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【朝日新聞】社説:橋下発言判決―刑事弁護を理解しよう

7月25日朝日新聞朝刊の社説から

現大阪府知事の橋下氏が山口県光市母子殺害事件の弁護団への懲戒請求をテレビで呼びかけたことに対する裁判が終わりました。それををうけての社説です。

引用します。

(前略)
 心配なのは、気にいらない弁護活動について懲戒を請求したり、あおったりすることにお墨付きが出たとの受け止めが広がることだ。「なぜ悪人をかばうのか」との声が聞かれるなど、現時点でも十分な理解を得ているとは言いがたい刑事弁護が、いっそう厳しい制約と抑圧の下に置かれかねない。
 弁護活動は被告の言い分を聞くことから始まる。不合理な弁解をしたり、被害者の気持ちを傷つける主張を繰り広げたりすることも珍しくない。それでも警察や検察という強大な機関に対抗し、被告に寄り添い、その利益と権利を守る。それが弁護士の大切な使命だ。
 もし次々と懲戒請求が起こされたらどうなるか。
 懲戒には当たらないと反論する作業に労力を割かれるし、人間である以上、常に強い気持ちでいられるとは限らない。人々の圧力が弁護士をひるませ、その影響が他に及ぶ事態も考えられる。弁護活動の萎縮は、めぐりめぐって市民一般の権利を揺るがすことにもなるだろう。
 むろん、刑事弁護に対して批判の自由はある。だが言論でなく懲戒請求という手法に訴えることの危うさを、一人ひとりが認識する必要がある。公判のボイコットや偽証のそそのかしといった悪質な行為はともかく、弁護方針や主張の当否は、その刑事裁判の判決の中で決着をつけるのが筋ではないか。
 人権が抑圧された戦前の教訓を踏まえ、弁護士の問題行為は国の機関ではなく、市民の懲戒請求を受けた弁護士会が自ら処分する定めになっている。市民が担う役割が重いからこそ、適切な運用を心がけたい。


おかしな主張だと思います。

そもそも懲戒請求が「言論」でない、という発想が理解できません。たしかに、事件に直接関係ない人達にテレビで呼びかけ懲戒請求が殺到するというのは想定していなかった事態だと思います。しかし、懲戒請求そのものは認められた手続きです。

懲戒請求を出した結果、弁護士が「懲戒には当たらないと反論する作業に労力を割かれ」ようが、「人々の圧力が弁護士をひるませ」ようが知ったことではありません。

一般人は民事訴訟を起こされると、たいへんな負担になります。しかし、だからといって一般人向けに民事訴訟をしてはいけない、とはなりません。これと同じことだと思います。

むしろ、懲戒請求を出すな、という朝日新聞の主張の方が「市民一般の権利を揺るがすこと」になります。

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