FC2ブログ

【朝日新聞】『反対運動で逮捕、無罪 「共謀罪」だったらと懸念』

4月25日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「記者有論」のコーナー。伊藤智章編集委員の『反対運動で逮捕、無罪 「共謀罪」だったらと懸念』より
 

低層の家やアパートが並ぶ名古屋市瑞穂区にこの春、15階建てマンションができた。高さ45メートル、突出して高い。「太陽を奪うな」。現場を見れば周辺住民の反発は理解できる。
 この建設途中に、反対運動のリーダーで薬剤師の奥田恭正さん(61)は、暴行容疑で逮捕、起訴された。
 現場監督を両手で突き飛ばし、通りかかった大型車に接触させた、というのだ。「触った覚えもない」と否認したが、取調官は「防犯カメラに映っとる」と自白を迫った。勾留は14日間に及び家宅捜索もされた。
 ところが、防犯カメラは奥田さんの後方上部にあり、手元は映っていなかった。法廷で私もカメラの映像を見た。監督が大きく手を広げて倒れ込む様子は映っていたが、奥田さんが触れた様子は見えなかった。
 名古屋地裁は今年2月、「有罪の証拠がない」として無罪を言い渡し、判決は確定した。逮捕から1年4カ月。この間、奥田さんには刑事被告人の立場がついて回り、精神的な負担も大きかった。
 警察はもっと慎重に捜査するべきだった。だが、地元警察署の幹部は今も、「違法状態があれば取り締まる」とにべもない。
(略)


 文章の趣旨はマンション反対運動に対して共謀罪が適用されるとしたら怖い、というものです。共謀罪反対運動でずっと言われてきたことで、確かに拡大解釈されると市民生活が制約されるので油断はできませんが、現時点では普通の市民運動に対して行使されていないというのも現実です。

それはそれとして、この事案では記事を読む限り、防犯カメラの映像だけが証拠だったのに、その映像には決定的なシーンはなかったので無罪になったとのことです。14日も拘留され精神的にも負担は重かった。しかし警察に反省の様子はないそうです。

これはこれで問題なのですが、別の切り口で見ると、諸外国とくらべ日本の刑事裁判での有罪確率は高いことが知られて、そのことを問題視する議論もあります。

有罪になる確率を下げるには(諸外国並みにするには)、有罪を立証できるかどうかぎりぎりのものであってもどんどん起訴してくことです。そうすれば有罪の確率は減ります。

しかし、それをすれば、この記事のように”拘留された””精神的に負担だった””警察and/or検察は反省していない”と批判のオンパレードとなります。

果たして我々は、ほぼ有罪にできるものだけを起訴する社会にしたいのか、それとも裁判で負けるリスクを覚悟して積極的に起訴する社会にしたいのでしょうか?

私は、有罪が固いものだけを裁判にかける社会の方がよいと思っていますが・・・

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

sidetitleプロフィールsidetitle

えいび

Author:えいび
日々の出来事、映画やアニメの感想です。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle