【朝日新聞】(ニュースQ3)NHK報道めぐり「貧困たたき」、なぜ起きた

9月14日朝日新聞朝刊の社会面。「ニュースQ3」のコーナーの「NHK報道めぐり「貧困たたき」、なぜ起きた」より

 発端は8月18日のNHK「ニュース7」。貧困問題を高校生らが話し合う神奈川県主催のイベントで、母子家庭の女子生徒が語る様子を取り上げた。自宅での取材も交え、パソコンを買うお金がないこと、進学をあきらめかけていることなどを伝えた。
 ところが放送後、「自宅にアニメグッズがたくさんあり、散財してる」などの指摘が続々とネットに投稿された。女子生徒のものとされるツイッターの過去の投稿を元に、「何度も映画を見ている」などと批判し、「貧困というのはNHKの捏造」と「炎上」した。
 片山さつき参院議員(自民)はツイッターに「節約すれば中古のパソコンは十分買えるでしょう」などと、NHKに説明を求めたと投稿した。ネットには学校や自宅をさらす書きこみも。県によると、実際に家の近くに人が来たりもしているという。
 放送内容に間違いはあったのか。NHKは取材に対し、「食べるものもないというレベルの貧困ではなくても、経済的困窮によって、高校生が希望する進路をあきらめざるをえない現実があることを伝えるもの。放送内容は、すべて事実に基づくものです」とのコメントを出した。
 ネットでは、貧困たたきへの抗議の声も広がり、8月下旬には各地で抗議デモもあった。
 今回の問題で見えてくるのは、「貧困」を巡る認識の違いだ。飢餓状態にあるような「絶対的貧困」に対し、先進国で問題となっているのが「相対的貧困」。年間の所得が真ん中の人の半分(2012年は約122万円)に満たない家庭を指し、子どもの6人に1人が貧困状態とされる。
 貧困世帯の子どもの支援に取り組むNPO法人キッズドアの渡辺由美子理事長は、「子どもたちはスマートフォンを持ったり、見た目に気を配ったりと、必死で『普通』を装っており、相対的貧困は問題が見えにくい」と指摘する。
(略)
 ネットでは以前から、生活保護受給者へのバッシングなどが起きている。英国でも14年、福祉手当受給者のドキュメンタリー番組が「貧困ポルノ」と批判を浴び、出演者がネットで殺害予告を受けた。
(略)
 (仲村和代、伊東和貴)


くだんのNHKの番組は観ていませんが、ネットで話題になっていたことを知っていました。ネットの議論はどうしても、とっちらかっていますので、このように新聞が要領よくまとめてくれるとコメントしやすいです。

まず、大原則としてNHKでも大新聞でも、その報道が事実か否かという検証がされることは正しいことです。マスコミは嫌かもしれませんし、今回の場合は、個人攻撃に近い書き込みもあったようで行きすぎの部分もあったようです。しかし、調査・検証自体がいけないということはありません。

次に、相対的貧困と絶対的貧困について整理できていないのはマスコミの方ではないかと思います。

相対的貧困の説明は記事にあるとおりです。したがって、相対的貧困といわれる限界の層がどういう暮らしをしているかは全く関係なく算出されます。非常に金持ちが多い国であれば、相対的貧困層の限界線上の人も毎日ビフテキを食べているかもしれません。逆に貧しい国であれば、相対的貧困層の限界線上より上の収入の人でも三食食べられないかもしれません。

問題になるのは、絶対的貧困の人がいるのに相対的貧困層が多いというパターンです。これは、その社会で富が不当に偏在していることを意味します。要するに金持ちから税金をとって貧困層を救える余地があるのに、それをしていないということです。

ゆえに、相対的貧困層の限界線上の人がどのような暮らしをしているかは重要な問いです。

それとは別に記事に興味深い部分がありました。イギリスでもネットで生活保護受給者へのバッシングが起きていることと、福祉手当のドキュメンタリーが「貧困ポルノ」と非難されていることです。最近、「感動ポルノ」という言葉を知って、なるほどと思いましたが、「○○ポルノ」という言い回しが流行っているみたいです。
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