【朝日新聞】「保守・右派誌の広告は語る」

11月17日朝日新聞朝刊。『保守・右派誌の広告は語る 「嫌韓嫌中」「愛国」…新聞広告の論調、20年分析』より

 新聞に掲載される保守・右派論壇誌の広告では「嫌韓嫌中」や「愛国」を強く打ち出す見出しが目に付く。そうした広告の変遷をたどり分析した『憎悪の広告』(合同出版)が刊行された。新聞広告は数百万単位の人の目に触れ、より影響力が大きいと考えたからだという。
 分析したのは、『神国日本のトンデモ決戦生活』(ちくま文庫)などの著書がある編集者で作家の早川タダノリさんと、歴史修正主義と保守の関係の研究などで知られる哲学者の能川元一さん。1994年から昨年までを対象にした。中国や韓国への論調の激しさを見て「いつから始まったのか」と不思議に思ったのがきっかけだったという。
 全国紙に掲載された『SAPIO』(小学館)、『諸君!』(文芸春秋、2009年に休刊)、『正論』(産経新聞社)の広告を網羅的に調べた結果、「中韓、愛国など扱うメインテーマに大きな変化はないが、表現が少しずつ激しくなっていることに気づいた」と早川さんは言う。
(略)
 新聞にこうした広告が掲載される影響はあるのか。各誌の発行部数はおおむね数万部から十数万部だが、新聞広告は数百万単位の人の目に触れる。「雑誌を読まなくても、広告を見ている人は多い。新聞に載っていれば『ためらわずに使っていい言葉』と思われ、サラリーマンが居酒屋談議をする時のボキャブラリーになる。広告の影響力は大きい」と能川さんは言う。
 メディア史が専門の佐藤卓己・京都大学教授は、だが、こうした広告には価値があるという。「清水幾太郎は、違和感がある本をわざわざ探し出して読む作業を続けられる人間をインテリと呼んだ。知的な読書とは、自分の考えと異なる他者の存在を知り、自分を動揺させるような経験をすること。読者が自分や新聞の論調とは全く異なる指向の広告を新聞で目にするとすれば、それ自体十分に意味がある」と話す。(守真弓)


新聞に載った雑誌広告の記事見出しを分析するという試みです。記事の中身ではなく見出しを評価するという着眼点が素晴らしいです。

私も新聞広告の雑誌の見出しは一通り目を通しています。多くの新聞読者が同じことをしているのではないかと思います。実際に記事を読む人はその中の一部ですので、見出しの影響は大きいかもしれません。

しかしながら、それを中国と韓国の二国への言葉だけを取り上げるというのに政治臭があります。米国やロシアへも否定的な記事見出しはあったはずです。居酒屋談義のボキャブラリーへの影響を心配するのであれば、対象が外国だけとは限りません。政治家・芸能人・企業人・スポーツ選手などへの悪態も取り上げる必要があったはずです。

中韓への「ヘイトスピーチ」だけを問題にするあたりに違和感があります。

また、佐藤卓己教授は広告の記事を読むだけで「自分の考えと異なる他者の存在を知り、自分を動揺させるような経験」ができるかのように言っていますが、やはり見出しだけでは駄目で、きちんと中身を読まなければ「自分を動揺させるような経験」にはならないんじゃないか、と思います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

sidetitleプロフィールsidetitle

えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle