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【朝日新聞】マスコミは「国民の代表」なのか?

3月17日朝日新聞朝刊。「日曜に想う」のコーナー。編集委員・大野博人氏の「国民を代表しているというなら」より 

 「国民の代表」とは選挙で選ばれた国会議員だ――。
 首相官邸が東京新聞記者の質問を制限した問題をめぐり、官邸側がそんな見解を示した。記者が会見に出ているのは民間企業である新聞社内の人事の結果だとも。国民の代表たりえないという主張のようだ。
 この見解について重ねて問われた菅義偉官房長官の言葉には迷いがない。
 「見解って、事実は事実じゃないでしょうか」
(略)
 日々問われるべき政治家の正統性の有無を、選挙の結果だけに押し込めようとする病理。ふらつく民主主義の「松葉杖」としてカウンターデモクラシーという考え方を提唱している。
(略)
 代表機能を問われているのは「おじいちゃん」ばかりの地方議会だけではない。国会もそうとうあやしい。
 たとえば女性議員がたったの1割である衆議院が国民を代表しているといえるだろうか。たくさんの世襲議員が議席を占め、その間で次の政権の担い手を争っている舞台が、今の日本の社会を反映した場所だとも思えない。
(略)
 「国民の代表」が代表できていない現実。にもかかわらず、選挙で選ばれたのだから民主的な正統性を独占できるという政治家のナイーブで傲慢な認識。それが危機を招いている。
 政治家は「国民の代表」を自任するならば、毎日こう自問しなければならない時代のはずだ。
 自分はほんとうに代表しているか。
 官邸の反応には、その苦悩がまったく見えない。


記者は選挙を受けたわけでもないので法律的な意味で「国民の代表」ではない、というのは正しいです。しかし「国民の代表」という気概で取材をすることまでは否定することはできません。国民は主権者ですが、いちいち政治家に質問できるわけではないからです。

記者が「国民の代表」として官邸に質問するのはかまわないのですが、自説をとうとうと述べ、それに対する反論があるのか、と迫ることです。それは「国民の代表」である政治家が国会で行うのは許されていますが、記者に許されていることではありません。

官房長官の記者会見は、記者の質問に答える場であって、記者と論戦する場ではありません。たびたび論戦を挑んでこられたら、”あなたは「国民の代表」ではない”と返されるのは仕方のないことです。

地方議会に若者に見向きもしなかったり、女性議員が少なかったり、世襲議員が多かったりするのは、たしかに問題です。しかし、それは法律的な意味で議員が「国民の代表」でない、ということにはなりません。現状の議会はさまざまな問題を抱えている、というだけです。

大野氏は、官邸の反応からは、本当に代表しているのか自問している風に見えない、と言います。では、「国民の代表」を自認する記者たちは自問しているのでしょうか?

少なくとも私には、変な理屈で官邸を一方的に非難する大野氏の文章からは、記者たちの自問の気配はうかがわれませんでした。
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