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【テレビ】【テレビ】フランケンシュタインの誘惑E+  第十五話「麻酔 欲望の医療革命」

Eテレにて放送。

第十五話の主人公は歯科医師のホレス・ウェルズ(1815~1848)とその弟子にあたるウィリアム・モートン(1819~1868)。当時の医学界の最大の悩みだった「痛み」を取り去る麻酔法の確立がテーマです。

当時の手術は患者の痛みが問題でした。酒やアヘンで気を紛らわさせて抜歯や外科手術をしていましたが、患者から苦痛を消し去るには程遠いものでした。

ある時、歯科医のホレス・ウェルズは、笑気ガス(亜酸化窒素)を吸い込んだ人たちが失神したりハイになる見世物にヒントを得て、今でいう麻酔を開発します。ウェルズはこの成果を仲間の医師に惜しげもなく教えて回ります。

1845年、ウェルズはボストンで公開抜歯手術をしますが、緊張のため投与量が足りず公開実験は失敗に終わります。これにショックを受けたウェルズは歯科医を辞めます。

半年後、ウィリアム・モートンという歯科医(元詐欺師の前歴あり)がウェルズを訪ね教えを請います。モートンは亜酸化窒素のかわりにジエチル・エーテルを使うように改良します。

1846年、モートンは公開実験に成功し、特許を取得。当時の医学界では医療技術で特許を取得するのは倫理に反するという暗黙の了解があったなかでの申請だった。モートンは、莫大な特許料が入ることをあてにしていたがアメリカ政府は当時のアメリカ・メキシコ戦争での負傷者に特許料を払わずに麻酔を使った。政府にならい医療機関も勝手に使いだした。

1846年12月に、ウェルズが無償で技術を教えた医師が、本当の発明者はウェルズだ、と新聞投書をした。アメリカでの反響はなかったが、フランスではウェルズの功績が認められ、それに気をよくしたウェルズは再び研究に乗り出し、今度は笑気ガスのかわりにクロロフォルムを使うように改良した。自分自身を実験台にして何度も実験を繰り返した。

1848年ニューヨークに移住したウェルズはクロロフォルム中毒になっていた。通り魔事件を起こし、拘留中に自殺する(享年33歳)

モートンは政府に報奨金を請求し続けたが、1860年に特許の期限が切れ、1862年には特許は無効だったとの判決が出た。

1868年、モートンは脳卒中で死去(享年48歳)。最後まで麻酔法によって儲ける夢はかなわなかった。

しかし、その後の医学界は、新しい医療技術や薬の特許で莫大な富を得るのが当たり前になった。あたかもモートンのかけた「呪い」である。

■感想
番組の最後に、医療技術に特許を認めたために医療費が高騰した、というまとめがありました。しかし、特許料というニンジンがなければ現在ここまでの医療技術の発達はなかったでしょう。ちょっとした思い付きみたいなものに特許を認めるかどうかはともかく、莫大な先行投資が必要なものに特許を認めないで奉仕の精神を持て、というのは現実離れしていると思います。

番組では、モートンはすっかり悪者にされていますが、笑気ガスをジエチル・エーテルに替えたのは、それはそれで立派な改良だと思います。ウェルズの技術をすべて盗んで儲けようとした、というのは言い過ぎのように思いました。

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