【時事問題】共謀罪反対派への違和感

7月9日の朝日新聞に、首都大学東京の木村草太氏が「共謀罪」について批判を展開しています。

 改正組織的犯罪処罰法には二つの問題がある。テロ対策や国際組織犯罪防止条約の締結という目的自体は納得できるが、目的を達成するための手段としては適切さを欠いた。テロを準備行為から処罰できる法律はすでにあるし、条約締結のために「共謀罪」の立法は必ずしも必要ではないと言われていた。
 あいまいな計画や危険性が極めて低い準備行為まで処罰の対象となりかねないのも問題だ。憲法は「刑罰を科すに値する法益侵害がない限り、刑罰を科してはならない」と求めていると解釈されている。法律の条文通り適用すれば、違憲となるケースが相次ぐだろう。
 これだけ世論が高まった問題。「ここだけはおかしい」と主張を積み重ね、修正を求める姿勢が大事になる。例えば、傷害罪など未遂段階では処罰するほどでもないとされてきた犯罪が未遂よりさらに前段階で適用対象となった点。不平等な適用や恣意的な運用が増える恐れがあり、修正を検討する上で、対象犯罪の絞り込みは欠かせない。
 処罰対象となる組織的犯罪集団の定義も工夫できないか。例えば指定暴力団のように、あらかじめ組織的犯罪集団として指定したものだけを処罰対象とすれば、一般人は対象外となる。
 適正な捜査をどう確保するかも重要だ。共謀罪は他の犯罪に比べ、物証が乏しい分、供述に頼らざるを得なくなる。徹底した取り調べの可視化や弁護人の立ち会いを実現してもらいたい。
(略)


私も警察が不必要に肥大化することには懸念を感じます。今回の「共謀罪」の目的は理解した上でももろ手をあげて賛成をすることはできません。

しかしながら、反対派にも違和感があります。ここで引用した木村氏の論が典型的なものです。理解できないわけではありませんが、「共謀罪」に類する刑罰をほとんどの国で採用しているという事実を無視しています。

他国の「共謀罪」と比べ日本のは条文がゆるく恣意的な運用が可能だというのでしょうか。そうであるなら、他国との条文の違いを論じるべきです。

それとも、他国より日本の行政は好き勝手に警察権を行使する傾向があるというのでしょうか。そうであるなら、実例を挙げるべきです。はるか大昔の戦前の治安維持法を持ち出されても説得力がありません。現在の日本の話をすべきです。

あるいは、他国は「共謀罪」によって暗黒社会に堕ちてしまったが、日本はそうあってはならないというのでしょうか。そうであるなら他国がどういう暗黒社会になったのかを紹介すべきです。

外国との比較という当然すべきことをせずに理屈をこねくり回されても違和感は拭えません。
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