本の戦争責任を問う声が高まると、日本は被害者意識をこじらせていきます。悪いのは日本だけじゃないのに、なぜ何度も謝らなければならないのかと。対外的な戦争責任に向き合えない根源には、対内的な責任、つまり、でたらめな国策を遂行した指導層の責任を、自分たちの手で裁かなかった事実があります。
 責任問題の「一丁目一番地」でごまかしをやったのだから、他の責任に向き合えるわけがありません。ドイツはいまも謝り続けることによって、欧州のリーダーとして認められるようになりました。それのみが失地回復の途であることを、彼らはよくわかっているのです。
 1990年代には、河野談話や村山談話のように、過去と向き合う動きもありました。ところがいまの自民党の中には、来年、戦後70年の首相談話を出すことで、河野談話を骨抜きにしようという向きもあるようです。
 河野談話の核心は、慰安婦制度が国家・軍の組織的な関与によって女性の尊厳を踏みにじる行為であったことを認め、反省と謝罪を表明した点にあります。この核心を否定するのか。ここまで来たら、やってみたらいかがですか。「内輪の論理」がどこまで通用するのか、試してみたらいい。
 国際社会は保育園ではありません。敗戦の意味を引き受けられず、自己正当化ばかりしていると、軽蔑されるだけです。
(略) 
(聞き手 論説委員・高橋純子)


白井氏は、現在の日本の保守的な言説を「子ども」と切り捨てていますが、私には白井氏の方が「子ども」に見えます。

自らを批判するものに対して嫌悪感を持つのは、自然なことであって、それだけで「子ども」だとする理由にはなりません。「子ども」でない人間、つまり理性的な人間であれば、受けた批判が正しいのか、正しくないのかを考察しなければなりません。

しかし白井氏は、批判に反発するものは「子ども」である、理由も挙げずに決め付けているだけです。白井氏は、異論に向き合えていません。

また、「悪いのは日本だけじゃないのに、なぜ何度も謝らなければならないのか」というのは実にもっともな感情であり、それに対して回答をしていません。「なぜ」と問われたら、理由を語るべきです。

私自身は、冷戦の終了と経済発展が理由で中国が日本批判を始めたというのは、言い訳だと考えています。華夷秩序の感覚が底流にあるところに、天安門事件の後の思想引き締め(共産党の正統性の確認)のために日本叩きが始まった、と考えるのが自然です。つまり日本に何度も謝らせようとするのは、中国の国内事情に過ぎないと思っています。
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ここはお国を何百里・・・

毎度の訪問ありがとうございます
貴殿の言うとおり
あまりにも『彼等』は幼稚であります
まともに相手をするつもりは有りませんが
明日はちと『はっきり』意思表示を
拙ブログに貼ります

無駄かもしれませんが・・・・・・・
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