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【朝日新聞】耕論:流出(11月12日 朝刊)

11月12日の朝日新聞の朝刊、耕論のコーナーで、尖閣ビデオの流出問題について4人が意見を述べています。

このなかで、作家の佐藤優氏がビデオを流出させた人物への同情や称賛を戒めています。理由の第一は、すべての映像データを公開していないこと。つまり何らかの意図が紛れ込んだ可能性がないとは言えない点。第二に、歴史の教訓に学んでいない点。ここでは、五・一五事件に世論が同情的だったことが後の二・二六事件につながったことを挙げ、海上保安庁など武力を保持した役所には厳しいモラルが必要だとしています。その上で、本来はまず上司に公表を求め、それがいれられない場合は辞職して公開すべきだった、と主張しています。

この意見には賛同できません。

第一の理由を受け入れると、すべての映像にアクセスできない限り内部告発はできない、ということになります。都合のいい情報だけを流出させていると考えたのなら、そこで批判すべきであって、すべての映像を公開しなければはじめからダメ、というのは無意味に内部告発のハードルを上げているだけです。

次に第二の理由です。武装している海保職員には厳しい規律が求められるという点は同意します。しかし、暴力を行使した五・一五事件をビデオ流出と同じに考えるのは無理があります。今回の件をクーデター呼ばわりするのは実態に即していません。

また、辞表を提出してから流せという意見は、事実上内部告発を止めよ、と言っているのに等しいものです。

この海上保安官は、みずから名乗り出た時点で、職を失うことや有罪になることも覚悟したことでしょう。その覚悟に比して、佐藤氏の批判はやや軽々しいように思います。

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