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【朝日新聞】幻の良問は甲子園ネタ

10月18日朝日新聞朝刊社会欄より、引用します。

 「これは使える」
 昨年8月、東京・霞が関の文部科学省5階のオフィスで、学力調査官の清水宏幸さん(44)はパソコンを見ながら小躍りした。
 全国学力調査の出題者。日常生活で使える学力のつく良問はないか、寝ても覚めても考えていた。
 朝日新聞のサイト、アサヒ・コムを開いてみた。数日前の夏の甲子園決勝、興南対東海大相模の一球速報があった。
 興南・島袋洋奨(ようすけ)投手、東海大相模・一二三(ひふみ)慎太投手の甲子園での全投球データを丸一日かけてスタッフと入力した。球速を横軸、球数を縦軸に、ヒストグラム(分布グラフ)を作ると、二つの「山」がくっきり現れた。
 一二三投手の平均球速は131キロだが、その球速の球は実は少なく、グラフでは「谷」になる。「山」は117キロと137キロ前後にできた。前者は主に変化球、後者は直球だ。
 「平均」は必ずしも「最多」ではない。中学数学の「分布と平均」について問う、かっこうのネタだ。「一二三投手を打つために、平均球速の131キロに的を絞って練習することは有効か」。このアイデアに賭けることにした。
 学力調査は子どもの学力を測るのと同時に、先生に向けて「こんなことを教えてほしい」というメッセージを発信する場でもある。特にヒストグラムは2008年改訂の新学習指導要領で10年ぶりに復活したばかり。若い先生にはなじみがない。だからこそこの分野では練りに練った問題を、と清水さんは意気込んだ。
 脳裏に、アイデアが浮かんでは消えた。「中学校のあるクラスの50メートル走の記録分布」はどうか。男子は速め、女子は遅め、という二つの「山」ができるはずだ。でも、それが実生活で役立つかというと、弱い。
 「大リーグの有名投手を打つには?」という出題も考えたが、中学生にとってあまりに現実離れしている。数え切れないほどの試行錯誤の一つが実ったのが、甲子園の問題だった。
 (中略)
 脱・知識偏重を図る文科省は、全国学力調査に“使える学力”を測るB問題を設けた。甲子園の問題は典型だ。数学者で東海大学教育開発研究所所長の秋山仁さんは、「目新しく感じる問題群。活用力重視の国際学習到達度調査PISA(ピザ)の流れと一致した好ましい傾向だ」と話す。
 特に、甲子園の問題を「傑作」と評価する。「物事を筋道立てて考え、テレビやクラブ活動などの日常生活の中に『数学的思考の種』を見つける習慣があるかどうかが問われる」
 (後略)
(花野雄太)


実際の問題文は10月19日の朝刊に出ていました。一部を引用します。

(前略)
(3)達也さんたちは、図1のヒストグラムを見て、投球を直球変化球にわけて考えることにしました。直球だけについてはそれぞれの投手のヒストグラムを作ると、図2、図3のようになりました。
(後略)


数学者が「傑作」と評価しているので、良問なのだとは思いますが、なにか釈然としません。

野球に興味がある子には興味をかきたてられる問題なのでしょうが、そうでない子には面白くもなんともないでしょう。特に、女の子だと「直球」や「変化球」という言葉も意味が分からないことも考えられます。意味が分からなくても問題は解けますが、テストでは不利になります。

授業で使う問題としては良問かもしれませんが、テストで使うのには不公平だと思いました。

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