【時事問題】パン屋が和菓子屋に替わることの何が問題なのか?

4月6日朝日新聞朝刊の「ニュースQ3」の『国の伝統文化と違う? 消えた「パン屋」に憤り』より引用します。

 パンにかかわる人たちが怒っている。2018年度から使われる小学校1年の道徳の教科書で、教材として登場する「パン屋」が「和菓子屋」に差し替えられた。文部科学省の検定で教科書に「物言い」が付き、出版社が修正したためだ。同省は「伝統文化の尊重や郷土愛などに関する点が足りなかった」と説明する。パンは伝統文化ではないのか――。
(略)
 パンマニアで「パン屋さんめぐりの会」代表の片山智香子さん(45)=横浜市=も疑問を持つ。片山さんによると、あんパンやクリームパンなど、具を包むタイプは「日本独特のパン」だという。「日本のパンは、海外から来たものをカスタマイズするのが好きな日本らしい文化の表れでは」と話す。
 愛知県蟹江町は人気のパン店が集中していることから、店めぐりに便利な地図を作り、町歩きに利用してもらっている。町の担当者は「町にはおいしい和菓子もありますし、パンと和菓子は本来対立するものではないのでは……」。
 日本にパンが伝わったのは、16世紀にポルトガル人が来航した際とされる。その後、国内でのパン製造は下火になったが、江戸時代末期の伊豆・韮山で代官をしていた江川英龍(ひでたつ)が兵士の携帯食としてパンに注目。農兵に自ら研究して作ったパンを持たせ、訓練などを実施した。今も「パン祖」とたたえられ、地元の静岡県伊豆の国市では「パン祖のパン祭」が毎年開かれている。
 英龍についての著書がある公益財団法人「江川文庫」学芸員の橋本敬之さん(64)は「パンは実は歴史のある食べ物。西洋や中国大陸の進んだ文化を取り入れてきた、すばらしい日本の文化の一つなのでは」と話す。
(略)


パンが、いくら日本で改良されたとはいえ“日本の食べ物”というのは無理があります。我々はパンが外来の食べ物だと信じています。

同様にカステラも、日本で原型をとどめないほどの改良が加えられ、現在のポルトガルで食べられていないものだと知りながら、我々はカステラを“日本の食べ物”だとは思っていません。

逆にテンプラなどは、外国の影響を大きく受けたものなのに、“日本の食べ物”だと思っています。

これは、外国の影響度で分けているのではなく、その食べものの“売り”で決まっています。良い悪いの問題ではありません。その食べものを、どういう風に宣伝しているかです。

私も、パン屋より和菓子屋の方が道徳教科書にふさわしい、という考えがあったのだとしたら、それは間違っていると思います。しかし、それはパン屋も和菓子屋同様に日本文化だから、という理由ではありません。道徳教科書に、職業に貴賎があるかのような考えを持ち込んだことがいけないのです。

仮に、パン屋ではなく、純然とした外国のもの、例えばアイスクリーム屋さんとかフランス料理のシェフとかが和菓子屋に差し替えられたとしたら、識者たちは納得するのでしょうか?

私には、そういう問題ではないと思います。
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