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【朝日新聞】外国人への日本語教育

11月14日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「耕論」のコーナーは「にほんごをまなぶ」で、外国人の日本語学習に関する三人の識者のコメントです。その中から、ARC東京日本語学校校長・遠藤由美子氏の「教えるには覚悟がいる」を引用します。

 国内外で日本語学校など日本語を教える場所が急増しています。政府の留学生や労働者の受け入れ拡大方針もあって、日本語教師を目指す日本人も増えています。
 外国で助けてもらったので恩返しをしたい、定年後の第二の人生で社会貢献がしたい……志望動機は、十人十色です。なかには、「日本語だから誰でも簡単に教えられる」と思っている志望者もいますが、これは誤解です。
 私は30年以上にわたって、日本人の日本語教師を育てたり、外国人留学生に日本語を教えたりしています。多くの日本語学習の問題集も著しましたが、いつも日本語教育の難しさを感じています。
 「私は日本人です」と「私が日本人です」の違いや、「鍋は食べられない」のに、なぜ「鍋を食べる」と言ってしまうのか、説明できるでしょうか?
 日本人が自然にできる助詞や表現の使い分けを外国人に理解してもらい、使いこなせるように教えるのは並大抵ではないのです。
 多国籍化が進む学び手の母語の理解も必要です。例えば、ドイツ人は「若い(WAKAI)」を「ばかい」と発音しがちです。ドイツ語では、Wをヴと発音する、という知識があれば間違いの理由が分かります。
 日本語の語彙の多さも、難しい要因の一つです。英語の「I(アイ)」は、日本語だと「俺」「僕」「あたい」「わが輩」などいろいろです。英語の日常会話で使われる語彙は1万語なのに対し、日本語は3万~5万語ともいわれます。
 日本語学校に求められるのは日本語指導はもちろん、外国人が日本という異文化の中で生活する大変さを理解し、支援することです。
 私たちの学校では留学生を2年間みっちり指導し、日本の大学や大学院、企業に合格できる日本語能力を身につけさせています。入学前にはスタッフが現地の保護者と面談し、授業料の支払いや仕送りの意向も確認します。バイトをせずに授業に集中できる環境を確保するためです。
 来日後は、もしバイトをするなら週28時間を超えたら違法だと教え、バイト先についての細かい聞き取りもします。体調が悪くなったのが学外だったとしても病院に連れて行くなど、生活全体を支援しています。私たちは留学生の人生に責任を負っていると考えるからです。
 留学生が学校にきちんと籍を置いているのか、私たち学校の「管理」が問われています。さらに学校は法律を守るのはもちろん、留学生の人権や自主性を尊重しなくてはなりません。そして、留学生が、この日本社会で自己実現ができるよう導かなくてはなりません。私は業界全体でその責を負いたいと思います。



『ドイツ人は「若い(WAKAI)」を「ばかい」と発音しがち』というのに驚きました。ドイツ人の発音の癖に驚いたのではありません。日本語を学ぶのにアルファベットを使っていることに驚いたのです。

我々が英語を学んだ際に最初に覚えたのがアルファベットです。英語の教科書はアルファベットでつづられていました。決して「ディス イズ ア ペン」とは書いていません。

当然、外国人が日本語を習得する際には、まずひらがなを教えて、それから日本語で書かれた文章を勉強するものだと思っていました。仮にヒアリングの方が大事なので文字習得はしないという方針であっても、日本語をアルファベットで表記して学習しているとは夢にも思いませんでした。

本当にそんな学習方法で大丈夫なのでしょうか?


学外にいても体調が悪ければ病院に連れていくなど、遠藤氏の善意は疑いようもありません。その反面、日本語学校はそこまでしなければいけないのかと疑問に思います。

遠藤氏の論は、日本語教育というのは技術的にもむずかしく、しかも単に日本語を教えるだけではなく、日本社会の世話役まで引き受けるべきものだ、というものです。

そんなことを強調しすぎたら、気軽な国際貢献のような気持ちで、ボランティア感覚で参加する人はいなくなります。それは外国人の日本語教育にとって本当にいいことなのでしょうか?

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