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【西日本新聞】動員どこから「やらせ」? 原発住民シンポジウム 広報活動か世論誘導か

「やらせメール」に関して、西日本新聞の記事をネットでみつけました。

引用します。

九州電力の「やらせメール」を機に、全国で明るみに出た原発をめぐる官民一体の「やらせ」問題。質問の誘導はともかく、関係者に参加を呼び掛けた「動員」については、当事者から「広報の一環だ」と反論も出ている。原発に限らず、住民の意見を政策決定に反映させる取り組みは国、地方自治体とも珍しくない。許される動員と不正なやらせ、その「境界線」はどこにあるのか-。
◆識者「当事者関与は問題」
 「呼び掛け自体は否定されるものではない」。玄海原発(佐賀県玄海町)のプルサーマル実施に関するシンポジウムなどで動員が表面化した7月末、九電役員は会見でこう強調した。九電に動員を依頼した経済産業省原子力安全・保安院の元課長も「主催者として通常の広報だ」。官民とも「許容範囲」と主張する。
   ◇   ◇
 霞ケ関には同情めいた声もある。「Aという考え方の人ばかり集まりそうなときは、Bという考え方の人を集めるため、業界団体に声を掛けることもある」。ある中堅官僚は「動員=悪」という見方に疑問を呈す。
 九州の自治体元幹部も「スカスカに空いた住民説明会を経て政策決定すれば、『住民の意見を十分聴いたのか』と批判を受けかねない」と漏らす。過度に結論を誘導しない範囲での動員は問題ないとの立場だ。
 「九電の場合は論外だが、動員すべてがダメとは言えない。企画を盛り上げようとするのは社会通念上許される部分もある」。岩井奉信日大教授(政治学)は、一般論としては柔軟にみる。
   ◇   ◇
 原発増設や再稼働をめぐる集会は反対派住民一色となり、容認派の意見が宙に浮く-確かに、そうした懸念はある。
 それでも、川上和久明治学院大副学長(政治心理学)は、動員に手厳しい。「集めた参加者は人形ではない。『何か発言して』という振り付け、世論誘導の糸口になる」
 川上氏は、2006年の内閣府主催タウンミーティング(TM)のやらせ問題で、政府の調査委員会に加わった。「日本には米国のような草の根民主主義が根付いていない」として、TMのような取り組み自体に懐疑的だ。「動員しないと参加者が偏ってしまうならば、多様な意見を吸い上げる装置として機能していない。世論調査や住民投票をした方がいい」
   ◇   ◇
 では、「やらせメール」を誘発したとされる佐賀県の古川康知事の言動はどうみるべきか。
 古川知事は「(玄海原発)再稼働容認の意見を経済界から出すべきだ」と九電幹部に述べた事実は認めるものの、「メール投稿を依頼した事実はない」と「誘発説」は否定する。川上氏は「バランスを取ろうと前のめりになり過ぎたのでは」とみる。
 岩井氏は(1)一定の方向に議論をリードする意図がある(2)参加を呼び掛けた対象が利害関係者-という“不正基準”を提示する。これに照らせば、広く経済界に呼び掛けるならまだしも、九電という当事者に働き掛けた古川氏は、一線を越えた印象を否めない。
 川上氏は住民側にも注文をつけた。「お上任せの意識から脱し、自分たちの問題として積極的に声を上げるべきだ」
=2011/08/08付 西日本新聞朝刊=


割合にバランスのとれた論調だと思います。「やらせメール」はよくない、と一色に染まっている中で、こうした論調の記事は珍しいように思います。

岩井氏の不正基準については全面的に賛成できません。私は、公平であるべき第三者が一方の立場の意見を呼びかけるのは問題があると考えていますので、県知事が呼びかけたのは倫理違反だと思います。しかしながら、動員そのものを悪、としない岩井氏の意見は納得できます。


川上氏は「日本には米国のように草の根民主主義が根付いていない」からタウンホールミーティング自体に懐疑的、とちょっとに虚無的な意見ですが、住民側にも注文をつけるなど、バランス感はあるようです。

地方紙とはいえ、「やらせメール」に関して、建設的な記事が載ったことを歓迎します。


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