【新聞】天皇譲位と憲法

3月18日朝日新聞朝刊オピニオン欄。政治学者・原武史氏はインタビューで天皇退位の問題を語っています。

 ――特例法に向けて与野党が合意し、天皇の退位が現実味を帯びています。これまでの流れをどう見ていますか。
 「はっきり言っておかしいと思います。いまの憲法下で、天皇は国政に関与できないはずです。それなのに、天皇が退位の気持ちをにじませた発言をすると、急に政府が動きだし、国会でも議論を始めた。『お気持ち』を通して、結果的にせよ、国政を動かしています。私が知る限り、戦後、天皇が意思を公に表し、それを受けて法律が作られたり改正されたりしたことはありません
(略)
 ――本来、どういう過程だったらよかったと考えますか。
 「日本国憲法の国民主権の原則との矛盾を避けるには、あらかじめ国民の中に『天皇の年齢を考えると、そろそろ退位してもらい、皇太子が即位した方がいい』という意見が広がり、その国民の『総意』に基づいて、天皇が退位するという過程をたどることでしょう。憲法は天皇の地位を『国民の総意に基づく』と定めています」
 「あるいは、その総意を受けて、国民の代表である国会議員が退位を発議するという形でもいいかもしれません」
(略)
 「政府の有識者会議の委員、あるいは会議に呼ばれた専門家の中にも、私と同じような疑問を抱いた人はいたようです。発表された会議の論点整理には、『天皇の意思に基づく退位を可能とすれば、そもそも憲法が禁止している国政に関する権能を天皇に与えたこととなるのではないか』『仮に、今上陛下の御意向に沿って制度改正したということとなると、憲法の趣旨に反するのではないか』といった記述があります」
(略)


法律論として、原氏の指摘する懸念は理解できます。

しかし、その解釈はあまりにも原理主義的すぎるように思います。

仮に、原氏の考える理想的な過程(天皇譲位を、国民が発議し国会が決める)を辿れば、天皇自身の意思とは無関係に譲位が決まることになります。途中で意思を確認すること自体許されません。つまり譲位の意思がなくても譲位が強制されます。憲法の規定で天皇は国政に関する権能を持っていないからです。

つまり厳密に憲法を解釈すると、天皇にはなんの自由意志も認められないことになります。

憲法を厳密に解釈しすぎるのは、かえって普遍的に守るべき価値観に背いているように思います。
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Author:えいび
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