【言葉】見本

6月12日朝日新聞夕刊に「線路転落!? どう声かける?」という記事が載りました。引用します。駅員が視覚障害者へなんと声をかけるのかという模索を紹介しています。鉄道各社が視覚障害者への配慮を真剣に考えることが伝わり、よい記事だとは思いますが、ひっかかるところがありました。

 視覚障害者らの線路転落事故を防ぐホームドアの設置が進まない中、「声かけ」の重要性が増している。具体的にどう接し、どう言葉をかければいいのか。鉄道各社は駅員に対する教育を進めている。乗客への見本になり、街に広がればと考えている。
(略)


「見本」に引っかかりました。念の為に辞書をひいてみました。

ある商品・製作品の品質・意匠・効用などを知らせるために、その中から少量を取り出して、示すもの。
(広辞苑)


(ある類のものの)全体の質や状態を推し測らせるために、その中から取り出して示す一部分のもの。「---市」
(岩波国語辞典)


一)全体の質・状態の実例の代表として人に知らせるための現物(模造品)。サンプル。「商品---・新切手の---」
二)代表例。「かれは不良の---だ」
(新明解国語辞典)



どの辞書をみても、「見本」は全体を代表する例(つまりサンプル)という意味であり、「街に広がれば」という意味の良いもの、という意味合いはありません。「不良の見本」などと悪いものにも使っています。

「乗客への手本になり、街に広がればと考えている」と「手本」を使えば日本語としてしっくり来ます。

しかし、新聞の記事は何重もの校閲がかかっているはずで、見落としがあるとは考えにくいです。

もしかしたら「手本」を使うと偉そうに聞こえるという危惧があったのでしょうか。
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