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【アニメ】エガオノダイカ

タツノコプロ55周年企画のオリジナルストーリーです。

一応ロボットアニメということですが、極めて凝った作りをしています。

その第一が、主人公を敵味方の二つの陣営に配したことです。そういうのは他にも例はありそうですが、この作品では主人公たちは最終回でようやく出会いうまで、それぞれの周辺(一方は政権中枢、もう一方は前線の部隊)を描くことで重層的な厚みを持たせました。

第二に、おびただしいほどの死者です。名前のついたキャラクターが次々と死んでいきます。最終回付近でバタバタと死ぬのはありがちですが、この作品の場合はほとんど最初から予測もつかない形で死んでいきます。戦争の悲惨さをあますことなく描いています。これによって、最終回の現実離れした平和主義思想の提示も、ある程度の説得力を持ってきます。

また、メインキャラクターの二人が実は親子だったというのが最終回で暗示され、母親が娘をかばって死ぬという事故が起きますが、娘の方は母親であったと気づきません。戦争から生還したのに、母親と再会していたこと、そしてその母親が目の前で死んだことを知らずに生きていくことになります。愁嘆場にならないことがさらにいっそう悲劇性を強めます。

大きな設定を、「ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日」から借りています。残念ですが、この設定の生かし方としては、「ジャイアントロボ」に劣ります。最後に世界はメインの動力を失ったはずですが、平和でそれなりに豊かに暮らしているように見えます。これでは”苦渋の選択”をした意味がありません。この点は失点です。

ネットを見ると意外なほど評判が悪いみたいです。理由の一つに陣営の一方(王国側)の作戦が行き当たりばったりというのがあるみたいです。しかし、王国は国王夫妻が暗殺されたあと赤ん坊だった王女を擁立することでなんとか運営してきました。身分は王女のままで女王に即位していないければ、摂政もつけない。さらに戦争している事実を当初王女に知らせていなかったと思えば、いよいよ報告しなければならないとなったら幼い王女に判断をゆだねるという始末です。国家の運営に失敗しているとしか思えません。戦争中に”大人”が次々戦死していくので、いよいよ判断がおかしくなっていったというのも辻褄があっています。王国のやっていることがおかしいのは作劇上の都合と見るのは誤りで、制作者によって周到に設計されたものと解釈すべきだと思います。

55周年記念として恥ずかしくない作品だったと思います。
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