【朝日新聞】社説:首相の改憲論 あまりの倒錯に驚く

2月6日朝日新聞社説。「首相の改憲論 あまりの倒錯に驚く」より

 安倍首相が、9条も視野に入れた憲法改正への意欲を積極的に発信している。
 夏の参院選を控え、悲願の実現に向けた地ならしをする狙いがあるようだ。だが、その論法はあまりにも倒錯している。
 首相は衆院予算委員会で「憲法学者の7割が、9条の解釈からすれば自衛隊の存在自体が憲法違反のおそれがあると判断している」「この状況をなくすべきではないかという考え方もある」と述べた。
 首相に近い自民党の稲田政調会長が「現実に合わない9条2項をこのままにしておくことこそ、立憲主義を空洞化する」と聞いたのに答えたものだ。
 確かに朝日新聞の昨年の憲法学者へのアンケートでは、63%が自衛隊の存在は「憲法違反」「憲法違反の可能性がある」と答えている。同時に、安倍政権が集団的自衛権の行使を認める憲法解釈変更をへて国会に提出した安全保障関連法案については、98%が「違憲」「違憲の可能性」を指摘している。
 多数の憲法学者と国民の反対を押し切り、集団的自衛権は行使できないとの歴代内閣の憲法解釈を、閣議決定だけで変えてしまったのは安倍内閣である。
 自衛隊の存在と学者の見解とのへだたりを問題にするのであれば、安保法制を撤回するのが筋ではないか。「立憲主義の空洞化」を批判するなら、まずは我が身を省みるべきだろう。
(略)


首相が倒錯しているとは思えません。

この問題に対してとりうる立場は次のものだけです。

・憲法学者の多数が集団的自衛権も自衛隊の存在も憲法違反としているので、集団的自衛権には反対、自衛隊も解散すべき

・憲法学者の多数が集団的自衛権も自衛隊の存在も憲法違反としているが、政策として自衛隊は必要なので憲法は改正すべき。ただし集団的自衛権には政策として反対

・憲法学者の多数が集団的自衛権も自衛隊の存在も憲法違反としているが、政策として自衛隊も手段的自衛権も必要なので憲法は改正すべき。

・憲法学者の多数意見とかかわりなく、自衛隊も集団的自衛権を違憲と考える

・憲法学者の多数意見とかかわりなく、自衛隊を合憲。集団的自衛権を違憲と考える

・憲法学者の多数意見とかかわりなく、自衛隊も集団的自衛権も合憲と考える。


それぞれ、政策的な賛否はあるにせよ、すべて論理的にはありうる立場です。

従来の政府の立場は5番目であり、市井の改憲論者には2番目と3番目の立場の人たちがいます。安倍内閣は6番目です。しかし、誤解が生じているので憲法を改正してすっきりさせたい、ということでしょう。筋は通っています。

しかし、朝日の社説は次のものです。

・憲法学者の多数が集団的自衛権も自衛隊の存在も憲法違反としているので、集団的自衛権には反対。自衛隊については言及しない。

こちらの方がよっぽど倒錯しています。なぜなら、憲法学者多数説のつまみ食いだからです。
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