【朝日新聞】「内閣支持率、高止まりの怪」

12月25日朝日新聞朝刊「政治断簡」のコーナー。世論調査部長・前田直人氏の「内閣支持率、高止まりの怪」より

「安倍内閣の支持率はなぜ高いの?」と、よく聞かれる。世論調査では安保、原発、社会保障、経済などの評価は決して高くないし、閣僚の失言や不祥事もあった。それでも支持率は今年1年、安定飛行を続けたからだ。
 この師走もそうだった。カジノ解禁法や年金改革関連法などの採決は強行続きで「乱暴だ」と批判を浴び、沖縄では米軍輸送機オスプレイが大破。日ロ首脳会談でも北方領土交渉の進展がなく、政権には苦しい話が重なった。
 だが、その後の17、18日に行った本社世論調査の内閣支持率は50%(11月は51%)。カジノや年金への反対は多いのに揺るがない、まさに「コンクリート支持率」である。
(略) 
 さらに、私が気になるのは政治への関心の低下だ。カジノ法や年金法が未明に成立した15日のこと。朝の民放テレビの情報番組をつけたら、「おでんつんつん男」逮捕の話題でもちきりだった。
 小泉政権のころは、硬派な国政ニュースも朝の情報番組で盛んに取り上げられていたのを思うと、隔世の感。安倍晋三首相は日ロ会談後にテレビ各局をはしごして会談成果のアピールに回ったが、このあたりもダメージコントロールに役立っているのだろう。
 高支持率が国民の強い意思によるものならよいのだが、もしも無関心やあきらめの表れだとしたら……。与党のおごりが際立った国会の惨状を見るにつけ、民主主義に必要な批判精神がまひしつつあるのではないかという心配が頭をもたげてくるのである。


高い内閣支持率の理由を考えること自体は間違ってはいません。個々の政策がそれほど高い支持がないこと、閣僚の不祥事や失言、繰り返される採決の強行・・・・・・などの理由があれば、支持率は下がるはずなのに、なぜ高いのだろうか、と自問し、探るのはジャーナリストとして当然かと思います。

“そもそも国民が優先する政策順位を見誤っているのでは?”、“失言批判の報道にうんざりしているのでは?”、“採決の強行で国民はむしろ野党に厳しいのでは?”などなどの仮説が浮かび上がります。

こうした冷静で客観的な思考は、次の世論調査に生かすことができます。

しかし、前田部長の高支持率を「怪」と呼ぶ姿勢からは、素直に高支持率の謎を解き明かそうとしているのではなく、“高支持率は、おかしい!”という心底が透けて見えます。

その結果、“高支持率の理由は、政治への無関心かな?”とまで突き進んでいます。つまり、国民がバカだから安倍内閣の支持率が高い、という意味でしょう。

こんなことでは、国民世論を把握することはできないと思います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

sidetitleプロフィールsidetitle

えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle