【朝日新聞】(社説余滴)我らの敵はそこにあらず

1月1日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「社説余滴」のコーナーは、国末憲人国際社説担当の「我らの敵はそこにあらず」

(略)
 欧州のキリスト教社会は、ユダヤ人をしばしば仮想の敵と見なした。ユダヤ人を敵視することで、ユダヤ人以外は結束した。何ら根拠のないユダヤ人陰謀論が大手を振ったのもそのためだ。
 イスラム過激派の若者たちは、こうした負の伝統をうのみにし、引き継いでいる。
 世界に目を向けると、仮想敵に拳を振り上げる人が、いかに多いことか。経済や治安の不調を移民に帰する欧州各国の右翼は言うまでもない。今年注目の米大統領選で、共和党のトップを走るトランプ氏は、メキシコ移民やイスラム教徒を敵になぞらえ糾弾する。日中韓も、互いを敵呼ばわりする言説が花盛りだ。
 だけど、仮想の敵は、攻撃する側がつくりだした虚像に過ぎない。いわば、鏡に映った自分の姿なのだ。過激派も、右翼も、トランプ氏も、敵と戦っているようで、実際は自らをおとしめている。
 そんな独り相撲をしなくとも、例えば温暖化、貧困、疾病、核兵器と、人類には戦うべき真の相手がいくらでもいる。敵を見誤ることなかれ。自戒のもとに、2016年を踏み出したい。


確かに、「仮想の敵」を作り出して自身への支持を広げる手口には警戒が必要です。

しかしながら、「仮想の敵」と本当の敵を見極める客観的な方法がないのも事実です。ある人から見れば「仮想の敵」かもしれませんが、別の人には真の脅威かもしれません。

そして本当の敵とは、決して「温暖化、貧困、疾病、核兵器」といった人間集団ではないものだけではありません。

具体的には、民間人の飛行機を乗っ取ってビルに突っ込んだり、女子への教育の必要を訴えた女の子を銃撃したり、人質惨殺の映像を配信したりする集団は、私には人類文明の敵にしか見えません。

人間同士でいがみあうのはやめて人類共通の「本当の敵」と戦うべし、という主張は聞こえがいいのですが、現実の社会問題を解くには力不足だと思います。
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