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【朝日新聞】私の視点:なでしこに あやかれるのか

8月12日 朝日新聞朝刊 オピニオン欄より

「私の視点」というコラムで、三重大学の岩本美砂子政治学教授が「なでしこにあやかれるのか」という文をよせています。

引用します。

サッカー「なでしこジャパンの女子ワールドカップ優勝に励まされた人は多い。でも、彼女たちが克服してきた苦境に注目が集まり、日本においてかつて「女性がやるべきものではない」とされてきた分野への女性の挑戦には、まだまだ制約が多いことがクローズアップされた。
2005年と09年の衆院選で女性候補が注目されたが、女性の衆院議員は現在でなお10.9%で、これは世界130位あたりである。政党が、人気取りでない組織的な女性候補者を育成していないのだ。女性が多くていいはずの地方議会でも、1割を超えたのは07年統一地方選挙以降だ。
これに対して、北欧のみならず英、仏、独などおよそ90の国で、女性議員を増やすためのクォータ制が、法律あるいは主要政党の党則によって実行されているのに、日本ではあまり知られていない。
官僚についても、国家公務員Ⅰ種の女性の採用は04年度以来20%を超えているが、課長級は、いまだに2%台である。
先進主要国では、4年制大学の進学率が5割を超えており、男子より女子の方が高くなったので、男子生徒への特別な支援の必要が論じられている。日本では逆で、女子が低く、男女計の大学進学率を低くしている。さらに、女子学生が特定の学部で少ないことも問題だ。対策として、私立大学の工学部には「女子推薦枠」を設けているところがある。しかし国立の九州大学での導入の試みは「形式的な法の下の平等に反する」との批判を受け、取りやめになった。
(中略)
現在、菅直人内閣の女性閣僚はゼロ。これは1997年から98年の第2次橋下龍太郎改造内閣以来の事態である。震災復興やエネルギー政策など国民生活にかかわる重要案件の意思決定の場に、女性をもっと増やすべきだ。なでしこジャパンの活躍にあやかりたのなら、新内閣は女性の進出が遅れている分野の変革を推進するという強い決意をぜひ持ってほしい。


前提として申し上げますが、私は女性の社会進出には反対していません。能力と意欲があるなら性別にこだわらず仕事をしてもらうべきだと思っています。

したがって、下記の岩本氏への批判は、内容に反対なのではありません。文章の説得力のなさを問題にしているだけです。

岩本氏の文章のいけないところは、日本と外国の比較をきちんと行っていないところです。例示していみます。

衆議院(下院)議員の女性の割合
日本:10.9%
外国:言及なし
※日本の順位で130位あたりとの説明があります。

地方議会議員の女性の割合
日本:1割
外国:言及なし

国家公務員Ⅰ種の女性の割合
日本:20%
外国:言及なし

国家公務員課長級の女性の割合
日本:2%台
外国:言及なし

4年制大学進学率
日本:言及なし
主要先進国:5割超

4年制大学の女性の割合
日本:女子が少ない
主要先進国:男子が少ない
※ どちらも具体的な数値は言及なし

特定学部での女性の割合の偏在
日本:偏在がある
外国:言及なし

女性閣僚
日本:ゼロ
外国:言及なし


このように、日本と外国を比較しているようで、実際には比較していません。これでは説得力がありません。まず、冷静な議論のためのデータを提出するべきです。それができなければ、主張の中身まで疑われます。

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