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【テレビ】フランケンシュタインの誘惑E+  第十四話「モンスター・スタディー」

Eテレにて放送。

第十四話の主人公はウェンデル・ジョンソン(1906~1965)。吃音が後天的要素で起きるという説を唱えた米国の言語心理学者です。近年「モンスター・スタディー」と呼ばれるおぞましい実験に携わっていることが暴露されました。

1906年:カンザス州の農家の次男として生まれる。
小学生の時吃音であることを教師に指摘される
1926年:アイオワ大学の英語学科に入学。吃音の原因を脳の障害と考えていた言語心理学者のアシスタント(実態は実験台)になる。この経験から自分で吃音の原因を突き止めたいと考えだす。
1934年:吃音の子供の家庭を調査すると、子供がつっかえて喋るたびに親が厳しく叱責しているという共通点を見つける。
1938年:喋ることにネガティブな評価をされることで吃音になっていくという説=診断起因説を唱える。この説は当時の学界では省みられなかった。
1939年:自説を確かめるための実験を開始。舞台はアイオワ州ダベンポートの孤児院。まず24人の孤児院を四つのグループに分けた。
1A-もともと吃音があるが、吃音状態になっても”気にするな”とポジティブに接する。
1B-もともと吃音があり、吃音状態になったら都度指摘する。
2A-もともと吃音はないが、喋るのにつっかえたら、”吃音だ”とネガティブに接する。
2B-もともと吃音でないが、喋るのにつっかえても”気にするな”とポジティブに接する。

1Aのグループの吃音が改善されたら、吃音治療に道が開ける。2Aのグループが吃音になったら、吃音は後天的に作られるという説(診断起因説)が証明される。1Bと2Bは比較のためのグループ、という具合である。

ジョンソンは孤児院にも実験の目的を知らせず、教師や寮母に対して2Aグループの子供に都度吃音を指摘するように仕向けた。これにより実験の係がいない時でも2Aグループの孤児はネガティブな指摘を受け続けることになった。

やがて2Aグループの子供たちには異常な行動が出始めた。言葉が出なくなると指を鳴らす、目をパチパチさせる、壁に頭を打ち付ける、といった具合である。現在ではそれらはフラストレーションによるものだと考えられている。

数カ月の後、子供たちの吃音の進行度の計測が行われた。2Aグループの6人のうち、二人は言葉の滑らかさが悪くなったが、二人は変わらず、残りの二人は改善した。また吃音か否かをチェックしたところ6人全員が吃音でないと判定された。ジョンソンの実験は失敗したのである。

ジョンソンはこの実験結果を無視。実験の論文は大学の本棚に放置され、その後も診断起因説にこだわり続けた。

そして、孤児院にも孤児たちにも実験のことは何も知らせなかった。吃音だ、との指摘が嘘であることも知らせなかった。

1940年:「葛藤する人々」を出版、ベストセラーになる。こののち20~30年間、診断起因説がはばをきかせるようになる。
1941年:孤児院から2Aグループの子供の一人が全く口を効かなくなったと手紙を受け取る。ジョンソンは、子供への吃音の指摘を止めるように言ったが、以前として実験のことは知らせなかった。
1942年:ナチスがユダヤ人に毒ガス実験をしていると報じられる。ジョンソンは実験を秘密にすることを決意する。実験は、事実を知る一部の学者から「モンスター・スタディー」と呼ばれる。
1946年:言語病理学界の最高名誉アソシエーション賞を受賞
1950年:アメリカ言語聴覚協会会長に就任
1965年:心臓発作で死去
2001年:地方紙がモンスタースタディーの告発記事を掲載。当時2Aグループにいた孤児はこの時事実を知る。この実験のせいで人生を台無しにされたことに愕然とする。
2003年:被害者はアイオワ州と大学を提訴
2007年:日本円にして1億円ほどで和解が成立

■感想
この番組では、数々の問題のある科学者を取り上げてきました。核兵器を作ったりかナパーム弾を開発したりと疑問のある研究者はいましたが、愛国的な動機があったりしますので、全否定は難しい感じもします。

しかし、今回のウェンデル・ジョンソンは全力で罵倒したくなります。

百歩譲って当時孤児を使った実験が許されていたとしても、子供たちに実験のために吃音だと嘘を吐いたと告げなかったのは容認できません。

唖然とするほどの悪人です。罵るための適切な言葉さえ見つけられません。

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モンスターって、組織化されたときが怖い?

噂では
大学付属の小中高の一部では、双子がパスしやすいとか。
理由は、いろいろな実験を行ったとき比較しやすいから。
とか
ティーチング メソッド開発のためには効果的?
でも、なんとなく違和感も。
 
  あなたは美人さんになる! って言われると、美人になる!!
これは、ウソ  (美人って、遺伝の占める割合があまりに大きくて)
  オマエが打たなきゃ誰が打つ!って、言われると打つ
これは、本当かも
(「オマエ」禁止以来、中日が負け続けてるようで)

「オマエ」
中日応援歌は、特別に熱い思いを持ったファンにだけ特別の場面でだけ許された、非日常の言語。日常の物差しで測るって、BAKKA!!!

「BAKKA」
なんて口に出したら、中央のBIG Brotherが当該不埒を「排除」してしまう?
(FC2は、「bakka」はどうなんでしょう?)

学校・病院・監獄
監視システムがキュンキュンに機能していて、実験なんて、あちこちでやっていそう。
 ゆとり教育
 学校群制度
 センター入試
とか、、、けっこう、好き勝手に

大枠は、すでに20世紀にMichel Foucaultサマが?
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えいび

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