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【朝日新聞】投書:「相続時の手続き煩雑すぎる」

5月11日朝日新聞投書欄。熊本の米国公認会計士(49)の「相続時の手続き煩雑すぎる」を引用します。

親が亡くなり、相続手続きが始まった。煩雑で、二度手間、三度手間が当たり前なのに驚いた。
まず、金融機関に提出するため「死亡届の記載事項証明書」を請求しようと法務局に出向いた時のこと。亡くなった本人の戸籍関係の証明書は、個人情報の記載がなるべく少ないものをと、戸籍抄本を持参した。しかし、本人と私との続き柄などの記載がある戸籍謄本を求められ、改めて謄本を取って出直すはめになった。
保険金の受け取りと親名義の預金の払い出しのため、金融機関に提出する書類も多すぎる。まずは私の本人確認に必要な運転免許証と続き柄のある戸籍謄本。加えて相続権のある親族の委任状と印鑑登録証明書を出したのに「写真付きの公的証明書の写しがないので、住民票が必要です」。前回の窓口では、そんな説明はなかった。
故人との別れで悲しみに沈む中、親類関係をつまびらかにする書類を金融機関に求められ、何の権利があってと憤慨もした。もし、相続争いが起こっても当事者同士の責任で解決すればいい話ではないか。手続きは簡素化すべきだ。


米国の公認会計士が熊本で仕事をしている事情はわかりません。熊本に支店がある米国の会社の仕事をしているのか、それとも相続手続きのため一時帰国したということなのでしょうか。

それはともかく、できるだけ相続手続きを簡素化してほしいというのは私も同意します。しかしこの人の言っていることは少しおかしいです。

書類が必要だからと法務局に出向いた時、自分勝手に抄本で済むと思って謄本を求められたと憤慨するのはおかしいです。前もって必要な書類を確認しておくべきでした。

預金の払い出しのために住民票が必要なのに窓口の説明がなかったというのは気の毒ですが、問題なのは相続手続きが煩雑だからではなく、金融機関の窓口の説明が足りないということです。

ただし、私が相続手続きをした金融機関はすべて、必要になる書類のリストを渡してくれ、それに従って書類集めをしました。もしかしたら、投書子が窓口の話を適当に聞き流し、リストをきちんと確認していなかった可能性もあります。

金融機関は、「権利」があって親類関係を明らかにする書類を求めているのではありません。それをしないで払い戻しに応じるとあとで訴訟を起こされる危険があるから「義務」でやっているのです。

たしかに「当事者同士の責任で解決すればいい話」なのですが、中には金融機関を訴える人がいるのは容易に想像できます。

また、家族が知らなかった相続人(たとえば隠し子)がいる、といった場合もあります。隠し子にも相続権はありますが、音信不通だったら親が死んだことを知りません。嫡出子だけで遺産を分配してしまうのは、意図してはいないとしても正義に反します。戸籍謄本の確認は当然です。

一般論として簡素化できる手続きは簡素化する方が望ましいですが、投書子の場合、事務手続き能力と想像力が欠如しているように思います。
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