【朝日新聞】社説:全国学力調査 検証の仕組み見直しを

4月20日朝日新聞社説「全国学力調査 検証の仕組み見直しを」より

 文部科学省が今年も小6、中3の全員を対象にした全国学力調査を行った。07年から10年目の実施である。
 調査によって、客観的なデータを重んじる姿勢が教育行政に広がった。知識を覚えるだけでなく、活用する力が大切だということを、教育委員会や学校に知らせる効果もあった。
 その半面、この調査があまりに多くの課題を抱えていることは明らかである。
 調査が全員参加方式で行われるため、自治体や学校のランキングづくりが可能になり、序列化を生んでいる。実施や採点などで数十億円ものコストがかかることも問題だ。
 年ごとに設問の難易度が違い、学力が上がったかどうかわからないこともアキレス腱になっている。
 調査が始まるきっかけの一つは、ゆとり教育を批判された文科省が、学力が低下しているかどうかのデータを持っていなかったことだった。その課題は、なお解決できていない。
 学校では、指導に生かすという名目で、調査の前に過去の問題を解かせる対策が広がっている。これでは素顔の学力をつかめない。
(略)
 欠かせないのは、学力の変化を継続的に追いかける調査である。家庭の豊かさの学力への影響や、指導方法と成績の関係といった具体的なテーマの調査も要る。
 いずれも全数調査ではなく、サンプル調査で十分だ。
(略)


社説は、いくつかの問題点を指摘しています。

第一に、自治体や学校の序列化を生んでいる。第二に、経費が数十億円もかかる。第三に、年ごとに難易度が違うので、学力が上がったのか下がったのかわからない。第四に、調査の前に過去問を指導する学校があるので素顔の学力が分からない。

対策として、全員参加方式をやめろ、としています。

第三の指摘(毎年難易度が違う)は、確かに問題があると思います。これでは指導法を工夫しても、効果があるのかないのかの検証ができません。

第二の指摘(経費がかかりすぎ)は、サンプル調査にすることでどれだけの差があるのかを言わなければ意味がありません。そもそも、試験会場は学校で監督が先生であるなら、全員調査でもサンプル調査でも経費にさほどの違いが出るとは思えません。

第一と第四の指摘は連動していますが、問題にはならないと考えます。必要とされる学力の質を示したことで、それにあわせた指導があるのは当然です。例えば、これからは英語のリスニング力が必要だとされ、入試にリスニング試験が導入されれば、学校や塾でリスニングが指導されるようになるというのはあたりまえです。これからの日本で必要とされる学力を身につけるために、過去問を指導するのがいけないということはありません。

学校や指導方法によって学力の違いがどうなるのかを知りたいのですから、先生は嫌かもしれませんが、序列化はやむを得ません。

朝日新聞だって、国別の女性の活躍度ランキングやら、国別の言論の自由度ランキング(要するに序列化)をうれしそうに報道しているではないですか。国ごとの序列を発表するのは、競争を招くからやめろ、との主張は聞いたことがありません。むしろ、競争に勝て、順位を上げろ、と言っているように思います。

子供の学力だって、順位を出すことで競争を促すのがいけないとは言えません。

驚くべきは、序列化が起きるからデータを学校ごとに精査するのに反対(=もっとざっくりとした単位の調査で十分)という主張なのに、「家庭の豊かさの学力への影響」を調べろ、と言っていることです。学校ごとの比較を通り越して、個々の子供の家庭環境と学力の関係を調べろということです。主張が乱れているように見えます。

おそらく“貧乏な子供や学力が低い”という結論を出させて、“格差が問題だ”といいうキャンペーンに利用したいだけなのでしょう。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

sidetitleプロフィールsidetitle

えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle