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【朝日新聞】憲法24条は同性婚を禁止しているのか?

8月30日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「あすを探る」。憲法学者木村草太氏の「同性婚不在 違憲では」を取り上げます。

憲法24条には「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立する」とあり、素直に読めば憲法は同性婚を認めていないように思いますが、木村氏は逆に同性婚を認めないのは憲法違反であると論を展開しています。

引用します。

 7月30日、立憲民主党は、同性婚の法制化に取り組む方針を発表した。同性婚の法制化については、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」すると定めた憲法24条に違反すると誤解している人が意外に多い。その誤解を正しておこう。
(略)
通説は、同条の「婚姻」は異性婚を指し、同性婚を保護せずとも違憲とまでは言えないとする。例えば、長谷部恭男氏の教科書『憲法』は「憲法は同性愛者間の家庭生活を異性婚のそれと同程度に配慮に値するものとは考えていない」と言う。
 この点、政府解釈も、「同性カップルに(憲法24条にいう)婚姻の成立を認めることは想定されておりません」とする(15年2月18日の参院本会議、安倍首相答弁)。これは、憲法24条の「婚姻」は異性婚の意味だとする通説を前提に、同性間での異性婚の成立は想定できず、同条の保護は同性婚に及ばないとしたものと解される。
(略)
 通説・政府解釈は、憲法24条の保護は同性婚に及ばないとするが、これは、同性カップルの婚姻に法律上の効力を認めると違憲になる、という意味ではない。木下智史氏は共著『新・コンメンタール憲法』で、同性婚に憲法24条の保護を及ぼさないことと、同性婚に法律婚の地位を与えることを禁じることは異なるとし、「同性婚に法律婚としての地位を与えるかどうかは、法律に委ねられている」とする。芦部信喜『憲法学』、奥平康弘『憲法3』、佐藤幸治『日本国憲法論』などの著名な教科書にも、同性婚に法的効力を認める法律が違憲無効だとする記述はない。
 他方、同性婚を認めないことに、違憲の疑いをかける学説も増えてきている。例えば、宍戸常寿氏は共著『憲法1』の中で、異性婚と同性婚の保護の不平等は「合理的な根拠」がない限り、平等権侵害になると指摘する。また、高橋和之『立憲主義と日本国憲法』は、同性婚の権利を自己決定権として保護する解釈を検討すべきだとし、松井茂記『日本国憲法』は「同性間の結婚が許されないのであれば、その合憲性が問題とされよう」と述べる。辻村みよ子『憲法』も、同性婚制度の不在は「13条(個人の尊重)、14条(差別の禁止)」から「問題」だとする。
 このように、通説・判例・政府解釈は、同性婚違憲説をとっていない。むしろ、同性カップルの保護不足に違憲の疑いが強まっている。婚姻は、個人のアイデンティティーのよりどころ、生活基盤となり得る重大な事項だ。婚姻するかしないかは自由だが、「その選択権がそもそもない」という状況は、早急に解消すべきだろう。


つまり、
・憲法24条は同性婚について言及していない。
・しかし同性婚を認める法律があっても憲法違反ではない。
・そればかりか、同性婚を認めないのは個人の尊重や差別の禁止という憲法の原則に反する
という論理です。

問題は二番目で、憲法24条にはっきりと「両性」と書いてあるのに、なぜ同性婚が否定されないという解釈になるのかです。

木村氏はそれに直接答えず、木下智史先生やら芦部信喜先生やら奥平康弘先生やら佐藤幸治先生やらの名前を挙げるだけです。

普通のひとは憲法学者の書いた学術書なんて読みません。木村氏がわざわざ一般人向けの新聞で「その誤解を正しておこう」とのたまうなら、偉い先生がみんな言ってます、ではなくきちんと理由を示すべきです。

一般人が憲法24条を読解すれば同性婚は禁止されていると読めます。憲法学者がそう読まないのだというなら、我々とは違う日本語を使っているということです。その「日本語」による憲法解釈を説く様は、まるで中世の神学者のようです。
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