【朝日新聞】社説:尖閣問題 中国は緊張を高めるな

8月10日朝日新聞社説「尖閣問題 中国は緊張を高めるな」より

 沖縄県・尖閣諸島沖に大量の漁船が現れ、中国の公船が領海侵入を繰り返している。漁船と公船が大規模に行動している点で、これまでにない動きだ。
 東シナ海の緊張を高める危うい事態である。岸田外相がきのう、程永華・駐日中国大使を呼んで抗議したのは当然だ。
 外務省は前日まで4日連続で実務級の抗議をしたが、事態は変わらなかった。抗議のレベルを閣僚級に上げたのは異例だ。
 このままでは日中関係に悪影響を広げかねない。中国は即刻この動きを止めるべきだ。
 程大使は「事態が複雑化、拡大しないように双方が冷静に努力するべきだ」と記者団に述べたが、問題をこじらせているのは明らかに中国側である。
 夏の出漁時期を機に漁船を動員し、多くの公船を伴わせる。それで自国の権益があるのだとアピールしているようだ。
 東シナ海の日中中間線近くのガス田でも最近、動きがあった。中国がつくった構築物に、艦船を監視するレーダー装置を設けた。これも、見過ごせない一方的な振るまいである。
 中国が主権を主張する海域に公船を出し、拠点をつくり、じわじわと実効支配に向けた既成事実化をはかる。それは、南シナ海での経緯と同じだ。
 オランダにある常設仲裁裁判所は先月、南シナ海で中国が唱える権利を認めない判決を出した。その後、中国は爆撃機による監視飛行などで、判決に屈しない姿勢を強調している。
 米国とともに国際法の順守を訴える日本政府に対し、中国側は反発しており、今回は東シナ海を舞台に報復的な牽制を仕かけてきたとの見方もある。
 だが、そうした中国の対外姿勢が政権内のどのレベルで決められたのか、意図や目的が内外に明かされることはない。
 そうした中国の不透明さ、予測の難しさという性質こそ、周辺国にとって深刻なリスクであり、アジアの安保環境を不安定にさせる要因だ。
 日中両政府は2年前、4項目の合意文書を交わした。尖閣など東シナ海の緊張状態について「対話と協議を通じて、情勢の悪化を防ぐ」と明記した。
 両国間には複雑な問題があるが、対立より協調を探ることが互いに利益となると確認したはずだ。あの合意に立ち返って、早く事態を収拾すべきだ。
 中国は9月に杭州でG20サミットを開く。だが、このまま近隣の安定を脅かすようでは国際的な信頼も得られまい。自らを責任ある大国というならば、それにふさわしい行動を望む。


ついに朝日新聞もここまで言い切ったか、という思いがします。

これまでの論調でしたら、日中の双方の政府に自重を求めるなど、日本にも責任があるかのように書いていました。

今日の社説では「問題をこじらせているのは明らかに中国側である」と正確に記述しています。実に、結構なことです。

さすがに、両方悪い論では、普通の市民に通用しないと気づいたのでしょうか。

なお、「そうした中国の対外姿勢が政権内のどのレベルで決められたのか、意図や目的が内外に明かされることはない」という指摘が重要だと思います。この一連の動きが中国政府の意思によるものか、末端の軍の独断なのかが分かりません。中央政府の号令でやっているなら、それはそれで問題なのですが、軍の暴走を政府が止められなくなっているとしたら事態は深刻です。
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