【朝日新聞】障碍者の付き添いからの入場料は?
3月23日朝日新聞朝刊の投書欄。愛知県のNPO職員の男性(36)の投書「同伴者も入場料払うべきですか」を引用します。
まず、ヘルパーや通訳者が障碍者の体の一部のようなものだから入園料をとるべきでない、という意見について考えます。
私はこの考えは間違っていると思います。”体の一部のようなもの”という表現は大げさですが、ヘルパーがいないと単独で入園できないという状況は理解できます。しかし、それであれば障碍者に関わらず、幼児や小さい子供も同じで保護者なしで遊びに来ることは困難です。親から入園料をとるべきでない、というのは無茶です。
ヘルパーは楽しみに来ているわけではないかもしれませんが、園側ではそれを区別できません。遊園地でなく映画館ですが、子供向けの映画で、あきらかに画を観たいわけではない親からも鑑賞料金を取っています。
体の一部のようなものだから入園料をとるな、というのは一般に認められた考えではありません。
しかし、理由はともかく、障碍者や付き添いから料金を取らないのが一般的な分野もあります。美術館です。
私がよく行くところをネットで調べてみました。ただし料金表は企画ごとのページに書いてあるのがほとんどですので、常にこの割引が適用されているとは限りませんのでご注意ください。
東京国立博物館:本人と付き添い1名まで無料
国立西洋美術館:本人と付き添い1名まで無料
国立近代美術館:本人と付き添い1名まで無料
東京都美術館:本人と付き添い1名まで無料。休室日に障碍者のための特別オープンというサービスもしています
国立新美術館:本人と付き添い1名まで無料。(2018/04/01情報修正)
江戸東京博物館:本人と付き添い2名まで無料
三菱一号館美術館:本人と付き添い1名まで無料
出光美術館:本人200円引き、付き添い無料
Bunkamuraザ・ミュージアム:障碍者割引があるようですが、詳細は窓口で訊け、とのことなので詳細は不明。
東郷青児記念美術館:本人と付き添い1名まで無料
静嘉堂文庫美術館:障碍者向け割引なし(確認できず)
サントリー美術館:本人と付き添い1名まで無料
森美術館:本人と付き添い半額
山種美術館:本人と付き添い無料
太田記念美術館:本人と付き添い1名まで100円引き。(なお美術館はバリアフリーじゃないです。いまどき、ありえねー)
美術館関係者の意識が高いからかもしれませんが、別の理由も考えれれます。
美術の場合、好きな人はお金を払ってでもいきますが、好きでない人も全く興味ありません。つまり、障碍者が行きたくても介助者が興味がないという場合がありえます。そのため付き添い人を無料にするというのは合理的です。
遊園地の運営者には”誰もがここで遊びたいんだ”という意識があるのかもしれません。
投書子の話題に戻ります。
”体の一部のようなもの”といった通用しにくいことを言うのではなく、
”割引や無料にしてくれると我々も助かるし、あなた方のイメージもよくなります。美術関係では(もしかしたら他の分野でも)割引や無料が一般的になっています。ご一考いただきたい”
といった具合に説得してみてはどうでしょうか。すぐには改善されないかもしれませんが、粘り強く言っていればいつか実現するかもしれません。
私はNPO職員として、東京近郊のテーマパークで障がいのある人とない人の交流イベントを行っています。前回イベントに参加された方から「障がいのある人にとってヘルパーや通訳者は本人の体の一部のようなものなのに、入園料を払わなければならない。なぜでしょうか」と相談されました。
「確かにそうだ」と思い、今年のイベントでは事前にテーマパーク側に問い合わせました。その結果、「同伴者への割引や優待などの対応は行っておりません。同伴者も『障がい者の体の一部』ではなく、やはりひとりの大事なお客様であることに変わりないと考えています」との回答でした。
障害者差別解消法や2020年の東京五輪・パラリンピックで目標として掲げられている「心のバリアフリー」は公平な社会の実現を目指すものです。「夢の国」ですら理解がないのかと落胆しました。
ヘルパーたちは障がいのある方の支援のために来場します。客として楽しみに来るのではありません。障がいのある方がテーマパークを楽しむためには倍のお金がかかるのかと思うと、公平な社会は遠いと思ってしまいます。
まず、ヘルパーや通訳者が障碍者の体の一部のようなものだから入園料をとるべきでない、という意見について考えます。
私はこの考えは間違っていると思います。”体の一部のようなもの”という表現は大げさですが、ヘルパーがいないと単独で入園できないという状況は理解できます。しかし、それであれば障碍者に関わらず、幼児や小さい子供も同じで保護者なしで遊びに来ることは困難です。親から入園料をとるべきでない、というのは無茶です。
ヘルパーは楽しみに来ているわけではないかもしれませんが、園側ではそれを区別できません。遊園地でなく映画館ですが、子供向けの映画で、あきらかに画を観たいわけではない親からも鑑賞料金を取っています。
体の一部のようなものだから入園料をとるな、というのは一般に認められた考えではありません。
しかし、理由はともかく、障碍者や付き添いから料金を取らないのが一般的な分野もあります。美術館です。
私がよく行くところをネットで調べてみました。ただし料金表は企画ごとのページに書いてあるのがほとんどですので、常にこの割引が適用されているとは限りませんのでご注意ください。
東京国立博物館:本人と付き添い1名まで無料
国立西洋美術館:本人と付き添い1名まで無料
国立近代美術館:本人と付き添い1名まで無料
東京都美術館:本人と付き添い1名まで無料。休室日に障碍者のための特別オープンというサービスもしています
国立新美術館:本人と付き添い1名まで無料。(2018/04/01情報修正)
江戸東京博物館:本人と付き添い2名まで無料
三菱一号館美術館:本人と付き添い1名まで無料
出光美術館:本人200円引き、付き添い無料
Bunkamuraザ・ミュージアム:障碍者割引があるようですが、詳細は窓口で訊け、とのことなので詳細は不明。
東郷青児記念美術館:本人と付き添い1名まで無料
静嘉堂文庫美術館:障碍者向け割引なし(確認できず)
サントリー美術館:本人と付き添い1名まで無料
森美術館:本人と付き添い半額
山種美術館:本人と付き添い無料
太田記念美術館:本人と付き添い1名まで100円引き。(なお美術館はバリアフリーじゃないです。いまどき、ありえねー)
美術館関係者の意識が高いからかもしれませんが、別の理由も考えれれます。
美術の場合、好きな人はお金を払ってでもいきますが、好きでない人も全く興味ありません。つまり、障碍者が行きたくても介助者が興味がないという場合がありえます。そのため付き添い人を無料にするというのは合理的です。
遊園地の運営者には”誰もがここで遊びたいんだ”という意識があるのかもしれません。
投書子の話題に戻ります。
”体の一部のようなもの”といった通用しにくいことを言うのではなく、
”割引や無料にしてくれると我々も助かるし、あなた方のイメージもよくなります。美術関係では(もしかしたら他の分野でも)割引や無料が一般的になっています。ご一考いただきたい”
といった具合に説得してみてはどうでしょうか。すぐには改善されないかもしれませんが、粘り強く言っていればいつか実現するかもしれません。
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