【朝日新聞】「使える核」
2月11日朝日新聞社説『米の新型弾頭 「使える核」などない』
こういう主張というのは賛成したいのですが、理屈の上では疑問を感じます。
小型核兵器がいけない理由を社説では二つ挙げています
1)軍拡競争を招く危険がある
2)使えば国際的非難をあびる
1)の軍拡競争ですが、米国の説明はロシアの小型核に対抗して配備するということですから、そもそも短期的には軍拡競争をしようというのが米国のシナリオです。
軍拡競争をしようとしている国に、軍拡競争になるからやめろ、というのは説得力がありません。
また、長期的には軍拡競争の果てに米国は勝利したという体験を持っています。この点からも軍拡競争だからやめろ、というのでは説得できません。
2)はかなり疑問です。実際に使えば、日本人は驚愕するでしょうが、世界はおそらく被害規模だったり犠牲者の軍民の割合をみて対応を変えるでしょう。
それに、米国もロシアも多少の国際的非難なんて気にも留めないように思います。
大国が核兵器の使用に踏み切るハードルを下げようとしている。偶発的な核戦争のリスクを高め、世界全体を危うくする愚挙というほかない。
米政府が、新たに開発した小型核弾頭搭載のミサイルを潜水艦に実戦配備した。ロシアなどが持つ小型核への抑止力を強める、と説明している。
米国防関係者の間では、従来の核兵器は破壊力が大きすぎて使いにくい、との指摘はかねてあった。地域紛争で起きかねない限定的な核攻撃への報復を担保するためにも小型核が必要だ、と主張している。
しかし、「使える核兵器」という考え方そのものが幻想でしかない。戦略的な安定をもたらすどころか、むしろ軍拡競争を招く可能性が危惧される。
そもそも、規模にかかわりなく核攻撃は許されない。
弾頭の破壊力は広島原爆の3分の1程度というが、核の惨苦を再びもたらすことが「小型だから」正当化されるシナリオなどありえない。国際人道法上だけでなく、使用国は重大な責任を問われるのは必至だ。
武力衝突の規模を制御できると考えるのも誤りだ。誤算や誤認で戦局は容易にエスカレートする。大量破壊兵器が投じられれば、なおさらだ。核で応酬する戦争に勝者はいない。
(略)
こういう主張というのは賛成したいのですが、理屈の上では疑問を感じます。
小型核兵器がいけない理由を社説では二つ挙げています
1)軍拡競争を招く危険がある
2)使えば国際的非難をあびる
1)の軍拡競争ですが、米国の説明はロシアの小型核に対抗して配備するということですから、そもそも短期的には軍拡競争をしようというのが米国のシナリオです。
軍拡競争をしようとしている国に、軍拡競争になるからやめろ、というのは説得力がありません。
また、長期的には軍拡競争の果てに米国は勝利したという体験を持っています。この点からも軍拡競争だからやめろ、というのでは説得できません。
2)はかなり疑問です。実際に使えば、日本人は驚愕するでしょうが、世界はおそらく被害規模だったり犠牲者の軍民の割合をみて対応を変えるでしょう。
それに、米国もロシアも多少の国際的非難なんて気にも留めないように思います。
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