【本】闘う社説

著:若宮啓文

元朝日新聞論説主幹・若宮啓文氏が2002年から2008年までの論説主幹をしていた時期の記録(自叙伝?)です。

社説の方向を決めるのに朝日社内での議論が交わされる様子がうかがえます。同じ朝日新聞とはいえ論説委員によって微妙なズレがあり、積み重ねてきたこれまでの社論と整合性をどう取るかなど、舵取りの難しさ分かります。

産経新聞や読売新聞をはじめ他のマスコミとの論争での若宮氏の言い分も、全部ではありませんが、理解できなくもありません。

しかし、次の一節はどうにも気になります。

2003年元日の社説『「千と千尋」の精神で 年の初めに考える』で、日本の外交姿勢を批判しアニメ映画「千と千尋」の精神(多神論的な複眼的で冷静で柔軟な精神)を忘れるな、と書きました。この社説に、テロ組織や北朝鮮と日本や米国の価値観を「どっちもどっち」と考えているようだ、との批判がありました。この批判について

批判の矛先がとかく日本やアメリカに向きがちなのは、それが「話してわかる側」だからにほかならない。(P45)


と反論しています。おそらくこれは、2003年元日の社説だけでなく、朝日新聞の論調一般に言えることなのだと思われます。

私から見れば、「話してわかる側」に厳しいことを言うというのは、公正な言論ではなく、政治活動です。読者を対等の知識人とみなさず、教化すべき相手とみなしているとしか思えません。

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