【朝日新聞】女帝と僧侶 真の関係は?

5月29日朝日新聞朝刊。「女帝と僧侶 真の関係は?」との記事を取り上げます。

朝日新聞主催の第16回「関西スクエア 中之島どくしょ会」(朝日新聞社主催)のレポートです。参加者は、作家の玉岡かおる氏と奈良国立博物館の元学芸部長で帝塚山大教授の西山厚氏の二人。テーマは、聖武天皇の娘で2度天皇に就いた孝謙・称徳天皇と僧侶の道鏡の関係についてです。

(略)
 西山さん「孝謙天皇と道鏡は肉体関係があった」
 玉岡さん「絶対にない。それは女を知りませんよ」
 西山さん「あるんです」
 玉岡さん「ないですってば」
 2人のやり取りに約80人が聴き入った。玉岡さんは小説『天平の女帝 孝謙称徳』(新潮社・1944円)の著者。西山さんはエッセー『語りだす奈良 118の物語』(ウェッジ・1620円)を書いた。2人はともに孝謙・称徳天皇の生涯に深く関心を寄せている。
(略)
 孝謙天皇が一度皇位を退いたのは、母の看病のためという。父も母も亡くなり、自らも患う。病を治したのが道鏡だった。その後、称徳天皇として再び即位した。「これほど孤独な女性がいたでしょうか」と玉岡さんは聴衆に問いかけ、「父も母も死に、誰もいない。心に空洞ができた。病を治してくれた道鏡はすぐれたお坊さんです」と西山さんは話した。
 2人の見方が重なったのは、ここまでだった。
 西山さんは「生きているということは抱き合うことです。男と女が抱き合って、どこが悪いんですか」。玉岡さんは、孝謙天皇が高僧の鑑真から戒を授かった点を挙げて反論した。「女にとって黒髪は命。それを剃ってツルツルにするのは女を捨てたということ。やすやすと戒律を破れるでしょうか」
 さらに玉岡さんは、後世の男性の歴史家らがスキャンダラスに書き、孝謙天皇は歴史の闇に葬られたと指摘した。「私は夢で、恥辱を晴らしてほしいという彼女の声を聴いた。色に迷うことなく、この国の平和と民の幸せを祈った女帝でした」と言い切った。
(略)
 (司会・野波健祐、文・岡田匠)


奈良国立博物館で学芸部長を務めたというからには相当な学識があるものだと思っていましたので、この記事を読んでびっくりしました。

孝謙天皇と道鏡に肉体関係があったかなかったかを論じている際に、関係があったとする主張の根拠(?)が「男と女が抱き合って、どこが悪いんですか」ときました。

誰も、いいとか悪いとか言っているわけではありません。あったかなかったかを論じているのです。根拠薄弱どころではありません。

玉岡氏の方は、夢で孝謙天皇の声を聴いたとか、おかしなことを言っていますが、それでも宗教という根拠を持ち出しているところはまともです。

そうは言いつつ、肉体関係があったとの説が男の偏見だとしているところは、なんでもかんでも男が悪いという思想があるみたいで、玉岡氏も方こそ偏見を持っているように見えます。

孝謙天皇の道鏡への肩入れぶりから、後世の人々がそうした関係を疑うのは自然なことです。事実だと断定するには根拠が必要ですが、疑うこと自体は、必ずしも男特有のいやらしい偏見だとは思えません。
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