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【テレビ】フランケンシュタインの誘惑E+  第十三話「ザ・トゥルース 金融工学革命」

Eテレにて放送。

第十三話には特定の主人公はいません。エドワード・ソープ(1932~)が始めた金融工学に参入した科学者たちの物語です。

エドワード・ソープは、まだ世界恐慌の余波が残っている1932年にシカゴで生まれた。カルフォルニア大学で数学を専攻。1961年にカジノのゲームであるブラックジャックを確率論で解明(カウンティングという技術)し大儲けをする。

1964年に、狙いをウォール街に定め金融商品の価格を決める公式(ザ・トゥルース)を見つけようとする。当時の金融専門家たちは、市場を分析し、経営者の話を聞くなどして売り買いを決めていた。そこにソープは数式だけを頼りに売り買いを決定するという革命的アイデアを持ち込んだのである。

当初、市場関係者はソープを相手にしなかったが、科学界がこのアイデアに飛びついた。競って、ザ・トゥルースの解明に取り組んだ。

その中で、ブラック=ショールズ方程式が生まれた(発明者の一人ショールズはこの功績でノーベル経済学賞を受賞している)。

1994年、ショールズはこの方程式を使って運用会社(LTCM)を立ち上げる。当初は40%もの利益をあげていたが、他社もブラック=ショールズ方程式を使いだしたので運用成績が下がる。そこでロシアの国際に目をつける。

ロシア債務不履行になる確率は10万分の1と計算されていたにも関わらず、1998年8月にロシアは債務不履行。LTCMは46億ドルの損失を出し破綻。

その後も、各金融機関は科学者・数学者を多数雇い入れ、ザ・トゥルースの解明に挑む。ただし、他社にまねされることを懸念してどこも極秘裏の開発となる。

現在、AIを駆使した予測と、コンピュータ技術が可能にした膨大な瞬間的取引で、金融市場は人間の人智の及ばない世界と化している。

■感想
仮に、ザ・トゥルースが存在したとすると、みんながその式に従って行動することになるはずです。例えば、現在1000円の価格の株の最適値が2000円だとしたら、株価が2000円になるまでみんなが買います。つまり一瞬で最適値の2000円になってしまうことになり、金融商品としての意味がなくなります。割安か割高かというざっくりとした指標をはじき出す式は作れても、完全に予測するザ・トゥルースは無理だと思います。

そもそも科学の業績というのは広く公開されて検証されたものでなければなりません。しかし、ブラック=ショールズ方程式後は、開発した式は機密扱いになっています。”科学的”なものでないと認めたも同然です。

それにしても、動機はともあれ、アメリカでは科学者・数学者が大挙して金融業界に参入し新しいイノベーションを起こそうとしていました。しかし日本では、そういう世の中を革新するような動きはなかったみたいです。それはそれで問題なのかもしれません。
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